著者
佐藤 良彦 久米田 章仁 小山 武彦 高田 俊也 青柳 高弘 市川 憲一 和田 浩彦 古谷 隆徳 田中 けい子
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
日本獣医学雑誌 (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.55, no.6, pp.1073-1076, 1993-12-15
被引用文献数
5

ジュウシマツが水様下痢を呈し死亡した. 肝臓の軽度腫大と巣状壊死を認め, 主要臓器, 糞便からS. Typhimuriumが分離された. ニューカッスル病およびクラミジア症は陰性であった. 以上の成績からサルモネラ感染症と診断した. 有効薬剤の投与, 病鳥の淘汰を実施したが198羽が死亡し致死率は74%に達した. 疫学調査により, 県外から購入したジュウシマツが感染源と推定された. 本症例はジュウシマツにおけるサルモネラ感染症の最初の報告である.
著者
黒木 邦彦
出版者
神戸松蔭女子学院大学学術研究委員会
雑誌
トークス = Theoretical and applied linguistics at Kobe Shoin : 神戸松蔭女子学院大学研究紀要言語科学研究所篇 (ISSN:13434535)
巻号頁・発行日
no.19, pp.29-41, 2016-03

鹿児島県北薩地方の伝統方言は、不完成相に相当する複合形式VStm-iØ+kata=zjar-と抱合形式NSTM+VStm-iØ=zjar- (V: 動詞; N: 名詞; STM: 語幹) を有している。本稿では、両不完成相の形態統語的特徴を分析し、次のことを明らかにした。(1) 複合不完成相においても抱合不完成相においても連濁は生じず、両不完成相に含まれるVSTM-iØの末尾音節は連声し、直前の音節のコーダとなる。(2) 複合不完成相の構成要素たるVStm-iØ+kata の声調型も、抱合不完成相の構成要素たるNStm+VStm-iØのそれも第1 語根に拠るので、音韻的には1 語に相当する。(3) 動詞派生接尾辞に関して言えば、複合不完成相の動詞語幹は-sase-, -rare-, -cjor- を、抱合不完成相のそれは-sase- だけを内包しうる。(4) 複合不完成相はほとんどの動詞語幹から作りうるが、抱合不完成相は基本的に、動作の対象を対格助詞=o で標示する対格動詞語幹からに限られる。(5) +ik-iØ=zjar- 型のものを除けば、抱合不完成相が内包する名詞語幹は動作の対象を指すものに限られる。(6) 両不完成相で連体節を作る際は、=zjar-ruが連体節を作りえないため、=no がその代わりを果たす。(7) 複合不完成相は形態的には非対格述部に通じるが、統語的には対格述部に通じる。一方、抱合不完成相は、対象を指示する名詞を抱合してこそいるが、対格補部を取るわけではない。したがって、形態的にも統語的にも非対格述部の範疇を出ない。The Hokusatsu dialect of Japanese has compounding and incorporating imperfectives composed of VStm-iØ+kata=zjar- and NStm+VStm-iØ=zjar- (N: noun;Stm: stem; V: verb) respectively. The final syllables of VStm-iØ in both of the imperfectives turn into the coda of the previous syllable by sandhi. VStm-iØ+kata and NStm+VStm-iØ in the imperfectives are equivalent to a phonological word because their word tones are based on the first root as in phonological words in the dialect. The compounding imperfectives can be made from most verb stems, whereas the incorporating imperfectives cannot. The incorporating imperfectives are made from verb stems to attach the accusative enclitic =o to a noun denoting a theme, and furthermore, are able to contain only noun stems marked by =o. The compounding imperfectives are morphologically equivalent to a nontransitive predicate but are syntactically similar to a transitive predicate in terms of case marking. On the other hand, the incorporatong imperfectives share no morphological and syntactic features with an accusative predicate.
著者
今井 正 豊田 惠聖 秋山 信彦
出版者
水産増殖談話会
雑誌
水産増殖 = The aquiculture (ISSN:03714217)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.133-138, 2004-06 (Released:2011-03-05)

淡水飼育条件下において異なるアルテミアの給餌頻度でテナガエビ幼生を飼育することにより、幼生の摂餌機会数の違いと生残の関係を調べた。淡水湖の諏訪湖、汽水湖の佐鳴湖および河川の太田川に生息するテナガエビの幼生を淡水中でアルテミアを1日1回、2回、4回の3条件の給餌頻度で飼育した。諏訪湖産と佐鳴湖産では1日2回までの給餌ではポストラーバに到達できても20個体中1個体だけであったが、1日4回の給餌にすると繰り返した3回の実験それぞれで20個体中1~5個体がポストラーバに到達した。これに対し、太田川産では給餌頻度にかかわらず、第2ゾエア期へ脱皮する個体すらなかった。淡水湖と汽水湖に生息するテナガエビの幼生は、給餌頻度を増やすことで摂餌機会が増大し、淡水中でもポストラーバまで生残可能となることが明らかとなった。
著者
西山 一朗
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.52, no.11, pp.1083-1089, 2001-11-15 (Released:2010-03-10)
参考文献数
21
被引用文献数
3

キウイフルーツ果実よりアクチニジンを精製し, 異なるpH条件下において豚, 鶏および牛筋原線維タンパク質に対する加水分解作用を調査した.いずれの動物種においてもアクチニジンは, pH3~4の条件では, 筋原線維タンパク質を非選択的かつ非限定的に加水分解したが, pH5.5~8では, ミオシン重鎖を選択的かつ限定的に加水分解することが示唆された.これに対して, 従来食肉軟化剤として多用されてきたパパインやプロメラインは, いずれのpHにおいても筋原線維タンパク質を非選択的・非限定的に加水分解した.この結果より, これらの酵素を食肉軟化剤として使用する場合, 食肉に対する過度の加水分解を防ぐためには, パパインやプロメラインよりもアクチニジンの方が優れている可能性が示された.
著者
暁烏敏 著
出版者
一生堂書店
巻号頁・発行日
1942

2 0 0 0 OA 薩藩戦史考証

著者
孫欲軒徳田邕興 著
出版者
皆兵社
巻号頁・発行日
1913
著者
宮本 琢也 高橋 宏幸 前川 佳一
出版者
グローバルビジネス学会
雑誌
第3回 全国大会 予稿集
巻号頁・発行日
pp.45-50, 2015

第3回全国大会; 「地方創生とグローバルビジネス」(統一テーマ), 2015/7/4(土) - 7/5(日), 早稲田大学国際会議場(井深大記念ホール)他

2 0 0 0 同級生交歓

著者
文藝春秋編
出版者
文藝春秋
巻号頁・発行日
2006
出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジ- (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.15, no.11, pp.50-52, 2006-12

「(府民に)役に立っとんのか」—。京都府庁の猿渡知之副知事室で開かれるシステム開発の検討会議。ここでよく聞く言葉だ。 京都府は経営改革に乗り出している。施設や公共投資の「集中と選択」を進めるだけでなく、庁内の業務改革も進めている。業務改革の柱となっているのが、IT(情報技術)を活用した電子府庁の推進である。
著者
播摩 敏雄 曽根 敏夫
出版者
The Institute of Noise Control Engineering of Japan
雑誌
騒音制御 (ISSN:03868761)
巻号頁・発行日
vol.27, no.5, pp.365-372, 2003-10-01

バイク用ヘルメットの装着が, バイク運転者による警笛音, 車輌の接近音などの到来方向に対する判断にどのような影響を及ぼすかを聴取実験によって調べた。ヘルメットは, 両耳を覆い, 音を遮断し, ヘルメット全体の振動を通して内部に音を伝えるため, 音源の認識や方向を誤らせる要因となる。聴取実験の結果は, 音源が被験者の前方にある場合に判定がやや良く, 側方や後方にある場合は判定が困難になる。また, ヘルメット装着時の方向判断は, 低い周波数帯域 (0.25, 0.5kHz) の音では, 遮音の影響よりもヘルメット内での反射や共振が方向定位に影響を与える。高い周波数帯域 (4, 8kHz) では, ヘルメット自体の遮音量が大きいことから, ラウドネスの低下が方向定位に強く関与していることが示された。