著者
圷 洋一 Yoichi AKUTSU
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学論叢 = Nagasaki International University Review (ISSN:13464094)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.127-137, 2002-03

社会福祉にかぎらずどの制度領域にも学問領域にも「対象」はある。社会福祉における「対象」の理解と把握(対象論)そして対応には特徴的な身振りや構えがみられる。本稿ではそこに「本質化」ないし「本質主義」をみとめ、これを批判的に検討する。社会福祉の対象論・対象化にみられる本質主義・本質化を反省していくための思考の枠組や立場として、本稿では「批判的福祉対象論」を設定する。そして社会福祉を「必要充足空間」としてとらえかえしその透明化をはかる。ここでの考察は、社会福祉のさまざまな局面や文脈における本質主義・本質化に理論的な反省を加えていくための準備作業でもある。
著者
三野 彰理 石川 友規 金丸 明博 中島 誠
出版者
岡山赤十字病院
雑誌
岡山赤十字病院医学雑誌 (ISSN:09158073)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.26-29, 2019-11

緊張病は,原因不明の意識障害として診断に至らないことも多いが,発熱や自律神経症状を合併した悪性緊張病として致死的な経過をとる場合があり,適切な診断・治療が必要である.悪性緊張病は昏迷,筋緊張,カタレプシーなどの症状を呈し,発熱や炎症反応,CK 上昇などを伴うため,悪性症候群との鑑別が重要となる.悪性緊張病を疑った場合はベンゾジアゼピン系薬剤の処方を行うと,著明な改善を認めることが多い.今回我々は慢性統合失調症の患者が精神症状の悪化により処方薬を自己中断した後に,悪性緊張病をきたし,ベンゾジアゼピン投与にて改善を見た59歳女性の1例を報告した.
著者
田上 泰子 花井 潤師 野町 祥介 水嶋 好清 佐藤 勇次 藤田 晃三 福士 勝 楠 祐一 山口 昭弘
出版者
札幌市衛生研究所
雑誌
札幌市衛生研究所年報 = Annual Report of Sapporo City Institute of Public Health (ISSN:09170294)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.32-37, 2000

札幌市では、痙攣や意識障害などの臨床症状により先天性代謝異常症が疑われた児を対象としたハイリスク・スクリーニング検査を実施している。1996年4月から2000年3月までの4年間の受検者数は、スクリーニング開始から6年間の受検者数の約2.8倍にあたる1040人で、15名に何らかの代謝異常症を示す診断結果が得られた。本スクリーニングは、診断が困難な患児の早期発見、早期治療にむすびつけるための検査として、その必要性は非常に高い。
著者
佐藤 郁夫 サトウ イクオ Ikuo Sato
雑誌
経済と経営
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.251-280, 1998-09-30
著者
山口 文之助 蜂屋 貞秀
出版者
東京帝國大學航空研究所
雑誌
東京帝國大學航空研究所彙報
巻号頁・発行日
vol.61, pp.480-509, 1929-09

資料番号: SA4415959000

1 0 0 0 OA 満州の窯業

著者
須永 徳武 スナガ ノリタケ Noritake Sunaga
雑誌
立教經濟學研究
巻号頁・発行日
vol.59, no.3, pp.63-99, 2006-01-10
著者
山﨑 正
出版者
常葉大学教育学部
雑誌
常葉大学教育学部紀要 = TOKOHA UNIVERSITY FACULTY OF EDUCATION RESEARCH REVIEW
巻号頁・発行日
no.38, pp.391-399, 2017-12-31

J.S.Bach の平均律クラヴィア曲集のプレリュードには様々な音楽様式が用いられている。曲集の第1巻の第1曲に位置するBWV846 のPrelude の作曲手法は,あまりにも単純な分散和音形による作品になっていることから,先行研究による分析方法を探る。本論文は,作曲家がこの曲にどのような意味を込められているか明確にすることを目的としている。また,先行研究では和声分析によるものが殆どで,当時の和声では解明できない部分に対する答えが曖昧となっている。本論ではこの点に着目し,対位法的考察方法で解明できないかという仮定のもと,分析を行っている。 その結果,和音構成音を5声部に分けて考察していく方法を用いることで,声部間で主題がStretto されていることが見え,これによって音楽的緊張を作り出していることから和声法では解明できない音の衝突が起こったと推察できることが判明した。