著者
西村 愛
出版者
青森県立保健大学研究推進・知的財産センター研究開発科雑誌編集専門部会
雑誌
青森県立保健大学雑誌 (ISSN:13493272)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.155-164, 2009-12

Half a century has passed since Act for the Welfare of Persons with intellectually disabled was established. In the background of this Act, there were concerns from the parents about their children with intellectually disabled after they passed away.In the beginning of 1990, their deinstitutionalization and lives as a part of the community were increasingly emphasized. However, more and more parents are killing their child or committing murder-suicide by anticipating their future lives. This means lives children with intellectually disabled after they lost their parents are not guaranteed yet. How do they feel like to have a child with intellectually disabled and what a life with their child would be?In this thesis, I interviewed parents whose children with intellectually disabled and found out the following issues from their responses; 1.Outside service is only a subsidiary of family nursing care. 2. there is no institutions that listen to and work on parent' s issues and concerns. To solve the issues, I let the following conclusions; 1.Outside service should not merely be a subsidiary, but it should also support their children with living in the community in peace after they lost their parents. 2.There should be a support system which listen to parent' s concerns and relief their stress, and provide future visions for their children.知的障害者福祉法(旧精神薄弱者福祉法)が制定されてから、約半世紀が経った。法律が制定された背景には、知的障害のある子の親亡き後の生活の不安があった。親亡き後も知的障害のある子どもたちが終生安心して暮らすことができるような入所施設が必要であること、その土台となる法律の制定を訴えたのである。その後、入所施設は親亡き後の場として、日本全国に増設されていった。1990年代に入った頃より脱施設や地域生活の重要性が強調されるようになった。しかしながら、親亡き後を悲観した親による子殺しや無理心中事件は後を絶たない。つまり、親亡き後は未だに問題として存在する。親たちはどのような想いを抱えながら、知的障害のある子どもたちと暮らしているのであろうか。本論文では、そのような疑問から知的障害のある子どもと暮らしている親たちにインタビューを行なった。親たちの語りから、1.外部のサービスが依然として家族介護の補完として捉えられていること、2.親たちの悩みを聞き、一緒に問題解決に向けて考えてくれる相談機関がないことが明らかになった。これらの結果を踏まえ、1.外部サービスを補完としてではなく、親亡き後も知的障害のある子どもたちが地域で暮らしていくという視点の転換が必要であること、2.親たちのストレスや悩みを聞きながら、親亡き後の生活の見通しがつけられるような支援の必要性を結論として導いた。
著者
中村 好男
出版者
The Japanese Society of Irrigation, Drainage and Rural Engineering
雑誌
農業土木学会誌 (ISSN:03695123)
巻号頁・発行日
vol.60, no.6, pp.525-531,a1, 1992

中国では, 1980年代後半より農村企業の発展に伴う農業労働力の流出や, 政府による農業生産基盤投資の減少などの影響を受けて食糧生産が停滞気味となった。こうした情勢の中で, 中国当局による稲・麦の単収増加を図った「トン糧田」建設構想が打ち立てられた。トン糧田とは, 1ムー (0.066ha) 当り1tの食糧を生産できる水田のことをいうが, そのためには水利改良が絶対的な条件となる。そこで本稿では, トン糧田建設に係わる中国当局での取組みや, 技術, 管理などの課題について, 用水不足地帯である三河平原徐州市と, 排水不良地帯である太湖地区常州市の例を取り上げ紹介した。

2 0 0 0 OA 尋常小学算術

著者
文部省 著
出版者
文部省
巻号頁・発行日
vol.第1学年教師用 下, 1935
著者
高木佐加枝 著
出版者
賢文館
巻号頁・発行日
vol.第1学年 上巻, 1935
著者
石川 徹夫 NORBERT KAVASI NORBERT Kavasi KAVASI Norbert
出版者
独立行政法人放射線医学総合研究所
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2009

自然放射線源による被ばく線量のうち、ラドンによる被ばくはかなりの割合を占めることは世界共通の認識である。とりわけ屋内環境のラドンに関しては、制御可能な線源として考えられており、欧米ではラドン濃度に関して規制値が設定されている。しかしながら被ばくの直接の原因となるのはラドンではなく、ラドンが壊変してできるラドン子孫核種(固体粒子として存在)である。すなわち、ラドンガスを吸入しても大部分が即座に呼気で排出されるのに対して、固体粒子は吸入するとかなりの割合で呼吸気道に沈着するためである。また、ラドンと同様に環境中に存在しているトロンに関しては、今まであまり知見がなかった。トロンに関しても、トロンガスそのものよりもトロン子孫核種濃度が被ばく評価にとって重要である。このようにラドン・トロン子孫核種は、被ばくの直接の原因となる物質であるものの、それらを直接測定することはラドン・トロンの測定に比べて技術的に難しかった。昨年度までの研究で、ラドン・トロン子孫核種の簡易測定法の開発をほぼ終了した。この測定法はパッシブ型と呼ばれ、測定中は測定器を設置(放置)しておくだけで良く、電力などを必要としない。数か月の設置期間が終了後に測定器を分析することによって、設置期間中の平均的なラドン・トロン子孫核種濃度を評価可能である。本年度は研究の最終年度であることから、調査結果のとりまとめ及び結果の公表に重点をおいて研究を実施した。具体的には、ハンガリーにおけるラドン・トロン子孫核種測定データ、及び関連する環境因子などのデータを取りまとめ、さらにはラドン・トロン(子孫核種)に起因する線量評価のとりまとめも行った。この結果、原著論文2報、及び学会発表4件を行うことができた。

2 0 0 0 OA 標註東西遊記

著者
橘南豁 (春暉) 著
出版者
平出鏗二郎
巻号頁・発行日
vol.上, 1902
著者
木村健一
雑誌
埼玉医会誌
巻号頁・発行日
vol.39, pp.390-393, 2002
被引用文献数
1

2 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1940年04月11日, 1940-04-11
著者
大原 荘司 向井 厚志 藤原 昇
出版者
環境技術学会
雑誌
環境技術 (ISSN:03889459)
巻号頁・発行日
vol.44, no.8, pp.460-467, 2015-08-20 (Released:2015-12-29)
参考文献数
14

宮城県石巻市から福島県飯舘村を中心に33点のコケを採取しCs-137残留放射能の分析を行い,福島第一原発事故に伴うCs-137の放射能拡散状況を把握することを目的とした研究を行った.地形条件と拡散放射能の残留状況との関係も結果的に明らかになることも目指した.コケの高い放射能吸着性とカーペット状に地表を覆う特性に注目し,単位面積当たりのCs-137残留放射能量を求めた.コケは土壌に比べて種類による放射能吸着性の差が小さいと考えられ,汚染マップを求めるにはコケの分析が適していると判断した.測定には,主としてNa(ITl)シンチレーション検出器を用いた.文部科学省報告の積算線量推定マップと傾向はよく一致して風向き,標高などの条件で飯舘村がホットスポットとなっていることがコケの分析でも明らかになった.また,同じコケサンプルを用いCs-134とCs-137のガンマ線ピークを分離できるCdZnTe 半導体検出器による測定でCs-134/Cs-137のガンマ線強度比の地域差を求めたが顕著な差は認められなかった.