著者
五十嵐 裕美 伊藤 博 一林 亮 坪田 貴也 吉原 克則 小泉 雅之 佐藤 秀之 山崎 純一 池田 隆徳
出版者
Japan Heart Foundation
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.S2_5-S2_10, 2012

症例は60歳代の男性, 未治療の高血圧の既往があり, 国内線の飛行機内で心肺停止となった.客室乗務員が自動体外式除細動器(AED)を装着し1回作動後に心拍が再開し, 羽田着陸後, 当センターに緊急搬送された.AEDの記録では心室細動(VF)を呈していた.JCSII-10, GCS E4V2M4, 瞳孔3mm大で左右差なく, 血圧212/mmHg, 脈拍111/分であった.心電図は洞調律で, V<sub>4~6</sub>誘導でstrain T波が認められた.脳保護目的で低体温療法が3日間施行された.復温後に意識状態は回復し, 神経学的後遺症は認められなかった.ACh負荷冠動脈造影で4-AVが完全閉塞となり, 冠攣縮性狭心症と診断された.心臓電気生理学的検査(EPS)でVFが誘発されたこともあり, 植込み型除細動器(ICD)が植え込まれ退院となった.2010年1月より当センターは羽田空港の航空会社と救急医療連絡会を行っている.同年10月に新国際線旅客ターミナルが開設し, 旅客数の増加が見込まれる.迅速な応急処置と救急処置で救急の輪が成立し, 社会復帰が可能となった症例であったので報告する.

1 0 0 0 OA 秘書類纂

著者
伊藤博文 編
出版者
秘書類纂刊行会
巻号頁・発行日
vol.〔第26巻〕, 1936
著者
境 雄大 伊藤 博之 八木橋 信夫 大澤 忠治 原田 治
出版者
Japanese Association for Acute Medicine
雑誌
日本救急医学会雑誌 (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.53-56, 2006

穿通性胸部外傷で手術を要する症例は多くはないが,致死的状況に陥る可能性がある。今回,われわれは胸部刺創による肺穿通性損傷の1救命例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する。患者は52歳の女性。口論の末,右側胸部を包丁でさされた。包丁が右胸部に刺入された状態で当院救急外来へ搬入された。来院時,意識清明,右肺音減弱,右側胸部に包丁が刺入され,刺入部から気漏聴取した。周囲に皮下気腫を認めず。血圧142/68mmHg,脈拍94/min,酸素マスク5リットル投与下でSpO<sub>2</sub> 99%であった。来院時のヘモグロビン値は12.9g/dlであった。胸部X線及びCT検査にて包丁は肋骨を切離,右下葉を貫通し,胸椎近傍に達していたが,心大血管損傷は認められなかった。肺損傷の診断にて同日,緊急手術を施行した。分離肺換気下に後側方開胸を行った。包丁は第10肋骨を切離,左下葉を貫通し,第8肋骨の肋骨頚内に達していた。肺門部において血管・気管支を処理後に右下葉切除を行い,包丁を抜去した。術中出血量は1,110gであった。術中及び術後MAP血6単位を輸血したが,術後の病状は安定した。術後は創部の緑膿菌感染を認めた他は良好に経過し,第31病日に退院した。自験例においては心大血管損傷の有無を評価し,早朝に手術を開始する上でCTが有用であった。
著者
北居 明 山田 幸三 伊藤 博之 河合 篤男 吉村 典久 井上 達彦 石川 敬之
出版者
大阪府立大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2009

前年度の研究成果を踏まえ、中部地方を中心に蔵元へのヒアリング調査を行った。また、丹波杜氏記念館へのヒアリング調査も併せて行った。研究者グループが全員集合した研究会を、神戸大学と大阪府立大学中之島キャンパスで計2回行った。中之島キャンパスの研究会では、静岡県立大学の尹大栄准教授を研究会に招聘し、静岡県における酒造りについて研究発表をお願いした。このような研究活動の結果、まず杜氏と蔵元の関係の地域ごとの違いが明らかになった。桶買いが主な製造方法となった灘においては、主な杜氏供給元であった丹波は徐々に杜氏の数を減らして行き、平均年齢も高くなっていることがわかった。また、蔵元へのヒアリング調査からは、桶売り依存度が高い蔵元は、衰退する傾向があることも明らかになった。一方、蔵元の地域にこだわらない杜氏供給によって、南部杜氏は杜氏の数をあまり減らしておらず、若い杜氏も育ちつつあることがわかった。また、杜氏も、複数の蔵元を経験しつつ、ある蔵元での在籍期間が長い方が品評会で高い評価を受けることが明らかになった。その一方で、独自の酵母や発酵技術の開発により、杜氏を用いない蔵元も出現しつつあることが明らかになった。前述の尹准教授による静岡における酒造産業の研究からは、近年独自の酒造りによって品評会で高い評価を受けたり、国内での売上を伸ばしつつある蔵元には、このような蔵元が多いことも示唆された。このように、日本酒産業全体の衰退の中で、伝統的な事業システムである杜氏と蔵元の関係は、近年変貌を遂げつつあり、このような変化が次世代の酒造りに対しても、杜氏への依存度が低い事業システムへの圧力となりうることが予想される。
著者
橋口 宏 江川 慶長 伊藤 博元
出版者
日本肩関節学会
雑誌
肩関節 (ISSN:09104461)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.485-488, 2006-08-18 (Released:2012-11-20)
参考文献数
5
被引用文献数
3

The purpose of this study was to analyze factors that influence the outcome of nonsurgical treatment for partial-thickness rotator cuff tears (PTRCTs). Sixty-one patients with PTRCT included 34 women and 27 men with a mean age of 55.7 years old were evaluated.43 patients had a history of trauma such as a fall or traffic accident. The types of PTRCT were revealed by MRI. A bursal-sided tear of the cuff was observed in 32patients, a joint-sided tear in 20 and an intratendinous tear in 9. All the patients were treated nonsurgically for a mean duration of 5.7 months. Satisfactory results were achieved in 28 patients.33 patients with unsatisfactory results eventually required surgery. Factors of the 33 nonresponsive patients to the 28 responsive patients to treatment were compared. The factors were as follows; characteristics of the patients, range and strength of the shoulder motion, and radiographic factors, such as size of the subacromial spur and acromial morphology. All data were statistically evaluated using a logistic analysis. The significance level was set at P < 0.05, and odds ratios were figured. Identified factors that had a significant difference between the two groups were age, size of the subacromial spur, bursal side tear, and range of forward elevation (FE) and external rotation (ER). Positive correlation was demonstrated in age and range of the motions, and negative correlation in size of the spur. Each ratio of age, size of the spur, bursal. side tear, FE and ER was 3.33, 2.55, 33.33, 1.1 and 1.11respectively. This study suggested that the younger the age, a bursal-sided tear, a large subacromial spur and motion restriction of the shoulder are factors that induce a poor outcome of nonsurgical treatment for PTRCTs.
著者
渡邉 顕彦 伊藤 博明 平岡 隆二 Tunberg Terence O. Schirg Bernhard
出版者
大妻女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

研究期間中に1)P.Palumbo (1573) Non Recedat Volumen Legis Huiusの背景および近世初期日本における受容について、2)ヴァティカン写本(MS. Reg. lat. 426)の最後部にあるラテン語寸詩および叙事詩断片計4点の内容および源泉について、3)B.Pereira (1640) Paciecidos Libriの背景や内容について、調査や発表を行った。特に2)の、近世初期日本人神学生によって筆写されたのではないかと推定される擬古典ラテン語詩4点が、1588年にリスボンで刊行された書籍から採られているとほぼ同定できたことが最大の成果である。

1 0 0 0 OA 憲法資料

著者
伊藤博文 編
出版者
叢文閣
巻号頁・発行日
vol.上巻, 1936
著者
中南 匡史 大前 泰三 伊藤 博子 丸山 剛郎
出版者
Japanese Society of Psychosomatic Dentistry
雑誌
日本歯科心身医学会雑誌 (ISSN:09136681)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.26-31, 1993-06-25 (Released:2011-09-20)
参考文献数
29

This study investigated various kinds of parameters concerning chewing movement in relation to psychosomatic factors such as anxiety. Fifty Subjects (male: 46 female: 4, Average: 26.4 years old), studying in Osaka University, free of stomatognathic dysfunction signs participated in this study. At first, they answered a State-Trait Anxiety Inventory Form X questionnaire (STAI), and their chewing movements were recorded by a Sirognathograph Analysing System III. Then, the scale of State or Trait Anxiety was correlated with parameters of chewing movement ; rhythm, occluding points, shape of chewing pathway andmaximum speed were investigated.The results were as follows;1) There was a positive correlations between the scale of the State Anxiety and the occluding phase period and a negative correlation with the maximal jaw opening.2) Concerning the scale of Trait Anxiety there was a negative correlation with the amount of maximal jaw opening, and also a negative correlation with maximum jaw opening and closing speed.It was suggested that psychosomatic factors such as anxiety participate in chewing movement.
著者
伊藤 博明
出版者
イタリア学会
雑誌
イタリア学会誌 (ISSN:03872947)
巻号頁・発行日
no.41, pp.256-263, 1991-10-20

rights: イタリア学会rights: 本文データは学協会の許諾に基づきCiNiiから複製したものであるrelation: isVersionOf: http://ci.nii.ac.jp/naid/110002959331/
著者
伊藤 博明 田中 純 加藤 哲弘 木村 三郎 上村 清雄 足達 薫
出版者
埼玉大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

ヴァールブルクが晩年に取り組んだ、未完の学問的プロジェクトである『ムネモシュネ・アトラス』に所蔵された全パネルについて共同して詳しく読み解き、その成果は図書として刊行するとともに、2回のシンポジウム「アビ・ヴァールブルクの宇宙」と「ムネモシュネ・アトラス展」において公表した。ヴァールブルクの研究を批判的に受け継ぎ、文化系統学、イメージ人類学、神話の構造分析、世俗世界のイコノロジーなどについて方法論的考察を深め、その成果は7名の外国人研究者を含んだ国際シンポジウム「思考手段と文化形象としてのイメージ――アビ・ヴァールブルクから技術的イメージ・図像行為まで――」において発表した。