著者
林 基哉 小林 健一 金 勲 開原 典子 柳 宇 鍵 直樹 東 賢一 長谷川 兼一 中野 淳太 李 時桓
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会大会 学術講演論文集 令和元年度大会(札幌)学術講演論文集 第7巻 空気質 編 (ISSN:18803806)
巻号頁・発行日
pp.45-48, 2019 (Released:2020-10-31)

事務所の衛生環境の実態を把握するため特定建築物の行政報告例の分析、事務所の空気環境の調査を行う。本報告では空気環境不適率の上昇要因を明らかにするため、行政報告例不適率の実態を把握し、不適率上昇の要因に関する統計解析を行った。特定建築物数が増加する中、湿度、温度、二酸化炭素濃度の不適率が1999年以降上昇している。また、法定検査を利用した報告徴取が増加している。湿度、温度、CO2濃度の不適率上昇の要因として報告徴取数の増加が挙げられ、これらの不適率は、北の自治体ほど高い傾向がある。
著者
中上 裕仁 射場本 忠彦 井上 隆 百田 真史 山田 航生 長田 和也 木村 洸介 岸 丈夫
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会大会 学術講演論文集 (ISSN:18803806)
巻号頁・発行日
vol.2017, pp.101-104, 2017

<p>本報では、対象DHCの総合効率向上を目的として、設備更新が行われた対象プラントにおいて蓄熱槽の活用方法の検討を行い、シミュレーションにて効果の定量化をを図った。検討内容として、部分負荷特性の優れたインバータターボ冷凍機と蓄熱槽からの放熱運転との効率比較を行った。また、蓄熱槽活用による熱源機の増段抑制制御の検討を行い、シミュレーションにて、蓄熱槽によって熱源機の増段を抑制することで対象DHCの消費電力量を約3%削減できることを示した。</p>
著者
松本 博
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会大会 学術講演論文集 平成21年 (ISSN:18803806)
巻号頁・発行日
pp.1359-1362, 2009-08-18 (Released:2017-08-31)

Many researches on the effect of foliage plants on indoor air quality have been developed. The objective of this paper is to carry out quantitative investigations on the ability of foliage plants to remove chemical contaminants by experiments for the different initial concentrations of toluene and carbon dioxide. Thirteen different foliage plants, Golden Pothos, Benjamin, Rosemary and so on, cultivated in hydroponics were investigated. The experiments were carried out for each plant put in a desiccator without ventilation. As a result of the experiments, each plant showed the different performance of controlling indoor air quality.
著者
西村 直也 柳 宇 鍵 直樹 池田 耕一 吉野 博 斉藤 秀樹 斉藤 敬子 鎌倉 良太 小畑 美知夫
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会 論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
vol.36, no.175, pp.1-8, 2011-10-05 (Released:2017-09-05)
参考文献数
10
被引用文献数
2

本研究は医療施設における室内空気環境の維持管理のあり方について検討することを目的とする。第1報では調査の詳細および冬期、夏期における計18件の病院の外来待合室、事務室および病室に対する建築物衛生法の測定方法に準じた空気質の実測調査結果を示した。また第2報では浮遊微生物濃度の実態を明らかにした。第1、2報では建築物衛生法の環境基準値およびHEAS指針値を超過する室が多く見られ、適切に運用するためには、空気環境について定期的に監視することが有効であるという見解が得られた。本報では、温熱環境、空気質について連続測定や定量分析を行うことによって、より詳細に実態の解析を行った。その結果、室によっては温熱環境の日中変動が大きいこと、室内の浮遊粉じん濃度が外気の濃度に大きく影響を受けていること、VOC類の濃度は概ね低く抑えられているものの、DEGEEやカンファーなどが特徴的に検出されることなどを確認した。
著者
凌 薇 市川 真帆 尾方 壮行 堤 仁美 田辺 新一 堀 賢 橋本 果歩 森本 正一
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会大会 学術講演論文集 平成30年度大会(名古屋)学術講演論文集 第7巻 空気質 編 (ISSN:18803806)
巻号頁・発行日
pp.65-68, 2018 (Released:2019-10-30)

本研究の目的は、近距離における飛沫核濃度と相対湿度の関係を実験的に把握することである。実験として、模擬咳発生装置(咳マシン)により飛沫を含んだ模擬咳を発生させ、被感染者が感染者の近傍で咳に曝露された場合に吸引しうる飛沫核個数を測定した。実験結果を基に感染リスク評価を行い、近距離曝露における相対湿度、距離および遠距離曝露における換気回数が飛沫核濃度に与える影響について考察した。更に、異なる距離における飛沫核濃度を比較した。
著者
伊与 亨 朝倉 敬子 中野 真規子 山田 睦子 大前 和幸
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会大会 学術講演論文集 平成27年度大会(大阪)学術講演論文集 第1巻 給排水・衛生 編 (ISSN:18803806)
巻号頁・発行日
pp.165-168, 2015 (Released:2017-11-15)

貯湯式温水洗浄便座の吐水中の従属栄養細菌数(HPC)と緑膿菌の挙動を調査したところ、貯湯タンク内の残留塩素が低下する夜間において、貯湯タンク内で生物膜が再増殖した。温水洗浄便座の吐水使用開始時に、再増殖した生物膜が剥離することでHPCが一時的に増加したが、吐水使用につれてHPCは低下した。吐水使用開始時には緑膿菌も微量ながら検出され、生物膜の再増殖時に緑膿菌も増加したと推察された。緑膿菌の由来や挙動についてはさらに検討を要する。
著者
福留 伸高 山本 康友
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会大会 学術講演論文集 (ISSN:18803806)
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.265-268, 2013

<p>本研究では、東京都内各所の気象データを取得・分析し、地域気候特性を考慮した新しい省エネ仕様の策定に反映できる基礎データとして提供することを目指している。本報告では、23区と多摩地域を合わせた都内全域(島しょ部を除く)の地域気候特性の違いを確認するため、外気温・外気エンタルピー・風向・風速において多地点比較を行った。</p>
著者
石井 秀一 富田 一彬 水野 高伸 高田 恭良
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会大会 学術講演論文集 (ISSN:18803806)
巻号頁・発行日
vol.2018, pp.145-148, 2018

<p>中小規模建物のダブルスキン建設費は大規模建物に比べて割高になり、ガラス窓負荷削減だけでは運転費削減効果が小さく費用対効果が小さい。この弱点を克服するため、ワンフロア・ワンスパンサイズで、かつ空調換気システムとリンクする「局所分散型ダブルスキン」を実際の建物に導入し、14ヶ月間に渡って省エネ効果を検証した。その結果、暖房シーズン5ヶ月の貫流負荷を窓面積当り平均2.74[MJ/(m2日)]、外気負荷を4.43[MJ/(m2日)]削減した。</p>
著者
松元 隆志 射場本 忠彦 百田 真史 近藤 武士 開口 善典 船戸 剛 釼持 尚紀 稲田 雄大
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会大会 学術講演論文集 (ISSN:18803806)
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.493-496, 2013

<p>本報では、竣工初年度における教室の空調運用実態および室内環境について報告する。運用実態は代表室における空調機および分散ポンプの運用実測、在室人数の変化による外気導入量の把握、室内CO2濃度計測、給気風量の状況を確認した。また、室内環境については夏期詳細計測での机上面の水平温度分布・上下温度分布により室内環境把握を確認した。結果として、初年度の運用実態と室内環境を示唆し、今後最適な運用・調整を行う予定である。</p>
著者
伊与 亨 朝倉 敬子 中野 真規子 山田 睦子 大前 和幸
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会大会 学術講演論文集 平成28年度大会(鹿児島)学術講演論文集 第1巻 給排水・衛生 編 (ISSN:18803806)
巻号頁・発行日
pp.173-176, 2016 (Released:2017-10-31)

温水洗浄便座の緑膿菌検出割合は2%程度と低いものであるが、温水洗浄便座内での緑膿菌の分布や遺伝子型を調べることは、その適正な評価のために重要である。そこで、緑膿菌が検出された温水洗浄便座の分解調査によって、温水洗浄便座内での緑膿菌の存在箇所や検出された緑膿菌の遺伝子型を調査した。また、緑膿菌の由来を明らかにするための実態調査も実施した。
著者
大高 武士 末原 忠臣 門 久義
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会 論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
vol.38, no.198, pp.27-33, 2013-09-05 (Released:2017-09-05)

ヒートアイランド現象への対策には,都市緑化率の向上,ビル屋上や壁面の緑化,霧噴流による局所冷却,ビル壁面への高断熱材使用あるいは高反射塗料の塗布など,様々な方法が実施されている.本研究では,建物壁面に貼り付けた布に水を浸透させ,水の蒸発潜熱で壁面を冷却して建物内の冷房負荷を低減することにより,空調用電力の省エネルギーを促進することを目指す.本報告では鉛直加熱壁面を模擬した黄銅板に,保水率が42.7〜268mass%で蒸発速度が3.13〜3.50g/(m^2・min)の5種類の不織布を貼り付け,それに供給される水の蒸発による冷却量を計測した.その結果,冷却量がどの供試布でも同程度であったが,壁面温度が高いほど冷却量が大きく,風速が速いほど冷却量が大きくなることが明らかになった.
著者
山下 礼二 島田 学 植林 信一
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会 論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
vol.16, no.45, pp.13-18, 1991
被引用文献数
1

大きさが0.5〜3μmの粒子を対象として,ダウンフロークリーンルーム内に置かれた物体への粒子沈着実験を行った.沈着に及ぼす静電気力の影響を調べるため,接地した平板と,正または負の電圧を印加した平板を沈着面として使用し,円管内を層流で流れる単分散エアロゾル粒子を室内気流と等速で吹き付けた.また,粒子の帯電量分布の測定も行った.平板表面に付着した粒子の個数から沈着速度を求めたところ,粒子に働く重力ならびにクーロン力の解析結果に基づいて得られた理論値との間に良い一致がみられた.本報の結果より,粒子沈着量の予測においては粒子の帯電状態および沈着面近傍の電場の把握が重要であることが示唆された.
著者
上村 靖司 加藤 涼 上浦 圭太
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会 論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
vol.38, no.201, pp.11-18, 2013-12-05 (Released:2017-09-05)

人工的に製造した角氷と空気を直接接触させて冷房を行う冷房装置を製作し,冷房能力および空気清浄(集塵・脱臭)効果を試験的に評価した。内径250mmの円筒内に一辺約30mmの角氷を充てんし,角氷の空げきに空気を通して冷房したところ,2.5kWの冷房能力が得られた。次に,粒径の異なる3種類の氷,2段階の風量,2段階の初期氷充てん高さを組み合わせた条件を設定し,タバコの煙を用いて試験環境内の粉塵濃度および代表臭気成分濃度の変化を測定したところ,条件によらず集塵効果は見られなかったが,脱臭は空気清浄機と同等以上の効果が見られた。
著者
有波 裕貴 赤林 伸一 坂口 淳
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会大会 学術講演論文集 (ISSN:18803806)
巻号頁・発行日
vol.2018, pp.81-84, 2018

<p>本報では沖縄電力を除く一般電気事業者9社を対象として発電設備構成と電気料金プランを調査する。それぞれの一般電気事業者の発電構成と供給電力量から時刻別一次エネルギー消費原単位の算出を行う。原発稼働時及び停止時の一次エネルギー消費原単位と電気料金の分析を行い、昼間・夜間電力の利用による一次エネルギー削減効果及び金銭的インセンティブの妥当性の検討を行う。</p>
著者
齋藤 希 酒井 孝司 小野 浩己
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会大会 学術講演論文集 平成27年度大会(大阪)学術講演論文集 第6巻 温熱環境評価 編 (ISSN:18803806)
巻号頁・発行日
pp.65-68, 2015 (Released:2017-11-15)

オフィスにおけるペリメータゾーンでは,日射等による不均一放射環境が生じる。前報までで,直達日射が卓越した室内を対象に,被験者実験と,数値人体モデルを連成したCFD解析の比較を行い,CFDの有用性を確認した。本報では,内付ブラインドを有する室内での温熱環境の実測を行った。また,実験に基づくCFD解析を行い,実測結果との比較を行った。その結果,実験では,スラット角度による熱の漏出傾向の差異を確認し,一定の知見を得た。また,室内の空気温度において,解析が概ね実測と一致することを確認した。
著者
小峯 裕己 飯泉 元気 村上 栄造 木村 洋
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会大会 学術講演論文集 平成26年度大会(秋田)学術講演論文集 第7巻 空気質 編 (ISSN:18803806)
巻号頁・発行日
pp.21-24, 2014 (Released:2017-11-15)

消・脱臭性能を謳う空気清浄機は、自社試験方法やJEM1467に基づいて、消・脱臭性能を確認している。しかし、後者の試験・評価方法には実際の使用状況と異なる試験条件に基づいているなどの問題がある。そこで、JEM1467の問題点を解消した評価・試験方法を提案することを目的に、空気清浄機のVOC除去性能試験方法に関する長谷川・小峯らの研究を参考にして、実大空間のチャンバーを用いて, 建基法で義務付けられている24時間換気を行った状況下で「定常発生法・循環試験」による家庭用空気清浄機の消・脱臭性能試験方法を検討した。
著者
濱 興治 板谷 敏弘 笹尾 博行 中村 明寿 橋本 真伊知
出版者
公益社団法人 空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会大会 学術講演論文集 平成25年度大会(長野)学術講演論文集 第8巻 性能検証・実態調査 編 (ISSN:18803806)
巻号頁・発行日
pp.301-304, 2013 (Released:2017-11-18)

本報ではリニューアルオープンした東京都美術館の企画展示室の気流分布の測定結果を示す。気流分布は展示物の保存環境として重要であり、0.3m/s以下の低風速が望まれる。展示室全域については、風速0.3m/s以下の比率は98%であった。壁面風速については、間仕切パネルがない場合には全ての測定点で風速0.3m/s以下であった。間仕切パネルを設置した場合には、吹出口との関係で場所によっては0.35m/s程度の壁面風速が観測されるが、97%は風速0.3m/s以下であった。展示ケース内の風速は最大0.25m/sであった。