著者
高橋 健 原 武志 吉川 武志 下村 順子 鶴見 寿 山田 鉄也 冨田 栄一 森脇 久隆
出版者
一般社団法人 日本血液学会
雑誌
臨床血液 (ISSN:04851439)
巻号頁・発行日
vol.46, no.9, pp.1055-1059, 2005 (Released:2009-07-28)
参考文献数
15

症例は51歳男性。平成12年8月両側頚部リンパ節腫大を主訴に受診。右頚部リンパ節生検にてt(14;18)(q32;q21)を有する濾胞性リンパ腫(Grade 2)(臨床病期IIIA)と診断された。当初無治療にて経過観察されていたが,6カ月後,骨盤内リンパ節腫脹に伴う水腎症を合併したため当科入院となった。CHOP療法4コースに加え,40Gyの放射線療法を施行し部分寛解を得た。治療開始後4カ月にてnumb chin syndromeを呈し,骨髄穿刺にてt(14;18)に加えてt(8;22)(q24;q11)を含む複雑核型を有するBurkitt型形質転換が確認された。急性リンパ性白血病に準じて救援療法を施行するも早期に再燃し,平成13年9月7日死亡した。濾胞性リンパ腫からの早期のBurkitt型形質転換は稀と考えられた。
著者
甲斐沼 篤
出版者
メディカル・サイエンス・インターナショナル
巻号頁・発行日
pp.814-817, 2018-08-01

海上保安庁は,東南アジア海域等における海賊対策の一環として,2000年から巡視船を東南アジア等の各国へ派遣しており,2017年度はインドおよびマレーシア派遣が計画されました。巡視船の長期航海派遣には,常勤医師の配乗が必要となり,京都府立医科大学への依頼を受け,海上保安庁の非常勤職員として参画しました。国を守る公務員として守秘義務もあるため,すべてを語ることは難しいですが,海上保安庁の活動を知っていただくよい機会ですので,その経験と感じたことを紹介します。
出版者
北豊島郡教育会
巻号頁・発行日
1910

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著者
田中親美 編
出版者
吉田竹治
巻号頁・発行日
1910
著者
上原 泰介 大和 隆志
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
MEDCHEM NEWS (ISSN:24328618)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.36-40, 2021-02-01 (Released:2021-05-01)
参考文献数
20

低分子有機化合物によって特定のタンパク質を分解誘導するケミカルノックダウンが新たな創薬モダリティーとして注目されている。このタンパク質分解誘導薬は、選択的な標的タンパク質の分解によってその機能を阻害するという点で、既存の酵素阻害剤や受容体拮抗薬とは分子レベルの作用機序が大きく異なる。すでに実臨床でがん治療に用いられているレナリドミドやフルベストラントもタンパク質分解誘導薬であり、単なる酵素阻害作用や受容体拮抗作用とは異なる新たな薬理作用が示唆されている。したがって、タンパク質分解誘導薬は、創薬研究における標的タンパク質の拡張が可能となる新規モダリティーとして期待されている。本稿では、近年急速に発展しつつあるタンパク質分解誘導薬の技術的展開、課題ならびに今後の展望を概説する。
著者
齋藤 秀之 瀬々 潤 小倉 淳
出版者
北海道大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2014-04-01

ブナ目を代表してブナのゲノム構築法について検討を行い、ドラフトゲノムを構築した。ゲノム配列をアセンブリするソフトウェアはPlatanusが最良であった。ブナゲノムは対立する遺伝子座のヘテロ配列が大きく頻度が高い特徴をもつことが示唆された。RNA-seqのDe novoアセンブリは遺伝子の配列決定において配列数が収束せず、遺伝子推定にはゲノム配列情報が必須と考えられた。遺伝子ファミリー内での遺伝子の機能予測には、塩基配列情報に加えて遺伝子発現パターンが補助情報として有用であることが示唆された。最終的に523Mbp(カバー率96.9%)が完成した。