著者
新井 高 鈴木 賢 旗生 隆 横田 誠 長谷川 紘司 木下 四郎
出版者
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.170-176, 1977-06-28 (Released:2010-07-16)
参考文献数
17
被引用文献数
3 2

Purpose of this study was to know the effect of natural and synthetic bristle toothbrushes on plaque removal.Two kinds of natural toothbrushes (animal bristle and pig bristle) and two kinds of synthetic toothbrushes (nylon bristle and rubber) were evaluated using Scrub brushing method. Twelve adults, 6 patients and 6 dentists, 6 males and 6 females, aged 19 to 42, volunteered for this study.Plaque score was calculated with the modified Volpe's method which Suzuki et al. reported before. Facial and lingual tooth surfaces of the six representative teeth (6/41|14/6) were scored, after disclosing the plaque with a 0.5% basic fuchsin.The average percentage of plaque removal on facial and lingual tooth surfaces were as follows.(1) 59.6±16.1% (nylon bristle) (2) 42.3±13.2% (pig bristle)(3) 39.8±14.7% (rubber) (4) 39.5±13.3% (animal bristle)There was a statistically significance at the 5 percent level of confidence between nylon bristle brush and the other three brushes.A similar trend was recognized on labial, lingual, medial and papillary tooth surfaces independently.The scores after brushing were evaluated, also.(The materials of animal bristles are of horse and badger hair.)
著者
稲田 芳樹
出版者
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.352-368, 1985-06-28 (Released:2010-07-16)
参考文献数
22

歯ブラシ線維の先端を使用して刷掃する代表的なブラッシング法である scrubbing について, 歯ブラシ線維の損耗がブラッシング時の歯みがき圧および歯垢除去効果にどのような影響を及ぼすかを, in vivo および in vitro の両面から検討した。すなわち in vivo 実験では, scrubbing 法を被検者に行わせ, 歯ブラシ線維の損耗と歯みがき圧との関連性について経週的に観察を行った。また, in vitro 実験では, metallic plate に gold coating をほどこして実験的歯垢を作成し, ブラッシングマシンで scrubbing 法と同じブラッシング動作を行い, 歯ブラシ線維の損耗が歯垢除去効果にどのような影響を及ぼすかについてより客観的に評価した。以上のことから scrubbing 法によるブラッシングにおいては, 歯垢除去の面から歯ブラシは4週間用いると新しいものと交換すべきであると結論した。
著者
中島 光一 水道 裕久 江口 徹 中村 正一 杉原 邦夫 村山 洋二
出版者
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.463-471, 1987-06-28 (Released:2010-08-25)
参考文献数
45
被引用文献数
8 5

歯周病の化学療法をめざし, 歯周病原性細菌に有効な抗生物質を選択する目的で, 6菌種の歯周病原性細菌に対する10種の抗菌物質の最小生育阻止濃度, および歯肉縁下プラーク細菌に対する感受性を検討した。その結果, 被験抗菌物質の中でミノサイクリン (MINO), テトラサイクリン (TC), ペニシリンG (PCG), セフメタゾール, クリンダマイシン (CLDM), メトロニダゾール (MD), が黒色色素産生性Bacteroidesに強い抗菌性を示した。さらにMINOはほかの被験菌種に対しても強い抗菌作用を示した。また, 縁下プラーク細菌に対しては, MINO, PCGが強い抑制効果を示し, 1μg/mlの濃度で95%以上の細菌を抑制した。CLDM, TCは5μg/mlで同様の抑制効果を示したが, MD, クロルヘキシジンの抑制効果は低かった。以上の結果より, 歯周病原性細菌に対して強く幅広い抗菌活性を有するMINOは歯周病治療に用いる抗生物質として優先される薬剤であると考えられた。
著者
土沢 一実 渡辺 孝章 渡辺 一郎 山本 和子 新井 高 中村 治郎
出版者
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.1120-1130, 1986-12-28 (Released:2010-08-25)
参考文献数
41
被引用文献数
7 2

スクラッビング法による歯ブラシについて, 第1報として毛の直径と毛の先端形態の違いがブラッシング圧とプラーク除去効果にどの様な影響を与えるかを検討した。歯ブラシの直径 (0.18mm, 0.25mm, 0.33mm) と毛の先端形態 (ラウンドカット, ストレートカット) の異なる合計6種類の歯ブラシを試作した。被験者12名にブラッシングを行わせ, 前後のプラークのスコアーを測定し, プラ本論文の要旨は, 第28回春期歯周病学会総会 (1985年6月6日) において発表した。ーク除去率を算出した。ブラッシング圧は渡辺のブラッシング圧測定装置を用い計測した。その結果, 毛の直径が太くなるほどプラーク除去率もブラッシング圧も有意に高くなった (P<0.01) 。ラウンドカットの方がストレートカットに比べ, ブラッシング圧は高い傾向を示した (P<0.01) 。プラーク除去率は, ラウンドカットの方が高くなる傾向を示した。
著者
松本 ゆみ 新井 英雄
出版者
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.62, no.1, pp.16-26, 2020-03-31 (Released:2020-03-28)
参考文献数
25

糖尿病は代表的な歯周病の全身的リスクファクターである。今回36歳,女性の1型糖尿病を有する広汎型侵襲性歯周炎患者に対し,内科主治医と連携し血糖コントロールに配慮しながら,歯周基本治療,矯正治療,そして歯周組織再生治療と歯周形成手術を含めた歯周外科治療,口腔機能回復治療を含めた包括的歯周治療を行い,初診から10年経過した現在,歯周状態を良好に維持することができている症例を報告する。本症例を通して,歯列不正を伴う広汎型侵襲性歯周炎患者に対して,早期に感染源除去を図ることはもちろん,プラークコントロールしやすい歯周環境を整え,安定した咬合関係を再構成すること,全身状態と局所的なリスクを把握してSPTを継続することが重要であることが示された。
著者
倉治 竜太郎 橋本 修一 伊藤 弘 沼部 幸博
出版者
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.58, no.3, pp.148-154, 2016-09-30 (Released:2016-11-03)
参考文献数
3
被引用文献数
1 1

歯周病学をはじめ口腔内の研究では,齧歯類を対象として実験を行うことが多い。こうした動物の口腔内に種々の処置を行う場合は,開口状態の保持や視野確保が実験手技を安定させる上で極めて重要な要素となる。しかし,マウスの開口を保持する専用器具は提案されていない。そこで我々は,既存のラット開口器を応用し,幅広い週齢のマウスに適合する規格化された開口器の作製を目的として,開発を行った。本考案は,1.5 mmステンレス線を用いた長方形の切歯係止フレームと,フレーム内側に対向して取り付けた左右口角鈎,フレーム基端部に取り付けた開口調節体から構成される開口器である。各週齢マウスへの本器の適合性を評価するため,4週齢,6週齢,10週齢BALB/cマウスを対象に,本器各部による開口保持状態を観察した。本器の開口調節体により,体重の異なる全週齢マウスの開口を安定して保持することができ,口腔内観察を良好に実施できた。また本器装着時の口腔内実験への応用例として,口蓋歯肉への薬液注射,および上顎臼歯への絹糸結紮による実験的歯周炎作成を行い,本器を用いた場合の処置時の視野確保と器具の到達性などを検討した。本器を用いた開口保持により,各種器具を挿入した口腔内実験を良好に実施できた。なお,総ステンレス製の本器は,オートクレーブ,乾熱滅菌も可能となっている。本器は実用新案登録済みである(公開番号2014-004789)。
著者
本田 準虎
出版者
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.620-632, 1992-09-28 (Released:2010-08-25)
参考文献数
68
被引用文献数
2

歯肉縁下歯石中のグリコサミノグリカン (GAG) 構成の特徴を縁上歯石と比較検討した。歯周炎患者107名より採取した歯石から, 4M塩酸グアニジンを含む50mMトリス緩衝液中, 脱灰および未脱灰条件下でGAGを抽出した。定性, 定量はセルロース・アセテート膜二次元電気泳動法で行い, さらにコンドロイチン硫酸異性体は高速液体クロマトグラフィーで分離した。縁上歯石中のGAGの主体はピアルロン酸 (17.5μg/g dry wt.) で, 他の硫酸化GAGは検出されなかった。縁下歯石中にはピアルロン酸 (26.7μg/g) に加えてコンドロイチン硫酸 (18.2μg/g) およびデルマタン硫酸 (9.3μg/g) を認めた。また, 縁下歯石中に認められたコンドロイチン硫酸の大部分は4-硫酸エステル型であった。これらの成績から, 歯肉縁下歯石中のGAGは歯肉溝滲出液由来であることが示唆された。
著者
水野 利昭
出版者
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.739-756, 1985-12-28 (Released:2010-07-16)
参考文献数
49

この研究の主目的は, 口呼吸と歯垢形成との関連を明らかにすることである。そのためにオスのカニクイザル2頭を用い, 鼻呼吸と口呼吸を反復して行わせ, それぞれの期間中の歯垢の形成量を規格写真などで比較した。その結果, 口呼吸により歯垢の形成量が有意に増加した観察部位は, 7部位のうち5部位であった。すなわち上顎中切歯の唇面と口蓋面, 上顎臼歯部の口蓋面, 下顎中切歯の唇面と下顎臼歯部の頬面である。最も特徴的な歯垢形成を示した部位は, 上顎中切歯の唇面であり, ここでの歯垢形成は鼻呼吸期間では隣接面と歯頸部から始まったが, 口呼吸期間では切縁付近から形成され始めた。口呼吸により歯垢形成が促進された原因は, (1) 舌や口唇による歯面への機械的自浄作用の低下, (2) 口呼吸による歯面の乾燥と湿潤との反復があったと思われる。
著者
吉峰 正彌 山﨑 廉平 岡崎 加奈 小木曽 令実 鴨井 久博 浅木 英理
出版者
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.58-73, 2020-06-30 (Released:2020-06-26)
参考文献数
26

TiO2の光触媒機能,太陽電池を搭載した歯ブラシが,口腔内環境の改善に有用であることが報告されているため,本研究では,それらを応用した歯ブラシであるSOLADEY N4Ⓡ(株式会社シケン)を用いて,ブラッシングによるプラークコントロールの改善効果を,臨床パラメーターから検討した。被験者は,SPTに移行した10名とし,5名ずつ第1群,第2群に封筒法にて割り付けたクロスオーバー試験とし,1クールを4週間として,TBI後に第1クール,第2クールにてSOLADEY N4Ⓡ,プラセボを各被験者に交互に使用させ,それぞれをTEST群,CONTROL群とした。診査項目は,Rustogi Modification Navy Plaque Index(RMNPI)によるデンタルプラークの付着状態,歯肉溝滲出液(以下GCF量),口腔内細菌数とした。その結果,TEST群ではCONTROL群と比較して,SOLADEY N4Ⓡの使用により,口腔内全体,平滑面,歯頚部,隣接面全ての部位で,よりプラーク付着の抑制が認められ,それに伴いGCF量の減少,口腔内細菌数の減少が認められた。SOLADEY N4ⓇをTBI後に継続的に使用することで,TiO2の光触媒抗菌作用によりプラークコントロールが良好に維持,改善され,それに付随してGCF量および口腔内細菌数の口腔内環境も改善が認められることが判明した。
著者
須藤 嵩文 井川 資英 山田 聡
出版者
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.82-95, 2020-06-30 (Released:2020-06-26)
参考文献数
37

歯周ポケット測定の際の出血(BOP)は歯肉炎症の有無を反映するものの,炎症の程度を詳細に反映するものではない。本研究は,ヒト歯肉血行動態,具体的には組織酸素飽和度(StO2)と血流量(BF)の同時測定を行い,その結果と歯肉炎との関連を明らかにすることを目的とした。測定には東北大学病院歯科部門歯周病科外来に通院される合計13名の患者(年齢29~82歳)の協力を得た。測定対象とした前歯部唇側歯間乳頭歯肉(n=33)のBOP判定を行い,近心部と遠心部の両方で出血しなかった場合をNB群(n=14),どちらか一方が出血した場合をB群(n=8),両方で出血した場合をBB群(n=11)の3群に分類した。StO2とBFの測定は対象歯肉のブラッシング前とブラッシング後の合計2回行った。測定の結果,ブラッシング前,BB群はNB群に比べStO2と酸化ヘモグロビン量(HbO2)が有意に低下していた。また,ブラッシングによって,BB群はNB群に比べStO2及びHbO2が有意に増加した。本研究では,StO2とBFの同時測定によって健全歯肉と炎症歯肉での局所血行動態の違いを明らかにした。また,ブラッシング前後のStO2の推移が健全歯肉と炎症歯肉で異なることから,歯肉血行動態の測定が歯肉の炎症の定量的評価法となる可能性を示唆した。
著者
五味 由季子 長﨑 満里子 三澤 絵理 梶山 創太郎 斉藤 まり 長野 孝俊 井上 孝二 五味 一博
出版者
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.49-56, 2014-04-11 (Released:2015-02-18)
参考文献数
27
被引用文献数
2

インプラントは広く臨床に応用され,インプラントを有する患者数も増加している。インプラントには生体安定性に優れたチタンが用いられているが、最近になりフッ素イオンの存在下ではチタンの耐食性が低下し腐食することが報告されている。特に食物やプラークによる pH の変化が生じる口腔においてフッ素が存在するとチタンの腐食が進行すると考えられる。しかし,市販の歯磨剤の多くはう蝕の予防を目的にフッ化物が添加されている。本研究ではフッ素の存在に伴うリスクを排除し長期間に渡って使用できるインプラント専用の歯磨剤の開発を目的とし,試作フッ化物未含有歯磨剤および洗口剤のチタン合金および純チタンに対する影響を共焦点レーザー顕微鏡と走査型電子顕微鏡を用いて市販のフッ素含有歯磨剤およびフッ素塗布剤と比較検討した。その結果,9000 ppm を超えるフッ素を含有するフッ素塗布剤では著しいチタンの腐食が認められた。1000 ppm 以下のフッ素含有歯磨剤においてもコントロールと比較して有意に表面が荒れることが示された。さらに酸性環境下でフッ素が存在すると腐食が進み表面粗さが進行すると考えられた。また,純チタンはチタン合金より腐食傾向が強かった。一方,フッ素未含有の試作歯磨剤および洗口剤ではチタン表面の腐食はほとんど認められなかった。 以上より試作歯磨剤および洗口剤はインプラントを口腔に保有する患者に対して有用であり安全性が高いと考えられた。 日本歯周病学会会誌(日歯周誌)56(1):49-56,2014
著者
奈良 文雄
出版者
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.100-108, 1977-06-28 (Released:2010-07-16)
参考文献数
37
被引用文献数
10 10

There is known the use of osmoscope and the studies have been published on the relationship between the halitosis and oral conditions by various analytical instruments. However, the most adequate method to assess the degree of a bad smell or halitosis finally perceived by us is a sensory evaluation, because the oral fetor is generally regarded as a mixture of odorous substances.In the belief that an assessment of the oral fetor would be made easier if the relationship between the periodontal patients and halitosis should be elucidated, the author conducted the present study to establish the correlation between the degree of halitosis and various oral conditions of periodontal patients. By way of study material, a random selection was made of a total sample of 152 consisting of 69 males and 83 females (13 to 72 years of age) from the patients consulted in the Department of Periodontology, Nihon University Dental Hospital. These subjects complained of no other diseases than periodontal ones and they were all judged to possess some kind of halitosis. The study subjects were classified into the 4 groups: i) S. G., ii) p1, iii) p2 and iv) P3.The intraoral examination included such items as the amount of dental plaque, dental calculi, redness of the gingiva, gingival bleeding, pus discharge, depth of sulcuses, tongue coating, mouth breathing, and presence or absence of subjective halitosis. By the use of psychro-olf actometer MD 7 model, both the oral and nasal exhalations were collected with odor collecting bags (3 liters in content).Those subjects with whom the pressence of halitosis was confirmed were grouped as “N”, and those with whom the absence of halitosis was confirmed were grouped as “O”. They were subsequently subjected to the measurement of odor concentration and various correlations were examined between the concentration and oral findings.As a result of the present study, the author arrived at the following conclusions:1) In terms of different age and sex groups, there was observed no statistical difference between the odor concentrations of N and O groups.2) As regards S. G., <P1, <P2 and P3 groups in N, there was an increasing tendency in order of S. G. <P1<P2<P3. There was not observed, however, any statistical difference among them.As for O, on the other hand, there were observed statistical differences between S. G. group P1 group, and S. G. group P3 group, but not between other groups.3) Relative to the various clinical examination items, a statistical difference (p<0.01) was found for the gingival inflammation and pus discharge in N group. A statistical difference was also detected for the gingival bleeding and depth of sulcuses (p<0.05).In O group, on the other hand, statistical differences were for OHI, gingival inflammation, bleeding, pus discharge and depth of sulcuses (p.<0.01). As for the tongue coating, there was no statistical difference between N and O groups.4) In N group 59% of the subjects under study complained of the subjective halitosis, whereas in O group 50% of the subjects were aware of the subjective halitosis.5) Those who were in the habit of mouth breathing were 37% in N group and 42% in O group respectively.
著者
関野 愉 相羽 玲子 相羽 寿史 塚原 武典 田代 俊男 岡本 浩
出版者
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.283-288, 2001-09-28 (Released:2010-08-25)
参考文献数
42

数種類の洗口剤を用いて, 初期のプラーク形成抑制効果に関して臨床的検討を行った。歯周疾患の徴候のない25~35歳の成人8名を被験者とした。実験開始前, 14日間にわたり専門家による歯面清掃と口腔衛生指導を行った。実験開始時から全ての機械的歯面清掃を中止し, 洗口剤10mlで1日2回1分間の洗口を4日間行った。実験開始時と4日後, 全歯面に対してPlaque Index (PII) を用い診査を行った。4日目の診査後, 専門家による歯面清掃と被験者自身によるブラッシングを再開し, 10日後に再び歯面清掃を中止し, 他の洗口剤により4日間洗口を行った。以上の方法で, 1) 蒸留水 (DW), 2) 0.12%グルコン酸クロルヘキシジン水溶液(CHX), 3) 酸化電位水 (AW), 4) 0.1%フッ化第一スズ水溶液 (SnF2), 5) 0.02%塩化セチルピリジニウム含有洗口剤 (CPC) の5種類の洗口剤を用いて検討を行った。全歯面におけるPII値はCHXで0.75, AW 1.21, SnF21.20, CPC1.55, DW1.61であった。これらを比較検討したところ, CHXと他の全ての洗口液, AWとCPCとDW, SnF2とCPCとDWの間に統計学的有意差が認められた。また, 全ての洗口剤において前歯部のPII値は小臼歯部, 大臼歯部のものよりも低く, 頬舌側面のPII値は隣接面よりも低かった。
著者
伊藤 弘 仲谷 寛 沼部 幸博 鴨井 久一 辰已 順一 栗原 徳善 渡辺 幸男 池田 克已
出版者
特定非営利活動法人 日本歯周病学会
雑誌
日本歯周病学会会誌 (ISSN:03850110)
巻号頁・発行日
vol.35, no.2, pp.417-428, 1993-06-28 (Released:2010-08-25)
参考文献数
36
被引用文献数
2 1

本研究の目的は, 垂直性骨欠損においてコラーゲンより精製した吸収性膜を組織再生誘導法 (GTR法) に応用し, 臨床的な評価を検索することである。慢性辺縁性歯周炎と診断され, 歯周初期治療終了後, 外科処置の必要性がある垂直性骨欠損を有する31名の患者に対してGTR法を応用した。GTR法は通常のフラップ手術に準じて行った。すなわち, 粘膜骨膜弁にて剥離, 翻転した後, 骨欠損部にコラーゲン膜を完全に覆うように調整し, 歯肉弁を復位し縫合を行った。術後3カ月, 6カ月に各々臨床評価を行った。その結果, 術後3カ月では術前と比較して骨変化量は, 1.15mmの増加, 付着の獲得量は, 1.52±1.81mmの増加, また, ボケットの深さは2.75±1.54mmの減少を認めた。術後6カ月では術前と比較して骨変化量は, 1 . 26mmの増加, 付着の獲得量は, 1.68±1.75mmの増加, また, ポケットの深さは2.84±1.54mmの減少を認めた。以上の結果より, 歯周組織の再生を目的としたGTR法におけるコラーゲン膜の応用は有用な処置方法であることが示唆された。