著者
石野 尚吾
出版者
日本評論社
雑誌
からだの科学 (ISSN:04533038)
巻号頁・発行日
no.198, pp.90-95, 1998-01
著者
牛山 武久
出版者
社団法人日本リハビリテーション医学会
雑誌
リハビリテーション医学 : 日本リハビリテーション医学会誌 (ISSN:0034351X)
巻号頁・発行日
vol.41, no.10, pp.673-677, 2004-10-18
参考文献数
18

男性であれ女性であれ, 脊髄損傷者(以下, 脊損者)の方が「子供が生まれた」と報告してくる時ほど嬉しいことはない. 脊髄損傷の性機能障害は男性では勃起, 射精障害であり女性では妊娠, 出産の問題である. 両者共通の問題では性感覚障害(オーガスム障害を含む), 結婚, 離婚がある. こうした脊損者の性機能障害に関する情報の中で, 特に女性に関する情報が少なく, また簡単に解決できない課題も多いのが現状である. 筆者は現実的にその解決の難しさを十分味わってきたが, 近年になって勃起障害や射精障害の治療面でいくつか改善されてきたし, 女性の性機能や出産に関する情報も増えてきた. 本邦では女性に関する情報がまだ少ないのでここでは文献的考察を付加して述べることにする. 性機能の抱える問題に向かうには, 一人ひとりが単独で活動していては解決の道は遠く, 各専門家とネットワークを作ることが今後の課題となろう. 男性脊髄損傷の性機能障害 1. 勃起障害とその治療 脊髄損傷に起因する勃起障害は, 精神的あるいは身体的に性的刺激があっても反応せず勃起しないことが第一の問題である.
著者
佐川 隆一 加藤 幸三 松田 裕昌 蔵田 親利 森 鋭和
出版者
The Japan Institute of Marine Engineering
雑誌
日本舶用機関学会誌 (ISSN:03883051)
巻号頁・発行日
vol.8, no.9, pp.697-708, 1973

近年, 舶用主機の大容量化に伴い, ボイラ燃焼室の発熱負荷は大幅に増大している.これにより加熱管の局所過熱や熱計算法の再検討等の問題が起きている.これらの問題点に関する情報を得るために, 自然循環ボイラ (蒸発量30T/H) を用いて実験を行なった.<BR>本報告は, これらの問題に大きな関連を持つ燃焼ガスのフローパターン, 炉内温度分布, 熱流束分布等の実験結果について示す.<BR>まず, 炉内フローパターンの観察を5孔ピトー管, 発煙筒等を用いて行なった結果, 以下のことが判明した.<BR>(1) フロパターンは燃焼時でも非燃焼時でもほとんど同様である. (2) 火炎形状は卵形であり, 燃焼室の形状には無関係である. (3) 火炎と底面の間の狭い領域に強い逆流が存在している. (4) 上部空間には炎がなく, ガスは停滞している.<BR>次に, 吸引式温度計を用いて炉内温度分布を測定した結果, フローパターンの計測並びに火炎形状の観察結果と良い対応を示した.最高温度は火炎のバーナ寄り約1/3の所で記録された.燃焼室出口ガス温度は計算結果と大体一致した.<BR>最後に, 手製の熱流束計を用いて熱流束の分布を測定した.本装置は全熱流束だけでなく, ふく射成分のみの分離計測も可能である.最大熱流束は火炎の中央で記録され, その値は燃焼室平均値より67~84%大きかった.その結果, 各々の水冷管の熱吸収割合にはかなり大きな差が現われた.この差異はボイラの循環や安全性に大きな影響を持っているであろう.<BR>全熱流束に対するふく射成分は2/4負荷時に約84%であった.
著者
稲垣 良典
出版者
九州大学文学部
雑誌
哲学年報 (ISSN:04928199)
巻号頁・発行日
no.39, pp.p1-25, 1980-03
著者
忽那 敬三
出版者
千葉大学大学院人文社会科学研究科
雑誌
千葉大学人文社会科学研究 (ISSN:18834744)
巻号頁・発行日
no.32, pp.1-13, 2016-03

もともとは社会現象をめぐる問題としてのみ剔抉されていた物象化の議論を、自然科学的認識の場面にまで拡張したのは廣松渉であった。廣松は、相対性理論や量子力学といった現代物理学が近代の自然科学と対峙するなかで提唱することになった自然科学理論の根底に哲学的な反省を加えることによって、「能知-所知的=所知-能知的な被媒介的存在形象」が近代の自然科学においては物性化的に錯視されている次第を明らかにすると同時に、また自然科学的営為一般に通底する四肢的な構造連関態を開示する手掛かりが現代物理学において提供されていることをも明らかにしている。しかし現代物理学の意義を強調しすぎれば、現代物理学そのものも歴史的・社会的に相対的であることを忘却する危険性があること、さらにまた自然認識のモデルを自然科学的認識だけに限定してしまえば観照的な自然認識という場面が等閑視される危険性があること、これらを筆者としては指摘しつつも、しかしこれらの問題は廣松物象化論のなかで原理的に解決可能であることを論じた。
著者
岩佐 友彦 部田 英雄 武田 和義
出版者
岡山大学資源生物科学研究所
雑誌
岡山大学資源生物科学研究所報告 (ISSN:0916930X)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.69-78, 1997

Powdery mildew, caused by Erysiphe graminis DC. f. sp. hordei EM Marchal, is a serious disease of Barley (Hordeum vulgare L.). In this study, we used molecular markers to identify the chromosomal locations carrying genes for powdery mildew resistance and to estimate the effect of each gene. Doubled haploid lines derived from Steptoe×Morex (S/M), Harrington×TR306 (H/T) and their parental were inoculated with five powdery mildew strains. Several quantitative trait loci (QTL) controlling E. graminis resistance were found and lacated on chromosome 4H, 5H, 6H and 7H in S/M. On the other hand, no QTL was detected in H/T but Harrington had a major resistant gene (Mlg) for powdery mildew resistance. Maker-assisted selection was conducted to examine the effect of accumulation for mildew resistance. There was a significant interaction between QTLs lacated in 4H and 7H, which suggested the presence of an epistatic effect between these QTLs.オオムギ品種Steptoe×Morex (S/M)およびHarrington×TR306 (H/T)の2交雑組合せからバルボッサム法によって育成された倍加半数体(DH)系統を用い、オオムギうどんこ病菌h81、h83(S/M)、h9、h4およびk6(H/T)に対する抵抗性を調べ、抵抗性のデータとマーカー情報からオオムギうどんこ病抵抗性を支配する遺伝子の位置と効果をQTLマッピングにより推定した。その結果、S/Mでは各菌株に対して特異的に発現するいくつかの抵抗性遺伝子が4H、5H、6H、および7Hに見出された。一方、H/Tにおいてはいずれの菌株に対してもDH系統群の抵抗性スコアの分離比が抵抗性:罹病性=1:1に適合し、見出された遺伝子は抵抗性遺伝子Mlgと同一あるいは同座であるとみられた。
著者
滝川 恒昭
出版者
千葉歴史学会
雑誌
千葉史学 (ISSN:02868148)
巻号頁・発行日
no.50, pp.107-117, 2007-05
著者
山鳥 忠司 森田 広一
出版者
日経BP社
雑誌
日経情報ストラテジ- (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.13, no.6, pp.214-217, 2004-07

私たちが手がけた企業の事例に入る前に、今回、詳細を取り上げる分析手法の理解を助けるトピックを「特別事例」として紹介しましょう。 現在、東京の都心部では地下鉄構内のゴミ箱が撤去されたり、コンサート会場の荷物検査が厳しくなるなど、様々な場面でテロに備えた対策が見受けられます。
著者
池谷 守司 前波 清隆 飯田 正
出版者
静岡県中小家畜試験場
雑誌
静岡県中小家畜試験場研究報告 (ISSN:09146520)
巻号頁・発行日
no.14, pp.23-28, 2003-10
被引用文献数
2

県内の食品関係の事業所から発生する学校給食残渣の乾燥粉末およびみかんジュース粕の乾燥粉末を鶏に給与し、生産性に及ぼす影響と機能性成分を含む鶏卵生産の可能性を検討し、以下の結果を得た。1.学校給食残渣乾燥粉末を産卵鶏の飼料中に10%添加して給与すると、産卵成績は低下するが、繊維分解酵素の併用によってある程度は成績の低下を抑制できることが判明した。また、卵黄色も濃くなる反面、卵殻強度が低下するため、カルシウム源を補給するなど卵殻質の低下防止対策が必要で、原料中に含まれる塩分のため鶏糞の水分が増加することが判明した。2.飼料中にみかんジュース粕の乾燥粉末を3%添加することで、産卵や卵殻質に影響を及ぼすことなく、卵の香りの評価も高くなり、みかんに含まれる機能性成分であるβ-クリプトキサンチンを含む鶏卵の生産が可能となった。