著者
山田 真裕
出版者
筑波大学
巻号頁・発行日
1993
被引用文献数
1

自民党代議士の集票システム:橋本登美三郎後援会額賀福四郎後援会の事例研究 ~ 山田、真裕
著者
加藤 毅
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

平成29年度は、昨年度に引きつづき、人的資源管理論や大学マネジメント、大学職員論をめぐる新動向や政策展開などに関する先行研究や文献等のレビューを継続実施すると共に、優れたマネジメントを実践している大学役職員を対象とするインテンシブなインタビュー調査を継続実施した。初年度に実施したアンケート調査と継続的に実施しているインタビュー調査を通じて得られたデータを分析することにより、 昨年度までの作業を通じて構築したホワイトカラー総合職モデルをベースとして、大学職員の成長プロセスをモデル化するとともに、SDのあり方も含めて育成のための枠組みについて検討を行った。一般職員、初級管理職ともに、現状は定型作業と習熟業務のみで仕事のおよそ70%を占め、自身の知識やスキルとの比較で難度が高いと答えるものはわずか16%という低い水準にある。しかしながら、状況に甘んじることなく仕事の質を高めようと努力する者も一定割合存在する。そこで行われているのが、①業務改善行動、②IR活動、そして③人間関係構築である(中分類)。さらにその延長線上に、高度の仕事(プロジェクト)を自らの手で作り出すという可能性も開かれている。我が国の大学職員には、ルーティンワークに埋もれることなく、自身の努力と成果次第でさらなる成長にむけて前進する道が開かれており、多くのハイパフォーマーはこの道を通って生まれてきているのである。さらに、そこで実現している高度業務について、①タスク完結性の高い課題選択、②技能多様性の高い業務デザイン、そして③リーダーシップの高度化、という三つの次元から構成される構造モデルを構築した。さらに、これらのモデルの妥当性を検証すると同時に発展的なインプリケーションを得ることを目的として、新規アンケート調査の設計作業に着手した。
著者
小野 奈々
出版者
筑波大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2004

自然資源開発地域ですすむ環境破壊が深刻な状況にあることに着目し、そうした地域では環境保全意識がいかなる論理で受容されるか、ということを地域が急進的な環境NGOの活動を受容する論理から明らかにしようと努めた。またこの論理を「ライフスタイルの飛び地(Lifestyle enclave)」と「よそ者(Stranger)」を鍵概念に考察した。そしてここから「ライフスタイルの飛び地」や「よそ者」に象徴されるようなかたちで、将来や次世代の生活を考慮するような社会的利益を確保しようとする動きが地域社会にみられたこと。また、そのような独特の距離感をもちながら、生計をめぐる利己的な利害関係と対立するような価値(ここでは環境保全)を活かしていくために、NGOやNPOといった市民活動組織という存在が活用されていることを明らかにした。より具体的には、石資源を豊富に有し、その資源開発ブラジル連邦共和国ミナスジェライス州ゴウベイア市のなかで活動している環境NGO、カミーニョス・ダ・セーハを取材し、環境破壊につながる石資源開発で生計をたてているひとびとが多く住む地域の住民が、急進的な環境保全活動を展開する環境NGO、カミーニョス・ダ・セーハの活動を地域として受容していく論理を追った。そのさいこの環境NGOの活動が、当初の環境保全に加えて、地域発展を視野に入れていくという「目的の複数化」が生じていたという現象に着目し、それが生じていったプロセスを聞き取り調査で追いかけていくことで、この環境NGOを地域が受け入れてきたその論理には、将来や次世代の生活を考慮するような社会的利益を確保しようとするある種の価値観(まだ言葉にはなっていないが、今後詰めてこれを説明していく予定である)が基底にあることを明らかにした。この成果に関してはまだ学会発表、論文化にいたっていないが、近いうちに学会発表をし、随時、前年度の研究成果の結果とともに論文化していく予定である。
著者
宮内 卓
出版者
筑波大学
雑誌
筑波フォーラム (ISSN:03851850)
巻号頁・発行日
no.68, pp.88-90, 2004-11

本稿では、学生の研究について論じてゆきますが、最初に、以下の話題から始めます。今夏は、オリンピック発祥の地であるアテネでオリンピックが開催され、日本代表として本学関係者も多数参加し、大活躍しました。今春、本学体育専門学群を卒業した谷本歩実さんは女子柔道で63キロ級に出場し、5試合すべてに一本勝ちで金メダルを獲得しました。 ...
著者
渡邊 浩 平林 民雄
出版者
筑波大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1986

本研究では(1)二次元ゲル電気泳動法による群体間の質的な違いの検索、(2)イタボヤ二種における群体特異性の記載、(3)拒絶反応の組織・微細構造学的観察、(4)ホヤ被嚢の組織・微細構造学的観察についてそれぞれ以下の成果を得た。(1)についてはクローン株の間で易動度の異なる種内変異と判断されるタンパクを数種見つけることができたが、群体特異性とそのタンパク群との関連性は見いだせなかった。(2)最も進化した有性生殖(胎性)を行うイタボヤ二種(Botrylloides violceus,B.fuscus)はこれまで知られていなかった新しいタイプの群体特異性を示すことが明らかになった。また、本種では自己・非自己認織の場が被嚢(特に被嚢細胞)に限定されていることが示唆された。(3)拒絶反応は本質的には血球の1種であるmorula cellが被嚢内に浸潤し、これが崩壊して含有物を放出することと、被嚢内に壊死した組織と群体とを仕切るnew wallが形成されることであるらしい。(4)イタボヤ類の被嚢は特異な構造を持ったcuticle層が最外層を覆っているが、同様な構造は近縁の単体ホヤにも見られるため、この構造は群体特異性に直接は関与しないと思われる。被嚢中には種によって一〜三種の被嚢細胞が観察される。予報的な知見ではあるが、特にvacuolated tunic cellは被嚢内における自己・非自己認織と深くかかわっている可能性がある。本研究によって、イタボヤ類における群体特異性の進化や拒絶反応の詳細について深い議論が行えるようになってきたが、「認織」のステップについてはまだ不明確な点も多い。しかし(2)については自己・非自己認織の場について、(4)では認織担当細胞について議論してゆく端緒が得られてきている。今後(3)(4)の研究を発展させてゆくことによって、更に認織機構の実体に近づいていくことが期待される。
著者
小野寺 淳
出版者
筑波大学
雑誌
筑波大学人文地理学研究 (ISSN:03860183)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.111-128, 1992
被引用文献数
1 2
著者
木庭 康樹
出版者
筑波大学
巻号頁・発行日
2006

筑波大学博士 (体育科学) 学位論文・平成18年2月28日授与 (乙第2184号)
著者
大澤 義明
出版者
筑波大学
雑誌
筑波フォーラム (ISSN:03851850)
巻号頁・発行日
vol.60, pp.85-88, 2001-11

Osawa, Yoshiaki私は、昭和52年、筑波大学社会工学類第一期生として入学した。多くの仲間と同じ、「社会工学」、「学際研究」、「問題解決型」という斬新な言葉に憧れ入学した。入学時から、都市計画専攻を選ぶことに決めていた。その理由の一つは原風景にある。私の実家が青森県三沢市米軍基地の傍にあり、 ...
著者
大澤 義明 鈴木 敦夫 白波瀬 佐和子 古藤 浩 田村 一軌 大津 晶 宮川 雅至 古藤 浩 田村 一軌 大津 晶 宮川 雅至 尾崎 尚也
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

本研究では, 高速道路や新幹線など空間的に線的に伸びる社会基盤施設整備に関して, 選挙民が投票で集団意志決定する場合, 施設がどこにどれだけ配置されるのかを空間的に導出し, どの程度経済的に効率的なのかあるいは公平なのか, を考察した. 投票ゲームによる配置と社会的な最適配置とを比較するなどを通して, 投票という集団意志決定がどの程度経済的に悪化させるのか, そして不公平にするかを理論的に評価した. さらには, 道路という社会基盤建設では, ステークホルダーは多様である. ゲーム理論のナッシュ均衡, 多目的計画問題でのパレート最適, 地理ネットワーク評価での地理値を用いて, 高速道路建設の影響を均衡という複眼的見地から理論的に論じた.
著者
阿部 希望
出版者
筑波大学
巻号頁・発行日
2012

筑波大学博士 (農学) 学位論文・平成24年3月23日授与 (甲第6120号)
著者
阿部 希望
出版者
筑波大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2011

本研究は、農業史研究において等閑視されてきた近代日本農業の展開に関する研究であり、農業の基盤となる種子生産、特に研究蓄積のなかった民間主導の野菜種子の生産・流通に焦点を当てた研究である。わが国の資本主義経済の確立に伴う近代都市の成長により、消費者人口が増加し、都市近郊に野菜産地が形成された。こうした近代市場の成立に対応した新たな野菜生産の発展には、高品質な種子(固定種)の大量供給が不可欠であり、これを支えたのが「野菜種子屋」であった。本研究では、明治中後期以降の野菜生産の近代化という新たな動向の中で、「種子屋」がどのような役割を果たし、展開したのかを実証的に解明することを目的とした。本年度は主に、昨年度から調査研究を進めてきた「採種管理人兼種子仲買商」の経営分析を中心に、新たに発見した「採種農家」の史料を分析し、それらとこれまでの研究成果を総合的に検討することで、近代日本における民間育種家の役割とその歴史的展開を明らかにした。この成果を社会経済史学会、経済制度センターセミナー・経済発展研究会、首都圏形成史研究会において口頭発表するとともに、「近代における野菜種子需要拡大に伴う種子屋の機能分化と連携-『採種管理人』と『種子仲買商』の役割-」としてまとめ、現在、社会経済史学会『社会経済史学』に投稿中である。また、昨年度に引き続き、野菜育種に関する一次史料所在調査を蓄積する一方で、今年度は野菜以外の作物育種(稲・蚕種・果樹等)にも分析対象を広げて、複数の重要史料を入手した。
著者
桑原 直己
出版者
筑波大学
雑誌
倫理学 (ISSN:02890666)
巻号頁・発行日
vol.18, pp.1-14, 2001-12

一般に、「正義」をめぐっては、アリストテレスに代表されるように人間の外的行為の対他的秩序として捉える考え方と、プラトンに代表されるように人間の魂の内的秩序として捉える考え方があるように思われる。 ...
著者
金田 千秋 加藤 哲弘 島本 浣 山田 俊幸 及川 智早 佐藤 守弘 石田 あゆう 岸 文和 前川 修 中谷 伸生 橋爪 節也 鈴木 廣之 太田 孝彦 石田 美紀
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、大正期に流通していた大衆的な視覚表象に関する2つの課題を、豊かな対話関係において、遂行するものである。すなわち、第1の課題は、大衆的な視覚表象が果たしていたメディア的な機能の多様性を、可能な限り広範な資料に基づいて、美術史学的に明らかにすることである。第2の課題は、「文化遺産」の概念を鍛え上げることによって、何らかの大衆的イメージが後世に継承される/るべきさいの条件・方法などを、美学的に考察することである。