著者
高木 博史
出版者
沖縄大学
雑誌
沖縄大学マルチメディア教育研究センター紀要 (ISSN:13464264)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.17-25, 2009-03-31

2008年、沖縄大学において教育研究上の効果をより促進するために学内SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス、以下SNSと略)の運用が試験的に開始された。一方で、沖縄大学人文学部福祉文化学科では、社会福祉士国家資格の合格を目指す学生たち同士が、あるいは、卒業生と在学生などの積極的な交流により国家試験対策等に有益な情報を得る場が求められてきている。そうした意味では、社会福祉士国家試験対策においてこの学内SNSの活用がなされることは、情報交換をする上で有効な一つのツールとしてとらえられるが、学生たちの参加者数の問題など様々な諸課題を抱えている。本稿は、社会福祉士国家試験におけるSNSの活用の可能性と課題を明らかにし、さらなる学内SNSの発展が、社会福祉士国家試験合格のための情報交換、仲間づくりの場として機能していくことに寄与することを目的としている。
著者
干刈 あがた
出版者
沖縄大学
雑誌
沖縄大学地域研究所所報
巻号頁・発行日
vol.5, pp.92_a-91_a, 1991-09-26
著者
圓田 浩二
出版者
沖縄大学
雑誌
沖縄大学人文学部紀要 (ISSN:13458523)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.83-94, 2010-03-31

本稿の目的は、スターパ・ダイビングというスポーツを行う人々の行為を解明し、その特徴が現代社会とどのように関連づけられるかを探ることにある。ダイパーがどのような動機付けと社会的条件のもとにダイビングを行い、その結果として何を得ているかについて分析・考察を行う。ダイビングを行う人々の行為分析であると同時に、ダイビングを通して現代日本社会のもつ問題を明らかにすることになる。最初にダイビングをフローと位置づけ、次にカイヨワの遊びの概念を用いてダイビングの特徴を明からにする。そして、ダイビングを特徴づける「偶然」と「眩暈」の要素から、現代社会とダイビングの関係性を論じる。現代社会において、ダイビングがスポーツとして、遊びとしての、偶発性に左右され、自己を喪失させ、環境への融合を果たすという、優れた性質をもちながら、その感覚自体が社会制度へと回収されてしまっているではないかと分析している。分析枠組みとして用いるのは、M. チクセントミハイのフロー概念、R. カイヨワの4つの「遊び」の類型、A. ギデンズの再帰性の概念である。結論として、ダイビングを特徴づける偶然と眩暈の要素は、個人にとって、競争と管理、監視、ルーティンによって特徴づけられる日常から引き起こされる存在論的な不安を解消することになる。結果的に、ダイパーが体験として行うダイビングは、現代社会に生きる個人の存在論的な不安を解消する制度として確立されている。
著者
チャンドララール ディリープ
出版者
沖縄大学
雑誌
沖縄大学人文学部紀要 (ISSN:13458523)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.11-30, 2003-03-31

本研究は,スリランカで使用されてきたポルトガル語を元にしたクレオール語の例を通して,言語の起源と消滅という両現象に関係するいくつかの重要な問題を提供する試みである。スリランカ・ポルトガル系のクレオール語に関する歴史的,言語社会学的情報を掘り出し,収集資料を言語接触の観点から解釈・分析・記述を行なうことに務める。言語資料の分析においては,言語的変化の過程が社会的変化の過程と並行して進むという前提を活用する。そして,言語の消滅が複雑に絡み合った政治経済的・社旗心理的要素に影響を受けることを指摘する。言語接触と言語消滅の一つの特例にとどまらず,言語の普遍的な問題についても検討を加える。例えば,言語変化の過程とはどのようなものか,その過程に関する接触,多様性や非活性化などの事実が言語理論にどのように貢献するのか,その過程を探ることによってどのような類型的,歴史的洞察が得られるのか,などの問題を考察する。最後に,言語接触が,ある言語形式の進化的発生の道を中断させながら,ことばの中に根本的な変化を持たせることを証明する。そうすることによって,接触言語の起源と存在が語族と祖語の仮説に対して大きな問題を提起することを主張する。
著者
岩垣 真人 楠山 研 牧野 邦昭 松山 直樹
出版者
沖縄大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2020-04-01

本研究では,京都帝国大学や,県立兵庫高等商業学校,琉球大学などに着目し,まず,そのような高等教育機関が,どういった経緯で,既存の高等教育機関に対抗して設立されたのか,検討を行う。さらにそれらの高等教育機関において,対抗関係と特殊な事情の下で掲げられた,教育・研究に関する理念が,現実との関係のなかでどのように変容していったのか,分析を行う。この研究では,帝国大学などを軸とした「国策」に基づく高等教育機関の設置やその発展とは異なる,全国各地で地域のニーズに応じて設置・運営された後発の高等教育機関像を並列することで,日本における高等教育機関の複線的記述を一層拡張することを試みていく。
著者
屋嘉 宗克
出版者
沖縄大学
雑誌
沖大論叢 (ISSN:03871630)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.35-47, 1963-03-30

「玉勝間]の一節に、「詞のみにもあらず、よろづのしわざにも、かたいなかには、いにしへざまの、みやびたることの、のこれるたぐひ多し」と田舎に伝承する言語や風習に、正雅な古代要素を認め、さらに「ことにいなかには、ふるくおもしろことおほし、すべてかゝるたぐいの事をも、国々のようを、海づら山がくれの里々まで、あまねく尋ね聞あつめて、物にもしるしおかまほしきわざなり。」と、海浜山間の村々を訪ね歩いて、記録しておくべきだと述べてあるが、今回のわれわれの学術調査は、沖縄の古い姿を残し民俗学の宝庫と云われている伊平屋島を8日間にわたつて採訪、その時の調査記録によつて、種々の民俗で問題となるべき事項は数多くあつたが、ここでは次の諸項について記述することにする。 (1)神社信仰 (2)豊年祈願 (3)悪風返しの獅子(シーサー) (4)野甫島の雨乞祈願 (5)無蔵水の伝説における霊魂寄せ(マブイユシ)
著者
春田 吉備彦
出版者
沖縄大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2018-04-01

研究目的のモチーフは、①排他的基地管理権、②間接雇用方式、③日米地位協定とMLCの関係をそれぞれ解明することである。2019年度の研究実績はつぎのものがある。(1)研究目的のモチーフのうち、とりわけ①の問題に焦点を当て、2018年12月18日に在日米軍横須賀基地内に停泊中の「空母ロナルド・レーガン」において実施された「日米合同訓練」の見聞記を執筆した。これが、春田吉備彦「Invisible baseworker(見えざる基地労働者)―ロナルド・レーガン乗船記―」『沖縄大学法経学部紀要第31号』(29頁~36頁)である。(2)日韓の国交が正常化していなかった、1956年に発生した、千代田丸事件をモチーフに「戦争災害(戦災)」「自然災害」 「労働災害(労災)」「NBC災害」 「CBRNE(シーバーン)災害」 「武力事態災害」 等の多様な災害概念を整理、労働者の労務給付拒絶権について試論を展開した。現在、基地労働者が直面している、「労務指揮権」の問題の基礎的考察としての位置づけをもつ、研究業績として、春田吉備彦「災害時の労働者の労務給付拒絶権にかかわる一試論―千代田丸事件最高裁判決(最三判小判昭和43.12.24民集22巻13号3050頁)の再読を通じて」大曽根寛/森田慎二郎/金川めぐみ/小西啓文編『福祉社会へのアプローチ 下巻』(成文堂)(353頁~366頁)がある。両業績とも、主として、日米地位協定上の①排他的基地管理権に関連する考察である。日本国内にありながら、米軍基地内の労働問題や米軍関係の労働問題は、可視化が難しいという特徴がある。両業績は、この点に着目している。
著者
国吉 和子 名城 嗣明 中村 完 島袋 恒男
出版者
沖縄大学
雑誌
沖縄大学紀要 (ISSN:03884198)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.51-89, 1985-03-31

本研究では飲酒行動に関する心理学的研究として飲酒の実態や動機、飲酒習慣、飲酒行動に対する認知、評価の側面から質問紙調査が作成され、沖縄県内在住成人男性740人と、大学生71人計811人を対象として1983年2月〜5月に調査が実施された。その結果に基づいて本報告では職業間比較を中心に分析が行なわれた。その主な結果は次のとおりである。1)飲酒の実態 (1)全体的に好まれている酒として「泡盛」、「ビール」、「ウイスキー」に集中しているが、「泡盛」はとくに農業に、「ビール」は商業に、「ウイスキー」はサービス業に好む者が多い。「飲む機会の多い酒」や「量的に多く飲んでいる酒」に関してもほぼ類似の傾向を示している。(2)自宅外での飲酒頻度はどの職業も「月に1・2回」の回答が量も多いが全般的に職業上人間関係を重視する建設業やサービス業においては自宅外での飲酒頻度がやヽ高くなっている。(3)一方、自宅での飲酒頻度に関しては「月に1・2回」と「月に10回以上」の回答が高率になっているが、農業と会社員は後者の回答に、それ以外の職業は前者の回答に傾斜している。(4)飲酒場所としてはどの職業も「知人・友人宅」が選択されることが多いが、とりわけ農業と建設業にその傾向が強い。他の職業ではその他に「大衆酒場」や「バー・キャバレー」等にまで広く及んでいる。(5)飲酒時はどの職業においても集団飲酒の形態をとっているが、公務員と大学生を除く他の職業では比較的少人数で飲む傾向があり、なかでも農業がその傾向を強く示している。(6)飲酒時のコミュニケーションの内容はどの職業でも自分の仕事を中心にした身辺的な話題をとりあげる傾向が強い。(7)飲酒時に選択される料理には全体的に「琉球料理」と「和食」があげられるが、農業と建設業の場合とくに「琉球料理」に傾斜している。(8)飲酒時に適した音楽としては大学生を除いてどの職業も「演歌」や「琉球民謡」を選択する傾向が強い。なかでも農業の「琉球民謡」の選択率の高さが目につく。2)飲酒動機と飲酒習慣(1)初飲時の飲酒理由としては、対人的理由が顕著であるが、建設業、会社員では「つき会いで仕方なく」という消極的理由を、公務員、サービス業は、「人間関係をより良くするため」という積極的理由を選択している。(2)現在の飲酒理由としては、対人的理由の選択が減少し、「ストレス解消」という個人的飲酒理由が増加している。特に公務員、建設業において高率で選択されている。また農業において、「健康によい」という飲酒理由の選択が見られる。しかし、商業、建設業、農業、現在でも「つき会いで仕方なく」という理由を選択している。(3)農業、建設業、公務員、会社員は、「PM7:00 〜PM10:00」の飲酒時間帯を有し、商業、大学生、サービス業は、10時以後の飲酒時間帯を特徴としている。(4)飲酒時間幅では、公務員、大学生、建設業において、「3時間以上」の選択率が高く、農業は、自宅で酒を飲むことが多いということから、「1時間〜2時間」の幅を選択している。(5)農業、建設業、公務員は、軽い酒を「食前に飲む」、強い酒は「食後に飲む」という適切な飲酒習慣を示している。(6)外出飲酒では、職業柄、公務員、会社員は、「職場から直行することが多く」、肉体的労働を主とする農業、建設業は「帰宅後出直す」と回答している。(7)「宴会や会合での飲酒機会」は、公務員、会社員、サービス業などのサラリーマンに多く、建設業や大学生において少ない。まに「職場の集まり」であることを示している。(8)や会合の席においても、公務員、会社員、大学生は、「酔うぐらい飲む」と回答しており、「友人との親睦会」で久々に飲む、商業、建設業、サービス業は「酔わないようにさしひかえる」と回答している。(9)飲酒のもたらす個人的結果として、飲酒量の多いと思われる公務員、建設業、サービス業、会社員は「2日酔い」が多いと回答している。(10)酒によるトラブルは、2日酔いで仕事まで気軽に休める農業、建設業は「家族とのトラブル」を挙げ、職場の集まりでよく飲む会社員、サービス業、公務員は「仕事仲間とのトラブル」と回答している。3)飲酒行動に対する認知及び評価(1)すべての職業の人々と大学生は、日常生活において酒の必要性を「ある方がよい」と積極的に認知している。その中で、サービス業、公務員、商業等は他の職業に比べ酒の必要性の認知が相対的に強い。また、公務員、サービス業は他の職業に比べ、酒は生活に役立つと若干強く認知している。(2)気楽に酒の飲める場所として、農業は「自宅・親戚宅」、「友人宅」の私的場所を挙げている。また、商業やサービス業は他の職業に比べ、「バー・キャバレー」や「大衆酒場」等の共有的な場所を挙げる傾向が見られる。(3)酒の持つ最大の利点として、サービス業、建設業、農業は他の職業に比べ「つき合いをよくする」と認知している。反面、商業、会社員、公務員は他の職業に比べ「ストレス解消に役立つ」と若干強く認知している。(4)飲酒人口は増加傾向にあると認知され、特に会社員、サービス業はその傾向が高い。(5)認知された飲酒人口の増加に呼応して、飲酒にともなうトラブルも増加してきていると認知されている。商業や建設業は「かなり増加している」と回答し、サービス業、公務員は「いくらか増加している」と答えている。(6)飲酒者に対する社会の評価の予測として、飲酒量の多い公務員、建設業は「大目に見ている」と回答し、大学生、サービス業は「ルーズである」ときびしい評価を下している。
著者
飯島 典子
出版者
沖縄大学
雑誌
沖縄大学地域研究所所報
巻号頁・発行日
vol.27, pp.119-130, 2002-10-30
著者
高木 博史
出版者
沖縄大学
雑誌
沖縄大学人文学部紀要 (ISSN:13458523)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.61-70, 2010-03-31

2007年末に、「社会福祉士及び介護福祉士法」が制定されて以来、初めての改正が行われた。特に介護福祉士に関する改正で、「准介護福祉士」の規定が盛り込まれたことは、日本の介護労働事情に大きな影響を及ぼすことになる。 なぜならば、「准介護福祉士」資格は「介護福祉士」との関係において「下位資格」に当たるものであり、一般的にも低待遇が課題となっている介護現場において、さらに「低賃金・低待遇」の条件下での労働を強いられることになるのではないかという懸念が生じるからである。そこで、「介謹福祉士」と「准介護福祉士」 と同様の関係性を持っと考えられる「看護師」と「准看護師」 の関係を比較材料とし、その実態を明らかにすることで「准介護福祉士」の再考を促す問題提起としたい。
著者
秋山 勝
出版者
沖縄大学
雑誌
沖縄大学地域研究所年報 (ISSN:13413759)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.103-162, 1995-03-31
著者
松鷹 彰弘
出版者
沖縄大学
雑誌
沖縄短大論叢 (ISSN:09112022)
巻号頁・発行日
vol.13, no.1, pp.133-183, 1999-03-01
著者
玉木 千賀子
出版者
沖縄大学
雑誌
沖縄大学人文学部紀要 (ISSN:13458523)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.51-60, 2010-03-31

本研究では,介護支援専門員の仕事のやりがいと困難に着目し,介護保険制度のさまざまな変更に対応しながら仕事を続けてきた経験年数の長い介護支援専門員の住事のやりがい,業務上の困難を主任介護支援専門員に対する調査によって明らかにした。調査の結果,介護支援専門員は「利用者の笑顔や感謝の言葉」「利用者の変化」「自分自身の成長」などに仕事のやりがいを感じていた。そして,介護支援専門員の大部分が「記録の業務jに困難を感じていた。さらに,介謹支援専門員の7割がfケアマネジメントのカ量に対する不安」「書類の作成に追われて利用者に対して充分な支援ができない」「残業や休日出勤」 などの理由で転職を考えるという経験をしていた。
著者
大場 渉 奥田 知靖 菅 輝 塩川 満久 沖原 謙
出版者
沖縄大学
雑誌
沖縄大学人文学部紀要 (ISSN:13458523)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.17-27, 2011-03-31

本研究は、バスケットボールの公式試合中における各選手とボールの移動距離と移動速度を明らかにし、体力的トレーニングの効果的なコーチング資料を提供することを目的とした。分析対象の試合は、第○○回全国高等学校総合体育大会女子準決勝A高校対B高校(74-68でA高校勝利)であり、撮影された画像を基に、DLT法を用いた三次元画像解析法により全選手とボールの移動距離・移動速度を算出した。その主な結果は次の通りである。1)高校女子選手の移動距離の平均と標準偏差は5587±171mであった。2)高校女子選手の最高移動速度の平均と標準偏差は7.03±0.51m/sであった。3)最高移動速度に対する移動速度割合の度数分布から、ゲーム中の運動強度割合は高強度:中強度:低強度は5:4:1であった。これらの結果から、バスケットボールにおけるコンディショニングや戦術に関する若干の指導上の示唆が得られた。
著者
壱岐 一郎
出版者
沖縄大学
雑誌
沖縄大学人文学部紀要 (ISSN:13458523)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.43-52, 2001-03-31

20世紀日本のジャーナリストの多くはペンをもって論陣を張ったが,後半から末期にはテレビ,ラジオなどによって持論を展開した。トーク,つまり話,語りかけの言論活動であった。60年代の田英夫(TBS,共同通信出身,以後,参議院議員),70年代後半からの筑紫哲也(朝日新聞出身,テレビ朝日,TBSキャスター)がその典型であろう。2000年夏,大阪を本拠にして,1日平均5枚書きながらテレビ,ラジオのコメンテーターを14年務めた黒田清(大阪読売出身,1931-2000)が全国の多くのファン,友人,知人に惜しまれて逝った。本稿はそのトーク・ジャーナリスト黒田清を解明し,あわせて21世紀を前に東京偏在の日本の大国的,大企業的ジャーナリズムがこのままでいいのか,を考える。すなわち,問われているのは20世紀日本の反省にほかならず,東アジア共通の思想家孔子は「過ははかちてこれを改むるに揮(はばか)ることなかれ」と言い残しているのである。
著者
ヒギンズ ジャネット
出版者
沖縄大学
雑誌
沖縄大学人文学部紀要 (ISSN:13458523)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.83-98, 2001-03-31

本論の目的は,視覚イメージを分析するための方法論を紹介し,次に,2000年7月に沖縄で開催された先進国八ヶ国(G8)会議についてのイギリスの主要五大新聞を事例研究としてとりあげる。視覚分析は,記号学,言語学,組織一構造文法を方法論の土台としている。この論文では,クレス(Kress)とバン・リーウェン(van Leeuwen)(1996)のアプローチを用いる。イギリスの新聞に掲載された「沖縄の基地反対」の記事をとりあげ,この記事が表象しているものを紹介し,テキスト(本文)と写真との関係を分析する。Daily Telegraphの記事では,写真のイメージが強く,「平和」よりも「暴かのイメージが強くみられた。
著者
金城 一雄
出版者
沖縄大学
雑誌
沖縄大学紀要 (ISSN:03884198)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.131-149, 1996-03-01