著者
濵田 邦夫 長谷川 敦 大沼 法友 鈴木 隆三
出版者
市立千歳市民病院
雑誌
市立千歳市民病院医誌 = The Journal of Chitose City Hospital
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.15-18, 2010-06-01

2008年から2009年にかけて経験した高齢者(70歳以上)リウマチ因子陰性対称性関節炎の3症例を報告する。症例1(80歳男性)と症例2(89歳女性)は両側対称性の大関節炎を呈し、両側下腿・足の浮腫が著明であり、remittingseronegative symmetrical synovitis with pitting edema:RS3PEと診断された。症例3(74歳女性)ではpitting edemaが明瞭ではなかったが、両側対称性の大関節炎を呈しており、RS3PEと類似した病態と考えられた。3症
著者
石橋 敬太郎
雑誌
言語と文化 (ISSN:13475967)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.1-8, 2001-01-31

Critics tend to examine if witchcraft in Macbeth reflected real 'evil' in Jacobean England. As for this problem, Peter Stallybrass concludes that the witchcraft was not a reflection of a real 'evil' but the social strategy to strengthen the patriarchy of King James. James was a deputy of God, and needed witches as his enemy so that he could control his society. His conclusion seems to be influential in understanding this play. The problem is that Macbeth and Banquo regard witchcraft as an illusion, and are skeptical about witchcraft beliefs. Their skepticism means subversion of the James's constitution. In fact, the development of modern scientific ideas in this period encouraged scientists to subvert the idea of occult philosophy, which supported the politics of Renaissance England. This modern science also threatened the government control over the society. Jean Bodin, a politic theorist, and James found the religious and political subversion in the revolutionary awareness of the scientists, and suppressed them. Two kinds of attitudes to the witchcraft belief conflicted between the government and modern scientists in the period when Shakespeare wrote Macbeth. The dramatist presented this conflict in the play through the action of Macbeth. He questioned the politics of James. The present paper examines the witchcraft belief in Macbeth, considering the development of modern science from empiric science in the 1580s to the experimentalism Francis Bacon proposed in his essay in 1620. It may be given as a conclusion that the play shows that the protagonist always threatened the politics of James by doubting the witchcraft beliefs in the period.
著者
喜納 佳那子、角田 雅照
雑誌
2015年度 情報処理学会関西支部 支部大会 講演論文集 (ISSN:1884197X)
巻号頁・発行日
vol.2015, 2015-09-18

ソフトウェア開発において、ソフトウェア開発者の人的側面に着目することは非常に重要である。本研究では行動経済学を応用し、ソフトウェア開発者の行動の分析を試みる。
著者
阿部 正佳 山崎 淳 山根 雅司
雑誌
情報処理学会論文誌プログラミング(PRO) (ISSN:18827802)
巻号頁・発行日
vol.49, no.SIG1(PRO35), pp.127, 2008-01-15

本発表ではコンパイラキットSCKを紹介する.SCKはEmacs Lispで実装された,マルチソース,マルチターゲットのコンパイラ作成支援環境である.コンパイラキットは,単一のコンパイラと異なり,ユーザはそれを構成する各モジュールを選択的に利用するものであるから,それらのモジュラリィー,インタフェースの簡潔さと柔軟性がきわめて重要であるにもかかわらず,既存のコンパイラ作成支援環境はその実装言語に依存した複雑なインタフェースのみを提供し続けてきた.SCKでは,データ構造というものを実装言語とはまったく無関係な,独立した簡潔なプログラミング言語として定義し,さらに徹底的なモジュール分割を行うことで,実装言語から独立したコンパイラ部品を提供している.実際の実装言語はEmacs Lispであるが,Emacs Lispの知識がなくてもSCKを利用することができる.これが実装言語独立の意味である.一方で,Emacs Lispはコンパイラのような記号処理向きのプログラミング言語であり,現在最も使われている完成度の高いLisp処理系の1つである.SCKをEmacs上で利用するユーザには,簡潔で強力なコンパイラ作成環境が提供される.
著者
王 一凡 永崎 研宣 下田 正弘
雑誌
研究報告人文科学とコンピュータ(CH) (ISSN:21888957)
巻号頁・発行日
vol.2016-CH-110, no.7, pp.1-7, 2016-05-07

複層的な伝承経路に由来する膨大な活字種を内包した 『大正新脩大藏經』 所収 「一切経音義」 「続一切経音義」 本文の分析にあたり,版面画像から各グリフ画像を自動的に切り出して全文コーパスに対応づけるシステムに加え,画像を手動で適切に分類・修正するためのクロスプラットフォームな GUI 環境を開発した.これによりコーパスの継続的な保守が可能になるばかりでなく,一連の手法は他の活字化仏典をはじめ戦前期和文活字本のコーパス構築に広く応用できると考えられる.
著者
奥村 賢一
出版者
福岡県立大学人間社会学部
雑誌
福岡県立大学人間社会学部紀要 (ISSN:13490230)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.175-189, 2018-02-28

市町村に寄せられる児童虐待の相談件数で最も多いネグレクトにおいて、その被虐待児の年齢構成割合で最も多くを占めているのは小学生である。しかし、ネグレクト環境(疑いを含む)で生活する児童に対し適切な理解ならびに支援が小学校で行われているかは定かではない。そこで本研究では、A市内の公立小学校に勤務する教員を対象にアンケート調査を行い、ネグレクト児童および家族の実態、さらに小学校で行われているネグレクト児童の支援の実施状況等について調査を行った。 その結果、特に学級担任と管理職・その他の教員間において認識や対応に相違がある項目が複数存在することが明らかとなった。そのうえで、①ネグレクト児童のスクリーニングとアウトリーチの併用、②ケース会議を活用したケースマネジメント、③校外協働に向けたネットワーキングにおいてスクールソーシャルワーカーの役割を強化していくことがネグレクト児童の支援において重要であることを示した。
著者
今野 洋子 尾形 良子
出版者
北翔大学
雑誌
北翔大学生涯学習システム学部研究紀要 = Bulletin of Hokusho University School of Lifelong Learning Support Systems (ISSN:18827675)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.151-163, 2010

国際的動向に比べ,日本において動物介在教育は普及していない現状にある。本研究では,2003年度より,立教女学院小学校で学校犬バディによって推進されている「動物介在教育(AAE)」について概観し,「動物介在教育(AAE)」の日本の学校教育における推進の可能性について検討することを目的とした。学校犬バディの誕生の契機,学校犬の条件,バディ・ウォーカーの活動,バディとの学校生活,保護者の反応,いのちのつながり等の視点から,バディによる「動物介在教育(AAE)」をみた。その結果,効果の大きい教育プログラムであること,責任の所在を明確にすることが必要であること,実際に活動をみることで賛同者を得られることが明らかとなった。つまり,今後,日本において,学校犬の誕生は十分可能であり,改めて「動物介在教育(AAE)」が学校本来の機能を回復させる大きな力となることが考察された。