著者
杉山 貴昭 駒谷 和範 佐藤 理史
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.32-40, 2014-01-05 (Released:2014-01-07)
参考文献数
16
被引用文献数
2 1

We have tackled a novel problem of predicting when a user is likely to begin speaking to a humanoid robot. The generality of the prediction model should be examined to apply it to various users. We show in this paper that the following two empirical evaluations. First, our proposed model does not depend on the specific participants whose data were used in our previous experiment. Second, the model can handle variations caused by individuality and instruction. We collect a data set to which 25 human participants give labels, indicating whether or not they would be likely to begin speaking to the robot. We then train a new model with the collected data and verify its performance by cross validation and open tests. We also investigate relationship of how much each human participant felt possible to begin speaking with a model parameter and instruction given to them. This shows a possibility of our model to handle such variations.
著者
山口 悟 西村 浩一 納口 恭明 佐藤 篤司 和泉 薫 村上 茂樹 山野井 克己 竹内 由香里 LEHNING Micheal
出版者
日本雪氷学会
雑誌
雪氷 (ISSN:03731006)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.51-57, 2004-01-15
被引用文献数
6 4

2003年1月5日に長野県南安曇郡安曇村の上高地乗鞍スーパー林道で起こった複数の雪崩は,死者こそ出なかったが車20台以上を巻き込む大災害となった.雪崩の種類は面発生乾雪表層雪崩であった.今回の雪崩の特徴は,従来雪崩があまり発生しないと考えられている森林内から発生したことである.現地における断面観測より,今回の雪崩は表層から約30cm下層に形成された"こしもざらめ層"が弱層となり発生した事がわかった.積雪変質モデル並びに現場近くの気象データを用いた数値実験でも,同様の"こしもざらめ層"の形成を再現することができた.弱層になった"こしもざらめ層"は,1月1日の晩から1月2日の朝に積もった雪が,3日早朝の低温,弱風という気象条件下で変質して形成されたと推定される.今回の研究結果により,雪崩予測における積雪変質モデルの適応の可能性が明らかになった.また,考えられている森林の雪崩抑制効果に関してより詳細に検討する必要性があることも示された.
著者
塩田 寛子 佐藤 かな子 長井 二三子 大久保 智子 瀬戸 隆子 浜野 朋子 上村 尚 加納 いつ
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.44, no.4, pp.203-207, 2003-08-25 (Released:2009-01-21)
参考文献数
5
被引用文献数
7 10

アロエ属植物は,医薬品や民間薬のほか,食品にも用いられている.しかし,アロエ種および部位により,食品として使用することは,禁じられているため,食品の原料として使用されているアロエ種を判別する必要がある.そこで,生育時における外的要因の影響を受けない DNA を分析対象とした random amplified polymorphic DNA (RAPD) 法を種の判別方法として用いた.部位により食品利用が禁止されているAloe vera, A. ferox, A. africana および全葉を食品に利用することが許可されているA. arborescens の4種新鮮葉についての判別を試みた.5種類の10merプライマーを用いたPCRの結果を総合的に解析し,4種を判別できることが明らかになった.本法の加工食品における有用性について報告する.
著者
松村 和則 伊藤 恵造 佐藤 利明 山本 大策 山本 由美子 村田 周祐 植田 俊
出版者
筑波大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

(1) 松村和則「人々の『創造力』とは何か-レジャー開発と環境保全への社会学的接近-」(2) 伊藤恵造「スポーツをめぐる住民組織の変容とその論理-郊外化する手賀沼周辺を事例として-」(3) 村田周祐「地域スポーツイベントと地域社会をめぐる関係性と象徴性-手賀沼トライアスロン大会を事例として-」(4) 植田俊「スポーツクラブによる地域環境保全活動の展開-手賀沼ヨットクラブを事例に-」(5) 山本大策「開発主義国家における地域格差と地域社会の能力的貧困:経済地理学からのアプローチ」(6) 山本由美子「ゴルフ場開発問題をめぐる紛争と地域的対応-長野県北安曇郡松川村・神戸原扇状地の事例-」
著者
大寺 真史 吉田 直史 佐久間 秀明 佐藤 博志 斎藤 真一 佐藤 弘一 手代木 昌宏 齋藤 弘文 半沢 伸治
出版者
福島県農業総合センター
雑誌
福島県農業総合センター研究報告 (ISSN:18825613)
巻号頁・発行日
no.3, pp.29-45, 2011-03

(1)2009年に「あぶくまもち」として品種登録出願され、福島県で糯米品種として奨励品種(特定品種)に採用された。(2)1993年に福島県農業試験場において、「ふ系172号」を母、「奥羽糯347号」を父として交配された。F1~F3世代は温室で集団養成、F4世代では個体選抜、F5世代以降は系統育種法により選抜および固定が図られた。(3)「あぶくまもち」の特性は以下のとおりである。A 出穂期、成熟期ともに「ヒメノモチ」よりも2日前後早く、「こがねもち」よりは10日程度早い。福島県の熟期区分では'中生早'に属する。B 草型は'中稈・穂重型'で、耐倒伏性は「こがねもち」よりも強く、「ヒメノモチ」並の'やや弱'である。C いもち病真性抵抗性遺伝子型は'Pia, k'と推定され、圃場抵抗性は葉いもち、穂いもちともに「こがねもち」よりも強く、「ヒメノモチ」並の'強'と判定された。D 障害型耐冷性は'極強'で、「ヒメノモチ」および「こがねもち」より3ランク強い。E 穂発芽性は'やや難'で、「ヒメノモチ」および「こがねもち」より3ランク優る。F 収量性は「ヒメノモチ」並で、粒大はやや小さい。品質に関して、青未熟粒がやや目立つが、形質や色沢、白度等を加味すると、総合的に「ヒメノモチ」および「こがねもち」と同等である。G 餅つき後の硬化が「ヒメノモチ」よりも早く、切り餅および丸め餅に対する加工適性に優れる。H 食味は丸め餅でコシが強く、伸びは悪いが、総合的には「ヒメノモチ」並である。また、おこわでは「ヒメノモチ」を上回る評価である。(4)栽培普及地帯は県内の阿武隈山間地域である。(5)耐倒伏性がやや弱く、青未熟粒により品質が低下する場合があるため、多肥栽培は避け、適期刈取りに留意する。
著者
佐藤 完
出版者
高田短期大学
雑誌
高田短期大学紀要 (ISSN:09143769)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.51-62, 2011-03

平成20年3月28日、厚生労働省老健局計画課の「高齢者等が一人でも安心して暮らせるコミュニティづくり推進会議(「孤立死」ゼロを目指して)」において報告書が公表された。厚生労働省は、「孤独死」とは表現せず「孤立死」としているが、一般的には「孤独死」である。千里ヶ丘における安心・安全・安寧な地域づくりに向けての経緯・現状・課題を探るものである。
著者
佐藤 貴文 後藤 真 木村 文則 前田 亮
雑誌
じんもんこん2013論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, no.4, pp.57-64, 2013-12-05

本稿では,遠隔地にいる複数の人文系研究者によって,文献資料に関する注釈情報を共同で入力するためのWebシステムの試作について述べる.本研究で対象とする文献は『東大寺要録』という歴史資料であり,これに対して注釈作業を行っている人文系研究者による利用を想定している.本システムの特徴として,複数の研究者が同一の史料に対して同時に注釈の付与が可能である点,複数の研究者による注釈が部分的に重なる場合や,離れた文字にまとめて注釈を付与するなど,複雑に入り組んだ注釈への対応を考慮している点が挙げられる.本発表では,実際に利用する人文系研究者の意見を得ながら進めている本システムの構築について,現状の報告および今後の展望について述べる.