著者
石川 哲也 林 純子 友利 幸之介 長山 洋史
出版者
一般社団法人 日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.40, no.5, pp.572-580, 2021-10-15 (Released:2021-10-15)
参考文献数
31
被引用文献数
1

急性期における協働的目標設定の可否と,可否を決定する因子について検討した.対象は急性期病棟の入院患者104名で,初回面接でADOCを用いた目標設定を行い,困難な場合は理由を尋ね,途中経過で目標が再設定できるか追跡調査を実施した.結果,目標設定が可能な割合は初回面接で40%,途中経過で31%,退院まで困難が29%であった.目標設定の可否に影響する因子は,初回面接時にFIMが98点以上だと良好でMMSEが13点以下だと不良であり,初回面接時の目標設定が困難であってもその理由が能力認識の不足や見通しの希薄の場合は,途中経過で目標設定ができる可能性があることが示唆された.
著者
熱田 幸司 小林 純子 菊池 雅之 林 応典 安藤 崇史 宮部 理香 新谷 恒弘 中山 隆盛
出版者
静岡赤十字病院
雑誌
静岡赤十字病院研究報 = Journal of Japanese Red Cross Shizuoka Hospital (ISSN:09119833)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.24-29, 2020-12-01

経肛門的直腸異物は,性的嗜好などが原因で肛門から異物が挿入され,抜去不可能となったものである.治療は一般的に内視鏡や経肛門的摘出術が,第一選択とされるが,難渋する場合には開腹手術への移行が必要になる. 今回,われわれは摘出の際の器具を工夫することで経肛門的に摘出し得た巨大直腸異物を経験したので報告する.
著者
小林 純子 長澤 悟
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.79, no.699, pp.1099-1108, 2014-05-30 (Released:2014-07-15)
参考文献数
6
被引用文献数
1

A toilet of commercial building is used as a safe and clean public toilet when going out, because it is well maintained in order to lead to the pulling in customers. In this article, the author researches on H station building. For continuation of the comfort of its toilet, employees, cleaning staffs and a designer are united, and perform an action of the improvement during 20 years. Through the results of annual questionnaire of users and the record of 66 times of maintenance meetings meantime, problems and evaluation of the toilet design and the cleaning management are clarified and a design method of the commercial building toilet is proposed.
著者
小林 純子
出版者
公益社団法人におい・かおり環境協会
雑誌
におい・かおり環境学会誌 (ISSN:13482904)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.92-105, 2017-03-25 (Released:2021-05-21)

この30年,公共トイレの進化がめざましい.その内容は,利用者の要望に即した基本機能や付加機能,デザインの向上である.課題は,一番大切な,安全とメンテナンスの取り組みがまだ不十分であること.都心と地方,建築用途(商業施設と学校),男女,障害者等への取り組みの格差があることである.表面的なデザイン等でイメージがトイレの印象を変えてしまった我国の公共トイレだが,地についた進化に展化するためには,内容の深さや継続性が必要だ.そのためにも設計からメンテナンスまで統括して取り組む組織や人材の育成が必要だと考える.
著者
小林 純子 長澤 悟
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.78, no.694, pp.2481-2490, 2013-12-30 (Released:2014-07-10)
参考文献数
8
被引用文献数
1

Deterioration by aging goes ahead through the restroom of school, but improvement has not advanced because of a large number. As a result, comfort is spoiled, and some students are reported not to have excretion at school. A purpose of this study is how to lead quick and effective restroom renewal through the project of Setagaya-ku having 94 schools, which was started in 1998, and inspecting an effect and evaluation for 14 years until 2011.After grasping problems and demands, design concept and common specifications document for model school was summarized. Expert performed a model design, and then standard common specifications document is made in consideration for term of works and the cost, performing a periodical revision based on the inspection.This paper summarizes the effect and subject and has proposed the possibility of future quick school restroom renewal.
著者
林 純子 金子 和幸 井上 豊仁 下村 和則 横瀬 勝美 廣瀬 英晴 西山 實 黒田 隆
出版者
一般社団法人 日本歯科理工学会
雑誌
歯科材料・器械 (ISSN:02865858)
巻号頁・発行日
vol.23, no.4, pp.279-286, 2004-07-25 (Released:2018-04-28)
参考文献数
9
被引用文献数
1

市販石膏溶解剤12製品を組成分析(IR, WDX, TG-DTA)して主成分を同定するとともに,石膏浸漬前後での溶解剤のpH変化,浸漬時間による溶解量を測定した.石膏溶解剤の主成分はN-(2-ヒドロキシエチル)エチレンジアミン-N, N', N'-三酢酸三ナトリウムである可能性が高かった.溶解剤の固形分含有率は10.4〜31.8%であった.未使用の石膏溶解剤のpHは,10製品で8〜9を,2製品で13以上を示した.普通石膏硬化物の溶解率は,浸漬時間の増加に件い増大し,pH8〜9の10製品では浸漬2〜3時間で100%を示したが,pH13以上の2製品では浸漬3時間で14.3〜37.4%であった.
著者
古沢 常雄 池田 賢市 板倉 裕治 岩崎 久美子 岩橋 恵子 上原 秀一 小林 純子 園山 大祐 高津 芳則 高橋 洋行 夏目 達也 藤井 穂高 堀内 達夫 小野田 正利 藤井 佐知子
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究は、学業失敗や無資格離学、失業など我が国と共通の様々な教育問題を抱えるフランスにおいて、社会統合と公教育の再構築に向けたキャリア教育の取り組みがどのように行われているかを、全教育段階を対象に総合的に明らかにした。フランスでは、我が国のキャリア教育(英語のCareerEducation)に相当する概念はほとんど用いられていないが、先進諸国においてキャリア教育が必要とされる社会的背景を共有しており、フランスにおいてキャリア教育と呼びうる様々な教育活動が義務教育、後期中等教育及び社会教育・継続教育の分野でどのように実際に展開されているのかを総合的に明らかにした。
著者
塩田 陽二 廣瀬 英晴 林 純子 [サカキ]原 茂弘 石井 語 池谷 正洋 西山 實
出版者
一般社団法人日本歯科理工学会
雑誌
歯科材料・器械 (ISSN:02865858)
巻号頁・発行日
vol.14, no.5, pp.541-553, 1995-09-25
被引用文献数
10

前報では市販のノンアスベスト鋳造用リングライナーを5群に分類した.そこで, さらに分類別の特性を明らかにすることを目的とし, ライナーテクスチュアのSEM観察, 空隙率および吸水性について検討した.その結果, ライナーの主繊維はA〜D群では, 丸棒状であり, E群では不定形であった.また, 繊維間に繊維化していない球状粒子や微細な粉末状粒子が観察された.ライナーは, アスベストと比較して, A群(ロックウールタイプ)は空隙率が比較的高く吸水量の大きい群と, B〜D群(セラミックファイバー低温用, 同標準用, 同低温用〜標準用タイプ)は空隙率が高く吸水量の小さい群と, E群(カオリンタイプ)は空隙率が低く吸水量の小さい群と分類された.また, D群のNA14(リボンウール)は空隙率が高くかつ特異に吸水量の大きいライナーであった.