著者
桶谷 猪久夫 前川 武 オケタニ イクオ マエカワ タケシ Ikuo Oketani Takeshi Maekawa
雑誌
国際研究論叢 : 大阪国際大学紀要 = OIU journal of international studies
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.49-62, 2007-01-31

The Engishiki is a 50-volume code of regulations comprising 3,300 criminal laws ( ritsu )and administrative and others laws ( ryo )compiled by order of EmperorDaigo by Fujiwara no Tokihira from 905( Engi 5 )and mostly completed by 927 ( Encho 5 ). The ninth and tenth volumes are called Engishiki Jimmyocho and theshrines registered in these are called Shikinaisha , of which there are 2,861 nationwide, enshrining a total of 3,132 deities. A database was constructed linking the names of the shrines registered in theEngishiki , their current names, the names of the regions, provinces and counties, and other location information. The Shikinaisha are significant for understanding the origins of Japanese culture,the fromation of the state, and in the study of the Heian period.
著者
長谷部 茂
出版者
拓殖大学海外事情研究所附属台湾研究センター
雑誌
拓殖大学台湾研究 = Journal of Taiwan studies, Takushoku University (ISSN:24328219)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.51-78, 2018-03-25

『街庄執務指針』(昭和6 年9 月)は,大正9(1920)年,初代文官総督田健治郎の下,日本の町村制に準じて実施された台湾の街庄自治の業務を,所管業務として関わった郡役場の庶務課長が,主に台湾人街庄吏員に向けて解説した実用書である。本書は,街庄制の法律的解釈及び町村制との差異,街庄の日常業務及び業務の進め方,勤務上の注意点,街庄内の諸課題といった当時の地方行政の実態を知る手掛かりであると同時に,「実務」として進められた「自治精神」の涵養と「同化政策」の徹底について,日本人官吏がどのように台湾人の理解を得ようとしたかの実例を提供している。本書の著者・佐野暹は,東洋協会専門学校(現・拓殖大学)の卒業生である。本書に現れた台湾に対する情熱と深い台湾理解,そして実務上の広範な知識は,台湾に赴任して地方行政に関わった多くの卒業生と共通するものであったと思われる。本書を通じて台湾の基層社会における地方自治のあり方と,台湾人と直に接して,ときに日台人間の意識の違いに悩んだであろう卒業生の心象の一端を明らかにする。
著者
伊藤 颯汰 福田 江梨子 木檜 圭祐 川越 響 渡名喜 瑞稀 高山 眞樹 利光 能直 齋藤 孝道
雑誌
第84回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2022, no.1, pp.577-578, 2022-02-17

インターネットの通信において,接続元を匿名化するTorと呼ばれるシステムがある.Torを用いたアクセスを可能にするTorブラウザでは匿名性確保のために様々な対策を行っている.その一つに端末を識別する技術であるブラウザフィンガープリンティングの対策がある.本研究では,同一端末において,Torブラウザと他の一般ブラウザからのアクセスの紐付けを試みた.すなわち,両ブラウザからの実験用のWebサーバへのアクセスにおいて,ブラウザフィンガープリンティングを用いてアクセスの紐付けを行い,端末の識別を試みた.結果として,高い精度で識別することができた.
著者
土屋 貴裕
雑誌
尚美学園大学総合政策研究紀要 = Bulletin of policy and management, Shobi University (ISSN:13463802)
巻号頁・発行日
vol.22/23, pp.107-125, 2013-03-31

本研究は、軍事財務関連資料から中国人民解放軍の予算内経費の定義と特徴を明らかにすることを目的とする。中国の「軍事経費」は「軍事予算経費」と「軍事予算外経費」とに分かれている。その内、「軍事予算経費」の主要な構成要素である「軍隊予算経費」は軍内部の予算科目規定が存在する。そこで、軍の予算経費の分類項目が記されている「予算科目」から各項目とその範囲などを分析した。分析の結果、(1)「軍事予算経費」は中央財政から拠出され、「軍隊予算経費」や「人民武装警察部隊予算経費」などで構成されていること、(2)「軍隊予算経費」は建軍当初から規定しており、1953 年に初めて制度化され、軍の予算経費管理制度および科目表は2001年までに過去8 回の大規模な修訂がなされてきたこと、(3)軍事予算外経費の減少とは対照的に軍事予算経費の主財源である国防費が増額されてきたこと、などが明らかとなった。この軍事予算経費は、国防費以外の国家財政項目からも拠出されているが、その詳細は依然として不透明である。他方、党は軍の自律性を抑え、腐敗を減らすために、予算外経費を減少させ、その代わりに国家財政の枠から拠出することで、軍を統制する意図があるものと考えられる。
著者
玉井 建也
巻号頁・発行日
2022-03

日本のラブコメは若者のための若者が主人公の物語と評され、主人公とヒロインの宙ぶらりんの関係が続くとされている。2010年代後半のライトノベルを見ていくと、既存のラブコメに当てはまらない作品が存在する。一つはファスト風土化した地方都市・郊外を舞台にした作品では、新しい価値観を見出すことができる。またラブコメは学校を舞台とし、教室を描くことが多く、スクールカーストがよく取り上げられる。スクールカーストの階層を超えていく物語が多いが、逆に構造を追認・強化してしまっている。しかしそのスクールカーストの構造を突破するためには、幼なじみの存在が重要であり、地縁的関係性が先行して存在し、物語において若者の悩みと逡巡、変化を見事に体現している。
著者
独立行政法人 国立女性教育会館
巻号頁・発行日
2020-03

学校教育における男女共同参画に関する課題の1つである女性の管理職登用の促進をテーマとし、統計データを用いて現状をわかりやすく示すとともに、女性の管理職登用の促進に向けた基本的な考え方や、実践事例を交えた取組のヒントをまとめたものです。
著者
板橋 貴子
出版者
国際交流基金
雑誌
国際交流基金日本語教育紀要 = The Japan Foundation Japanese-Language Education Bulletin (ISSN:24359750)
巻号頁・発行日
no.16, pp.17-28, 2020-03

本調査では、日本語能力試験(以下、JLPTと略す)の聴解問題「即時応答」で、従属節の聞き取りを問う2題を日本語中上級以上の非日本語母語話者45名に解答してもらい、解答プロセスについて回想法でプロトコルを採取した。即時応答に解答する際、どのように正答を選んでいるか、どうして誤答を選んでしまったかをプロトコルを通して概観していく。その中で、中上級以上であっても、テ形従属節の聞き取りにおいて、語義の推測を誤ったり、格助詞に注意が向かず、動作主を誤ったりして、正答が選べないことが分かった。また、スクリプトの意味が理解できない場合には、機能の推測やムードを頼りに選択肢を選ぶというストラテジーも観察された。本研究はJLPT聴解試験の妥当性検証を質的に行うという役割を担っている。
著者
能登原 盛弘
雑誌
Annual review (ISSN:13429329)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.41-47, 2005-03
著者
御宿 哲也 永田 守男
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.第39回, no.ソフトウェア工学, pp.1475-1476, 1989-10-16

プログラミング言語Prologは、記述力が高い反面、Lispなどに比べて言語としての歴史が浅いため、プログラミング環境としての整備が遅れているといわれている。しかし、E. Y. Shapiroが、ユーザとの対話によってバグを同定するアルゴリズムを考案してから、Prolog言語の特徴に着目したデバッガの研究が進んでいる。この手法はバグ箇所の同定という点では汎用的であるが、実際のプログラミングを考慮にいれていないので、同定されたバグに対する修正案を提示したり、修正のヒントを示すことに対しては弱い。一方、対象とする言語は異なるが、Solowayらは、プログラミングに関する知識に主体に置いたデバッグ方式を研究している。この手法はプログラミングに関する知識とはいえアルゴリズムに限られているため、アルゴリズムが分かっている場合にしか適用できないという点で汎用性に欠ける。そこで、本研究では、前者の手法に知識としてプログラマーが用いていると思われるスキーマを組み込むことによりプログラムの静的な解析を強化し、バグの説明とその修正のヒントを与えることが可能なデバッギング・システムを考案する。
雑誌
駿河台経済論集
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.75-87, 2021