著者
小谷部全一郎 著
出版者
厚生閣
巻号頁・発行日
1929
著者
原田 隆史 青山 周平 西山 麻里 竹内 花織 徳永 優衣
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.152-159, 2015-05-23 (Released:2015-07-11)
参考文献数
14

小説を読む場合には,しばしば裏表紙などに書かれた紹介文を参考として図書を選択することが行われる。しかし実際には,紹介文を読んだ時に期待したものとは異なる感想を持つ結果となることも少なくない。このような齟齬の原因としては,小説に対する感想の個人差がある場合のほか,読書前後で図書に対して注目する観点が異なることも考えられる。本研究では,読書前にこのような感想を持つだろうと予想して作成された文章と,読書後に実際に作成された文章(感想文)との比較を行い,読書前後で観点が変化するかどうかを調査した。10冊の小説を対象として読書前後に作成された文章の中に出現する語の品詞や意味の種類の分析を行ったところ,出現する語の品詞や意味の種類は読書前後で共通であり,読書前後での観点そのものには大きな違いはないことが明らかとなった。
著者
川島 亜紀子 カワシマ アキコ Kawashima Akiko
出版者
千葉大学教育学部
雑誌
千葉大学教育学部研究紀要 (ISSN:13482084)
巻号頁・発行日
vol.61, pp.185-191, 2013-03

夫婦間葛藤に関する心理学的研究は、我が国においては比較的新しい領域であり、多くの研究は欧米における研究で使用される尺度を使用するか、あるいは、それらを基に、日本版を作成することが多かった。そのため、我が国独自の葛藤のあり方について測定しきれていないのではないかという懸念があった。そこで、本研究では、我が国における夫婦間葛藤方略の実態について検討するため、インターネット上のサービスである、"Yahoo!知恵袋"に寄せられた情報を使用し、我が国の夫婦間葛藤の実態や、葛藤方略の実態について検討することを目的とした。その結果、大きな枠組みとしては、欧米での先行研究との違いは見いだされなかったが、攻撃性の表出方法や、譲歩のあり方において違いがみられる可能性が示された。今後、これらの結果を基に尺度を構成し、本結果が我が国の実態を反映しているのかどうかを検討することが求められる。
著者
金城 克哉 Kinjo Katsuya
出版者
琉球大学留学生センター
雑誌
留学生教育 (ISSN:13488368)
巻号頁・発行日
no.8, pp.19-35, 2011-03

本稿では大規模コーパスを用いて「~にくい」および「~づらい」の用法について調査を行い,考察を加えた。コーパスとして「Yahoo!知恵袋コーパス第一弾」(質間数:約300万,回答数:約1300万,期間:2004年4月-2005年10月)の中から,ベストアンサーの部分(期間:2004年5月-2005年4月)のデータ(約782万文,約550MB)を用いた。分析の結果,(1)「~にくい」と「~づらい」の出現数では前者が後者の5倍となっており,かなりの差が見られたこと, (2)出現数に偏りがあるにもかかわらず,存在動詞「居る」では逆に「居づらい」が「居にくい」の用例数を上回ったこと,また,従来指摘されていた「『~づらい』は無意志動詞とは結びつかず話し手自身に困難さの原因があることを示唆する」という用法に変化が見られることなどが明らかとなったが,これは近年「づらい」が多用される傾向にあるという指摘(国広2009,高島2007)を裏付ける証左となる。A research on the usages of Japanese tough constructions, "...nikui" and "...zurai" has been conducted utilizing a large corpus ("Yahoo! Chie-bukuro"). It has been discussed that "...zurai" expresses some difficulties originating in something except the experiencer him/herself. And it has been pointed out that the usage of "...zurai" is (gradually) expanding. This paper shows that the number of"...nikui" expression is five times as large as the number of "...zurai" expression, and that the"...zurai" expression is indeed used in where it could not be found out (i.e. in the cases where the difficulties are introduced by outer causes). The notable case is the verb of existence "iru"; the number of "izurai" cases (79) are far larger than "inikui" (5), and all the "izurai" cases demonstrate that the difficulty is triggered by outer causes (change of the situation).
著者
松下 慶太
出版者
実践女子大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

調査結果から勉強カフェにおける社会人たちの学習を支援しているものは、学習者を中心としたつながりが大きく機能していることが示された。また、そのつながりは毎日顔を合わせて学習を推進していくような「強い紐帯」というよりも緩やかな「弱い紐帯」であると言える。また、こうしたネットワークの構築には勉強カフェのスタッフが大きな役割を占めていることが示された。
著者
林 賢紀 阪口 哲男
出版者
情報知識学会
雑誌
情報知識学会誌 (ISSN:09171436)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.238-252, 2012-10-10
参考文献数
10
被引用文献数
1

文献データベースと電子ジャーナルをリンクするシステムとして,リンクリゾルバが利用されている.本論文では,文献データベース,電子ジャーナル,リンクリゾルバそれぞれのアクセスログを解析することにより,リンクリゾルバの影響の分析を試みた.この結果,データベースの検索結果からリンクリゾルバを経由して幅広い分野の雑誌タイトルに利用者を誘導できる効果が確認できた.このとき,リンクリゾルバは,PNAS やScience,Nature などの総合科学雑誌と比較して分野に特化した雑誌へ多くの利用者を誘導している.特に,Web of Science のような収録範囲の広いデータベースの利用においてこの効果は顕著であり, リンクリゾルバの導入は特定分野の雑誌論文の可視性を高め,利用に結びつける効果があることを明らかにした.
著者
榎本 浩章
出版者
中央大学
雑誌
法學新報 (ISSN:00096296)
巻号頁・発行日
vol.121, no.1, pp.151-204, 2014-06

文久二年(一八六二)の参勤交代制度改革について、これまでは、江戸幕府が諸藩を圧倒する存在ではなくなり、やむをえず緩和したという、消極的評価が主であった。しかし近年は、当時の幕政改革についても多角的な視点から研究が進んでいる。本稿ではそれらを参考に、軍事改革のための冗費節減策として、また当時重視されていた「公議輿論」の理念に沿った幕政改革の政治構想をうかがわせる実践例として、松平慶永・横井小楠など改革に携わった当事者の言動を検討した。 そして、参勤交代の緩和後が実際にどのような状況だったのかについては、これまで具体的な研究がされてこなかった。そこで、幕令や藩史などの史料を元に、諸藩の対応を検証したところ、緩和された参勤交代は確かに実践されていたが、当時の朝廷と幕府の対立、また対外的緊張や国内の治安悪化などといった要因から、諸大名は各地の警衛に動員されて国元に戻る事ができない場合が多く、改革の理想通りには運ばなかった。さらに元治元年(一八六四)、参勤交代を再び旧に復する幕令が出されたが、これについても従わなかった藩と従った藩とがあったことを明らかにした。
著者
国際連合統計局編
出版者
原書房
巻号頁・発行日
1993