著者
田中 隆充
出版者
日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究. 研究発表大会概要集 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
no.56, pp.154-155, 2009-06-20

地域には観光ガイドブックやインターネットの情報等にはない、地元の人にしか分からない由来や体 的な歴史がある。それらの情報は現場にいかなければ分からないことや住んでいなければ分からない情報も多々ある。これらの情報は本来、代々伝えていくことが重要であるが、これらをアーカイブ化し、共有することも大切な要素と考えた。また、その情報の貴重性を伝えるために、情報の演出の仕方を考える必要がある。そこで、その場にいてその場の過去の映像や音声を体感することで、その地域の特色や本質的な歴史観を見いだすことができるのではないかと考えた。そこで、それらを具体的に示す方法の一つとして、携帯電話のQRコード読み取り機能を用いて、使い手がインターネットに手軽にアクセスし、そこから過去の画像等を携帯電話側に読み込ませることで、携帯電話の画面やイヤホンから表示できるコンテンツを実 的に制作した。本研究においては岩手大学構内に 力所のQRコードパネルを2006年度から2007年度の 年間に設置し基礎的な実 を行った。そして、2008年度は国立公園に指定されている岩手県浄土ケ浜に設置することで、観光の最前線での試みを行い始めた。
著者
田中 隆昭 陣野 英則 新川 登亀男 小林 保治 吉原 浩人 高松 寿夫 蔵中 しのぶ 松浦 友久 丹羽 香
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2000

2000年12月、研究所発足。2001年3月、周以量氏(現在中国首都師範大学副教授)、林忠鵬氏(現在客員研究員)を招聘、田中所長が加わり、早稲田大学で講演会。参加者約50名。2001年9月、二日間にわたり国内・海外研究員全員と北京大学の韋旭昇氏、北イリノイ州立大学のジョン・ベンテリー氏等を招聘して早稲田大学にて国際シンポジウム「古代日本・中国・朝鮮半島文化交流の新展開」。参加者約150名。この成果は近刊の『交錯する古代』(勉誠出版)に反映される。2002年7月、シンポジゥム「21世紀に向けての日中比較文学」を中国・長春市にて東北師範大学で共催。研究発表者日本側20名、中国側28名。参加者約200名。この成果の一部が2003年2月の『日本学論壇』に反映された。2002年11月、二日にわけて王宝平氏(浙江大学)・高文漢氏(山東大学)・孟慶枢氏(東北師範大学)・林嵐氏(東北師範大学)を招聘して、田中所長と石見清裕氏(教育学部)が加わり講演会。参加者約80名。こうした海外との学術交流と平行して、毎月一回『日蔵夢記』講読会を開催。本文整理・訓読・語釈・現代語訳を確定。この成果に関連する学術研究論文を加えて、近刊の『日蔵夢記大成』(勉誠出版)に反映される。また一方では日中比較文献目録の作成も進めているが、まもなく一定の成果を公表することが可能である。
著者
市川 昭道 田中 隆一 竹内 茂和 小池 哲雄 石井 鏡二
出版者
日本脳神経外科学会
雑誌
Neurologia medico-chirurgica (ISSN:04708105)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.106-112, 1989-02-15
被引用文献数
8 11

The hemodynamics of the anterior cerebral arteries (ACAs) were studied in 28 children with moyamoya disease. In 39% of 56 cerebral hemispheres, antegrade filling of the ACAs was not verified by preoperative angiography. On the other hand, adequate collateral pathways to the ACA territory were generally not achieved by encephalomyosynangiosis (EMS) or superficial temporal artery-middle cerebral artery (STA-MCA) anastomosis. The authors have devised new surgical methods for the revascularization of the ACA territory, which they term "encephaloarteriosynangiosis" (EAS) and "encephalogaleosynangiosis" (EGS). In these procedures, one or several burr holes are made in the frontal skull, the dura mater is incised, and either the frontal branch of the STA or the pedicled galea aponeurotica stump is placed on the surface of the frontal cortex. In addition to EMS or STA-MCA anastomosis, these methods were applied to 23 cerebral hemispheres in 14 pediatric patients. In 14 cerebral hemispheres (61%) of 10 patients, postoperative external carotid angiograms showed some cortical branches in the ACA territory, and clinical improvement was achieved in patients with transient ischemic attacks affecting the lower extremities. The results of this study demonstrate that EAS and EGS are simple and useful techniques for revascularization of the ACA territory. In addition, EGS can be applied to the territory of the posterior cerebral artery.
著者
田中 隆之
出版者
名古屋大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2008

本年度は地球方向のダークマターWIMP起源イベントに着目した解析を行った。WIMPは地球でspin-independent散乱を起こして地球の重力場にトラップされた後、地球中心方向に集積され対消滅を起こし、最終的にニュートリノを放出すると考えられている。そこでスーパーカミオカンデ検出器にて今まで取得された3109.6日分の上向きミューオン(upmu)イベントを用いて地球中心からやってくるイベントの到来方向分布を調査した。バックグラウンド源である大気ニュートリノに対して有意なWIMP起源イベントは観測されなかった。そこで、地球中心方向WIMP対消滅起源upmuイベントのフラックスリミット、WIMPと核子のspin-independent散乱断面積リミットを算出した。この手法でspin-independent反応断面積にリミットを付けた他の実験は類が無く、他実験への一つの指標を作ることが出来た。これらの結果はneutrino2010国際会議、Novel Searches For Dark Matter 2010などの国際学会にて発表され、APJ誌に論文を投稿中である。また、現行の解析手法の問題点や誤差、また将来に向けてさらに精度のよい解析手法に関して議論するために、宇宙素粒子研究の世界的な機関であるオハイオ州立大学のCCAPPに赴き一カ月半程度滞在した。そこでは、現行の手法に内在するさまざまな不定性をリストアップしそれらの影響の大きさをまとめた。これらは以前よりニュートリノを用いたWIMP探索に関して多くの研究者が興味、疑問に感じていた部分でありそれらに対する初めて明確な回答が出せたといえる。この研究結果に関してはオハイオ州立大学のCarsten Rott氏との共著論文としてJCAP誌に投稿予定である。以上のようなWIMP解析(昨年度行った太陽方向からのWIMPイベント探索も含む)を柱として、以前から進めていたスーパーカミオカンデでの各種キャリブレーション、upmuイベントサンプル作りに関してなどをまとめ、博士学位論文として執筆した。
著者
竹中 隆 田中 俊幸 周 輝 西本 昌彦
出版者
長崎大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2004

長崎大学の研究グループでは改良された合成開口処理法を提案した.次に乾燥した砂による地雷フィールドを作成した.この地雷フィールドに金属製の地雷を想定した直径3cm,長さ5cmの金属円柱とプラスチック製地雷を想定した直径7cm,長さ5cmの円柱(ロウソク:比誘電率2.6)を埋設し,検出実験を行い,改良された2次元合成開口処理法の有効性と現有のレーダ装置に対する地雷探査の限界を確認した.さらに,改良された3次元合成開口処理法を提案し,2次元合成開口処理では識別が困難であった模擬プラスチック地雷でも,精度良く推定できることを示した.また,処理時間の短縮化を図るため,2段階の3次元合成開口処理を検討し,マルチグリッドの概念を3次元合成開口処理に取り入れることにより処理時間の大幅な短縮(従来法で約60分の処理時間が約1分)が可能であることを示した.熊本大学の研究グループでは,地雷とその他の物体(石など)を識別するのに有効な特徴の一つとして,ターゲットの上面と下面で反射されたパルスの時間間隔を用いる方法を提案した.この特徴を用いた検出・識別アルゴリズムを基に,実際に地雷識別部を構成し,計算機シミュレーションにより有効性を確認するとともに,信頼性・安定性の検証を行った.すなわち,地雷の種類,地面の粗さ,地雷の深さ,土壌の誘電率や導電率(含水率)など,種々のパラメータの変化に対する識別性能の変化を定量的に評価し,総合的な検出・識別性能と適用限界を明らかにした.同時に適用限界についても検討にした.また,実験的にも有効性を確認するため,センサ用のアンテナシステムを構築し,これを用いたモデル実験による有効性の確認を行った.さらに,性能向上へ向けての取り組みとして,最適な低次元特徴ベクトルについての検討も行なった.
著者
山田 純一 外園 宙 山中 隆 鹿嶋 雅之 佐藤公則 渡邊 睦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.27, pp.469-476, 2008-03-11

警備ロボットにおける不審者追跡など,特定の対象を自動追跡する際には,視野からの消失や被追跡対象の隠れなどに適切に対処することが必要となる.本稿では,Condensation 法を用いて自動追跡中に被追跡対象が消失した際に,予め与えた環境地図と自己位置推定結果,および消失地点の検出結果を用いて,再探索するための中間目標地点を自動的に生成する手法について述べる.When an intelligent robot automatically tracks same determined object, in such a situation as doubtful human tracking for guard robots, it is necessary to adaptively cope with the vanishment and the occlusion. This paper shows a method to create a subgoal for re-searching the tracked object by using existing environment map, self localization result and vanished position detection result during automatic object tracking based on the condensation algorithm.
著者
外園 宙 山田 純一 山中 隆 古賀 由紀夫 渡邊 睦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.42, pp.167-174, 2007-05-15

移動ロボットが作成する地図として、従来トポロジカル地図とメトリック地図の2つの方法が研究されてきた。トポロジカル地図は環境から得られる情報を抽象化してノードとアークで表現するため環境の構造に対する知識を少ない情報量で表現するのに適しているが、観測結果との統合や不確実性の記述が困難である。また、ロボットの移動制御など正確性が要求される用途には適していない。本研究では、環境に設置されたステレオカメラを用いて作成する大局地図と、移動ロボットによる探索に基づく局所地図を統合することで、効率良く室内のメトリック地図作成を行う方式に関する手法について述べる。天井に設置したステレオカメラで画像領域内の3次元情報を取得し自由空間と机等高さを持つ物体、つまり天井カメラからでは遮蔽されている未識別の領域を検出する。この検出した遮蔽領域を移動ロボットに搭載されたカメラと超音波センサによって実験室を対象に実験を行い、本方式の有効性確認を行なった。The map which a mobile robot creates, two methods of topological map and the metric map have been studied conventionally. Since a topological map abstracts the information acquired from environment and expresses it with a node and an arc, it is suitable for expressing the knowledge over an environmental structure for the small amount of information, but integration with an observation result and description of uncertainty are difficult. In addition, movement control of a robot accuracy is not suitable for a demanded use. This research describes the technique about the system which performs efficient indoor Mettrick mapping by unifying the general situation map created using the stereo camera installed in environment, and the partial map based on search by a mobile robot. The three-dimensional information in a picture domain is acquired with the stereo camera installed in the ceiling, and the domain shaded from the ceiling camera is detected. By the camera and ultrasonic sensor in which this detected shaded domain was carried by the mobile robot, it experimented in the laboratory and the validity check of this system was performed.