著者
今井 福司 岡部 晋典
出版者
情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.61, no.9, pp.368-373, 2011
参考文献数
5

本報告では,Twitterを用いた大学間での授業実践について述べる。現在ICTの活用が幅広い分野で求められており,TwitterはICT活用のメディアの1つとして挙げられる。今回は異なる二大学間で電子書籍に関する同一の課題を設定し,Twitterを用いて発言させる演習を行った。それぞれの授業は曜日も時間帯も異なっていたが,Twitterを用いることで,互いの受講生の交流を実現でき,協力要請を行った大学図書館員の授業参加を容易に行えた。授業後の受講生に対するアンケート結果では,授業に対する積極的な評価がある一方,授業計画の見直しや,教材について改善が必要であることを示唆するような評価も見られた。
著者
今井 福司 岡部 晋典
出版者
情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 = The journal of Information Science and Technology Association (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.61, no.9, pp.368-373, 2011-09-01

本報告では, Twitterを用いた大学間での授業実践について述べる。現在ICTの活用が幅広い分野で求められており, TwitterはICT活用のメディアの1つとして挙げられる。今回は異なる二大学間で電子書籍に関する同一の課題を設定し, Twitterを用いて発言させる演習を行った。それぞれの授業は曜日も時間帯も異なっていたが, Twitterを用いることで, 互いの受講生の交流を実現でき, 協力要請を行った大学図書館員の授業参加を容易に行えた。授業後の受講生に対するアンケート結果では, 授業に対する積極的な評価がある一方, 授業計画の見直しや, 教材について改善が必要であることを示唆するような評価も見られた。
著者
今井 福司
出版者
東京大学大学院教育学研究科生涯学習基盤経営コース内『生涯学習基盤経営研究』編集委員会
雑誌
生涯学習基盤経営研究 (ISSN:1342193X)
巻号頁・発行日
no.34, pp.27-40, 2009

論文/Thesis本研究では日本占領期の教育改革における、視聴覚教育と学校図書館の関わりについて検討した。占領期の教育改革では、占領軍によって多様な資料を用いた教育や、図書以外の視聴覚資料を備える教材センターとしての学校図書館の設置が提示された。これに応じ、視聴覚教育、学校図書館の双方で制度構築が進み、視聴覚教育と学校図書館が連携しうる状況が整えられていった。こうした連携が重要であることは、運動団体の議論や、実践報告においても示されていた。よって占領期においては、占領軍の占領政策が終結したこと、学校図書館法による国庫補助が視聴覚教材まで及ばなかったこと、文部省内での視聴覚教育課の位置づけが曖昧だったこと、以上3つの阻害要因により両者の連携が広まることはなかった。The paper describes the relationship of school libraries and audio-visual education during the post-Workd War II era in Japan under the US occupation (1945-1952). The General Headquarters, the Supreme Commander for the Allied Powers and related organizations proposed the education using various materials and the suggestion that a school library should manage audio-visual materials. Accordingly, Japanese Ministry of Education built the system of a school library and audio-visual education. The basement of the relationship was debeloped. Some private organizations and practitioners stressed the importance of the relationship. Therefore it was attempted to establish the relationship between school libraries and audio-visual education. However, the relationship was not diffuse. There are three disincentive factors for the relationship: the termination of occupation policy, the absence of finance supports for audio-visual materials in school library law, and the ambigous position of audio-visual education in Japanese Ministry of Education.
著者
根本 彰 影浦 峡 青柳 英治 海野 敏 小田 光宏 河西 由美子 岸田 和明 倉田 敬子 古賀 崇 鈴木 崇史 竹内 比呂也 谷口 祥一 研谷 紀夫 中村 百合子 野末 俊比古 松本 直樹 三浦 太郎 三輪 眞木子 芳鐘 冬樹 吉田 右子 今井 福司 河村 俊太郎 浅石 卓真 常川 真央 南 亮一
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

5年間にわたる本プロジェクト(通称LIPER3)では、過去2回のLIPER研究で抽出した図書館情報学教育の問題構造に変化を与えるために次の実践研究を行った。第一に、図書館情報学教育の教育内容を見直すために、新しい標準的な教科書シリーズを執筆し刊行した。第二に、この標準的な教育内容に沿って各教育機関がどのような教育成果を上げているかを自己評価できるように、図書館情報学検定試験を4年間にわたり実施した。第三に、外国の図書館情報学教育の状況を把握し関係者と交流するために、アメリカの標準的教科書を翻訳・刊行し、国際学会で日本の図書館情報学教育について発表し、欧米の教育機関での聞き取り調査を実施した。
著者
今井 福司
出版者
白百合女子大学
雑誌
白百合女子大学研究紀要 = The Fleur-de-lis review (ISSN:02877392)
巻号頁・発行日
vol.55, pp.39-58, 2019-12

学校図書館を扱った大学の講義ならびに、学校図書館に関わる司書教諭の養成においては、情報技術に関する内容を取り上げることは不可欠である。本報告ではオープンデータの動きにおいて、今後の活用が見込まれるWikidataについて概要を示すとともに、「情報メディアの活用」においてWikidataを扱った授業の実践を行った。その結果、Wikidataの概略について受講生に伝えることができたものの、複雑な検索までは触れられないなど課題も残った。
著者
今井 福司
出版者
日本図書館情報学会
雑誌
日本図書館情報学会誌 (ISSN:13448668)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.147-162, 2010-09-30

本研究はLIPER2の学校図書館班調査の一環として,専門職養成の観点から,占領期日本の学校図書館改革において影響を与えた1930年代のアメリカ南部における学校図書館専門職養成の制度を検討した。その結果,以下の3点が明らかになった。まず,1930年代の南部では学校図書館の専門職は十分に配置されていなかった。次に,南部中等教育および大学に関する基準協会により高い水準の学校図書館基準が作成されていた。そして同協会の基準を達成しようと,南部各州は学校図書館整備を進めていた。こうしたアメリカ南部の基準は,日本で学校図書館専門職制度が構築される際に,文献や学校図書館アドバイザーを通じて紹介された。しかし,アメリカの制度では明確にSchool LibrarianとTeacher Librarianが区別されていたのに対して,日本においては両者の間の区別は曖昧だった。