著者
澤 喜司郎
出版者
山口大学
雑誌
山口經濟學雜誌 (ISSN:05131758)
巻号頁・発行日
vol.54, no.5, pp.683-704, 2006-01-31
著者
上野 修
出版者
山口大学
雑誌
山口大学哲学研究 (ISSN:0919357X)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.1-20, 1999

The author by applying the Lacanian notion of "the Other"(l'Ature) to Davidson's Radical Interpretation Theory proposes a primal T-sentence hypothesis ― 'φ' is true iff φ― to make account for child's language learning, and draws the conclusion that truth such as defined in Tarskian fashion would entail "Urverdrӓngung" on the part of learning child, who so learning is supposed to identify itself with the truth condition of the primal token addressed by the Other viz. mother who bears the obscure authority of truth witness.
著者
藤井 克彦
出版者
山口大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2005

近年、環境への配慮から産業廃棄物・排水の排出規制が一段と厳格化しており、これらの適正な処理に多くの企業がコストと手間をかける時代となっている。申請者は高濃度の糖が存在する厳しい条件下で生育できる微生物の探索を行い、幾っかの環境試料から高濃度糖を含む無機塩培養液で良好に生育する酵母を分離した。そこで本研究計画では、分離株の生化学的および生理学的解析を行うとともに、分離株が産業排水の浄化に利用可能かどうかについて検討を行うこととした。本年度は、分離株OK1-3株を用いて食品産業排水を浄化できるか検討した。まずフラスコスケールで分離株の浄化能を検討した。乳業排水(糖分を多く含む氷菓子排水)および水産加工排水(タンパク質を多く含む練製品排水)に無機塩類培地成分を加え、これに分離株を接種して培養した。培養期間中、全有機炭素値を定期的に測定した。検討の結果、分離株は乳業排水培地で増殖し、3日間の培養で全有機炭素値が約30%低下した。次に、分離株を担体に固定化し、固定化担体の排水浄化能を検討した。その結果、9日間の培養で70-80%の有機炭素が無機化されていることがわかった。さらに1.5L規模の排水浄化装置を試作し、これに固定化担体を充填し、排水の連続浄化を試みた。4日間の連続稼動の結果、排水中の有機炭素量は日を追って低下し、最終日には全有機炭素の90%程度が無機化されていた。しかし比較に用いた醸造酵母でも同様の結果が得られ、OKI-3株独自の有用性を見出すには至らなかった。
著者
松野 浩嗣 乾 秀行 呉 靱
出版者
山口大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2011-04-28

2つの異なる言語の同一性判定問題は、世界言語照合の研究の主な問題に一つである。本研究では、言語名類似性と言語分類類似性の2つの尺度を用いてこの判定を行う行うアルゴリズムを提案し、実験により88%の正解率の照合結果を得ることができた。さらに、兄弟情報を考慮することで、この正解率を向上させることができた。この手法のさらなる改良、すなわち、これら2つの尺度のうち、どちらか一方が完全な照合であるときにでも不一致とする問題点を解決するため、さらに2つの基準である、言語情報と兄弟情報による類似性と言語名と分類情報による基準を定め、その効果を実験的に確認した。
著者
小林 信之
出版者
山口大学
雑誌
重点領域研究
巻号頁・発行日
1991

我々は従来よりAIDS発症のco‐factorとして、TNF(tumor necrosis factor;腫瘍壊死因子)を提唱してきている。本研究において我々は以下の2点を新たに明かにした。その第1点は、TNFによるHIV感染細胞の特異的致死機構が所謂Apoptosisの機構に拠っており、TNFによるHIV複製増強がHIV感染細胞の特異的致死を誘因しているのではないことを明かにしたことである。近年細胞のApoptosisを仲介すると考えられている細胞膜上の糖蛋白Fas坑原遺伝子が分子クロ-ン化され、細胞死の機構がようやく明かにされうる段階に来ており、今後HIV感染相棒の特異的致死機構がこの観点からさらに詳細に検討されていくものと期待される。我々が明かにした第2の点は、HIV転写制御に細胞特異的に関わる因子の存在と、その因子が作用するHIV‐LTRの中のcis‐elementの同定である。我々が新規に見いだしたこのcis‐elementはHIV‐LTRの‐121から‐158に存在し、この領域がヒトT細胞株MOLT‐4でHIVの転写を正に調節していることから我々はこの領域をURE(up‐regulation element)と命名した。この領域は単独にHIV転写を制御する因子ではなく、HIV‐LTR中のエンハンサ-(Enhancer)領域の機能を制御する領域である事が明かとなった。、HIVの転写には必須の領域ではないが、この領域の存在はHIVの転写を最大500倍活性化すること、さらに、この領域の活性が細胞特異的であることも見いだした。今後この領域に働く細胞性因子の検索を行なっていく予定である。
著者
矢野 潤
出版者
山口大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1993

導電性高分子であるアニリン誘導体高分子,ポリ(N-メチルアニリン)(PNMA)およびポリ(o-フェニレンジアミン)(PoPD),をそれぞれ対応するモノマーを電解重合することにより作製した.PNMAおよびPoPDとも安定な膜として電極基板上に得られた.これらの重合膜を被覆した電極を用いて溶存する有機化合物のサイクリックボルタンモグラムを測定したところ,ビタミンCやいくつかのキノン類のサイクリックボルタンモグラムの酸化・還元ピーク電位は電極反応が起こりやすい方向に移行し,重合膜の電極触媒作用が観測された.PNMA膜の電極触媒作用の電極過程や速度論的パラメタを調べるため,PNMA膜を回転円板電極(RDE)上に被覆してRDEボルタンメトリを行った.PNMA膜の膜厚,溶存種の濃度などを変えてRDEボルタンモグラムを測定し,AlberyとHillmanの理論をもとに解析した.その結果,(1)溶存する有機化合物は主にPNMA膜中のレドックス活性サイトにより酸化・還元されること,(2)その電荷移動の速度定数は6.4×10^3Ms^<-1>であったこと,(3)電極触媒反応の全電極反応速度定数は0.015cm s^<-1>であったこと,などが明かとなった.他方,PoPD膜についても同等の検討を行った結果,(1)〜(3)とほぼ同様の結果が得られた.したがってこうした電極触媒作用を高めるには,重合膜のレドックス活性の増加を図ることが重要であるという知見が得られた.PoPDは他の多くの導電性分子と異なり,いくつかの有機溶媒に溶解した.そこでこのことを利用してPoPDの分子構造が決定できた.得られた分子構造と導電性や電極触媒活性の関連についても有為な結果が得られた.
著者
田淵 太一
出版者
山口大学
雑誌
山口經濟學雜誌 (ISSN:05131758)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.717-736, 2003-07-31

This paper will argue that deflation nowadays is essentially a global phenomenon, which is attributed to structural changes of the world economy, and so the conventional explanations of deflation and policy advices based on the neo-classical macroeconomics are fallacious. To illustrate this with historical events, we will examine what is called the "Great Depression" in Britain 1873-1896. We confirm W.Arthur Lewis's conclusion that the proximate cause of the fluctuation in prices in that period and after was changes in the growth rate of agricultural supplies. And we will briefly discuss J.M.Keynes's analysis in A Treatise on Money, which suggested that profit deflation had developed in the 1890s.
著者
藤原 貞雄
出版者
山口大学
雑誌
山口經濟學雜誌 (ISSN:05131758)
巻号頁・発行日
vol.52, no.3, pp.525-551, 2004-03-31

変わらなければ死んでしまいますよ。我々はいま大きな問題を抱えている。これからどう立ち直るのか。新しい血と考え方を入れてもらって,活用させてもらうのです。生き返るのは我々の力であり,努力です。(塙義一日産自動車社長(当時),『日経ビジネス』1999年4月5日号)私は白紙の紙一枚もって日産にやって来ただけなのです。計画など何もありませんでした。私自身の経験と,私の感性と,やる気と決意を持ってきただけです。計画は私が日産にやって来てから,日産の人々と作成していったのです。だからこそ,計画は迅速に実行されたのです。…彼ら自身の計画だからです(カルロス・ゴーン日産自動車代表取締役(当時),『一橋ビジネスレビュー』2001年冬季号)
著者
陳 徳超
出版者
山口大学
巻号頁・発行日
2019

博士(学術)
著者
吉村 誠
出版者
山口大学
雑誌
研究論叢. 人文科学・社会科学 (ISSN:02860589)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.46-36, 2007-01-31
著者
澤 喜司郎
出版者
山口大学
雑誌
山口經濟學雜誌 (ISSN:05131758)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.191-212, 2004-09-30
著者
兵藤 隆
出版者
山口大学
雑誌
山口經濟學雜誌 (ISSN:05131758)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.643-663, 2003-07-31

The IS-LM model has been a central tool of macroeconomics teaching and practice for over half century. And economists pointed out some shortage of this model. But countless teachers, students, and policymakers have found the powerful framework for understanding macroeconomic fluctuations. The purpose of this paper is introduction of "IS-MP-IA" model, which is called by D.Romer [2002]. We will exhibit helpfulness of the Romer-model.
著者
河中 正彦
出版者
山口大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2001

カフカ研究に欲動論と第二局所論を導入するという最初の意図は、完成稿として発表した3編の論文において実現できた。『判決』論での理論的成果は以下の3点に纏められる。(1)『判決』研究を自伝的、精神分析的、宗教的な解釈に分けると、自伝的方法は主人公ゲオルクを市民としてのカフカ、ロシアの友人を作家としてのカフカ、ゲオルクの父をヘルマン・カフカと解釈する。精神分析方法は、自我、エス、超自我と読み解く。宗教的解釈は西方ユダヤ人、東方ユダヤ人、神と解釈する。しかし市民としてのカフカと「自我」という規定は同じことだし、西方ユダヤ人というのも近代化された自我と解すれば、別物ではない。またフロイトによれば、超自我とは父をモデルにしているから、超自我という規定と矛盾しない。また超自我こそ神のモデルだというのがフロイト理論であってみれば、そこには矛盾はない。また作家としてのカフカとエス当規定は矛盾しない。なぜなら沈黙したエスは、語る声として超自我を通じて自らを語るからである。それはまた近代化されない自我、自我の「東方ユダヤ人」的な部分だからである。(2)『判決』において、ゲオルクの父がほとんど理由もなくゲオルクに残酷になりうるのは、メランコリーに特有の「欲動の解離」(フロイト「自我とエス」)によって、エスにおいて不可分に融合していたエロス(生への欲動)と死の欲動が分離し、死の欲動がエスから超自我(ゲオルクの父)に流入する結果、罪もない息子に死刑を宣告する。しかしゲオルクを自我、父を超自我と読み替えれば、これはそのまま、メランコリーに特有の「自虐」に他ならず、カフカおいてはそれはパラノイア(迫害妄想)からの自己防衛でもあった。ここまで深層におよぶ分析はかつてなかったし、カフカ研究に新しい次元を開拓できたと総括できる。(3)またその副産物として、1912年から14年にかけての作品群に登場する人物類型を、フロイトの第二局所論を援用して、整理することに成功した。それは『判決』、『火夫』、『変身』、『流刑地にて』の主要人物たちを、「エス、自我、保護者的(優しい)超自我、審判者的(厳しい)超自我」の4類型に分けて、共時的に構造化できたことである。その他論文として公刊するには至らなかったが、3回の独文学会の発表を通じて、『兄弟殺し』の分析で中期のカフカを、『巣穴』の分析で後期のカフカを考察した。
著者
山本 光英
出版者
山口大学
雑誌
山口經濟學雜誌 (ISSN:05131758)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.207-226, 2000-01-31
著者
加納 聖
出版者
山口大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

哺乳類において多倍体胚は着床後致死となることから、多倍体化により胚発生が停止する哺乳類独自の発生システムの存在が予想される。そこでゲノムの倍数性の変動が哺乳類の胚発生への影響について調べるため、マウス四倍体胚性幹細胞の樹立を試み、その性質を解析した。マウス四倍体胚性幹細胞における幹細胞マーカーの特徴は、マウス二倍体胚性幹細胞とほぼ同等であった。さらに、胚様体およびテラトーマの形成実験より、マウス四倍体胚性幹細胞から三胚葉へ分化誘導がなされ、マウス二倍体胚性幹細胞と同等の分化能を有することが示された。以上、倍数性の変動によりマウス胚性幹細胞の多能性は失われないことが明らかとなった。
著者
河村 誠治
出版者
山口大学
雑誌
東亞経濟研究 (ISSN:09116303)
巻号頁・発行日
vol.64, no.1, pp.27-36, 2005-07-31

The opening of Hong Kong Disneyland in 12 Sep. 2005 is not only a starting business in one tourism company, but also a beginning of public practice by Hong Kong Government driveninto a corner as a result of development of East Asian economy especially Chinese economy. It means that the economic development in East Asia included Hong Kong needs the development of a market economy as well as a planned economy. We are not yet clear whether Hong Kong Disneyland will become a last resort for the regeneration of Hong Kong's economy or not, but it is not too much to say that the position of Hong Kong will decline relatively with the development of globalization and international division of labor, further development of Chinese economy, and the east coastal cities in China's mainland becoming megalopolis. But this also means that absolutely, as a whole, more and more visitors, merchandises, and money capital will move through Hong Kong.
著者
入不二 基義
出版者
山口大学
雑誌
山口大学哲学研究 (ISSN:0919357X)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.41_a-58_a, 1994

"It rains."の"It"は、非人称表現である。無主体論は、"I think."(=cogito)を、同様に、非人称表現として捉えようとする,つまり、コギトにおける「私」は、二人称・三人称と対比される一個の人格的「自己」ではなく、非人称的なものだから、"I think."ではなく"It thinks."あるいは"There is some thinking."と表現するのが相応しい、と無主体論は主張する。 このような無主体論の主張は、例えば、ウィトゲンシュタイン、シュリック、ストローソン等の著作の中に見ることができる。以下、本論のIとIIIでは、それぞれシュリックとストローソンによる無主体論の定式化をまとめ,IIとIVではウィトゲンシュタインの無主体論について、それがシュリックやストローソンのものといかに異なるかを明らかにする。つまり、無主体論は、表面的には上述のような「一つの」主張のように見えても、実は、全く異質な二つの方向性を内包しているのである。その方向性の違いは、「独我論と無主体論の関係」の捉え方における差異である。その観点から見るならば、シュリックとストローソンの議論は根本的に同型であり、その同型性に回収されないウィトゲンシニタインの議論の中にこそ、良質の独我論の問題を読み取ることができる。「良質の独我論の問題」とは、「一人称⇔三人称の非対称性」と「隣接項のない私性」という独我論の二面性・二重性の問題である。 この「二面性・二重性」の問題を、どのように扱うかということが、本稿の最重要課題となる。ある時期のウィトゲンシュタインは、この問題を「二つの異なるルル・表現様式」として解釈する方向性をとっていたが、本稿は、その方向性をとらないことをVで述べる。 「類比」という考え方を、独我論の語り方の問題に導入するならば、「二面性・二重売」の問題は、ポジティブな形で生かすことができるというのが、本稿の立場である。その類比とは、「私の所有物」:「私の感覚」=「私の感覚」:「私の固有性」=「私の固有性」:「隣接項のない絶対的な私の唯一性」という類比関係である。この類比をたどり「私」という主体の強度を上げていくことは、逆に「主体」としての意味を「私」から消し去っていくことに他ならないのであり、その消去された地点を指し示すことが、「無主体論」の一つの可能性であることを、本稿はVIにおいて主張する。