著者
水田 孝信
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第32回全国大会(2018)
巻号頁・発行日
pp.2J101, 2018 (Released:2018-07-30)

近年,投資ファンドがある業界のすべての企業の大株主となる``水平株式保有''(horizontal shareholding)(または``共同保有''(common ownership)ともよばれる)が,公正な企業間の競争を阻害し,産業の発展を妨げているという主張が増えてきた.特にパッシブファンドによる水平株式保有が大きな割合となっており,大きな議論となっている.本研究では,人工市場モデルを用いてパッシブファンドの増加が企業間競争と市場価格へ与える影響を分析した.その結果,パッシブファンドの割合がさほど大きくなくても,競争を阻害する可能性を示した.また,競争に勝った企業の市場価格が増加したファンダメンタル価格以上に上昇して割高となり競争を促す株主が離れて競争力を弱くする一方,競争に負けた企業の市場価格が減少したファンダメンタル価格よりさらに下落して割安となり競争を促す株主が増え競争力を強くして,企業間競争のバランスをとるメカニズムが存在する可能性があることを示した.パッシブファンドの増加はこのようなメカニズムを弱める恐れがあると考えられる.

3 0 0 0 OA 小県郡史

著者
小県郡 編
出版者
小県時報局
巻号頁・発行日
vol.余篇, 1923
出版者
日本読書学会
雑誌
読書科学 (ISSN:0387284X)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.108-108, 2016-08-12 (Released:2016-11-04)
出版者
一般社団法人 日本原子力学会
雑誌
日本原子力学会和文論文誌 (ISSN:13472879)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.175-175, 2013 (Released:2013-05-15)

撤回:Zr-Ni 合金粒子充填塔による不活性ガス中の水素同位体の吸収破過および脱離特性三石信雄1),深田 智1),谷村徳孝1),野崎貴之1)九州大学工学部応用原子核工学教室1)三石信雄らにより著作された論文「Zr-Ni 合金粒子充填塔による不活性ガス中の水素同位体の吸収破過および脱離特性」日本原子力学会誌 Vol. 29 No. 2 (1987) p. 151-157 は,ほとんど同内容の論文が他誌に先に掲載されており,二重投稿であることが判明したので,本誌より削除した。 一般社団法人 日本原子力学会編集委員会 論文誌編集長 矢野豊彦
著者
泉 美貴 檜垣 祐子 檜垣 祐子
出版者
東京医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

本邦では, 多くの女性医師が早期に離職しており, 昨今の医師不足の一因である可能性があるが, その詳細なデータは存在しなかった. 本調査は2校の私立医科大学を卒業した女性医師全員に郵送法によるアンケート調査を実施した. 離職を経験したことのある女性医師は73%に達し, その85%が卒後10年以内に離職していた. 原因は, 妊娠・出産との両立の困難な労働環境であった. 一方, 常勤の女性医師で, 助手以上の役職に就いている医師は, 12.4%, 教授は1人もいなかった. 女性医師が継続的な就労を可能とする労働環境の整備が急務であると考えられた.
著者
今津 節生 森田 稔 河野 一隆 鳥越 俊行 市元 塁 樋口 隆康 廣川 守
出版者
独立行政法人国立文化財機構九州国立博物館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

本研究は、九州国立博物館に設置した文化財用の大型X線CTおよび精密三次元デジタイザを活用し、非接触非破壊で中国古代青銅器の構造を解析することによって、製作技法の研究を飛躍的に進めることを目的にしている。これを達成するために、世界有数の中国古代青銅器を保有する泉屋博古館(住友コレクション180点)と協力し、中国古代青銅器の内部構造データを系統的に集積した三次元デジタルアーカイブを構築した。研究成果として、国内外の学会で研究発表を行った。また、一般市民への研究成果公開として、アジアが誇る卓越した古代技術を分かり易く紹介する展示会を開催した。
著者
西岡 秀爾
出版者
Japanese Association of Indian and Buddhist Studies
雑誌
印度學佛教學研究 (ISSN:00194344)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.1007-1004,1288, 2007-03-20 (Released:2010-07-01)

Sanboji in Settsu Nakajima is a temple built by Nonin in order to spread the Dharma sect. This article traces the origin of the temple by referring to literature of the Middle Ages and old maps.Recently, the origin of the Sanboji temple has been traced to Daido-the second and third wards of the neighborhood of the Osaka University of Economics in Daido district. However, topography and medieval documents connected with the Sozenji, Monoi family, and so on, suggest that the origin of the temple is not restricted to Daido, but extends to the wider-ranging area of Komatsu Zuiko and Osumi district, spanning the whole territory. Although the time of existence of the temple is still unknown, it is believed to have existed until the third year of Onin (1469), based on the “摂州中嶋三宝寺六祖舎利大慧袈裟伝来記” of the Shoboji historical records. Furthermore, its existence during the time of Daiei (1521-1526) or Kyoroku (1528-1531) is questioned. Even though the temple disappeared, the Komatsu and Nishidaido districts located to the north from the origin of Sanboji were called Sanboji, and remained so until the first half of the 20th century.
著者
TAKAHASHI Hiroshi G.
出版者
Meteorological Society of Japan
雑誌
気象集誌. 第2輯 (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
pp.2018-046, (Released:2018-05-25)
被引用文献数
2

This study investigated the absolute values of column-integrated water vapor (precipitable water; PW) in the climate models used in the Coupled Model Intercomparison Project Phase 5 (CMIP5), in terms of the relationships between PW and precipitation characteristics. We identified that global mean PW values are systematically much lower in CMIP5 models than in observations. This dry bias is most profound over the tropical ocean. The dry bias is partly due to biases in sea surface temperatures in the CMIP5-coupled climate models. However, the dry bias is also present in Atmospheric Model Intercomparison Project (AMIP) experiments, which implies the existence of other factors. The relationship between PW and rainfall characteristics shows that rainfall occurs when water vapor levels are lower than in observations, particularly in models with a relatively strong dry bias. This suggests that the reproducibility of rainfall characteristics may be associated with the dry bias.
出版者
巻号頁・発行日
vol.197 奥州仙台城図,
著者
栗原 秀輔 瀬野 瑛 澤村 一
出版者
一般社団法人日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.25, no.4, pp.52-59, 2008-10-28
被引用文献数
2

多値議論の論理は不確実な知識を基に不確実な問題に対して議論を可能とする.本論文では,LMAのソーシャルウェブ:SNS,Wikipediaへの応用を述べる.これらは,現在および未来の情報社会に最も影響を与えるであろうソーシャルウェブアプリケーションだと言われている.SNSについては,mixiのマイミクシィへの登録承認をLMAをもとに判断するエージェントを提案する.Wikipediaについては,Wikipediaの削除問題に着目し,LMAをもとにその問題の原因となった記事を削除するべきか否かという問題について議論し,削除依頼による議論の分析を行うエージェントを提案する.
著者
熊谷 嘉隆
出版者
公立大学法人 国際教養大学 アジア地域研究連携機構
雑誌
国際教養大学 アジア地域研究連携機構研究紀要 (ISSN:21895554)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.1-8, 2016

秋田県内には集落単位で数多くの民俗芸能が継承されている。各民俗芸能は集落の歴史や誇りが凝縮されており、加えて集落の絆を深める極めて重要な行事でもある。一方で、それら民俗芸能の多くは後継者・資金不足、集落内外での興味の低下等からその存続が危機に瀕しているものが少なくない。平成5 年に秋田県教育委員会が実施した「秋田県民俗芸能緊急調査」では315 件の民俗芸能が把握されたが、本調査(平成22〜24年実施)で確認できたのは275 件であった。つまり過去19 年間で38 件(毎年2件)のペースで県内から民俗芸能が消滅していることになる。また、民俗芸能によっては今後数年以内に消滅を免れないであろうものも散見され、各集落はその存続に懸念を抱いているが有効な対策が講じられないまま現在に至っている。一方でいくつかの民俗芸能保存団体では従来にない取り組みによって存続を図ろうとする動きも見られ、今後は「存続と消滅」の二極化が進むと思われる。本稿では平成22年度から3 年間、文化庁の「地域伝統文化総合活性化事業」により実施した秋田県内の民俗芸能調査を踏まえ、そこから浮かび上がってきた現状・課題、そして今後について検証する。