著者
田崎 由実 伊藤 源太 三浦 直樹 桃井 康行
出版者
日本ペット栄養学会
雑誌
ペット栄養学会誌 (ISSN:13443763)
巻号頁・発行日
vol.15, no.Suppl, pp.Suppl_44-Suppl_45, 2012-07-01 (Released:2013-03-21)

シリカ結石はイヌでは比較的まれな尿石とされている。昨年の本学会で、我々は鹿児島県ではシリカ尿結石が多くみられることを報告した。そして、鹿児島県内の水道水中のシリカ濃度は他の地域に較べ著しく高く、シリカ結石発生の要因として飲料水との関係を示唆した。しかし、新たな謎も生じた。鹿児島市内の水道水のシリカ濃度は比較的高いのになぜシリカ結石がほとんど生じないか、シリカの好発地帯ではみな同じ水を飲んでいるのにもかかわらずなぜ一部の犬でシリカ結石が生じるのか、さらに、シリカ好発地域以外では何が原因でシリカ結石が発症するのか、などである。今回はそれらの謎に答えるため各種実験を行い、シリカ発生の機序とその予防法について考察した。
著者
田崎 由実 三浦 直樹 桃井 康行
出版者
日本ペット栄養学会
雑誌
ペット栄養学会誌 (ISSN:13443763)
巻号頁・発行日
vol.14, no.Suppl, pp.Suppl_73-Suppl_74, 2011-10-01 (Released:2011-12-20)

シリカ結石はイヌではまれな尿石とされている。今回、我々は鹿児島県を中心にシリカ尿結石について疫学調査を行った。その結果、鹿児島県内の獣医師やオーナーに対するアンケート調査において、鹿児島県を中心とする地域でシリカ尿結石が多くみられ、その発生の要因として飲料水との関係が示唆された。そこで鹿児島県内の水道水中のシリカ濃度を測定したところ、他地域と比較して著しく高値を示した。またミネラルウォーターについても同様に、鹿児島県が採水地の製品でシリカ濃度が高値のものがあった。実験的にシリカを高濃度に含む水道水の飲水により尿中シリカ濃度の上昇は見られなかったが、疫学調査から、シリカ濃度の低い水を飲水として使用することがシリカ結石発生の予防となると推測した。
著者
田崎 由実 三浦 直樹 桃井 康行
出版者
日本ペット栄養学会
雑誌
ペット栄養学会誌 (ISSN:13443763)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.7-11, 2012-04-10 (Released:2013-01-25)
参考文献数
6

シリカ結石はイヌではまれな尿石とされている。今回、我々は鹿児島県を中心にシリカ尿結石について疫学調査を行った。その結果、鹿児島県内の獣医師やオーナーに対するアンケート調査において、鹿児島県を中心とする地域でシリカ尿結石が多くみられ、その発生の要因として飲料水との関係が示唆された。そこで鹿児島県内の水道水中のシリカ濃度を測定したところ、他地域と比較して著しく高値を示した。またミネラルウォーターについても同様に、鹿児島県が採水地の製品でシリカ濃度が高値のものがあった。実験的にシリカを高濃度に含む水道水の飲水により尿中シリカ濃度の上昇は見られなかったが、疫学調査から、シリカ濃度の低い水を飲水として使用することがシリカ結石発生の予防となると推測した。
著者
田崎 由実 伊藤 源太 三浦 直樹 田中 美穂 桃井 康行
出版者
日本ペット栄養学会
雑誌
ペット栄養学会誌 (ISSN:13443763)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.61-66, 2013-10-10 (Released:2014-03-20)
参考文献数
6

これまでの研究で、我々は鹿児島県においてシリカ尿結石のイヌが多くみられること、及び県内の水道水中のシリカ濃度は他の地域に比べて著しく高いことを報告した[4]。シリカ結石の発生原因として、飲料水との関連性が示唆されたため、今回、国内のいくつかの地域の水道水中シリカ濃度を測定した。その結果、大分県竹田市、茨城県筑西市付近でシリカ濃度が高いことが判明した。また、シリカ結石が好発している鹿児島県霧島地方の水について高速原子衝撃質量分析(FAB-MS)を用いて解析したところ、シリカ濃度が1mM以上であるにもかかわらず、イオン状に溶解しているシリカが少なく、シリカを析出した後にみられる水の特徴と一致していた。シリカ結石予防の方法としてRO膜型浄水器は水道水中のシリカを除去できるが、家庭に普及している家庭用浄水器では、シリカが除去されないことが明らかになった。また、シリカ好発地域以外のシリカ結石症の要因について調べると、特定のフードとの関連が示唆された。
著者
三浦 直子
出版者
慶應義塾大学法学研究会
雑誌
法学研究 = Journal of law, politics and sociology (ISSN:03890538)
巻号頁・発行日
vol.90, no.1, pp.431-454, 2017-01

有末賢教授退職記念号1. はじめに2. 学問的に妥当な範囲画定の探究3. 学校制度とハビトゥス4. 創造者のハビトゥス5. おわりに : 理論と方法論の相互作用としての反省的社会学
著者
三浦 直樹 原岡 一馬
出版者
久留米大学
雑誌
久留米大学心理学研究 (ISSN:13481029)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.71-80, 2002

本研究では,"社会とのつながり"の構造について因子分析を用いて探索し,"社会とのつながり"と心理的幸福感の関係について検討することを目的とした。被調査者は,391名の中学生および高校生であり,"社会とのつながり"と心理的幸福感の質問紙調査が実施された。心理的幸福感の測定尺度としては,疎外感尺度および充実感尺度を用いた。それらは,孤独感,空虚感,圧迫感,無力感,自尊感,充実感の因子から構成された。因子分析の結果,受容的つながり,道具的つながり,貢献的つながりの3因子が抽出された。相関分析と分散分析の結果,「受容的つながり」は孤独感,空虚感,圧迫感,無力感と負の関係がみられ,自尊感,充実感と正の関係がみられた。「道具的つながり」および「貢献的つながり」についても,いくつかの心理的幸福感の尺度との聞に相関がみられた。また,つながりの頻度と心理的幸福感の関係におけるつながりの重要度の効果も検討された。「受容的つながり」と空虚感,「貢献的つながり」と自尊感の関係において交互作用が見られ,重要度の効果が示唆された。これらの結果から,中学生および高校生にとって,特に「受容的つながり」を主とした"社会とのつながり"が心理的幸福感と関係していることが示された。
著者
三浦 直子
出版者
三田哲學會
雑誌
哲学 (ISSN:05632099)
巻号頁・発行日
vol.125, pp.235-262, 2011-03

特集 : 人間科学投稿論文It is important that the experience of quantitative researches influenced Bourdieu's sociology. In this paper, I examine Bourdieu's practice and theory of cultural sociology in the 1960s and find out two phases of the influence of quantitative researches. First, he located the statistical data (results of quantitative analyses) as the methods of controlling his practice in researches, so as to reflect it in epistemology. Therefore, by introducing the statistical approach, he aimed at objective research practice, excluding researcher's spontaneous conviction and common sense. Secondarily, by introducing it, he constructed original concepts and formed his unique sociological theory. Especially, his concept of "habitus" enabled to mediate subjective experiences and objective regularities, by involving the dualism of the statistical probability (the gap between the subjective probability and the objective probability).
著者
荒垣 龍馬 王 碩玉 三浦 直樹 姜 銀来
出版者
自動制御連合講演会
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集 第53回自動制御連合講演会
巻号頁・発行日
pp.74, 2010 (Released:2011-02-03)

本研究室では正四面体型の無方向性全方向移動ロボットの研究を行っている.正四面体の頂点それぞれにオムニホイールを装着することによりどの面が底面であっても全方向移動できる.本報告では正四面体の底面となる三輪モデルを用いて運動学モデル・動力学モデルを算出する. PID制御によるロボットが転がって底面変化した場合の直線移動の走行シミュレーション結果を報告する.
著者
長嶋 利夫 三浦 直樹
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. A編 (ISSN:03875008)
巻号頁・発行日
vol.72, no.719, pp.974-981, 2006-07-25
被引用文献数
2

The extended finite element method (X-FEM), which can model the domain without explicitly meshing the crack surface, can be used to perform stress analyses for efficiently solving fracture mechanics problems. In this study, the constraint condition enforcement for X FEM analysis considering symmetry is presented. Since the interpolation functions utilized in X FEM analysis include the enrichment basis functions, the freedoms of the node on the symmetric plane should be constrained properly in X-FEM model with symmetric conditions. Moreover evaluation of the energy release rate by the domain integral method should be performed considering symmetry conditions. In this paper the constraint conditions for three dimensional X FEM analysis considering symmetric conditions are summarized and the numerical examples using symmetric X FEM models are shown. The proposed procedure can be used to perform efficient X FEM analyses of practical fracture problems.
著者
三角 一浩 鳥居 哲太郎 青木 修 藤木 誠 三浦 直樹 柳田 宏一 坂本 紘
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.54, no.11, pp.829-836, 2001-11-20 (Released:2011-06-17)
参考文献数
19
被引用文献数
1 1

肥育牛における蹄の生長, 蹄疾患の発生や生産性と削蹄との関係について検討した. 肥育期の黒毛和種16頭 (13.0±2.0カ月齢, 体重308.0±30.8kg, 去勢牛) を削蹄間隔により3, 6および12カ月削蹄群ならびに無削蹄群の4群に分け, 以後19カ月間, 蹄計測, 蹄形の変化を記録した. と殺後, 蹄病変を観察し, 枝肉成績を記録した. 削蹄間隔の延長に伴い, 蹄角度は小さく, 蹄壁・蹄踵長は長くなった. 12カ月削蹄群および無削蹄群では蹄の変形が進み, 伸びた蹄踵で負重するようになった. 白帯離解の発生頻度は無削蹄群で有意に高かった (P<0.05). 歩留基準値は, 6カ月削蹄群が12カ月および無削蹄群と比較して有意に高い値を示し (P<0.05), 産肉量が向上していた.本研究結果から, 削蹄間隔を6カ月とすることで, 標準蹄に近い蹄形が維持され, 蹄病変の発生抑制と産肉量向上に役立つことが明らかとなった.
著者
古賀 靖啓 十川 英 齋藤 靖生 三浦 直樹 野口 亜季 藏元 智英 藤木 誠
出版者
Japanese Society of Veterinary Anesthesia and Surgery
雑誌
日本獣医麻酔外科学雑誌 (ISSN:21896623)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.53-58, 2023 (Released:2023-10-17)
参考文献数
16

体壁の悪性腫瘍は肋骨を含めた広範囲な切除が必要な場合がある。肋骨切除による主な合併症はフレイルチェストの発生であり、6本以上の肋骨切除は推奨されていない。犬の胸壁に発生した脂肪肉腫に対して6本の肋骨を含めた切除を行った後、チタンプレートで頭側2本の肋骨再建を実施した。術後フレイルチェストの発生はなく、呼吸状態も安定していた。プレートによる肋骨再建により機能的な胸壁再建を可能にすると考えられた。
著者
村田 大紀 三浦 直樹 松元 光春 三好 宣彰 藤木 誠 三角 一浩
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.64, no.9, pp.703-707, 2011-09-20 (Released:2017-05-26)
参考文献数
7

調教中に転倒し,後肢の腰フラ様蹌踉(よろめき)を伴う混跛を呈した馬の症例に対して画像検査を実施した.脊髄造影検査では,第6頸椎と第7 頸椎の間(C6-C7)において造影剤の拡散が背側方向から障害されている所見が得られた.剖検時に行った頸椎及び胸椎(T)のコンピューター断層撮影(CT)検査では,C6-T2におけるすべての左側前後関節突起間隙に開大の所見が確認された.また,第1胸椎(T1)の左側前関節突起の変形と骨折片も確認された.さらに,C6-C7 において背側から軟部組織と思われる領域が脊髄を圧迫している所見が得られた.脊髄の病理組織学的検査では,C6-C7 における左側の側索から背索にかけて脊髄症の所見が得られた.以上より本症例は,転倒による頸胸弯曲部の外傷性椎骨骨折及び骨変化による椎骨列の異常に伴い軟部組織が脊柱管へと押し出された結果,圧迫性脊髄症を呈したと考えられた.
著者
三浦 直 小田 由香里 志澤 泰彦 塚越 絵里
出版者
東京歯科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2021-04-01

歯科の研究領域では、現在のところサツマイモを材料とした研究はない。ヒトに対するう蝕予防効果や歯周病の発生を予防でき、低コストで、人体に対して無害で使用回数にも制限がないような天然物由来の物質が、口腔ケア組成物として望まれている。そこで本研究課題では、普段の食生活で利用している国産サツマイモに着目し、口腔ケアとりわけ歯周病予防の応用につながる物質を探索し、その成分を特定することを目的としている。現段階では歯周病原菌に対する増殖抑制の効果を示す、活性成分を探索し、これを特定することを目標としている。
著者
中島 利博 川原 幸一 西 順一郎 三浦 直樹
出版者
東京医科大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016

キルギスではRheumatic fever : (以下、RF)が未だに猛威を奮っている。さらに、顕在化しないRFの後遺症も含めたRheumatic heart diseases(以下、RHD)が食生活(肉食、ウオッカ)、環境因子(低酸素)と併せて当該地域での死因の過半数を占める60歳までの心不全の潜在的リスクファクターであることを報告していた。10年を超える継続的な医療支援によりキルギスのほぼ全土を網羅する詳細なフィールド調査を行い、RF/RHDの有無、心エコーなど理学的所見、溶連菌など細菌感染症の頻度、家族歴など2000人を超える住民から100を超える項目に関する調査を完遂していた。その結果より、溶連菌以外の細菌感染の陽性率も高く、その一因に未だに主流であるバイオマス燃料による粘膜免疫の低下が考えられることを見出した。呼吸器分野の専門家を加え、感染の遷延化・慢性化に対する宿主因子の探索を行った。さらに細菌感染に対する啓蒙活動を行いその効果を検討した。キルギスの食生活について循環器疾患や免疫に対する影響を検討するため生理活性を測定した。その結果キルギスの特産として知られるある食物が本国のものと比較して血管内皮細胞に対して高い抗酸化作用を有していることが示唆された。上記の成分を分析しRF/RHDの予防として活用できるのではないかと期待できる。啓蒙活動についてはロシア語に加えてもう一つの公用語であるキルギス語の母子手帳を作成し、現地JICAを通して国民に配布を開始した。また名誉領事会議において本活動の重要性をキルギス政府に対しても働きかけを行った。既に配布済みであるロシア語が広く使われている都市部においてはRF/RHDの減少が認められることからその効果が期待される。
著者
三浦直正著
出版者
小池商店
巻号頁・発行日
1906