著者
太郎丸 博
出版者
数理社会学会
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.287-298, 2000

本稿のねらいは、社会学における合理的選択理論の伝統を概観し、今後の発展の可能性を示すことにある。合理的選択理論は行為の目的合理性を過剰に強調すると同時に、選好と機会構造の形成過程をしばしばブラックボックスのままにしてきたため、社会学の中では異端でありつづけてきた。しかし、マイクロ-マクロ・リンクおよび行為の多元的合理性を梃子にしながら社会批判・政策提言を行っていくことは、社会学の良質の伝統に属する。そして合理的選択理論もそのような良質の伝統に属する。そのことが一見異端とも思える合理的選択理論が社会学の中で発展してきた理由の一つであり、このような伝統を共通の基盤にしながら他の学派との対話も可能であることを示す。
著者
竹脇 潔
出版者
社団法人日本動物学会
雑誌
動物学雑誌 (ISSN:00445118)
巻号頁・発行日
vol.43, no.514, pp.546-547, 1931-08-15
著者
H.I.生
出版者
社団法人日本動物学会
雑誌
動物学雑誌 (ISSN:00445118)
巻号頁・発行日
vol.23, no.275, pp.528-529, 1911-09-15
著者
大友 貴志
出版者
近畿大学
雑誌
近畿大学医学雑誌 (ISSN:03858367)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.215-223, 1997-12-25

モルモットの肝臓からRNAを調整し, 既知の他動物のcDNA相同部位よりプライマーを作製し, RT-PCR(Reverse Transcription Polymerase Chain Reaction)法・5'RACE(Rapid Amplification of cDNA End)・3'RACE法, ジデオキシ法によってビクニンおよびカウンタートリピンのcDNA塩基配列を決定した.ビクニンはα1-ミクログロブリンの3'側につながって合成され, 1157塩基から成り352残基のアミノ酸をコードしており, カウンタートリピンは1481塩基から成り358残基のアミノ酸をコードしていた.そして得られたアミノ酸配列を既知の他動物の配列と比較検討したところモルモットではトリプシン阻害活性中心部に特色ある変化が見られた.さらにこの二つの蛋白質の分子系統樹を同義置換率に基づいて作成したところ, モルモットは齧歯類よりヒト, ブタに近い種族であることがわかった.このことは, モルモットが齧歯目には属さず, モルモットを含む天竺鼠目を齧歯目と対等な分類にするべきと提案したLiの仮説を支持するものであった.
著者
劉 栄標
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
日本獸醫學雜誌 (ISSN:00215295)
巻号頁・発行日
vol.23, no.6, pp.357-361, 1961-12-25

動物血液の ast. multocida に対する発育阻止作用と動物感受性の関係を調べる為, 12種動物と12菌株を用いて実験を行い次の如き成績を得た. 1. 山羊, 緬羊, 黄牛及び馬血液の Past. multocida 発育阻止作用は最も強い. 2. 水牛, 豚, 鶏, 鵝鳥及び生蕃鴨(Muscovy duck)血液の阻止作用は弱いか或はない. 3. 犬, 在来鴨, 兎, 天竺鼠血液の阻止作用は上記両群動物の中間にある. 4. 近縁動物を比較すれば在来鴨は生蕃鴨及び鵝鳥より, 天竺鼠は兎より, 黄牛は水牛よりも阻止作用が強い. 5. 各種動物の阻止作用は菌株差は見られたが, 菌系差はなかった. 6. 中間阻止帯現象が兎及び氷牛では1%血液に, 天竺鼠では0.5%血液に観察された. その発生の強さは動物の種類差の外個体差も見られた. 7. 動物血液の阻止作用と台湾に於ける各種動物の Past. multocida に対する感受性が検討された.
著者
Ohara Kenichi Dong Shi Taniguchi Nobuhiko
出版者
社団法人日本動物学会
雑誌
Zoological science (ISSN:02890003)
巻号頁・発行日
vol.16, no.6, pp.909-913, 1999-12-15
被引用文献数
14 25

The silver crucian carp, Carassius langsdorfii has three reproductive characteristics : gynogenesis, polyploidy (triploid or tetraploid), and genetic homogeneity within a family. In natural water, the silver crucian carp populations consist of multiple clonal lines. In the present study, three microsatellite DNA loci were used to distinguish several clonal lines of the silver crucian carp sampled from natural water. Progeny and the maternal fish had the same genotype in the three loci. In 237 fish collected from the wild, nine alleles were observed in GF1^*, sixteen alleles in GF17^*, and nine alleles in GF29^*. Ten genotypes were observed in GF1^*, seventeen in GF17^* and eight in GF29^*. The proportion of heterozygotes was very high in each locus (1.000). Sixteen clonal lines were distinguished by the combined genotypes of three microsatellite loci. Two subtypes were also detected within the clonal line KOC-011.