著者
小原 二郎 大内 一雄 寺門 弘道
出版者
Japan Ergonomics Society
雑誌
人間工学 (ISSN:05494974)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.159-165_1, 1967-04-30 (Released:2010-03-16)
被引用文献数
1 2

Toyota's original suggestion that the optimum height difference of desk and seat should be 1/3 of the individual sitting height was experimentally investiated. Performance scores of the figure tracing of 18 male and female students and thier fatigue complaints were studied at height differences of -6, -3, 0, ..3, -6 cm of 1/3 sitting height. In case the height difference was a little lower than 1/3 sitting height, the tracing performance was the best and the least fatigue complaints were made. Memomotion study by films demonstrated the natural wrist and elbow movements at 0 and -3 cm height. Electromyographic test confirmed the above results.The subjects preferred -3 cm for writing, 0 cm for reading. The optimum desk-seat difference was concluded to be revised as -1 to -2 cm of 1/3 of the sitting height.
著者
田中 輝和 田中 恭子 高原 二郎 藤岡 譲 田村 敬博 山ノ井 康弘 北条 聰子 高橋 敏也 三木 茂裕 中村 之信
出版者
公益財団法人 日本感染症医薬品協会
雑誌
The Japanese Journal of Antibiotics (ISSN:03682781)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.790-797, 1994-06-25 (Released:2013-05-17)
参考文献数
13

MRSAとその複数菌感染症に対し, Arbekacin (ABK), Fosfomycin (FOM) 投与30分後に Ceftazidime (CAZ) を投与する時間差併用療法を設定し, 基礎的, 臨床的検討を行い以下の成績を得た。臨床分離のMRSA 1727及びPseudomonas aeruginosa KIに対し, 1/4~1/8MICのABK, FOM, CAZの同時及び時間差処理を行い, 殺菌効果を比較したところ, 時間差処理群により優れた相乗的殺菌効果が認められた。両菌による複数菌感染にマクロファージを用いた系では, 三薬剤の時間差併用により, マクロファージによる著しい殺菌効果の増強が認められた。MRSA感染症を呈した15症例に対する臨床的検討では, 有効率は80.0%であった。MRSAに対する除菌率は60.0%であった。ABK, FOM, CAZを用いた時間差併用療法は, MRSAを含む複数菌感染症に対し, 非常に有効な治療法であると考えられる。
著者
大西 隆行 藤田 次郎 池田 和真 泰 ゆうき 山地 康文 塩谷 泰一 高原 二郎 桑原 宏子 佐藤 明 根ヶ山 清 宇多 弘次 入野 昭三
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.365-371, 1991-03-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
20

症例1は70歳男性, 肺小細胞癌に対する化学療法後, 両肺にびまん性斑状陰影が出現. 症例2は49歳男性, 悪性リンパ腫に対する化学療法後, 右肺に巨大結節影が出現. 両例とも抗生物質投与にかかわらず陰影は増悪し, 呼吸不全にて死亡した. 剖検材料より得られた浸出液の培養にて Trichosporon beigelii が検出された. Trichosporon beigelii による呼吸器感染症は本邦では稀と考えられたのでここに報告する.
著者
北条 聡子 藤田 次郎 大林 由佳 大西 隆行 山地 康文 岡田 宏基 高原 二郎
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.35, no.11, pp.1259-1264, 1997-11-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
14

日本人とドイツ系アメリカ人との混血であり, かつ双生児の姉妹に発症した嚢胞性線維症を経験した. 1例は胎便イレウスにて発症し, もう1例は6歳時にアスペルギルス肺炎で発症した. 2例とも消化酵素, ビタミン剤, 周期的な抗生物質での治療, 最近では体内留置力テーテルによる在宅の抗生物質静注療法, およびDNase吸入療法にて23歳の現在も比較的良好な経過をたどっている. 19歳時 cystic fibrosis transmembrane conductance regulator (CFTR) 遺伝子異常のスクリーニングをうけ, ΔF508変異を指摘された. 今回この症例と母親の遺伝子解析の結果, 新たにCFTR遺伝子の exon 7 (R347H) と exon 16 (D979A) の missense mutation が明らかになった. 長期生存に加え, 遺伝子学的な検討を行った興味深い症例と考えられたのでここに報告する.
著者
佐々木 卓士 鳥谷部 一成 渡辺 紀之 中野 克重 笹原 二郎
出版者
日本獸医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.378-382, 1986
被引用文献数
1

北里大学獣医畜産学部附属八雲牧場において維持している, Specific Pathogen-Free (以下SPFと略) 鶏の血清学的ならびに微生物学的検査を行った.<BR>SPF鶏群は1979年に作出し, 6月に最初の血清学的検査を実施した. 1985年4月までに28回, 検査延べ羽数30, 445羽の検査結果は, 鶏伝染性気管支炎, 鶏脳脊髄炎, 鶏伝染性喉頭気管炎 (以下ILTと略), 鶏細網内皮症, マレック病, 伝染性ファブリキウス嚢病, 鶏ウイルス性腱鞘炎, 鶏アデノウイルス感染症 (以下AAVと略), 鶏白血病・肉腫 (A亜群, B亜群), ニューカッスル病, トリイソフルエソザ, トリパライソフルエソザ, 産卵低下症候群-1976, 伝染性コリーザ, ひな白痢 (以下SPと略) ならびにマイコプラズマ症 (<I>M.gallisepticum</I>; MG<I>M.synoviae</I>; MS) の病原体に対する抗体がいずれも検出されなかった. しかし, 20例でILT, AAV, SPあるいはMGの検査において非特異反応が認められた.<BR>微生物学的検査ではマイコプラズマおよびウイルスの分離成績はすべて陰性であった. 細菌検査では<I>Escherichia coli</I>, Proteus spp., Staphylococcus spp. 等が常在菌として主に腸管より分離された.<BR>以上のことから, これらのSPF鶏群は特定の病原体に汚染されていないことが確認された.
著者
木野 孔司 片岡 弘一 塩田 重利 鄭 勲 仲井 義信 和気 裕之 泉 祐幸 大村 欣章 鹿島 健司 渋谷 寿久 折原 二郎
出版者
特定非営利活動法人 日本口腔科学会
雑誌
日本口腔科学会雑誌 (ISSN:00290297)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.242-263, 1988

Tendernesses and mouth opening pains at the region of temporomandibular joints and/or in masticatory muscles are very common on temporomandibular joint disorder patients.<BR>We usually give these patients anti-inframmatory analgesics or muscle relaxants until the treatment plan is decided, or when the splint therapy is ineffective for removing the tenderness or pain.<BR>Recently we have had an opportunity to use a new anti-inframmatory analgesic of arylacetate derivatives, Amfenac Sodium (AMF) to the patients who have temporomandibular joint disorders, and have evaluated the analgesic efficacy, side effect and usefulness of this analgesic.<BR>27 patients aged from 16 to 71 years (severity: mild 11, moderate 14 and severe 2) were given AFM (200 mg/day for 14 days) and evaluated symptoms were spontaneous pain, tenderness, mouth opening pain, interincisal opening range, clickin sound and crepitus at the 7th day and at the 14th day.<BR>As a result, total improvements were as follows: excellent 4 (14.8%), moderate 13 (48.1%), little 9 (33.3%), no change 1 (3.7%).<BR>6 side effects (22.2%) were reported, but those were mild (5 cases), or moderate (1 case). No severe side effect was found.<BR>Consequently, we concluded the usefulness of AMF as followed: very useful 4 (14.8%), luseful 12 (44.4%), relatively useful 10 (37.0%). Total usefulness including very useful, useful and relatively useful was 96.2%.
著者
小原 二郎
出版者
公益社団法人 日本材料学会
雑誌
材料試験 (ISSN:03727971)
巻号頁・発行日
vol.10, no.98, pp.894-899, 1961-11-15 (Released:2009-05-26)
被引用文献数
2 2
著者
原 二郎
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.39, 2003-10-30

白内障術後眼内炎の発症抑制に関与する因子として,睫毛切除,抗菌薬投与,灌流液への抗菌薬添加などを文献的(1966~2000年の英文での論文88編)に考察し,イソジンによる術前洗眼のみが眼内炎の発症抑制に有効であったと2002年Ciullaらは報告している1)。 イソジン(ポビドンヨードpovidone-iodine,PVP-I:polyvinyl pyrrolidone iodine)液の眼科での使用を歴史的にみれば,1959年神谷ら2)が,治療(投薬用)には64倍希釈液,洗眼(処置用)には16倍希釈液を用いて,流行性角結膜炎を含めた急性結膜炎(約200例)の治療を行い,副作用や刺激作用はなく結膜炎の治療に有効であったと報告している。1981年中谷3),眼科手術領域でのイソジンによる消毒効果と家兎での眼障害を検討し,結膜囊消毒には8倍希釈液の使用を勧めている。
著者
小原 二郎 横地 千仭 岩井 博 吉村 将文
出版者
公益社団法人 日本実験動物学会
雑誌
実験動物 (ISSN:00075124)
巻号頁・発行日
vol.9, no.6, pp.188-194, 1960-11-30 (Released:2010-08-25)
参考文献数
8

The roentgenological techniques for the giography of monkey were described. The techniques were proved to be useful either for stereotypic analysis of the cardiovascular system or in a magnificating studies with the organ slice following the administration of the contrast media.A live monkey should be examined by arteriopuncture under the intravenous anesthesia with pent- barbitulate. In the case of dead monkey, it was recommended to leave the body in 5°C for 48 to 72 hrs. before the application of contrast media.The emulsified contrast media was introduced slowly into the femoral artery under a fluoroscopy.Bucky was necessary for the better results in the roentgenography of a whole body or the trunk.No screen expose technique was used for the better result to the individual organs.In order to obtain a sharp picture, an enough distance for focal spot, low voltage and waek current were recommended since the exposure has not any limitation for the still object.
著者
上原 二郎 吉田 豊和
出版者
日本鱗翅学会
雑誌
蝶と蛾 (ISSN:00240974)
巻号頁・発行日
vol.45, no.4, pp.251-254, 1995-01-20
被引用文献数
2

Euthalia byakko sp. n.♂.前翅長51-52mm.翅形:前翅,前縁は滑らかに湾曲する;外縁は第4脈付近でやや抉れ,各翅脈端で突出し鋸歯状を呈する;後縁は直線状.後翅,前翅同様外縁は各翅脈端で突出し鋸歯状を呈し,とりわけ第4脈端が顕著に突出する.表面:前翅,地色は暗緑褐色;基部付近の本属特有の環状斑群は明瞭;外中央白紋列はよく発達し,とりわけ第5室紋は長く特異;各白色紋は黒色に縁どられる;前縁には白色鱗が侵入しない;亜翅端部の白色紋は明瞭で外中央白紋列に接近する;第7室に白色鱗が僅かに侵入する;亜外縁部第2室から6室まで黒色のくさび型紋列があり,第1b室に黒色の2つのだ円形紋がある;縁毛は白色で翅脈端は黒色.後翅,地色は暗緑色で前縁部はやや青味がかる;中室端の2本の黒条はよく目立つ;外中央白紋列は弧を描きながら内縁に向かい,徐々に狭まる;各白色紋は矢尻型で黒色に縁どられる;外中央白紋列の外側には淡青色帯がある;亜外縁部には第1b室から4室にかけて半円形,第5室から7室にかけて円形の黒色紋列を有す;外縁は黒色;縁毛は前翅同様白色で翅脈端は黒色.裏面:前後翅の地色は淡緑青色,外半分は黄土色条が各翅脈上に現われる;外中央白紋列は表面と同様だが後翅第1b室にも小斑が現われる;亜外縁部にはくさび型の黒色紋列が有る;後翅,基部の不正形環状斑は明瞭.翅脈:後翅中室端は弱く閉じる.触角:表面は黒色;裏面黒褐色;先端に黄褐色部はない.♂ゲニタリア:uncusは中間部が太くなり先細る;valvaは細長く,先端部分は刺があり外方向に巻いてよじれる.♀.未知 分布.ラオス北部. 完模式標本. ♂,Oudomxay, Laos, 27. IV.1994(上原二郎採集),上原二郎所蔵.副模式標本.1♂, Oudomxay, Laos, 27. IV.1994(吉田豊和採集),吉田豊和所蔵.近似種との区別.本種は前翅表面外中央部の縦に伸びる白帯が前縁に近づく程広がるという,きわめて特異な斑紋パターンを有しており,本属のいかなる種とも一見して区別しうる.また,交尾器の形態から本属の中では,Euthalia durga(Moore,[1858])に近縁と考えられるが,本種は次の諸点で区別出来る.1)前翅表面亜翅端部の白色紋列と外中央白紋列が接近する,2)前翅表面前縁に白色鱗が侵入しない,3)前翅表面第7室には白色鱗が侵入する,4)外縁が著しく鋸歯状になる,5)後翅表面外中央白帯は弧を描きながら内縁に向かう,6)valvaの先端は腹方に垂下した形の突起物はなく,外方向に巻いてよじれる.種名byakkoは白虎の意.謝辞.本記載をするにあたり,御指導いただいた猪又敏男,植村好延,長田志朗,増井暁夫の各氏に御礼申し上げます.
著者
深田 栄一 安田 栄夫 小原 二郎 岡本 一
出版者
The Japan Society of Applied Physics
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.25-28, 1957

The dynamic Young's modulus and the piezoelectric constant of old timbers have been measured. They increase with time during the first about 300 years, then decrease gradually. The relation between the modulus and the constant is linear, indicating that both depend on the crystalline region content of cellulose fibers. The changes of the modulus and the constant with time can be explained by the crystallization and the heat dissociation of cellulose molecules that go on for long years.
著者
小原 二郎
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
建築雑誌 (ISSN:00038555)
巻号頁・発行日
vol.94, no.1145, pp.31-34, 1979-01-20
著者
福永 浩司 笠原 二郎 塩田 倫史
出版者
東北大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2008

私達はこれまでに心臓型脂肪酸結合蛋白質(H-FABP)の欠損マウスにおいて常同行動と認知機能の異常、恐怖行動の亢進が起こることを見出した。脳内ドパミン神経はこれらの行動発現に関与すること、H-FABPはドパミンD2受容体との結合することから、H-FABP欠損マウスのドーパミン神経機能について解析した。最初にH-FABP欠損マウスにメタンフェタミンを投与し、ドパミンD2受容体の機能異常について調べた。また、ドパミンD2受容体拮抗薬であるハロペリドールによるカタレプシー現象を検討した。さらに、背側線条体におけるマイクロダイアリシス法を用いて、ハロペリドール刺激によるアセチルコリン(ACh)の放出を検討した。結果として、H-FABP欠損マウスではメタンフェタミンに対する感受性が有意に減弱した。さらに、H-FABP欠損マウスにおいてドパミンD2受容体拮抗薬の投与によるカタレプシー現象の有意な亢進が見られ、H-FABP欠損マウスではカタレプシーが亢進する同じ用量で、線条体でのハロペリドール誘発のACh遊離が顕著に亢進していた。免疫染色法によりH-FABPが背側線条体のACh神経細胞に強く発現することを確認した。さらに、培養神経様細胞を用いてH-FABPがドパミンD2受容体の機能を亢進させることを初めて証明した。これらの結果は、H-FABP欠損マウスに見られたカタレプシー現象の亢進には線条体におけるACh神経におけるD2受容体の機能異常が関わることを示唆している。