著者
池田 恭哉
出版者
東洋史研究会
雑誌
東洋史研究 (ISSN:03869059)
巻号頁・発行日
vol.75, no.4, pp.676-711, 2017-03
著者
宇佐見 義之
出版者
神奈川大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

カンブリア紀に生息した節足動物アノマロカリスの生態を研究した。アノマロカリスは種によっては肢を持つ底棲の水棲動物であるが、主に発達した14対のヒレで海底近くを泳いだものと思われる。そこで、本研究では流体の中でこれら14対のヒレをどのように動かしたらうまく前進するか計算した。流体の中で複雑な形状の物体を動かす計算は通常は難しいが、本研究では粒子法を採用することによりこの計算を実行した。粒子法は越塚が開発し配布しているMPS法のプログラムを利用した。その結果、アノマロカリスは14対のヒレを波打たせるように滑らかに動かす方法が速度/エネルギー比という観点で効率良く全身することがわかった。次に、アノマロカリスの形態の変化を研究した。アノマロカリスの形態は化石でしかわからず、また、どのような生物から進化してかについての化石情報は一切ない。そこで、コンピューターの中で原始的なアノマロカリスの形態を仮定し、そこからの進化過程を研究した。原始的な形態としては細い付属肢を仮定し、その幅が広がることにより完成したアノマロカリスの体型になる過程を考えた。その結果、付属肢の幅が広がるにつれ速度/エネルギーが一定になるように速度が上昇するが、完成したアノマロカリスになった途端、速度/エネルギーが飛躍的に大きくなることがわかった。化石では、完成したアノマロカリスの化石しか発見されないが、いずれにせよ、アノマロカリスはなんらかの原始的な生物から進化した筈である。しかし、それらの途中段階は化石には残らず、完成した体型を獲得した段階で繁栄し、また多様化を起こしたと考えられる。このような進化のプロセスが、本研究で解明した力学を背景に起こったと考えることができる。
著者
佐々木 満実
出版者
お茶の水女子大学ジェンダー研究所
雑誌
ジェンダー研究 = Journal of gender studies, Ochanomizu University : お茶の水女子大学ジェンダー研究所年報 (ISSN:13450638)
巻号頁・発行日
no.20, pp.87-100, 2017-03

"Marriage" has been defined as a socially recognized spouses'union or legal\relationship between spouses. However, in the Qin Dynasty and the early Han\Dynasty of China, the word " 夫妻(spouses)" had ambiguous meanings even in\legal documents, and even couples in relationships that were not yet authorized\by their society were called " 夫妻(spouses)". It is assumed that the word had\three meanings: one was a relationship built on a private promise, another was a\relationship built by social recognition, and the third was a relationship built by\state authorization.\ Up to now, whether "marriages" in ancient China needed permission\from the government or not has been discussed. However, in consulting\some excavated material, this study proposes that "marriage" did not require\permission from the government. Nevertheless, the government guaranteed the\right of people's marital relationship, and regulated it. The structure of "family"\of that period was different from our modern "family", so we should consider\afresh how to interpret the word " 婚姻(marriage)" and " 夫妻(spouses)" in\regards to the regionality and the era.
著者
海老根 量介
出版者
東洋史研究会
雑誌
東洋史研究 (ISSN:03869059)
巻号頁・発行日
vol.76, no.2, pp.197-231, 2017-09
著者
涼袋
出版者
菊屋安兵衛[ほか2名]
巻号頁・発行日
vol.[2], 1770
著者
村井 和夫
出版者
耳鼻咽喉科展望会
雑誌
耳鼻咽喉科展望 (ISSN:03869687)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.112-124, 1999-04-15 (Released:2011-03-18)
参考文献数
34

1 0 0 0 IR 保塞蛮夷小考

著者
佐藤 達郎 Tatsuro Sato
出版者
関西学院大学史学会
雑誌
関西学院史学 (ISSN:04511263)
巻号頁・発行日
no.44, pp.29-47, 2017-03
著者
村井 和夫 樋口 明文 小原 能和 小野寺 耕 浅野 義一 立木 孝 村川 康子
出版者
Japan Audiological Society
雑誌
AUDIOLOGY JAPAN (ISSN:03038106)
巻号頁・発行日
vol.35, no.3, pp.253-264, 1992-06-30 (Released:2010-04-30)
参考文献数
13
被引用文献数
1

急激に発症する感音難聴には強大な音響曝露後に見られるように, 原因の推定されるものの他に原因が明らかでない突発性難聴がある。今回, 音楽聴取後に聴覚の異常を訴えて受診したいわゆるコンサート難聴症例の聴覚障害の臨床像を検討し, コンサート以外の音響によって起こった急性感音難聴および原因不明急性感音難聴, いわゆる突発性難聴と主にその治療成績について比較検討した。その結果, コンサート難聴の予後は良好であったが, コンサート以外の音響の曝露によって見られた急性感音難聴の予後はいずれも突発性難聴より低値であり, 音響が原因で発症した急性感音難聴は, 突発性難聴と比較してより早期に治療を行う必要があると考えられた。

1 0 0 0 IR 法政と社会学

著者
宮永 孝
出版者
法政大学社会学部学会
雑誌
社会志林 (ISSN:13445952)
巻号頁・発行日
vol.64, no.1, pp.216-50, 2017-07
著者
鈴木 雅博
出版者
常葉大学外国語学部
雑誌
常葉大学外国語学部紀要 = TOKOHA UNIVERSITY FACULTY OF FOREIGN STUDIES RESEARCH REVIEW
巻号頁・発行日
no.34, pp.1-24, 2017-12-31

本稿は,学校組織に関する社会学的アプローチによる諸研究への検討を通して,教師の実践を記述するエスノメソドロジー研究の可能性を展望することを試みる。これまでに,法社会学,教員文化,ミクロ・ポリティクス等の視点から社会学的アプローチによる学校組織研究が蓄積されてきたが,これらは制度・文化を教師の行為を規定する要因として捉えるものであった。エスノメソドロジーはこうした因果論的説明ではなく,組織や文化がそれとして成し遂げられる人びとの実践を描出することを試みる。