著者
渋谷 郁子
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.48, no.5, pp.361-370, 2011-01-31 (Released:2017-07-28)
被引用文献数
1 2

本研究は、発達性協調運動障害(DCD)の説明に用いられる不器用という語の、一般的な意味を明らかにすることを目的とした。(1)動作性、(2)時点、(3)身体部分、(4)起因、(5)観点、(6)持続性の6基準を用いて、「不器用」を含む動作の形容語40語について、一般学生89名に評定を求めた。その結果、不器用という語は「(1)動作性をもつ、(2)動作の遂行過程を表す、(3)身体の一部を使う、(4)技能が影響を及ぼす、(5)評価的かつ客観的な観点をもつ、(6)個人の特徴を表す」ことがわかった。クラスター分析からは、『精緻』『技巧』『速度』の3クラスターが抽出され、「不器用」は『技巧』クラスターに属していた。以上のことから、「不器用」は、動作の技能的側面と関係していること、練習に伴う動作の変化を示唆する『技巧』という意味を含んでいることにおいて、DCDと類似していた。しかし、身体の一部を用いた動作を表す点、個人の特徴に結びつけられる点で、DCDと異なる部分もあった。
著者
岸 昌三
出版者
追手門学院大学経済学会
雑誌
追手門経済論集 (ISSN:02883783)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.23-73, 2000-05
著者
黒崎 勲
出版者
日本教育学会
雑誌
教育学研究 (ISSN:03873161)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.19-28, 1971-03

1 0 0 0 OA 家の教へ

著者
松山高吉 著
出版者
江藤書店
巻号頁・発行日
1886
著者
西村 成弘
出版者
神戸大学経済経営学会
雑誌
国民経済雑誌 (ISSN:03873129)
巻号頁・発行日
vol.186, no.4, pp.1-18, 2002-10

外国技術の導入と技術開発はいかに結びついていたか。技術導入と技術開発に特許部門はどのような役割を果たしていたのか。芝浦製作所の特許部門はGEとの特許協定に関連して展開した。1909年協定で制度化された技術導入と技術開発の枠組みを経営発展の中に位置付ける組織として特許部門は誕生した。しかし第一次大戦までは特許部門はまだ技術開発に対して消極的な役割しか果たしていなかった。特許部門が技術導入と技術開発に対して積極的な役割を果たすようになるのは,戦間期である。1919年協定は芝浦によるGE特許の「代理由出願」を規定していた。「代理出願」業務はGE特許の英文明細書を翻訳し,検討し,日本語明細書を作成し出願する業務である。特許部門の機能拡大によって芝浦は大規模に技術情報を獲得し,技術開発にそれを生かすことができるようになった。これが戦間期の技術導入と技術開発の枠組みであった。
著者
冨塚 文太郎
出版者
東京経済大学
雑誌
東京経大学会誌. 経済学 (ISSN:13486403)
巻号頁・発行日
no.269, pp.139-153, 2011-02-16
著者
古和 久典
出版者
日本神経学会
雑誌
臨床神経学 (ISSN:0009918X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.11, pp.1223-1224, 2013-11-01 (Released:2013-11-29)
参考文献数
7

頭痛の臨床において,現在もっとも解決すべき問題のひとつが‘慢性化’である.欧米の報告では,慢性片頭痛の有病率が2%,年間発症率が2.5%で,片頭痛慢性化の危険因子として,年齢,性などの介入不可能な因子と,薬物乱用やいびき,ストレスといった介入可能な因子など複数の項目や,共存症の関与が指摘されている.片頭痛慢性化の実態に関する国外からの報告が散見されるのに比して,本邦からの報告はきわめて少ない.自験例によれば,頭痛専門外来における慢性片頭痛の頻度は,2~3割であった.慢性化と関係する危険因子として,発作頻度,薬物乱用,親・同胞の頭痛歴のほか,鼻炎やアトピーなどの共存症の存在が示唆された.
著者
神田 信彦
出版者
文教大学
雑誌
生活科学研究 = Bulletin of Living Science (ISSN:02852454)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.15-26, 2015-03-01

本稿は,1970年前後にみられた「生きがい論ブーム」について論じられてきたその歴史的経緯や要因について検討を行うと共に、「生きがい論ブーム」が始まったとされる時期に先行して生じた出来事を追うことによって、なぜ、生きがいが注目されるようになったかを推測することを行った。その結果、前者については、幾つかの事実誤認が逢ったと思われることを示し、後者については、生きがいが注目されることに影響のあった可能性のある出来事を4点指摘し、その関係性についても推測した。
著者
Uta KOURA Michikazu SEKINE Masaaki YAMADA Takashi TATSUSE
出版者
National Institute of Occupational Safety and Health
雑誌
Industrial Health (ISSN:00198366)
巻号頁・発行日
pp.2019-0189, (Released:2020-05-21)
被引用文献数
2

High level of work-family conflict (WFC) is an important risk factor for stress-related health outcomes. However, many studies are cross-sectional studies. In this study, we aimed to clarify how changes in WFC levels over a period 5 years can affect workers' mental and physical health, and to clarify whether there are gender differences of them. This study examined 1,808 civil servants (1,258 men and 550 women) aged 20–65 years working in a local government in the west coast of Japan from 2003 to 2008. Logistic regression analyses were used to examine whether the change in WFC contributes to workers’ health problems and whether there are gender differences. This study revealed association sustained high WFC and deterioration of WFC conflict with poor mental health and poor job satisfaction for both men and women. In men high WFC conflict and deterioration was associated with poor mental health (OR=2.74). On the other hand, women had strong relationship between WFC changes and poor physical health (OR=2.64). WFC was an important factor as a social determinant of health of Japanese civil servants, and the change in WFC affects subsequent health problems with different trends in men and women.