著者
今井 重男 イマイ シゲオ Shigeo IMAI
雑誌
千葉商大論叢
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.17-31, 2015-03
著者
伊藤 純
出版者
帝塚山大学奈良学総合文化研究所
雑誌
奈良学研究 (ISSN:13445936)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.39-51, 2022-02-20
著者
紅林 怜
出版者
成城大学
雑誌
常民文化 = Jomin bunka (ISSN:03888908)
巻号頁・発行日
no.39, pp.68-54, 2016-03
著者
長野 太郎 Taro NAGANO
雑誌
清泉女子大学人文科学研究所紀要 = BULLETIN OF SEISEN UNIVERSITY RESEARCH INSTITUTE FOR CULTURAL SCIENCE (ISSN:09109234)
巻号頁・発行日
no.39, pp.112-91, 2018-03-31

本稿は、占領終了から昭和末年までの戦後昭和期(1952―1989)に、日本語で公刊された旅行記、旅を主題とするエッセイ、評論などを対象として、冒険旅行をめぐる言説の傾向を検討する。右肩あがりで経済成長をとげる一方、冷戦構造による世界の明確な分断が続いていたこの時期、海外旅行は今ほど身近なものではなく、海外に旅することそのものが冒険的なこころみであった。この時期の冒険旅行をめぐる言説は、さまざまな断層のなかに散在している。まずは、戦前からの国家主義を内包した探検のエートスが、京大野外研究派を通じて探検部に引き継がれ、1960年代中頃までつづいた。そこでは学術的新発見や、未踏地制覇のような記録が重視された。1964年に海外旅行が自由化されると、一部のエリート学生以外も探検的領域に足を踏み入れることが可能となり、前者の探検とはことなるスポーツ的行為、または冒険旅行が試みられるようになった。やがて、1960年代末の学園闘争をへて、探検のエートスは決定的に存立基盤を崩される。いよいよ多くの若者が海外に出かけ、長期の私的冒険旅行、いわゆる放浪の旅をおこなうと同時に、探検部もスポーツ的冒険路線に方向転換を余儀なくされた。戦後昭和において、海外旅行の大衆化、個人化が進行していくなかで、冒険旅行をめぐる言説は、私的物語となるか、スペクタクル化する方向をたどるかのいずれかであった。
著者
瀬口 昌久
出版者
名古屋工業大学技術倫理研究会
雑誌
技術倫理研究 = Journal of engineering ethics (ISSN:13494805)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.1-21, 2009-12-31

ファイル共有ソフトWinnyを自己のホームページ上で公開し、それをダウンロードした者が犯した著作権法違反を幇助した罪に問われて開発者が起訴された事件は、一審の京都地裁では有罪、二審の大阪高裁では逆転無罪となり、司法判断に大きな違いが生じ、検察の逮捕や司法判断の妥当性をめぐって社会的関心を広く集めて盛んに論じられている。Winnyの事件には、ソフトウェアの技術開発者に著作権法(公衆送信権)違反の幇助罪を適用したことが、司法判断として妥当かという法的解釈にとどまらず、インターネットの発展した世界でのデジタルコンテンツの著作権のあり方や、技術開発者が負うべき責任の範囲や判断について重要な問題が含まれている。本論では、一審と二審判決について検討し、アメリカのMITの学生は通信詐欺で起訴されたラマッキア事件と対比し、新しい技術開発における技術者が負う倫理的責任のガイドライン設定の問題を考察する。
著者
阿久津 智
出版者
拓殖大学言語文化研究所
雑誌
拓殖大学語学研究 = Takushoku language studies (ISSN:13488384)
巻号頁・発行日
vol.141, pp.1-34, 2019-10-31

本稿では,漢文訓読を,日本語を客観的に見直し,言語の構造について考える機会ととらえ,漢文の構造を図解する方法について論じた。漢文訓読は,漢文(古典中国語)から日本語への構造の変換と見ることができるが,修飾成分(修飾語)が,被修飾成分(主要語)の前にも(「連用修飾語-述語」など),後にも(「述語-目的語」など)置かれることのある漢文を,修飾成分が必ず被修飾成分の前に置かれる日本語に変える際には,語順がそのままであったり,逆になったりするため,(後者の場合だけに使われる)返り点では,その構造がとらえにくい場合がある。そこで,本稿では,文の構造を階層構造(句構造)として分析し,その係り受けを矢印で示すことで,文の構造と訓読の順序とを示す図解方法を試みた。
著者
宇野 隆夫
出版者
国立歴史民俗博物館
雑誌
国立歴史民俗博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Japanese History (ISSN:02867400)
巻号頁・発行日
vol.71, pp.377-430, 1997-03-28

中世的食器様式は,焼物・木・漆・鉄のように多様な素材を使用し,東アジア規模から1国規模以下までの様々な生産流通システムを経た製品から成り立っている。本稿は中世の人々がこの多様な種類・器種の食器にどのような意味を込めて使用したかを考えようとするものである。そのために食器を型式と計量という二つの方法によって分析し,その結果と出土遺跡の性質との関わりに着目した。型式については,貯蔵・調理・食膳の各用途を通じて,写しの体系の中にあるものと,ないものとに二大別した。写しの頂点にあるものは中国製陶磁器が代表的なものであり,日本製施釉陶器の多くと無釉陶器・土器・瓦器・木漆器の一部に写しの現象が存在する。これに対して基本的に写しの体系に加わらないか脱却傾向にあるものは,日本製土器・瓦器・無釉陶器・木漆器の多くである。これら写すか写さないかについては,種類・器種毎に明確な決まりがあったと考え得る。また年代的には,中世前期には写さない在り方が主流であり,中世後期には種類を越えた写しの現象が増加する。この大別を基礎とした計量と遺跡の性格との対比の結果から,他を写さず釉薬や漆をかけない土器・瓦器・陶器・木器類は宗教・儀礼的な意味を込めて使用したものであると考えた。その源流は王朝国家期の平安京中枢部における食器使用法にある。これに対して写しの体系にあるものは,品質の上下を問題とする身分制的な使用であると評価した。この使用法の源流も古代にあるが,武家が主導して復活させたと考えた。漆器は,この両分野にまたがり,かつ日常の食器の主役である。土器・瓦器の鍋・釜の多くは鉄製鍋・釜を写すが,構成比率が著しく低い場合が多く,土器食膳具と一連の使用法であったと推察した。中世的食器様式の多様性は,雑多な品々の寄せ集めの結果ではなく,様々な意味を与えて使い分けた結果であり,その様式構造の変化は社会構造の変化を的確に反映するものであったと考える。
著者
楊枝 嗣朗
出版者
佐賀大学経済学会
雑誌
佐賀大学経済論集 / 佐賀大学経済学会 = SAGA UNIVERSITY ECONOMIC REVIEW (ISSN:02867230)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.35-66, 2020-08

I ケインズ『古代通貨草稿』と貨幣論の再構成II 現代貨幣=国家貨幣観の盛行III MMTの銀行信用論の構造