著者
澤 宣成 伊藤 毅志
雑誌
研究報告ゲーム情報学(GI)
巻号頁・発行日
vol.2011-GI-26, no.3, pp.1-8, 2011-06-24

将棋における棋風を形成する要素に関する統計的分析
著者
齋藤 朗宏 池田 欽一 平山 克己 隈本 覚
出版者
北九州市立大学経済学会
雑誌
北九州市立大学商経論集 = The Review of business and economics (ISSN:13472623)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1・2・3・4, pp.37-44, 2015-03

文科系学生に対するプログラミング導入教育は,数学,数理論理学に対する学生の知識不足から困難が多い.本研究では,大学文科系学部1年生へのプログラミング導入教育として,Scratchを使用した成果について検討した.理解度アンケートから,反復構造などの理解は深まっていた一方で,フローチャートに対する理解は十分ではないという結果を得た.
著者
渡辺 亮 梶本 裕之
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2015論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, pp.393-394, 2015-09-18

我々は皮膚表面に温度変化を提示することで上下方向の移動感や触力覚を生じる錯覚現象を発見し,その性質を研究 してきた.本現象では温度上昇時に上方向の移動感や膨張感を,温度下降時に下方向の移動感や吸引感を生じる.我々 はこの錯覚現象を利用し,直立した人間の左右それぞれの足裏に逆方向の移動感を提示することで段差や地面の傾き を表現できると考えた.本稿では足裏に温度変化を提示する装置を開発し,刺激温度の変化が生起する感覚や姿勢に どのように影響するのか検証した.
著者
板倉 陽一郎
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.56, no.9, pp.846-849, 2015-08-15

2015年10月から,マイナンバーが住民票を有するすべての者に通知され,2016年1月から利用が開始される.すべての国民は,マイナンバーの利用から逃れることはできないが,マイナンバーの利用は厳格に規律されており,マイナンバー法に定められていない取扱いを行えば,直ちに違法となる.マイナンバーは①利用しないことが許されず,②取扱いを誤れば違法の評価を受けるものであり,しっかりとした予備知識を持たなければIT技術者にとって非常に危険な地雷となり得る.本稿では,以下,本誌読者が常識として知っておくべき①マイナンバー制度の概要,②施行スケジュール,③必要な準備(制度面),④必要な準備(システム面)を概観することとする.
著者
馬場 雪乃
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.56, no.9, pp.895-896, 2015-08-15

クラウドソーシングの可能性はさまざまなコミュニティで注目され,それぞれ研究が進められている.コミュニティの垣根を超えクラウドソーシング研究のディシプリンを議論するために,情報処理学会第77回 全国大会においてパネル討論が開催された.本稿では当日の議論をまとめ,クラウドソーシング研究の本質に関する多様な意見を紹介する.
著者
坊農 真弓 辻田 眸
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.56, no.02, pp.202-202, 2015-01-15
著者
大垣慶介 齋藤大輔 峯松信明 広瀬啓吉
雑誌
第73回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.541-542, 2011-03-02

本稿では、統計的特徴量変換に基づき、標準フォントから手書きフォントを合成する手法を提案する。<br />手書きフォントは、計算機と人間との文字インターフェースであるフォントに特定の筆者の個人性を反映したものであり、<br />ユーザに特化したインターフェースという観点から重要となる。<br />しかし計算機上で手書きフォントを扱う上で、日本語には漢字の種類が多く、すべての手書きサンプルをとることは困難な問題となる。<br />本研究では、この問題に対し、標準フォントと目的筆者の手書きの少数サンプルとの対応関係を統計的にモデル化し、文字生成に適用する。<br />文字の構成要素である筆画の形状、位置、大きさについて、<br />音声変換で用いられる混合ガウス分布に基づく特徴量変換を適用した。
著者
松谷 邦英 マツタニ クニヒデ Kunihide Matsutani
雑誌
国際基督教大学学報. II-B, 社会科学ジャーナル = The Journal of Social Science
巻号頁・発行日
no.60, pp.267-286, 2007-03-31

This essay attempts to explore Rene Girard's theory of violence while paying particular attention to the theme of "violence and political philosophy." Although Girard's works have had a wide influence on various academic fields, they have received little response from political theory or political philosophy. The basic purpose of the present paper is twofold: 1) to shed some light on Girard's theoretical insight which is based on his mimetic theory, and 2) to show that his theory of violence, particularly seen from a political standpoint, has some serious drawbacks in consequence of the mimetic theory. First, I will skeletonize Girard's theory of violence and point out some of its characteristics. The analysis of mimetic desire, on which Girard constructs an "anthropological" theory of sacrificial violence, enables us to gain multitiered and comprehensive understanding of human violence. Second, I will go on to examine how Girard's theory is connected to his diagnosis on modernity. It will be argued that Girard has an ambiguous comprehension of the nature of modern democratic society, since modernity both increases and decreases the potential energy of mimetic violence. I will show that Girard's perspective, especially his critical understanding of the modern jurisprudence, has something in common with W. Benjamin's critique of violence, yet does not lead us to a political critique of violence. Third, I will critically examine why Girard's theoretical construct is lacking in viewpoint that is required for any political critique of violence. This lack, I contend, can be explained by the basic nature of his mimetic theory. 1) Mimetic theory is potent enough to explain "interdividual"as well as intracommunal violence, but not intercommunal violence. 2) The logic of "the political" is absent from the Girardian perspective on human relations. This is why Girard tends toward "overcoming" of antagonism itself, but not to "politics" as in the sense of "taming" antagonism. 3) Mimetic theory, which mainly focuses on the symmetrical aspect of human desire, is unable to address properly the question of domination and subordination implicit in asymmetrical relations.
著者
橋本 智也
雑誌
研究報告教育学習支援情報システム(CLE)
巻号頁・発行日
vol.2015-CLE-15, no.1, pp.1-5, 2015-01-24

大学には,質を伴った学修時間の増加・確保と,改善を組織的に継続させる内部質保証の体制整備が求められおり,その実現のためにはデータに基づく検証システム (institutional research;IR) の確立が有効とされる.しかし,その具体的な分析方法,組織的な取り組み方については,研究の蓄積が十分ではない.そこで,本研究では,学生の学修時間を質・量ともに向上させるための組織的な取り組みを行った.具体的には,学生の学修時間と成績・意欲の関係について分析を行い,その結果を学内で共有した.さらに改善のための取り組みを進めている.その具体的な分析方法と実施体制を報告し,取り組み内容が一定の条件の下,他大学でも応用可能であることを示す.
著者
平山 直樹 吉野 幸一郎 糸山 克寿 森 信介 奥乃 博
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.55, no.7, pp.1681-1694, 2014-07-15

本論文では,様々な方言の混合に対応する音声認識システムを構築する.まず,単一方言音声認識の言語モデルを,大規模共通語言語コーパスから擬似生成した方言言語コーパスで学習する.擬似生成には,共通語-方言対訳コーパスからWFST(重み付き有限状態トランスデューサ)によって学習されたルールを用いる.次に,構築された各方言言語モデルを混合し,発話ごとに最適な混合比を推定しながら認識を行う.これは,実際に話される方言が純粋な単一方言ではなく,人の移動やテレビ,ラジオなどの放送の影響を受けた様々な方言の混合であると考えられるからである.この推定には,音声認識用言語モデルにおける対数尤度の値を用いる.実験により,方言音声認識用言語モデルを用いて方言音声の認識精度が向上することを確認した.また,対数尤度と音声認識精度に強い相関があること,対数尤度を最大化する混合比を発話ごとに選択することで,固定混合比の場合と比較して音声認識精度が向上することを確認した.
著者
小島 俊樹
雑誌
人間文化研究 (ISSN:13480308)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.177-190, 2011-02-01

名古屋市立高校における学校納入金の未納者数は、09年度6月において前年度の5倍以上となった。この原因は不景気を背景として、高校生の世帯に貧困層が拡大しているためと推測した。子どもの貧困率として相対的貧困率がよく採用されるが、これでは高校生のように養育費がかかる年齢には低すぎる基準と思われる。むしろ、自治体が用いる基準である、給与所得控除を足し夫婦2人世帯で年収450万円(2005年)が妥当な基準と考える。これを基準とすると、高校生世帯の約30%が貧困層であると推定される。授業料減免者数の生徒総数に対する割合の推移(1996年~2006年)をみると、11年間で約3倍になっており、貧困層の拡大が急激にすすんでいる。名古屋市立の全高校を対象にした調査から、授業料減免者を普通科・職業科・定時制で分けてみると、職業科・定時制に集中していることが明らかになった。さらに、授業料減免の対象者が市民税非課税で、ほぼ相対的貧困基準に相当するため、そこから高校生世帯の貧困基準に基づき推定してみると、職業科・定時制生徒の世帯の半数前後が貧困層に該当すると考えられる。最後に、学校納入金未納者の担任への調査を通じて、高校生の貧困世帯は、今回の不景気により親の失業などで新たに貧困層へ加わる世帯と、すでに貧困世帯であったがリストラや賃下げなど今回の不景気のしわ寄せで更に貧困となった世帯、これらの2類型があると思われる。