著者
田中 純夫 平島 健一 広瀬 幸雄 MURA Toshio
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集 A編 (ISSN:03875008)
巻号頁・発行日
vol.58, no.549, pp.745-752, 1992-05-25 (Released:2008-02-21)
参考文献数
11

This paper presents an analysis of in-plane problems for isotropic semi-infinite body due to single force, single dislocation, dipole-force, dipole-dislocation, and so forth, with various surface boundaries such as free, fixed and two sliding conditions. Distributions of stresses and displacements under applied singular forces for the above four boundaries are illustrated by some graphical representations as numerical examples.
著者
日比野 郁夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EID, 電子ディスプレイ
巻号頁・発行日
vol.95, no.507, pp.7-12, 1996-02-09
被引用文献数
2

最近, インクジェット方式や電子写真方式のカラー化が進展し, 低価格応用分野ではインクジエッ卜方式, 普通紙高速記録の分野では電子写真方式の商品化が急速に進み, 溶融型熱転写記録と他方式との本格的な競合が始まっている。溶融型熱転写記録方式は単結晶シリコン基板をベースにした600dpiヘッドと薄膜フィルムインクリボンを使用することで, 普通紙でのカラー画質を飛躍的に向上させることが出来た。従来, シリアル溶融型熱転写方式は装置が簡易で普通紙印刷が出来るものの, 印刷速度, 印刷品質, ランニングコスト等に課題があった。その後, 性能改善が進み、昨年マイクロドライプロセス(MDP)という名称で発表された600dpiのシリアル溶融熱転写記録方式は、従来の不十分な点を払拭し, 更に他の印刷方式よりもオフセット印刷に限りなく近い印刷品質が実現出来る可能性を感じさせるものである。
著者
村上 敬吾
出版者
公益社団法人 日本水環境学会
雑誌
水質汚濁研究 (ISSN:03872025)
巻号頁・発行日
vol.14, no.5, pp.276-280, 1991-05-10 (Released:2009-09-10)
参考文献数
9
著者
久保 幹雄
出版者
公益社団法人日本オペレーションズ・リサーチ学会
雑誌
オペレーションズ・リサーチ : 経営の科学 (ISSN:00303674)
巻号頁・発行日
vol.59, no.10, pp.589-594, 2014-10-01

本稿では,実際問題であらわれる難しい最適化問題を短時間で解くための方法論について論じる.最適化プロジェクトを路頭に迷わせないためには,次々とクライアントから要求される付加条件や変更条件を柔軟に取り扱えること,修正が短時間で完了すること,可視化やデータ解析が容易であることが必要である.ここでは,単なる哲学ではなく,Python言語による具体的な実装例を用いてコツを伝授する.
著者
吉田 博則 脇山 真治
出版者
芸術工学会
雑誌
芸術工学会誌 (ISSN:13423061)
巻号頁・発行日
no.54, pp.121-128, 2010-11-10

TV-CMでは、その導入部分でストーリー展開の間に、商品ラベルデザインに関連する映像が挿入されることが多い。商品ラベルデザインは、生活者が他の商品と見分ける上で重要な要素であり、店頭で並んだときの商品の顔に当たる部分である。本研究は、TV-CMの商品ラベルデザインの映像において、商品想起を高める表現手法の要因を明らかにすることを目的とする。そのために第一段階として、既存のTV-CMにおける商品ラベルデザインに関連する表現手法を考察した。その結果、商品想起を高める表現手法には、次のような4つのタイプの傾向がみられた。(1)商品ラベル部分を実写で紹介する。(2)商品ラベルから連想するイメージを合成エフェクトで強調する。(3)商品名ロゴタイプをタイトル文字としてレイアウトする。(4)商品デザインの一部を登場人物の日常空間に展開する。次に第二段階として、それらの中で最も基本的な(1)商品ラベル部分を実写で紹介する映像、つまり商品ラベル映像の効果について、認知心理学に基づく記憶実験を実施した。本実験では、既存のTV-CM映像ではなく、要素を簡略化した商品ラベル映像を3タイプ用意した。動きが全くない(1)フィックスタイプ、ラベル部分が序々に大写しになる(2)ズームインタイプ、カメラを振り込んで正面にラベルを捉える(3)パンニングタイプである。無意味なカタカナ2文字がデザインされた商品ラベル映像にこれらの表現手法を割り振り、どの表現が商品想起に優位であるか再認実験を行なった。その結果、パンニングは、フィックスよりも、商品想起において劣っていた。パンニングは被験者に対して左右に動くため、商品名の識別に支障をきたしたと考えられる。一方、ズームインは商品ラベル部分が序々に迫ってくる前後の動きである。これは商品ラベルを強調する表現手法であり、フィックスより有効であると予測したが、その逆の傾向であった。商品想起を基準に表現手法を評価すると、商品ラベル映像においては、最もシンプルなフィックスが効果的であることがわかった。
著者
越智 郁乃
出版者
京都大学大学院人間・環境学研究科 文化人類学分野
雑誌
コンタクト・ゾーン = Contact zone (ISSN:21885974)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.33-55, 2015-03-31

在日米軍施設が集中する沖縄県では、1961 年から2007 年までの間に軍用地利用から返還された土地が12 万ヘクタールにも上る。過密化する今日の沖縄本島中南部では、狭小な土地の有効活用のため返還跡地の開発が進められてきた。大規模商業地として開発が行われた地域では雇用が増大したが、商業偏重の開発とその後の経済や社会の持続可能性については疑義が呈されている。このように評価が分かれる跡地開発に対して、本稿ではかつての軍用地とその周辺地域を「接触領域」と捉え、今日までの特異な社会空間での地域の住民の経験、すなわち琉球王府、日本、米軍統治から日本復帰へというように次々と変わる支配者層および支配文化といかに相対し、いかに交渉してきたのかという長い道のりに注目する。具体的には、軍用跡地開発を経て誕生した那覇市新都心を事例に、そこでの住民の経験として沖縄戦前後、米軍による土地接収後の米軍住宅化やそれに伴う周辺地域での開発が、返還後の大規模再開発にいかなる影響を及ぼしているかということを明らかにし、単なる開発の評価だけではなく、その地に住まう人々にとっての軍用跡地開発の意義について考察する。
著者
三神 史彦 宮本 博文 安藤 常世
出版者
The Japan Society of Fluid Mechanics
雑誌
日本流体力学会誌「ながれ」 (ISSN:02863154)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.31-45, 1993

本研究では, 渦法を, 物体壁面のすべて, あるいはその一部分が同じ面内で動くような場合に適用し, 回転円柱および回転円筒部をもつ翼のまわりの流れを解析した.渦度の拡散はランダムウォークで表現し, 物体を線形分布させた渦層で表現した.<BR>レイノルズ数<I>Re</I>= 1000, 周速比<I>U</I><SUB>c</SUB>/<I>U</I><SUB>∞</SUB>=0.5および2.0で突然回転と出発をはじめた円柱のまわりの流れを計算した結果, Badrら (1990) の可視化実験と良好な一致がみられた.また, 得られた回転円柱の揚力係数の値は, ポテンシャル流れの計算から求まる値よりずっと小さく, 回転円柱のまわりの循環に対する粘性の効果が正しく計算された.<BR><I>Re</I>= 10000, α=24°, <I>U</I><SUB>c</SUB>/<I>U</I><SUB>∞</SUB>= 0.0, 2.0, 4.0の場合における回転円筒部をもつ翼のまわりの流れを計算し, 流れ場の様子を調べた.出発直後, 翼後縁でKuttaの条件が自動的にみたされ, 出発渦が放出される様子がとらえられた。回転円筒部の周速比が大きくなるにつれ, はく離の規模が小さくなり, 翼のまわりの循環が増加することが確認できた.また, <I>U</I><SUB>c</SUB>/<I>U</I><SUB>∞</SUB>= 2.0および4.0の場合には, 前縁はく離を防ぐことができた.計算結果から, 回転円筒部から発生する循環によって翼上面のはく離領域の循環が相殺されて小さくなり, はく離が抑制されることがわかった.
著者
松下 幸子 吉川 誠次
出版者
千葉大学
雑誌
千葉大学教育学部研究紀要. 第2部 (ISSN:05776856)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.279-298, 1973-08-31

1)食生活の急激な変化によって失われつつある郷土料理の保存対策の資料とする目的で,その概況を知るために調査を行なった。2)郷土料理を主食類と副食類に分け,更に調理法によって分類して調査結果をまとめた。その結果,調理法によって各地への分布状態にそれぞれの傾向があること,また,普及の程度に違いがあることを知った。3)主食類では飯類,すし類の郷土料理は西日本に多く,もち,だんご類は東日本に多い。めん類の中でそば粉で作るものは東日本に,小麦粉で作るものは西日本に多い傾向があった。また,もち,うどん類,すし類の郷土料理はよく知られ好まれており,汁かけ飯,ねりもの・薄焼きの料理はよく知られていないものが多かった。4)副食類では,煮物の郷土料理の少ない北海道,東北地方には漬け物類が多くあり,魚介類の焼き物やさし身は海に近い地域に多い。汁物では,みそ汁類は東日本に,すまし汁類は西日本に多い傾向が見られた。また,副食類は用いられる材料の種類が多いので,調理法のみによって考察することは出来ないが,大体の傾向として肉類や野菜類の煮物,みそ汁類,漬け物類の郷土料理によく知られているものが多かった。よく知られていない料理の多かったのは,魚介類の煮物や焼き物類,すまし汁類,蒸し物類などであった。5)主食類,副食類を合わせて郷土料理数は712あり,そのうちよく知られていたものが,201,ほとんど知られていなかったものが162あった。よく知られていなかったものについては,資源,嗜好,栄養的価値などの面から検討し,保存すべきものについては,早急の対策が必要と考える。