著者
境澤 由起江 中村 泰敏 小杉 素子 西田 昌史 和田 真 鈴木 康之
雑誌
研究報告アクセシビリティ(AAC) (ISSN:24322431)
巻号頁・発行日
vol.2022-AAC-20, no.6, pp.1-7, 2022-12-02

本研究では,時間情報を高精度に伝えることのできる聴覚からの刺激と,予測を生起させるリズムの時間的構造に着目し,DTW(Dynamic Time Warping)で手拍子リズムの評価を行うアプリを試作した.主要ユーザーとしては小学生を想定している.ゲームは,前半が手拍子音によるガイドあり,後半はガイド無しとして,手拍子によるリズムへの同期と継続のトレーニングを促す仕様とした.短期的評価では,ガイド手拍子とのズレが小さくなり,手拍子タイミングの正確性と精度,恒常性が向上し,アプリを使うことで時間知覚が向上できる可能性が示唆された.
著者
佐々木 千尋 大島 千佳 梶原 薪 中山 功一
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:21888760)
巻号頁・発行日
vol.2020-HCI-187, no.29, pp.1-8, 2020-03-09

集団での議論による意思決定を円滑かつ適切に行うための有効な手段としてファシリテータの活用がある.本研究ではファシリテータ機能の一部分の再現を目的として “Discussion Board System” を開発し,議論参加者の意思をリアルタイムで把握し円滑にサポートすることを試みた.議論全体の進捗と参加者の個別意識による行動を比較し,最終合意への影響を観察した結果,これまで暗黙の了解のうちに隠れていた沈黙する否定者の意思をくみ取れる可能性が見られた.意思決定に多様な価値観と背景を取り入れる必要が高まる中で,人ではなくシステムがサポートすることの意義を検証した.
著者
大塚 みさ
出版者
実践女子大学
雑誌
実践女子大学短期大学部紀要 = Jissen Women’s Junior College Review (ISSN:24344583)
巻号頁・発行日
vol.44, pp.9-18, 2023-03-10

外来語の数の多さや意味の分かりづらさがしばしば話題となっている。公共性の高い場面での外来語の使用や、「外来語弱者」と呼ばれる高年層には配慮が必要であることは言うまでもないが、これから社会で活動する大学生には、必要に応じて馴染みのない外来語を積極的に習得する姿勢が求められるのではないだろうか。本稿では、その一助となる教材の開発に必要な外来語語彙のレベル別整理を目指した試みを報告し、その検証と今後の課題の検討を行う。
著者
松井 仁 浅井 哲子 Hitoshi MATSUI Tetsuko ASAI
雑誌
研究紀要 : 恵泉女学園短期大学園芸生活学科 = Research Bulletin : Published by Dept. Horticulture, Keisen Junior College
巻号頁・発行日
vol.27, pp.1-15, 1994-03

Stem character, growing period, decease- and insect-resistance, fruit quality, fruit taste, fruit yielding ability, and seed number, weight and color were comparatively observed among 8 raspberry cultivars (Skeena, Haida, Scepter-66,Chilcotin, Meeker, Nootka, Willamette, Golden Queen), 9 blackberry cultivars (Thornless Logan, Boysen, Young-65,Marion, Olallie, Smoothstem-66,Smoothstem-Ta, Comanche-75,Cherokee-79) and one species related to raspberry (Rubus phoenicolasius). Observations were conducted in the experimental field of the Department of Horticulture, Keisen Jogaku-en Junior College, Isehara-city, Kanagawa, Japan for 8 years from 1983 to 1990. Among the raspberries, Meeker, which was determined to be the best, had good fruit quality, high yielding ability and disease- and insect-resistance. Nootka and Willamette followed. Among the blackberries, Boysen was highly rated owing to its extra large fruit size and high yielding ability. Comanche and Cherokee were also rated highly from their good fruit quality, stable high yielding ability and stem erectness. Both of them however had the disadvantage of large spines. Smoothstem-66 and Smoothstem-Ta, which were imported through different routes, were judged to belong different strains. Smoothstem-66 showed the superior fruit quarity, although both of Smoothstems were suitable for the processing use. R. phoenicolasius was recognized to be worthy of a breeding material because of its long lasting fruit quality and the disease- and insect resistance.
著者
矢田 哲士 石川 幹人 田中 秀俊 浅井 潔
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.37, no.6, pp.1117-1129, 1996-06-15

我々は DNA配列群からシグナルパターンを自動的に抽出する手法を開発した.本手法では シグナルパターンを確率論的モデルである隠れマルコフモデル(HMM)によって表現している.HMMは 状態を表すノードとそれらを結合する有向パスで構成されるネットワークとして記述される.HMMをシグナルパターンの表現方法として用いる場合 以下の2点が重要な課題となる.(1)最も好ましいネットワークトポロジーの決定 (2)HMMに関連するパラメータの最適化.本手法は 遺伝的アルゴリズム(GA)とBaum-Welchアルゴリズム(BWA)で構成される.手法のプロシジャは以下のとおりである.(1)GAによるネットワークトポロジーと初期パラメータ値の生成 (2)BWAによるパラメータ値の最適化 (3)GAによるネットワークトポロジーと最適化されたパラメータ値の評価.評価には モデルの適合度と複雑性の釣合基準を与える赤池情報量基準(AIC)を適用した.以上のプロシジャを繰り返すことによって DNA配列群に含まれるシグナルパターンを最も良好に表現するHMMネットワークのトポロジーとパラメータ値が得られる.我々は 本手法を霊長類プロモータ領域に関するシグナルパターンの抽出に適用した.本手法により生成されたHMMは 生物学的に知られている複数のシグナル配列を含んでいた.さらに このHMMを用いてプロモータ領域の予測を行った結果 84.3%の精度でプロモータ領域を認識することが確かめられた.この値は 本手法で生成されたHMMがプロモータ領域のシグナルパターンを良好に表現していることを示している.
著者
宮部 義幸 青柳 早苗 吉田 純 石川 幹人 中瀬 義盛 鷺島 敬之
雑誌
情報処理学会研究報告グラフィクスとCAD(CG)
巻号頁・発行日
vol.1986, no.67(1986-CG-023), pp.1-8, 1986-10-04

画像生成用高速コンピュータMCを用いた放送用文字図形生成システムについて述べる。本システムの特長は放送用として十分に用いることのできる高品質文字が生成できること、2次元アニメーションが実時間で実現できることである。文字生成は対話的フォント作成の容易さを考慮した骨格ストローク方式を採用している。又、高密度フレームメモリと2次元フィルタを用いてジャギー、フリッカを除去した高品質な文字図形を表示することができる。更に、MCと塗り潰しハードウェア、線描画ハードウェアによる高速描画を実現しており、ムーブ、ズーム、ロール、円グラフ等の2次元アニメーションが可能である。