著者
阿部 賢一 小椋 彩 井上 暁子 加藤 有子 野町 素己 越野 剛
出版者
立教大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

国民文学の枠組みでの研究、あるいは同様な枠組み同士の比較検討がこれまで主流であったが、本研究はそのような国民文学の枠組みから逸脱する3つの視点(「移動の文学」、「文学史の書き換え」、「ミクロ・ネーションの文学」)に着目し、個別の現地調査の他、国内外の研究者とともに研究会、シンポジウムを開催した。その結果、3つの視点の有効性を確認できたほか、シェンゲン以降の移動の問題(政治学)、国民文学史の位相(歴史学)、マイノリティの記述の問題(文化研究)といったそのほかの問題系およびほかの研究分野と隣接している問題点や研究の可能性を国内外の研究者と共有し、一定の成果をあげた。
著者
辰巳 佳寿恵
出版者
大阪体育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010-04-01

2006年に国際連合が障害者権利条約を採択した。日本は署名するも批准に至らず、障害者基本法の改正、障害者差別解消法の成立等国内法の整備を行い、ようやく2014年1月20日に批准書の提出、2月19日に発効に至った。しかしながら、本研究の調査結果が示すように、障害者の権利が脅かされる状況は依然としてあり、特に顕著に表れるのが労働分野である。我が国の問題点は①障害者の権利侵害について専門的な救済機関がないこと、②権利の主張に対する消極的評価であり、この2点の克服のためには、障害をもつ労働者が、在職中に職業リハビリテーションを行うことを「リハビリテーション権」として保障する必要があると考えられた。
著者
近藤 雅樹 佐々木 史郎 宇野 文男 宮坂 正英 熊倉 功夫
出版者
国立民族学博物館
雑誌
特定領域研究
巻号頁・発行日
2002

平成17年度は北欧・東欧・ロシア(サンクトペテルブルグ)に所在する博物館のコレクションを重点的に調査し、近藤・佐々木・水口千里(研究協力者)・宮坂がその中心となり、コペンハーゲンとストックホルムでの調査に伊藤廣之(研究協力者)・藤井裕之(同)が参加した。また宮坂と小林淳一(研究協力者)がライデンとミュンヘンにおいて川原慶賀の作成した動植物の標本画と風俗画の調査をおこなった。ストックホルムでは国立民族学博物館が所蔵するツンベリーの収集資料(100点余)を調査し、金属製ボタン12点などを確認した。彼が持ち帰ることができた資料は小さなものばかりだった。日本資料とされる秤量器具の中には干の中国製品が混在していた。彼以後の収集に係る能面約50点をはじめとする工芸品類、和蝋燭、刻煙草、海藻などの産業資料も確認した。コペンハーゲンでは国立博物館において非公開資料の特別閲覧が許可され、和紙のコレクションや人力車とその乗客の生人形1体などを確認した。同館の常設展示は目本展示が非常に充実している。これは、同館のカイ=ビルケット・スミスと岡正雄の親交が深かったことにもよるが、民族学・考古学資料に限らず美術工芸資料と科学・産業技術資料にも見るべきものが多い。ドレスデンでは民族学博物館と衛生博物館に20世紀初期の衛生博覧会に日本が出品した資料が多数残されていた。明治時代末期に坪井正五郎が三越百貨店と提携して開発した教育玩具もあった。サンクトペテルブルグでは前年度に続きクンストカメラの所蔵資料を調査した。駅舎や鉄橋など近代初期の建造写真を多数収録した大阪製の「のぞきからくり」を発見したほか、江戸時代の望遠鏡などを確認した。ヨーゼフ・クライナー(海外研究協力者)は国際シンポジウムの成果を編集し『ヨーロッパ博物館・美術館収蔵の日本関係コレクション』2巻を刊行した。
著者
西 修
出版者
駒澤大学
雑誌
駒澤大學法學部研究紀要 (ISSN:03899896)
巻号頁・発行日
vol.60, pp.1-33, 2002-03
被引用文献数
1
著者
杉野 圭三 沖政 盛治 岡本 英樹 片岡 健 杉 桂二 武市 宣雄 丸林 誠二 八幡 浩 浅原 利正 土肥 雪彦
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科医学会雑誌 (ISSN:03869776)
巻号頁・発行日
vol.58, no.3, pp.502-506, 1997-03-25 (Released:2009-02-10)
参考文献数
15

過去22年間に10例の若年者甲状腺癌を経験した.これは当科で手術を施行した甲状腺悪性腫瘍610例の1.6%である.年齢は9歳から19歳まで, 9歳の男児を除く9例は女性であった. 2例が濾胞癌, 8例が乳頭癌, T2以上の臨床癌が8例,偶発癌は2例であった.リンパ節転移は4例で, 2例がN1a, 2例がN1b, 6例はN0であった.劇症肝炎で死亡した1例を除き健存中である.
著者
吉村 芳弘
出版者
日本静脈経腸栄養学会
雑誌
静脈経腸栄養 (ISSN:13444980)
巻号頁・発行日
vol.29, no.5, pp.1235-1237, 2014 (Released:2014-10-20)
参考文献数
2

2 0 0 0 OA 皇朝史略字解

著者
大館利一 編
出版者
此村欽英堂
巻号頁・発行日
vol.下, 1879
著者
蕉雨逸人 著
出版者
求光閣
巻号頁・発行日
1895
著者
池田 尚志 松本 忠博
出版者
岐阜大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

古典的な方式であるが、パターン変換型の機械翻訳エンジンを構築し中国語を始めベトナム語、シンハラ語、さらに日本の手話への機械翻訳システムjawを試作した。C++言語のオブジェクトのパラダイムを利用した相手言語の"表現構造"を介する翻訳方式が特徴である。また、jawにおいて用いる日本語解析システムとして、文節構造解析に基づく解析システムibukiCを開発した。
著者
Yuhei Hamasaki Yoichi Kohno Motohiro Ebisawa Naomi Kondo Sankei Nishima Toshiyuki Nishimuta Akihiro Morikawa Japanese Society of Allergology Japanese Society of Pediatric Allergy and Clinical Immunology
出版者
一般社団法人日本アレルギー学会
雑誌
Allergology International (ISSN:13238930)
巻号頁・発行日
vol.63, no.3, pp.335-356, 2014 (Released:2014-09-11)
参考文献数
52
被引用文献数
31

The Japanese Guideline for the Diagnosis and Treatment of Allergic Diseases 2013 (JAGL 2013) describes childhood asthma after the Japanese Pediatric Guideline for the Treatment and Management of Asthma 2012 (JPGL 2012) by the Japanese Society of Pediatric Allergy and Clinical Immunology. JAGL 2013 provides information on diagnosis by age group from infancy to puberty (0-15 years of age), treatment for acute exacerbations, long-term management by anti-inflammatory drugs, daily life guidance, and patient education to allow non-specialist physicians to refer to this guideline for routine medical treatment. JAGL differs from the Global Initiative for Asthma Guideline (GINA) in that JAGL emphasizes early diagnosis and intervention at <2 years and 2-5 years of age. A management method, including step-up or step-down of long-term management drugs based on the status of asthma control levels, as in JAGL, is easy to understand, and thus the Guideline is suitable as a frame of reference for routine medical treatment. JAGL has also introduced treatment and management using a control test on children, recommending that the physician aim at complete control by avoiding exacerbation factors and by appropriate use of anti-inflammatory drugs.