著者
徐 光哲 金子 正秀 榑松 明
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-パターン処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.84, no.7, pp.1279-1288, 2001-07-01
参考文献数
6
被引用文献数
25

似顔絵は個人の顔の特徴を端的に表現したものであり, 新聞, 雑誌での利用のほか, ホームページへの掲載, エージェントとしての利用など多くの用途が考えられる. 本論文では, 各顔部品の形状特徴, 配置に関する特徴, 及び傾きに関する特徴を個別に制御可能な, より柔軟性の高い似顔絵生成方法について述べる. まず, 眉, 目, 口などの顔部品の各々について輪郭形状に対する固有空間を求める. これとは別に, 各顔部品の配置情報に関する固有空間を求める. 次に似顔絵を生成しようとする対象顔画像について, 各顔部品の形状, 配置の各々について平均顔との差を求め, 固有空間の基底(固有ベクトル)への直交展開を行う. 直交展開により求められた係数に従って強調倍率を決め, 固有ベクトルに対する強調処理を施す. 顔部品の傾きに対しては, 平均顔における顔部品の傾きとの差を2次関数を用いて強調する. これらの結果に平均形状, 平均配置, 及び平均の傾きを加えることにより, 似顔絵の形状を得る. 生成した似顔絵に対して主観評価実験を行い, 似顔絵の生成方法としての有効性を明らかにする.
著者
赤坂 信
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.69, no.1, pp.59-65, 2005-08-12
参考文献数
27
被引用文献数
4 5

昭和初期の10年(1930年代)は郷土風景の保存について盛んに議論されていた時代である。当時の造園関連の機関誌,専門誌を中心に議論の流れを整理しつつ考察した。1930年代後半からは郷土風景喪失の危機感を背景に保存の指針や法的な整備に関する論考も現れた。凍結的保存論もあるなかで,郷土風景は人の生活するところであるが故の「進化」のダイナミズムを認め,制御しながらより良いものにしていこうという提言もみられた。一方,こうした高所から,あるいは計画主体からの議論の他に,自らがすむ具体的な東京の「郊外」をとりあげて地元の郷土人による保存論の試みもあった。「都市化」と「昔のまま」の間に宙づりにされた郊外を「郷土風景」としてどのように意味づけ(解釈)するかが保存論の共通の課題であったが,具体策に結実することなく,予想をはるかに超えるスピードで到来した市街化の圧力の前にはほとんど無力であった。社会的な関心がありながら郷土風景が消滅する理由に,第二次世界大戦が後に控えてはいたが,保存論自体が社会的に直接影響を与える(適用が可能な)文化運動になり得なかったことが-因と考える。
出版者
日経BP社
雑誌
日経コミュニケーション (ISSN:09107215)
巻号頁・発行日
no.544, pp.35-37, 2009-10-15

企業のシステムにほとんど手を加えることなく,社内と同じコンピューティング環境を実現できるのがリモート・デスクトップのサービスである。会社のパソコンの画面をインターネット経由で自宅のパソコンに表示。これをリモートから操作することで,会社で使っているのと全く同じアプリケーション,データ,サーバー環境を利用できるようになる。
出版者
日経BP社
雑誌
日経コミュニケーション (ISSN:09107215)
巻号頁・発行日
no.544, pp.39-41, 2009-10-15

リモート勤務状態にあっても,通常時と同じような効率で業務を遂行するために,会議やミーティングに代わる手段を社員に用意しておきたい。 大きな投資なくこうしたニーズを満たせるのが,Web会議サービスの利用である。在宅中のほかの社員や顧客との間でビデオ会議ができるほか,プレゼンテーション資料やホワイト・ボードを共有しながら議論ができる。
著者
菅波 盛雄 廣瀬 伸良 白木 祐美 比留間 政太郎 池田 志斈
出版者
The Japanese Society for Medical Mycology
雑誌
日本医真菌学会雑誌 = Japanese journal of medical mycology (ISSN:09164804)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.319-324, 2006-10-31
被引用文献数
11 17

<i>Trichophyton tonsurans</i> 感染症は, 高校, 大学生の柔道・レスリング選手を中心に拡大していることは知られているが, 中学校柔道選手へも感染が拡大しているか否かは不明である. 本研究では, 平成17年度の全国中学校柔道大会において調査を行った. 対象は全参加1,039名のうち, 本調査の検査に同意した男子218名, 女子278名の計496名であった. 調査は質問紙法とhairbrush法を用いた. 結果は, 496例中45例 (9.1%) がhairbrush法陽性で, 1陽性例あたりの陽性ブラシ棘の集落数は1~126集落 (平均36.1±48.9) であった. 陽性例が多いのは, (1) 男子選手, (2) 他校および高校, 近隣の道場などで頻繁に練習を行う者, (3) 友人に体部白癬「有り」との回答をした者, (4) 体部白癬既往「有り」との回答をした者であった. また, (1) 体重の軽いクラスの者, (2) 戦績上位入賞者, (3) 関東と九州地区在住者に陽性例が多い傾向があった. 次にhairbrush法で陽性であった45名に検査結果を通知し, 治療を受けるように指示した. 3ヶ月後のhairbrush法再検査では, ブラシを返却した者は45例中33例 (ブラシは返却してきたが未治療9例を含む) であった. 治療による菌の陰性化率は, ミコナゾールシャンプー治療群では12例中12例 (100%) で, 経口抗真菌剤治療群では12例中6例 (50.0%) であった. 以上より, 中学生柔道選手における<i>T. tonsurans</i> 感染者が確認された (9.1%) ことより, 本症の感染拡大の阻止が急務であると考えられた.