著者
豊福 晋平
雑誌
研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:21888930)
巻号頁・発行日
vol.2017-CE-142, no.26, pp.1-4, 2017-12-01

Open Data Index 等オープンデータに関する国際ランキングには教育領域も含まれている.しかしながら日本の教育分野のオープンデータ活用に対する評価は必ずしも高くない.本論では,各種国際ランキングでの評価状況,オープンデータの整備状況,活用方法の課題と解決方策についてまとめる.
著者
大胡 太郎
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.46, no.6, pp.23-30, 1997-06-10

「モラル」に<悪><盗人>と<いろごのみ>とを対置し、二項を対立しているかのように構造化する文学の主題のありようを「市(いち)」を媒介にして辿ることを試みた。<いろごのみ>は「風流」の原義にてらしてみれば、それは物語の外部に理念化された<いろごのみ>の者に憑依されたかのように登場する。<絶対悪>という主題が可能かという問題を文学に投影すると、現在という状況が必然的に立ち現われることになる。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ものづくり (ISSN:13492772)
巻号頁・発行日
no.605, pp.119-123, 2005-02

走行性能と乗り心地,安全性能を高いレベルで兼ね備える,ホンダの最上級セダン「レジェンド」。他社の競合車を抑えて「2004—2005日本カー・オブ・ザ・イヤー」に輝いた。受賞の決め手は,前後と左右の車輪に伝えるトルクの配分を制御し,意のままの操舵そうだを実現した「SH-AWD」だ。
著者
杉山 裕美 三角 宗近 岸川 正大 井関 充及 米原 修治 林 徳真吉 早田 みどり 徳岡 昭治 清水 由紀子 坂田 律 グラント エリック J 馬淵 清彦 笠置 文善 陶山 昭彦 小笹 晃太郎
出版者
Journal of Radiation Research 編集委員会
雑誌
日本放射線影響学会大会講演要旨集
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.149-149, 2009

【目的】放射線影響研究所は、原爆被爆者コホート(寿命調査集団)において、病理学的検討に基づき、1987年までに罹患した皮膚癌の放射線リスクを検討し、基底細胞癌に放射線リスクがあることを報告している。本研究では観察期間を10年延長し、皮膚癌の組織型別罹患率の放射線リスクを再検討した。<br>【方法】寿命調査集団120,321人のうち、原爆投下時に広島市、長崎市とその周辺で被爆し、放射線線量推定方式DS02で被爆放射線量が推定されている80,158人を対象とした。皮膚癌は1958年から1996年までに登録された症例について病理学的な検討を行い、第一癌を解析の対象とした。ポワソン回帰により、皮膚癌における放射線の過剰相対リスク(ERR=Excess Relative Risk)を組織型別に推定した。<br>【結果】寿命調査集団において、336例の皮膚癌が観察された。組織型別には悪性黒色腫(n=10)、基底細胞癌(n=123)、扁平上皮癌(n=114)、ボウエン病(n=64)、パジェット病(n=10)、その他(n=15)であった。線量反応に線形モデルを仮定しERRを推定したところ、基底細胞癌について統計的に有意な線量反応が観察された。前回の解析(1987年までの追跡)ではERR/Gyは1.8(90%信頼区間=0.83-3.3)であったが、今回の解析ではERR/Gyは 2.1(95%信頼区間=0.37-1.2, P<0.01)であった。さらに基底細胞癌の線量反応について赤池情報量規準(AIC)に基づき検討したところ、0.6Gy(95%信頼区間=0.34-0.89)を閾値とし、傾きが2.7(95%信頼区間=1.1-5.1)とする閾値モデルがもっともよく当てはまった(ERR at 1 Gy = 1.1、95%信頼区間=0.43-2.05)。また基底細胞癌においては被爆時年齢が1歳若くなるほどリスクが有意に10%上昇した。<br>【結論】皮膚表皮の基底細胞は放射線に対する感受性が高く、特に若年被爆者において放射線リスクが高いことが確認された。また基底細胞癌における線量反応の閾値は、1Gyよりも低く、0.6Gy であることが示唆された。

2 0 0 0 OA 古今名物類聚

著者
陶斎尚古老人 [著]
出版者
日本古典全集刊行会
巻号頁・発行日
vol.下巻, 1939
著者
佐野 洋子
出版者
日本ロシア文学会
雑誌
ロシア語ロシア文学研究 (ISSN:03873277)
巻号頁・発行日
no.34, 2002

何世紀にもわたってロシヤの農民が語り継いできた,チョルトの形象についての考察。チョルトは,様々な時代の様々な地方の民衆のイメージが入り組み,絡み合いながら創りあげられた総合体であり,民衆の中から生まれたロシヤ的なるものの中にキリスト教的なるものがより分けることができないほど複雑に入り混じっている複合体である。チョルトヘの真の信仰はすでに19世紀後半に薄れ始めてはいたが,チョルトに関する諺や呪文が無数あることからもわかるように,ロシヤ人は日常生活の中で,普段の言い回しの中で,チョルトのобразを描き続け,自分の左側にいるチョルトの存在を常に意識して生きている。他の精たちと比べて,チョルトが登場するフォークロアのジャンルは非常に広範囲に渡っている。легенла,прелание,быличка,бывалыцина,сказка,анеклотなどである。信仰のあるジャンル,быличкаやбывалыцина,またлегенлаやпреланиеに出てくるチョルトは,神に対立するものであったり,赤ん坊をさらう,自殺に追い込むなどの悪のシンボルで,誘惑者的要素が濃く,信仰の失われたジャンル,сказкаやанеклотでは,兵士や女を怖がり,まずい立場に陥って,人間にさえも負けてしまうコミカルな馬鹿チョルトの性格が前面に押し出されている。が,信仰のあるジャンルの方でも,抽象的絶対悪というサタンや悪魔などというイメージからは決して感じられない要素,情けないチョルト,魔法使いごときの人間にこき使われたりする姿がよく見られ、сказкаに強調されるチョルトの性格が,ここでもうっすらと見え隠れしている。例えば,以前は天使だったのだから,天使の歌を調えるはずだと,空のクルミの中にいたチョルトに十字を切って天使の歌を無理やり歌わせる隠者についてのлегенлаは,この隠者の嘲笑的ないたずらによってとてもユーモラスに語られている。このように,どのジャンルにも濃い、薄いの違いはあるにせよ,悪の誘惑者から馬鹿チョルトに至るまでのチョルトの性格が現れている。日本語ではすべて悪魔という訳で片付けられてしまうСатана,Льявол,бесとの違いを農民は,「чёртはうろたえさせ,бесは挑発し,Льяволは無理強いし,Сатанаは信仰厚き人の心の迷いを認知する」と断言する。チョルトと他の悪魔たちの関係を考えるに,両者は共に悪という点では共通するが,その悪という概念だけでは説明できないロシヤ土着の要素がチョルトには多く見られる。そのため,チョルトはキリスト教国教化以前のロシヤにもともと存在していた形象であったと推定される。結局,「神には祈り,チョルトとは駆けずり回る」と言うように,チョルトは人生の伴侶のようなもの,避けがたい必要不可欠な人生の道連れであり,キリスト教の善悪という概念では捉えきれない広さの持ち主,善悪と単純に割り切れない人生のすべてを含んだ存在ではなかろうか。
著者
石川県立図書館
出版者
石川県
巻号頁・発行日
vol.平成27年度, 2015-07
著者
二瀬 由理 行場 次朗
出版者
The Japanese Psychological Association
雑誌
心理学研究 (ISSN:00215236)
巻号頁・発行日
vol.67, no.3, pp.227-231, 1996
被引用文献数
1 8

It is a well-known observation that when a <i>Kanji</i> character is viewed steadily and continuously, the viewer often becomes unable to recognize the <i>Kanji</i> as a whole pattern and it becomes difficult to judge whether or not the <i>Kanji</i> is orthographically correct. Such a phenomenon is called the "Gestaltzerfall" of <i>Kanji</i> characters. In the present study, two experiments were carried out to examine delays in the recognition of test <i>Kanji</i> following 25 s of prolonged viewing of adaptation <i>Kanji</i>, which were comprised of either the same or different parts and structures. When the size of the adaptation <i>Kanji</i> was equal to that of the test <i>Kanji</i>, there were significant delays of more than 50 ms, both when the stimuli were of the same pattern, and when they had the same structure but different components. However, when their sizes were different, delays were found only when the test and the adaptation <i>Kanji</i> were of the same pattern. These results suggest that a <i>Kanji</i> pattern may be internally represented as a whole, independent of its size, while the processing of <i>Kanji</i> structure may be dependent upon its size. Prolonged viewing may produce an adaptation effect specific to such representations.