著者
井上 豊久
出版者
日本生活体験学習学会
雑誌
生活体験学習研究 (ISSN:13461796)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.13-28, 2006-03

研究では質問紙調査と重ね合わせ、子どもの生活を変容させることで学びを変容させようという取り組みのモデル事業を実施・検討した。具体的には昼休みを中心とした遊びを充実させることで人間関係づくりの能力や学ぶ意欲を増大させようとしている福岡県F小学校(1学年2クラス)、子どもの生活をメディアとのよりよい関係づくりを基本に変容させていくことで学びも変えていこうという埼玉県A小学校(1学年3クラス)等に関するものである。本研究では最初にテーマの概観を文献研究により行い、次に質問紙調査による学習理解度に関する分析とインタビュー調査による具体的なケース・過程を考察することにより今後の学びの変革への現実的な提案を示した。具体的に検討した内容としては1つは、子どもの生活と学びに関する経緯と課題を明らかにした。2つ目は質問紙調査結果を基に因子分析による総合的考察、学習理解度と子どもの生活意識・自己イメージとのクロス分析から子どもの生活と「学び」の構造を明確にし、最後にインタビュー調査から子どもの生活や学びの変容過程に関する試行的考察を行い、子どもに対する遊びやメディアとの主体的な関係づくりの取り組みの有効性及びその課題を動的に把握した。
著者
菅原 久嗣 Neviarouskaya Alena 石塚 満
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.23, 2009

構文解析や形態素解析を行ない、同時に文中に出現する感情語がどの程度文全体の感情に寄与しているかを算出する事で、日本語のテキストから感情を抽出する手法を提案する。
著者
江村 恒一 安木 慎 宮崎 誠也 久保山 哲二 青木 輝勝 安田 浩
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.473, pp.61-66, 2007-01-16
被引用文献数
3

Weblogなどの新たなコミュニケーションツールの普及により,個人が容易に情報発信する消費者発信型メディア(CGM: Consumer Generated Media)が急激に増加しており,既存のマスメディアからのパラダイムシフトを引き起こしている.さらに,携帯端末から投稿するMobile Weblog(モブログ)の登場により,時間と場所に制約されない情報発信が可能となっている.しかしながら,大量な情報を受発信できるようになったことで,必要な情報を取り出したり,相手に本当に伝えたい気持ちを表現することが困難となっている.このため,電子メールやWeblogなどの日常的に用いるテキストを対象に書き手の感情を抽出する研究が行われているが,感情を表現した語に基づいて抽出するため,感情語を含ないテキストから感情を抽出するために適した特徴量を扱えないなどの課題がある.本稿では,文末に付与する絵文字が感情を表すという仮定に基づき,SVMを用いて学習,感情モデルを構築し,書き手の感情を抽出する方式を提案する.
著者
佐藤 和之 菅原 若奈 前田 理佳子 松田 陽子 水野 義道 米田 正人
出版者
日本語学会
雑誌
國語學 (ISSN:04913337)
巻号頁・発行日
vol.52, no.1, pp.85-86, 2001-03-31

1995年1月の阪神・淡路大震災以来,私たちは被災した外国人や外国人対応機関からの聞き取りを行ってきた。一連の研究から明らかになったことは,(1)多言語での情報提供より,彼らにも理解できる程度の日本語で情報を伝える方が現実的ということであった。そしてまた,一人でも多くの外国人を情報弱者という立場から救うためには,(2)身の安全と当座の生活確保のための緊急性の高い情報をいかに厳選し,(3)いかにわかりやすい表現で伝えるかということであった。このような言語的対策の研究成果として,私たちは1999年3月に『災害時に使う外国人のための日本語案文-ラジオや掲示物などに使うやさしい日本語表現-』と『災害が起こったときに外国人を助けるためのマニュアル(弘前版)』を作成し,初・中級程度のやさしい日本語表現を使っての情報提供が有益であるとの提案を行った。やさしい日本語表現を用いて,外国人被験者(日本語能力が初級から中級程度)へ聴解実験を行ったところ,通常の文では約30%であった理解率が,やさしい日本語の文では90%以上になるなど,理解率は著しく向上した。発表では,72時間情報の意味(もっとも混乱した時間帯での情報とは何か),伝えるべき情報の種類と発信時間(災害発生時に外国人にも伝えるべき情報,緊急性の高い情報の種類と発信時間),やさしい日本語の構文(わかりやすく伝えるための構文の提案),使用できる語彙(買い物やバスの利用ができる程度の日本語語彙の選定と言い替えの方法),音声情報の読み方(ポーズの効用やスピード),使用すべき文字種(漢字仮名交じり文かローマ字文か),シンボルマークの使用(雑多な掲示物の中で外国人の目をひくための表現方法),コミュニティ版(弘前市を実例としたマニュアルの構成と内容)といったことについての試論を報告した。
著者
村山 正治 山田 裕章 峰松 修 冷川 昭子 亀石 圭志
出版者
九州大学
雑誌
健康科学 (ISSN:03877175)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.45-57, 1984-03-30
被引用文献数
2

Murayama et al. selected 60 items as Self-Actualization Evaluating Scale. It has ten sub categories ; acceptance of present-self, achievement orientedness, way of positive life, self assertion, genuiness, integration of bipolarity, separatness, obsessiveness, self-directedness, acceptance of weakness. Each category consists of 5〜8 items. Next shows comparison between 10 subscales of POI and 10 categories of "Self Actualization Evaluating Scale". The profile of categories for individual row scores were caluculated by personal computer. The Self-Actualization-Scale(SEAS) inventry and a formatting program were presented.
著者
大岸 智彦 阿野 茂浩 長谷川 亨 加藤 聰彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CQ, コミュニケーションクオリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.134, pp.1-6, 2007-07-05

顧客にインターネット接続を提供するプロバイダは,自身のネットワークの安定運用を図るだけでなく,顧客から現在・過去の接続障害の原因を問われた場合に,適切な回答を行うことが求められる.しかしながら,多くの障害申告に対し,ネットワーク状態の調査結果を適切に準備することは,運用者にとって多大な業務となる.これは外部プロバイダから得られるネットワーク状態に関する情報が,公開されたBGPデータ等に限られていることに起因する.本稿では,データベースの利用により,ネットワーク状態の迅速な検索を行う経路検索システムについて提案する.本稿では,システムの設計,実装および性能評価結果について述べる.
著者
北川 勝彦
出版者
関西大学
雑誌
關西大學經済論集 (ISSN:04497554)
巻号頁・発行日
vol.54, no.1, pp.123-142, 2004-06-15

本研究ノートでは、1930年代中頃において、日本商品のアフリカ市場への進出を可能にした国際的枠組、すなわち「コンゴ盆地条約」とその改廃をめぐる動向について考察した。中央アフリカにおいて通商の自由と外国人に対する均等待遇の原則が定められたのは、1885年のベルリン会議の一般議定書においてであった。本議定書は、1890年のプリュツセル会議の一般議定書および宣言書により追補され、1919年、サンジェルマン・アン・レーにおいて締結された条約により更に修正されたが、通商上の均等待遇の原則に関しては変更されなかった。こうした背景の下で、日本品市場としてのベルギー領コンゴの可能性が調査されている。『白耳義領コンゴー経済事情』では、タンガニーカのダルエスサラームを拠点とする通商戦略が提案された。というのは、日本品の販路としてコンゴ市場を確保するには、インド洋岸の東アフリカを切り離しては困難であると判断されたからである。ベルギー領コンゴでは、アフリカ人向け商品の大部分は綿布で、全体として見れば、日本品の競争振りには驚嘆すべきものがあったが、しかし捺染綿布キテンゲを主とするイギリスの地位は牢固たるものがあった。コンゴ盆地条約は、実施日から10年を過ぎると改訂が可能であり、イギリスより1935年7月には条約改訂会議を開催したい旨の提案がなされた。日本政府は、他の署名国に反対がない限りなんら異議がないとの回答を行なったが、コンゴ盆地条約は、植民地通商に関する理想的基準をなすものであり、平和を希望する関係各国政府の努力によって存続させねばならないとの立場に立った。
著者
益子 貴史 徳田 恵一 小林 隆夫 今井 聖
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.79, no.12, pp.2184-2190, 1996-12-25
被引用文献数
100

隠れマルコフモデル(HMM)からの動的特徴を用いた音声スペクトルパラメータ生成アルゴリズムに基づく規則音声合成システムの新たな枠組みを提案している.本システムで用いるパラメータ生成アルゴリズムでは,HMMで学習した静的,動的特徴の統計情報に従って連続的に遷移するスペクトル系列を生成することができる.規則音声合成にこのアルゴリズムを適用することにより,滑らかで自然性の高い音声を合成できると考えられる.本論文ではこのHMMに基づく規則音声合成システムの枠組みを示し,韻律生成部を除く合成システムを構築した.生成されたスペクトルパラメータを用いて合成した音声の主観評価実験により動的特徴の有効性を示すと共に,合成単位である音素HMMの構成について,音素環境依存性など,いくつかの検討を行っている.

2 0 0 0 OA 長崎県統計書

著者
長崎県 編
出版者
長崎県
巻号頁・発行日
vol.大正9年, 1926

2 0 0 0 OA 長崎県統計書

著者
長崎県 編
出版者
長崎県
巻号頁・発行日
vol.大正8年, 1926
著者
花輪 知幸 ハナワ トモユキ Hanawa Tomoyuki
巻号頁・発行日
2005-03

平成14年度~平成15年度科学研究費補助金(基盤研究(B)(1))研究成果報告書 研究種目:基盤研究(B) 研究種目コード:310 研究課題番号:15340062 審査分野:一般 区分コード:03 本研究課題では、円盤・伴星(あるいは巨大惑星)を伴う3次元的な構造をもつ原始星の進化を、自己重力・磁場・輻射輸送を考慮した数値シミュレーションにより明らかにすることを目的として、研究を進めてきた。また研究基盤を整えるという観点から、数値シミュレーションで重要な微分方程式の数値解法や数値データの解析・可視化の技術についてまとめたハンドブックを発行し、関係機関に配布するとともに、千葉大学・宇宙物理学研究室よりインターネットを通じて公開した。本年度に得られた主な知見は次の通りである。1.自転軸に対して斜めの磁場に貫かれた分子雲コアの重力収縮を3次元数値シミュレーションし、磁場と回転の軸が動的な時間尺度で揃うことを示した。この結果は、ひとつの星形成領域でアウトフローの方向は大局的な磁場の方向に揃うことを示唆する。2.一つの連星に所属する主星と伴星では、主星のほうがガス降着率が高くなることを、空間分解能の高い数値シミュレーションにより示した。これは伴星のガス降着率が高いために、連星の質量比は1:1に近づくという定説を覆す知見で、星の質量分布を考える上で重要な指摘である。3.宇宙初期の化学組成をもつガスの重力収縮を3次元シミュレーションし、初代星(種族III)でも連星の形成頻度が高いことを示唆する結果を得た。4.1次元輻射輸送シミュレーションを行い、超新星爆発により周囲のガスが電離・圧縮されると、1万年後に圧縮された分子ガス雲より次世代の星が形成されることを示した。 別刷論文(p.29-)削除
著者
梅村 雅之 中本 泰史
出版者
筑波大学物理学系
雑誌
年次研究報告 (ISSN:09155317)
巻号頁・発行日
vol.1993, pp.20-25, 1994 (Released:2013-12-18)