著者
坂本 薫 岩城 啓子 入江 一恵 岡本 佳子 金谷 昭子 岸田 恵津 杉本 温美 堀内 美和 升井 洋至 三崎 勝 山本 信子 横溝 佐衣子
出版者
一般社団法人日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.77-82, 2005-01-20
被引用文献数
1

近畿圏の大学入学直後の女子学生1130名を対象にして, 炊飯の知識の習得がどのようになされているかを確認するためにアンケート調査を行うとともに, 今後の家庭での炊飯の方向性を探るため, 今後炊飯はどのように変化すると思うか等を尋ね, 以下の結果が得られた。1) 炊飯したことがある者は99.2%で, 炊いたことがない者は8名あった。87.8%が小学校高学年までに炊飯を経験しており, 「自宅」(62.2%)で, 「母親」(59.2%)に教わって, 「自動炊飯器」(67.0%)で初めて炊飯した者が多かったが, 「自宅」で初めて炊飯した者は, 「母親」に教わって, 「自動炊飯器」で炊飯した者が多く, 「学校」で初めて炊飯した者は, 「小学校高学年」に, 「先生」に教わって, 「飯ごう」で炊飯している者が多い傾向が見られた。2) 炊飯に使用したことがある器具は, 自動炊飯器が96.0%, 飯ごうが83.5%, 鍋が47.4%であり, 自動炊飯器以外での炊飯が「できない」と回答した者が3分の2であった。3) 炊飯方法を知っていると答えた割合は, 「洗米」と「ほぐし」については8割以上, 「水加減」, 「吸水」, 「蒸らし」については約6割でいずれも「母親」から教わったとする者が多かったが, 「加熱」を知っている者は半数以下で, 唯一「母親」よりも「先生」から教わったとする者が51.5%と多かった。4) 家庭科教育において, 小学校では中, 高校よりも炊飯を習ったとする者が多く, 「自動炊飯器以外での炊き方」も62.3%が小学校で教わったとしていたが, 8.0%が小学校で「炊飯しなかった」と答えており, 中学校で19.3%, 高校で23.5%が「炊飯しなかった」と答えた。5) ご飯を炊くことが面倒なことと思うと答えた者は21.3%あり, 面倒な理由として約8割が洗米を挙げた。6) 20年後の炊飯については, 64.1%が「変わらない」とし, わが国の伝統的な日常食である米飯食が今後も変わらずに受け継がれていく可能性が大きいことが示唆された。
著者
坂本 薫 岩城 啓子 入江 一恵 岡本 佳子 金谷 昭子 岸田 恵津 杉本 温美 堀内 美和 升井 洋至 三崎 勝 山本 信子 横溝 佐衣子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 = Journal of cookery science of Japan (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.38, no.1, pp.77-82, 2005-01-20
参考文献数
8
被引用文献数
1

近畿圏の大学入学直後の女子学生1130名を対象にして, 炊飯の知識の習得がどのようになされているかを確認するためにアンケート調査を行うとともに, 今後の家庭での炊飯の方向性を探るため, 今後炊飯はどのように変化すると思うか等を尋ね, 以下の結果が得られた。1) 炊飯したことがある者は99.2%で, 炊いたことがない者は8名あった。87.8%が小学校高学年までに炊飯を経験しており, 「自宅」(62.2%)で, 「母親」(59.2%)に教わって, 「自動炊飯器」(67.0%)で初めて炊飯した者が多かったが, 「自宅」で初めて炊飯した者は, 「母親」に教わって, 「自動炊飯器」で炊飯した者が多く, 「学校」で初めて炊飯した者は, 「小学校高学年」に, 「先生」に教わって, 「飯ごう」で炊飯している者が多い傾向が見られた。2) 炊飯に使用したことがある器具は, 自動炊飯器が96.0%, 飯ごうが83.5%, 鍋が47.4%であり, 自動炊飯器以外での炊飯が「できない」と回答した者が3分の2であった。3) 炊飯方法を知っていると答えた割合は, 「洗米」と「ほぐし」については8割以上, 「水加減」, 「吸水」, 「蒸らし」については約6割でいずれも「母親」から教わったとする者が多かったが, 「加熱」を知っている者は半数以下で, 唯一「母親」よりも「先生」から教わったとする者が51.5%と多かった。4) 家庭科教育において, 小学校では中, 高校よりも炊飯を習ったとする者が多く, 「自動炊飯器以外での炊き方」も62.3%が小学校で教わったとしていたが, 8.0%が小学校で「炊飯しなかった」と答えており, 中学校で19.3%, 高校で23.5%が「炊飯しなかった」と答えた。5) ご飯を炊くことが面倒なことと思うと答えた者は21.3%あり, 面倒な理由として約8割が洗米を挙げた。6) 20年後の炊飯については, 64.1%が「変わらない」とし, わが国の伝統的な日常食である米飯食が今後も変わらずに受け継がれていく可能性が大きいことが示唆された。
著者
佐野 潤一
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.59, no.466, pp.183-188, 1994
被引用文献数
5 5

At first glance the Golden Ratio is not seen in the plan of Farnsworth House by Mies van der Rohe, but actually it is used there. The walls of the H -shape core including bathrooms devide the whole plan into four rectangles - living, dinning, kitchen and bedroom. Each ratio of a long side to a short side of the living, the dinning and the bathrooms is close to the Golden Ratio. And moreover there are close connections between the rectangles. These-facts show that there was a figure which consists of the Golden Rectangles to make the plan. So it is found that Mies intentionally used the Golden Ratio.
著者
カスティジョ ファン ルフィノ 杉本 俊多
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.67, no.557, pp.361-366, 2002

本論文はミース・ファン・デル・ローエが1930年代に行った住宅建築の設計案についてその設計過程を分析し、ミースの設計手法における特性を明らかにしようとする一連の研究のうち、ゲリッケ邸(1932年)の設計過程におけるスケッチを、CADを用いて三次元復元する新しい分析方法を試みつつ、設計方法と設計内容を解明しようとするものである。スケッチは鳥瞰図とアイレベル透視図に分類でき、CADを用いて軸測投象図と透視図として出力し、原透視図と比較した。設計過程は6段階に分類整理することができた。そこでは玄関、居間、庭の間の領域処理を通しての内外空間の融合といったミース独特の手法が的確に確認できた。また4つの透視図の分析を通して、水平に広がる広角の眺望を好んだこと、深い奥行方向の見通しを強調して表現すること、理想的な眺望を阻害する空間要素を省略して表現すること、視点位置を自由に設定して現実にはない眺望も描いていたこと、といった特徴を見出すことができた。以上のような特徴はこれまであまり扱われなかったミースの独特の設計手法を明らかにするものであり、またCADによる三次元データ化、透視図作成を通しての多様な画像作成と原透視図の詳細な比較分析を通して初めて明確化することができるものであって、本研究の研究方法上での成果である。
著者
ジョンソン チャールズ スイッチャー ケイ
出版者
日本ニュージーランド学会
雑誌
日本ニュージーランド学会誌
巻号頁・発行日
vol.13, pp.56-74, 2006-06-17

本稿では、大規模なイヴェントを開催することが、開催地の経済、特に観光業界とレジャー産業に勝者と敗者を生み出すことを検証する。この「ミクロ的」な現象は、地域全体を取り扱う「マクロ的」結果を検討する経済効果研究では明らかにされない。本稿では、 1999年から2000年にかけて、ニュージーランドのオークランド市で開催されたアメリカス・カップのヨットレースを事例として取り上げて、この分析を試みる。まず初めに、勝者と敗者という視点から文献研究を行う。その際に、ほとんどの過去の開催都市はヨットレースの開催で利益を得ているが、しかしこの利益の規模を測定する方式では、現地の経済的実情を計れないということに注目する。次に、オークランド市でのヨットレースの開催以前・開催中・開催以後といったように時系列でイヴェント内容を提示し、オークランド市全体としては、利益があったことを示す。第3章では、勝者と敗者という視点から、『公式的』な事後的な経済的アセスメントの調査結果を解釈する。ここでは、まず第1に、観光業それ自身が、ヨットレースの金銭的成功に対する通常の原因であること、第2に、オークランド市民の行動の変化という視点から見ると、規模が大きいにもかかわらず分析がなされていないことを明らかにする。次に、オークランド市の中心街に位置する観光業とレジャー産業や、「中心地の近郊のカフェー」に関する実地調査の結果を提示する。その分析結果として明らかとなったのは、中心街の企業は、小規模のたなぼた的利益を得るが、郊外の企業は、常連客が来なくなるという移転効果を経験したことがある。結論としては、大規模なイヴェントの効果分析は、このイヴェントによって影響を受ける全ての企業の実態に基づくべきことである。全体的な結論として、「ミクロ」と「マクロ」の両方の分析が、イヴェントの企画者にとって、開催地の企業の損失をより的確に予測し、回避するのに必要であることを強調している。
著者
脇田 玲 常盤 拓司 橋本 裕子 竹内 恵 楠見 春美 佐倉 統
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.105, pp.23-28, 2006-09-29
被引用文献数
1

近年、オープンなカフェ空間で科学の話題についてコミュニケーションを行う科学カフェが注目を集めている。我々はインタラクションデザインの要素を科学カフェに用いることで、議論の円滑進行支援と、議論の定量的かつ定性的ロギング、及びコミュニティの活性化を実現するためのシステム mumbleを開発した。秋葉原と表参道の2つの地域において、mumbleを用いたサイエンスカフェを運用し、その有効性を検証した。Recently, science cafe where communications of the science topics are done at cafe spaces calls large attentions. We have developed a system, called "mumble", supporting smooth and natural communication in the cafe. We have used mumble in real science cafes and verified the effectiveness of the system.
著者
田中 康裕 鈴木 毅 松原 茂樹 奥 俊信 木多 道宏
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.72, no.613, pp.135-142, 2007
被引用文献数
6 12

This article studies the formation of the purpose at Shimoshinjo-Sakuraen. A method of this article is interview to master of this Community-Cafe. This article clarified following things. The purpose of Shimoshinjo-Sakuraen is offering an opportunity of social contact to people. Participating in activity was thought to be important at this Community-Cafe at first. Now, Shimoshinjo-Sakuraen is the place where people can spend without participating in activity. This means various type of the social contact come to be permitted there and means the substance of the purpose has been formed through management of Shimoshinjo-Sakuraen.
著者
熊田 一雄
出版者
愛知学院大学
雑誌
愛知学院大学文学部紀要 (ISSN:02858940)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.1-9, 2002

本稿の目的は,「宗教と男性性」という問題意識に基づいて,近代日本の宗教界に大きな影響を与えた神道系の新宗教である大本の教祖であった出口王仁三郎(1871-1948)の思想と行動を再検討し,彼に「トランスジェンダー志向」があったことを示唆し,さらに,その現代的可能性を検討することにある。大本の教義において「男体女霊」の「変性女子」と自己規定した王仁三郎は,時として女装パフォーマンスを行い,天皇制国家の記紀神話を読み替えて自らを「泣く噴罪者のスサノオ」に同定した。そして軍国主義下で「母性賛美」の要素が希薄な「女性美の賛美」である女性賛美の教説を説き,「男性は美しい女性の玩具である」「女性は全員美人である」と説いた。彼の女性賛美には,ナルシズムが感じられる。彼は,トランスジェングー志向とナルシズムによって軍国主義下のジェンダー秩序に歯止めをかけていたと考えられ,最後にそうした戦略の現代的な意義を検討する。
著者
山田 久勝
出版者
京都府立医科大学
雑誌
京都府立医科大学雑誌 (ISSN:00236012)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.1645-1662, 1937

著者ハ植物ノ發育ノ際ニ於ケル諸種成分ノ消長ヲ逐時的ニ檢索シ,植物ノ發育生理ニ寄與スル所アラントシテ,其材料ヲ順川大豆ニ採リ,先ヅ風乾大豆ノ分析ヲ行ヒ,次デ發芽第5日目ノKeim及ビKotyledon並ニ大豆發育過程ニ伴ヒ,諸時期ニ於テ,諸成分ヲ定量シ,互ニ比較研究セリ.即チ水分,總窒素,あんもにや窒素,あみの窒素,尿素窒素,蛋白窒素,含水炭素,乳酸あせとあるでひーど,あせとん及ビ諸種燐化合物等ニ就テ其ノ消長ヲ研究セリ.其ノ實驗成績ヲ總括スレバ次ノ如シ.1)水分:風乾大豆ハ18.40%ノ水分ヲ有シ,發芽第5日目ノKeimハ89.55%,Kotyledoneハ65.20%ノ水分ヲ有ス,尚成熟ニ伴フ水分ノ變化ハ播種後59日目ニシテ緑色軟柔未熟ノ大豆ハ77.85%ノ水分ヲ含有シ,以後日數ノ經過ト共ニ漸次減少シ遂ニ106日目,即チ完熟シ採收時期ニ到達セル大豆ニ於テハ31.90%ニナリ,實ニ約1/2以下ニ減少スルヲ見ル.2)總窒素:風乾大豆ノ總窒素量ハ7.084%ニシテ,發芽第5日目ノKeim及ビKotyledoneニ於テハ總窒素ハ夫々7.050%及ビ6.911%ナリ.成熟ニ伴フ總窒素量ノ變化ハ播種後60日目,80日目,94日目,106日目ニハ夫々6.698%,7.325%,7.445%,7.228%ヲ示ス.即チ94日目迄ハ多少増加スルヲ見ルモ完熟採收時期ニハ却ツテ少シク減少ノ傾向ヲ示ス.3)あんもにや窒素:風乾大豆ノあんもにや窒素量ハ7.48mg%ニシテ,發芽第5日目ノKeimハ129.9mg%,Kotyledoneハ15.39mg%ノあんもにや窒素ヲ含有セリ.成熟中ノあんもにや窒素量ハ漸次減少シ,播種後60日目ニ於テハ28.0mg%ニシテ106日目ニハ8.6mg%ニ低下ス.即チ約1/3以下ニ低下ス.4)あみの窒素:風乾大豆ノあみの窒素量ハ261.6mg%ニシテ,發芽第5日目ノKeimハ2209.9mg%,Kotyledoneハ339.1mg%ノあみの窒素ヲ含有セリ.成熟過程中ノあみの窒素ノ變化ハ播種後60日目ニ於テハ181.4mg%ニシテ以後日數ノ經過ト共ニ多少減少スルラ見ルモ106日目ノ完熟採收時期ニ至レバ再ビ上昇シテ187.7mg%ヲ示ス.5)尿素窒素:風乾大豆ノ尿素窒素量ハ3.03mg%ニシテ,發芽第5日目ノKeimハ6.1mg%,Kotyledoneハ8.54mg%ノ尿素窒素ヲ含有セリ.成熟過程中ノ尿素窒素ノ變化ハ其ノ日數ノ經過ト共ニ逐次減少ス.即チ播種後60日目ニ於テ19.1mg%ナルモノガ106日目ノ完熟採收時期ニハ6.3mg%ニ低下ス.即チ約1/3ニ低下ス.6)蛋白窒素:風乾大豆ノ蛋白窒素量ハ6.811%ニシテ,發芽第5日目ノKeimハ4.704%,Kotyledoneハ6.548%ノ蛋白窒素ヲ含有ス.成熟中ノ蛋白窒素ハ播種後60日目,80日目,94日目,106日目ニハ夫々6.379%,7.131%,7.246%7.014%ヲ示ス.即チ94日目迄ハ多少増加スルヲ見ルモ完熟採收時期ニハ却ツテ少シク減少ノ傾向ヲ示ス.7)總糖:風乾大豆ノ總糖量ハ23.40%ニシテ,發芽第5日目ノKeimハ27.81%,Kotyledoneハ23.35%ノ總糖量ヲ含有ス.成熟過程中ノ總糖ハ,播種後66日目,80日目,94日目,106日自ニハ夫々23.82%,21.09%,22.14%,22.66%ヲ示ス.即チ80日目迄ハ稍々減少ヲ見ルモ爾後再ビ上昇スル傾向ヲ有ス.8)遊離糠:風乾大豆ノ遊離糖ハ10.86%ニシテ,發芽第5日目ノKeimハ11.26%,Kotyledoneハ8.31%ノ遊離糖ヲ含有ス.成熟過程ニ於テハ,遊離糖ハ播種後66日目,80日目,94日目,106日目ニハ夫々9.95%,11.67%,11.82%,10.41%ヲ示ス.即チ94日目迄ハ増加スルヲ見ルモ106日目ニハ却ツテ少シク減少ス.而シテ成熟過程ニ伴フ遊離糖量ノ増減ノ傾向ハ總糖量ノ増減ノ場合ト正反對ナル事ヲ知ル.9)乳酸:風乾大豆ハ0.965mg%ノ乳酸ヲ有ス.發芽第5日目ノKeimハ2.806mg%,Kotyledoneハ0.765mg%ノ乳酸量ヲ示ス.成熟中ノ乳酸ノ變化ハ播種後63日目,65日目,77日目,88日目,106日目ニハ夫々1.548mg%,1.246mg%,1.106mg%,1.262mg%,1.164mg%ヲ示ス.即チ77日目マデハ逐次減少ノ傾向ヲ見ルモ88日目ニハ一時増加スルモ完熟採取時期ニ到レバ再ビ減少ス.10)あせとあるでひーど:風乾大豆ノあせとあるでひーどハ12.86mg%ニシテ,發芽第5日目ノKeimハ54.84mg%,Kotyledoneハ12.75mg%ノあせとあるでひーどヲ含有ス.成成熟中ノあせとあるでひーどハ一般ニ其ノ日數ノ經過ト共ニ逐次其ノ含有量ハ減少ス.11)あせとん:風乾大豆ノあせとんハ5.59mg%ヲ有シ,發芽第5日目ノKeimハ16.93mg%,Kotyledoneハ2.61mg%ノあせとんヲ含有ス.成熟中ノあせとんハ播種後63日目,65日目,77日目,88日目,106日目ニハ夫々7.30mg%,8.02mg%,8.09mg%,9.46mg%ヲ示ス.即チタダ88日目ニハ一時減少スルモ完熟採取時期ニハ再ビ増加スルヲ見ル.12)諸種燐化合物:風乾大豆ニ於テハ總燐ハ747.3mg%ヲ示ジ,酸可溶性總燐ハ596.2mg%ヲ示シ,總燐酸量ノ大部分ヲ占ム.又類脂體燐ハ99.41mg%ヲ示シ總燐量ノ約1/7ヲ占ムルニ過ギズ.無機燐ハ62.69mg%,Laktaidogenpbosphorハ5.78mg%ヲ示ス.而シテ酸可溶性總燐ノ大部分ハ所謂蛋白燐ヨリ組成セラルルモノノ如シ.發芽第5日目ノKeimニ於テハ總燐ハ847.5mg%,酸可溶性總燐ハ542.1mg%,無機燐ハ149.9mg%,類脂體燐ハ1386mg%,Laktazidogenephosphorハ3.7mg%ヲ夫々含有ス.Kotyledoneニ於テハ總燐ハ693.5mg%,酸可溶性總燐ハ512.7mg%,無機燐ハ93.26mg%,類脂體燐ハ84.33mg%,Laktazidogenphophorハ1.4mg%ヲ夫々含有ス.而シテ無機燐ノミテ就テ見ル時ニハKotyledoneヨリモKeimノ方ガ明ニ増加スルラ認ム.成熟ニ伴フ各種燐量ニ就テ播種59日目,65日目,80日目,88日目,106日目ト逐時的ニハ總燐ハ603.7mg%,577.6mg%,6566mg%,748.9mg%,816.8mg%ヲ示シ,酸可溶性燐酸ハ夫々337.2mg%,385.5mg%,480.2mg%,574.0mg%,632.9mg%ヲ示シ共ニ著明ナル増加ヲ示ス.尚,酸可溶性總燐ノ増加ハ大豆ノ所謂蛋白燐ノ増加ヲ意味スルモノナラン.此ニ反シテ無機燐ハ逐次的ニハ180.4mg%,189.6mg%,7591mg%,41.20mg%,32.90mg%ヲ含有シ,類脂體燐ハ180.2mg%,178.7mg%,93.07mg%,103.7mg%,108.0mg%ヲ含有シ,Laktazidogenphosphorモ亦19.7mg%,9.2mg%,0.63mg%,0.52mg%,1.79mg%ヲ含有ス.即チ此等三者ハ何レモ一般ニ逐時的ニハ減少スルヲ見ル.
著者
鈴木 修一 下条 直樹 有馬 孝恭 河野 陽一
出版者
日本小児アレルギー学会
雑誌
日本小児アレルギー学会誌 (ISSN:09142649)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.56-61, 2009-03-01 (Released:2009-06-03)
参考文献数
22
被引用文献数
3

乳児アトピー性皮膚炎おける皮膚黄色ブドウ球菌の役割を明らかにするために,われわれは千葉市乳児健診において,全乳児のアトピー性皮膚炎の有無および重症度の診断とともに,頬部皮膚黄色ブドウ球菌の培養を行い,生後4か月より1歳6か月,3歳まで追跡した.4か月および1歳6か月において,黄色ブドウ球菌の皮膚への定着はアトピー性皮膚炎の重症度と関連していた.また,4か月および1歳6か月のアトピー性皮膚炎のない児において,黄色ブドウ球菌の定着は後の発症に関連していた.これらの結果は黄色ブドウ球菌の皮膚定着は乳児におけるアトピー性皮膚炎の重症化だけでなく発症にも関与し,黄色ブドウ球菌の皮膚定着防止が乳児アトピー性皮膚炎発症予防の有力な手段となりうることを示唆している.