著者
中田 充 葛 崎偉 吉村 誠
出版者
山口大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

古典文学作品に書かれた手書き文字を対象とした文字認識手法を提案し,それに基づいた認識プログラムを試作した.本手法では,特徴グラフを用いて文字の構造を表現する.認識対象文字と認識用辞書に含まれる既知文字(辞書文字)の類似性を計算し,認識対象文字を最も類似性の高い辞書文字として認識する.次に,源氏物語中に書かれた文字を対象として評価実験を行った.その結果,一文字毎に切り出された文字を対象とした場合の認識率は76.6%であり,続け字を含む縦一行を対象とした場合の認識率は54%であった
著者
添田 建治郎
出版者
山口大学
雑誌
山口国文 (ISSN:03867447)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.53-68, 1997-03
著者
増田 正勝
出版者
山口大学
雑誌
山口經濟學雜誌 (ISSN:05131758)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.39-72, 1978-11-30
著者
牧角 俊郎
出版者
山口大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1997

1. これまでの研究から、ラットに覚醒剤に対する逆耐性現象を形成する実験プロトコール及び、興奮性アミノ酸系NMDAレセプターアンタゴニストであるMK-801が逆耐性現象の発現を抑制することも明らかにしたので、今回は、これまでの研究に従い、ラットに覚醒剤(塩酸メタンフェタミン)5mg/kgを2、3日おきに5回腹腔内投与する際に、MK-801を前投与した群と非投与群とに分けた。最終の覚醒剤投与より24時間後にラットを深麻酔下に灌流固定後脳を摘出し、摘出脳を凍結後ミクロトームにて薄切し、切片に対して、一次抗体にanti-GAP(Growth-associated protein)43及びanti-MAP2(Microtuble-associated protein 2)を用い、二次抗体にはanti-mouse monoclonal IgGを用いて、ABC法に則り免疫染色を行った。2. MK-801非投与群(逆耐性群)では、線条体及び前頭皮質部においてMAP2の染色性の低下が見られ、カテコールアミン神経終末の変性が示唆され、一方でGAP43の染色性は亢進していた。MK-801投与群(非逆耐性群)では逆耐性群と同様に、線条体及び前頭皮質部においてMAP2の染色性の低下が見られ、カテコールアミン神経終末の変性が示唆されたが、一方でGAP43の染色性は低下していた。3. 以上の結果より、覚醒剤に対する逆耐性現象形成時にはカテコールアミン神経の可塑性が亢進していることが示唆され、覚醒剤に対する逆耐性現象の形成と、記憶形成のメカニズムの類似性が明らかとなった。
著者
志磨 裕彦 中内 伸光 井上 透 内藤 博夫
出版者
山口大学
雑誌
総合研究(A)
巻号頁・発行日
1993

甘利は確率分布族の空間が不変な幾何学構造として双対接続を持つことを発見し、情報幾何学の必要性を提唱した。これは双対接続を持った多様体上での情報理論の研究である。一方、この双対接続の概念はBlaschke流のアフィン微分幾何学においても見出されていた。また、志磨は、Kahlerian多様体との関連においてHessiann多様体の概念を得ていたが、これはまさに平担な双対接続を持った多様体のことである。このように双対接続は純粋数学上、また応用上も重要な概念であり、これを共通のキーワードにして、微分幾何学と情報幾何学の境界領域を総合的に研究することを目的とした「幾何学シンポジウム」を開催した。会期は4日間で、18件の招待講演の他、参加者全員による自由な討論と情報交換が行われた。その結果は「幾何学シンポジウム講演記録」として印刷され冊子にまとめられた。甘利は情報幾何学の統計学、システム理論、ニューラルネットワーク、統計物理学、量子観測、可積分力学系等への応用の可能性を示唆し、江口はコントラスト関数を定義し、それから双対接続が得られることを示したが、松本は逆に双対接続からコントラスト関数を構成した。黒瀬は双対接続が定曲率のとき自然なコントラスト関数(ダイバージェンス)を定め、Pythagoras型の定理を証明した。志磨はHessian曲率が一定のHessian多様体を構成し、これらが、確率分布族として実現されることを示した。野口は双対接続とLevi-Civita接続が一致するための条件を考察し、長岡は古典・量子Cramer-Rao不等式の微分幾何学を展開し、江口は相対エントロピーと数理進化について論じた。その他、長野、金行等による対称空間論や、いくつかの興味あるトピックスに関して研究発表が行われた。
著者
三浦 房紀 鈴木 素之 村上 ひとみ 中村 秀明 多田村 克己 瀧本 浩一 朝位 孝二 大島 直樹 久長 穣 榊原 弘之 三石 真也 中田 幸男
出版者
山口大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究では、行政と住民が協力して災害時の情報を収集、処理、提供するとともに、災害時要援護者の安否確認を迅速に行い、救助活動を支援するシステムの開発を行った。入力情報には、気象庁の情報のほか、地震計と3次元雨量計を設置して、独自でも入力できるシステムとした。広く住民に情報を提供するためには、デジタルサイネージを用いて、安否確認システムの要援護者が持つ端末はスマートフォンを用いて、サーバはクラウドシステムを用いてシステム構築を行った。宇部市をモデル地域として、市の防災や福祉に関連する部署、高齢者、聴覚障碍者の協力を得て、プロトタイプシステムを構築、その機能検証を行った。
著者
山根 啓輔
出版者
山口大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2011

ハイドライド気相成長法を用いて、高効率発光素子材料として期待される非極性{10-11}面、{11-22}および{20-21}面 GaN 基板の作製を行った。基板の作製には我々の独自技術であるサファイア加工基板上結晶成長技術を用いた。{10-11}面 GaNでは厚膜化に伴い、欠陥密度が急激に減少することが明らかになった。サファイア加工基板上と従来サファイア基板上において、厚膜成長した際の自発分離機構を明らかにした。最終的には発光ダイオードを試作し、我々が作製した GaN 基板がデバイスレベルで利用可能であることを示した。
著者
南浦 涼介
出版者
山口大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

本研究は、子どもたちが社会科の学習についての信念・信条といったビリーフが、どのように形成されているのか、その構造を把握することと、そのビリーフがどのように作られていくのか、その変容を明らかにすることを目的としている。本研究は主として3つの研究からなっている。1つは,評価法の作成2つめに,小中学校で行った,学習ビリーフの構造の事例研究3つめに,中学校で行った学習ビリーフの変容の事例研究である。
著者
田中 愛子 丹 佳子
出版者
山口大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

第1段階は、健康な成人を対象に、45分の笑いヨガを4回行った。参加者7人の血液検査、POMSテストを分析した結果、NK細胞活性は笑いヨガ前後の有意差はなかったが、POMSテストでは「不安‐緊張」等が有意に減少した。第2段階は、がんの既往歴がある5人の女性を対象に、40分間の笑いヨガを月に2回、全5回実施した。結果、笑いヨガ前後で、NK細胞活性に有意差はなかったが、POMSテストでは緊張-不安」等が有意に減少した。以上より、定期的に笑いヨガを行うことは、精神的な効果が顕著であることが示唆された。
著者
阿部 弘和 小路 聡
出版者
山口大学
雑誌
研究論叢. 自然科学 (ISSN:05131693)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.45-58, 2001-12

The specie of Fagacea in the compound of 27 shrines in Onoda-shi, 22 shrines in Sanyo-cho, and 51 shrines in Mine-shi was invesitgated. Fifteen species belonging to four genera, 10 broad-leaf evergreen species and 5 broadleaf deciduous species, were identified: Quercus acuta (in 4 shrines), Q.glauca (in 59), Q.myrsinaefolia (in 18), Q.salicina (in 3), Q.sessilifolia (in 6), Q.gllva (in 1), Lithocarpus edulis (in 2), L.glabr (in 7), Castanopsis cuspidata (in 35), C.cuspidata. sieboldii (in 3), Q.variabilis (in 2), Q.acutissima (in 8), Q.serrata (in 31), Q.aliena (in 1), and Castanea crenata (in 19). In this area, Q.glauca is a dominant and Q.serrata and C.cuspidata are common. The number of species in a shrine was 2.0 on the average. However, there are some differences in the kind of species and frequency among dsitricts. Mine-shi, the moutainside, is most abundant in the kind and most in the number of species a shirine. Those values in Mine-shi were about twice as much as those in the coastal district, Onoda-shi, respectively. The habitat of L.glabr observed in 7 shirines ranged north and south in Mine-shi. L.glabr is a rare in Yamaguchi and has been common only the in eastern area in Yamaguchi Prefecture.
著者
根ヶ山 徹 尾崎 千佳
出版者
山口大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

山口大学総合図書館・人文学部・経済学部東亜経済研究所が所蔵する和古書と漢籍について,各部局の前身校である明倫館・山口明倫館・越氏塾・山口高等商業学校・山口高等学校から継承したもの,昭和24年5月に新制大学として発足して以降,徳山毛利棲息堂・庶民史料・若月紫蘭・赤松智城・四熊宗直・浅山良輔など聚書家の寄贈により収庫に帰したもの,その他,先覚の尽力によって意欲的に蓄積されたものを全面的に調査し,『山口大学所蔵和漢古典籍分類目録』を完成させた。
著者
澤 喜司郎
出版者
山口大学
雑誌
山口經濟學雜誌 (ISSN:05131758)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.441-464, 2005-07-31
著者
神田 隆 寺崎 哲也
出版者
山口大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

研究代表者の教室で世界に先駆けて樹立したヒト血液神経関門構成細胞株を用い、ヒト末梢神経疾患での血液神経関門(BNB)破壊メカニズムを検討した。ヒト免疫性末梢神経疾患患者の一部では、血清成分にBNBを破綻させる因子が含まれることが証明された。また、糖尿病性ニューロパチーで血清に高値となるAGEは、VEGFとTGFを介してBNBを破壊することが明らかとなった。バリアー構成内皮細胞膜に局在するトランスポーターは、新規治療の標的となり得ることが示唆された。
著者
吉村 弘
出版者
山口大学
雑誌
山口經濟學雜誌 (ISSN:05131758)
巻号頁・発行日
vol.46, no.4, pp.419-444, 1998-07-31

本稿は,平成6年度のデータにもとづいて,全国市区の人口規模と諸歳出費目との間の信頼できる関係を導出し,それによって,現代日本の実態に即して,最適都市規模を推計し,さらに,市町村合併の効果を推計しようとするものである。その主要な結果は次の通りである。(1)対数表示の「人口当たり歳出」は,対数表示の「都市規模(人口規模)」の「下に凸の2次関数」として極めてよく(有意水準0.01で有意な関係として)説明される。(2)歳出からみた最適都市規模は人口20万人程度であり,それより小さい都市規模については規模の経済が働き,それより大きな都市については規模の不経済が作用する。(3)人口当たり歳出総額は,人口規模とともにはじめ急激に減少し,人口20万人程度で最低点に到達し,その後緩やかに増加する。したがって,歳出総額からみるとき,人口規模が20万人より小さな行政区域,とりわけ人口10万人以下の行政区域の合併は,その効果が極めて大きい。(4)「広域市町村圏」に属する全国の2929の市町村が広域市町村圏毎に合併して,341の市を構成したときの歳出節減効果は1年間に約3兆7100億円で,これは,同圏域の平成6年度歳出総額の約12.9%に相当する。この節減額は,高速道路建設費に換算すると約740キロメートル(東京・岡山県新見間)に相当し,また,新幹線に換算すると620キロメートル(東京・西明石間)に相当する。(5)行政サービスの便益を考慮すると,さらに次のことが分かる。・限界歳出曲線の最低点より大きな都市規模については,人口規模の増大につれて限界歳出総額が緩やかに上昇するので,行政サービスの限界便益の変化に対して,最適都市規模は敏感に反応する。・行政サービスの公共財的性質が強くなるほど,最適都市規模は大きくなる。
著者
村上 保壽
出版者
山口大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1988

1.空海の密教思想における超越論的構造をさぐるために、今年度は十住心思想の論理的展開の構造に中心を置いて研究した。その結果、第一住心から第十住心までの展開構造が、二重の意味で三段階の展開になっているという知見を得た。2.すなわち、空海の十住心思想は、従来、竪横の二元的二重構造によって理解されてきたが、この構造では、その論理的展開が充分に把握することができない。すなわち、住心間の展開の必然性がダイナミックに説明できないからである。そこで、世間心の三住心の論理が否定の論理であることに注目した結果、十住心思想の論理が弁証法的な三段階の展開になっていることが分かった。3.以上の知見から、世間心の三住心は、閉ざされた世界-開かれた世界-閉じられた世界の三段階の世界構造であると把握することができた。その結果、この三段階の世界構造は十住心世界全体においても妥当し、世間心-出世間心-第十秘密荘厳心という三段階の心の展開であり、その世界は、閉ざされた-開かれた-閉じられた世界構造になっているという知見を得たのである。4.この研究のさらなる発展のためには、第十住心の世界が世間心と出世間心との総合であること、しかしその論理がたんなる否定の論理ではなく、最高の肯定の論理であることを論証する必要がある。それとともに、空海に大きな影響を与えた『釈摩訶衍論』の研究と「不二」概念についての考察の必要がある。
著者
阿部 泰記
出版者
山口大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2001

本研究において地方劇・地方志・善書などの文献資料と包公廟を実地調査した結果、従来からの研究を以下のように体系的に整理することができた。権力者の悪行から庶民をまもったことで有名な北宋時代の包拯に対して、後世の民衆は語り物・演劇などの分野で物語を創作してその遺風をしのんだ。物語では包拯の豪毅な性格を特異な風貌で描写し、包拯が非道を挫いて弱者を救済する話は時代が下るとともに膨張し、民衆は祠廟を建立して包拯を祀り、包拯は今日にいたるまで民衆の心の中に生き続けている。民衆は知謀と超能力を有し天地を共鳴させる人物を救済者として期待した。民衆が好む物語には貞節な妻、孝行な息子、書生の出世などの類型があり、包拯はその中で主人公を救済する重要な役目を果たした。後に包拯の物語は百話の規模で創作され、小説『龍図公案』や地方劇など今日までさまざまな物語が語り継がれている。特に石玉崑が語った説書『龍図公案』は公案に武侠を参入させて大流行し、四護衛を従えて銅〓で悪人を斬首する豪腕な包拯像を民衆に印象づけた。各地に林立する包公廟には、包拯と一緒に四護衛・銅〓が奉祀されている。包拯の祭祀は文化大革命以後とだえたと報告されていたが、信仰の自由が認められた今日では全国的に復活する傾向にある。本研究で調査した図書館は京都大学・東京大学・早稲田大学・東洋文庫・中国国家図書館・中国戯曲研究所・首都図書館・湖北省図書館・漢川市文化館・湖南省図書館・湖南師範大学・上海図書館・淅江省図書館・広東省中山図書館・順徳市図書館・台湾中央研究院・台湾国家図書館・政治大学である。また実地調査した包公廟は、台湾高雄県・台北市・雲林県・香港・マカオ・広東省番禺市・肇慶市・同市硯洲・湖南省長沙市・濁陽市・醴陵市・攸県・平江県・湘陰県・宜章県・江西省萍郷市・万載県・宜春市・河南省准陽県など約50カ所である。