著者
大西 隆行 藤田 次郎 池田 和真 泰 ゆうき 山地 康文 塩谷 泰一 高原 二郎 桑原 宏子 佐藤 明 根ヶ山 清 宇多 弘次 入野 昭三
出版者
The Japanese Respiratory Society
雑誌
日本胸部疾患学会雑誌 (ISSN:03011542)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.365-371, 1991-03-25 (Released:2010-02-23)
参考文献数
20

症例1は70歳男性, 肺小細胞癌に対する化学療法後, 両肺にびまん性斑状陰影が出現. 症例2は49歳男性, 悪性リンパ腫に対する化学療法後, 右肺に巨大結節影が出現. 両例とも抗生物質投与にかかわらず陰影は増悪し, 呼吸不全にて死亡した. 剖検材料より得られた浸出液の培養にて Trichosporon beigelii が検出された. Trichosporon beigelii による呼吸器感染症は本邦では稀と考えられたのでここに報告する.
著者
當銘 玲央 宮城 一也 喜友名 朋 Gretchen Parrott 金城 武士 原永 修作 健山 正男 藤田 次郎
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学 (ISSN:02872137)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.411-416, 2019

<p><b>背景.</b>シングルユース(単回使用)の気管支鏡はその特性から集中治療室や救急部での使用経験が報告されているが,呼吸器内科での使用経験の報告は少ない.当院でシングルユースビデオ気管支鏡を使用した症例について報告する.<b>症例.</b>2016年4月から2017年3月の間に,11例延べ14件に対しシングルユースビデオ気管支鏡が使用された.代表的な2例を示す.症例7は77歳男性.右膿胸の治療中に喀血にて挿管となった.シングルユースビデオ気管支鏡を用いて血餅除去を行ったが気管粘膜と血塊の判別が難しく,通常の気管支鏡へ変更とした.症例9は63歳男性.両側誤嚥性肺炎,左膿胸の診断で入院となった.左右主気管支内に多量の喀痰が貯留するため数日おきに吸痰を行ったが,時間外はシングルユースビデオ気管支鏡を使用した.上記2例を含め,14件中7件は緊急または時間外使用であった.<b>結論.</b>シングルユースビデオ気管支鏡は通常の気管支鏡に取って代わるものではないが,軽量で設定も簡便なため特に緊急時に有用であった.また,気管支鏡の損傷を気にせず手技を行うことができ,交差感染が起きないことも利点である.</p>
著者
田村 次朗 安里 憲二 外間 昭 中村 献 金城 徹 平田 哲生 藤田 次郎
出版者
一般社団法人 日本消化器がん検診学会
雑誌
日本消化器がん検診学会雑誌 (ISSN:18807666)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.46-55, 2019

現在, 膵・胆道疾患において腹部超音波検査が標準的な検診法として一般に認知されているが, その結果についての詳細な報告は少ない。2016年1月から12月までの1年間に, 豊見城中央病院附属健康管理センターで腹部超音波検診を施行した受診者を対象とし, 膵・胆道に関する結果を検討した。総受診者数は17248名であった。膵観察不良率は男性55.1%, 女性12.1%であり, 体型別では痩せ型/標準型/肥満型の順に男性16.3%/43.6%/70.0%, 女性1.4%/7.4%/27.8%であった。各臓器に何らかの所見を有する有所見率は膵1.1%, 胆道28.1%であった。各所見の有所見率のうち高頻度のものは, 膵で膵嚢胞0.61%, 主膵管拡張0.27%, 膵腫瘤0.19%, 胆道で胆嚢ポリープ18.7%, 胆石18.7%, 胆嚢腺筋腫症3.6%であった。要精検率は膵0.44%, 胆道0.35%であった。精検受診率は膵76.0%, 胆道71.8%であった。癌発見率は膵0.012%, 胆道0%であった。男性で標準型・肥満型, 女性で肥満型の受診者は膵描出能が悪く, 飲水法追加などの方法改善を要すると考えられた。
著者
藤田 次郎
出版者
医学書院
雑誌
呼吸と循環 (ISSN:04523458)
巻号頁・発行日
vol.62, no.6, pp.505, 2014-06-15

「呼吸と循環」の巻頭言として,「肺炎と心不全との接点」というテーマを考えてみたい.私は呼吸器内科医であり,胸部画像診断にて心不全であると考えられる所見が得られても,循環器内科医より,「心臓の動きはよい」,というコメントをしばしばいただいた.現在ではこの病態は「拡張不全型の心不全」として認識され,特に高血圧や糖尿病を合併する高齢者の女性に多く,左室駆出率は正常であることが知られている.肺炎と心不全とを鑑別することは治療方針の選択に直結することから,両者の鑑別点を示したい. 1) 肺炎と心不全との関連 心不全の悪化の原因として重要なものが感染症である.心不全患者が呼吸器感染症(気管支炎,肺炎など)にかかると,発熱や頻脈,低酸素状態によって心仕事量が増大し,心不全の急性増悪が誘発される.また炎症性サイトカインは心機能に対して抑制的に働くため,心不全を悪化させる.一方,心不全患者が呼吸器感染症にかかりやすいことも知られている.その要因として,心拡大に伴う気管支の圧迫による換気障害に加え,肺がうっ血状態になり細菌が繁殖しやすくなることによる.

1 0 0 0 OA 4.感染症

著者
藤田 次郎 比嘉 太
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.102, no.4, pp.856-861, 2013 (Released:2014-04-10)
参考文献数
14

糖尿病と感染症の合併という観点から,まず糖尿病発症の危険因子としての感染症の可能性が示唆されている.また一般的に糖尿病には様々な感染症が合併し,また血糖のコントロールが悪い症例においては,感染症が重症化しやすいことも事実である.糖尿病患者における易感染性,また糖尿病に特有とされる稀な感染症について紹介する.特に糖尿病患者における肺炎,糖尿病と肺結核との合併要因を示すとともに,糖尿病患者を介した肺結核の院内感染事例からの教訓について触れた.
著者
藤田 次郎
出版者
特定非営利活動法人 日本口腔科学会
雑誌
日本口腔科学会雑誌
巻号頁・発行日
vol.66, no.4, pp.264-272, 2017

Despite advances in diagnosis, antimicrobial therapy and supportive care modalities, pneumonia remains an important cause of morbidity and mortality. In recent years, changes in the healthcare system have shifted a considerable part of older patient care from hospitals to the community, and the traditional distinction between community &ndash; and hospital-acquired infections has become less clear. With this background, pneumonia occurring among outpatients in contact with the healthcare system has been termed healthcare-associated pneumonia. The impairment of airway protective reflexes, i.e., swallowing and cough reflexes, is thought to be one of the major causes of aspiration pneumonia in older people. Anaerobic bacteria are relatively frequent pathogens in pulmonary infections that are associated with aspiration and its associated complications including aspiration pneumonitis, lung abscess, necrotizing pneumonia and empyema. Treatment consists of relatively broad-spectrum antibiotics that can cover anaerobes. In cases with concurrent presence of renal impairment, single-agent therapy is recommended in this specific patient population. In addition, since sitafloxacin has wide-spectrum antibacterial activity against pathogens isolated from patients with aspiration pneumonia, sitafloxacin could be used for the treatment of healthcare-associated pneumonia. To prevent aspiration pneumonia in elderly patients, oral care is very important, and periodical inoculation of the Streptococcus pneumoniae vaccine as well as the influenza vaccine is recommended.
著者
鍋谷 大二郎 宮城 一也 上 若生 橋岡 寛恵 金城 武士 古堅 誠 原永 修作 藤田 次郎
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.246-250, 2017

<p><b>背景.</b>気管支結石症は,本邦では結核感染による石灰化リンパ節が原因として多かったが,近年は気道分泌物由来の結石症が増加している.今回,繰り返し気管支鏡的除去術を要した分泌物由来の気管支結石症を経験した.<b>症例.</b>51歳女性.結核感染症の既往や石灰化リンパ節はない.高度の側弯症があり,若年時より下気道感染を繰り返していた.38歳時には胸部CTで気管支拡張と気管支内腔の結石を指摘されていた.43歳時に呼吸不全の改善を目的に気管支鏡下に最初の除石術を行った.その後も同様の理由で度々除石術を要し,8年間で計7回の除石術を行った.除石術に関連する合併症は認めなかった.結石の主成分は炭酸カルシウムであった.気道の加湿の改善と排痰方法の変更の後は,2年以上再発を認めていない.<b>結論.</b>側弯症と気管支拡張による持続的な気道クリアランス不良により,分泌物由来の気管支結石を繰り返したと考えられる.気管支内腔に遊離する結石であったため,気管支鏡による除石術は安全で実用的であった.</p>
著者
潮平 英郎 仲松 正司 喜瀬 勇也 比嘉 太 健山 正男 外間 惟夫 国吉 幸男 植田 真一郎 中村 克徳 藤田 次郎
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.136, no.9, pp.1313-1317, 2016 (Released:2016-09-01)
参考文献数
16
被引用文献数
1 1

Teicoplanin, a glycopeptide antibiotic for methicillin-resistant Staphylococcus aureus, is recommended for therapeutic drug monitoring during treatment. Maintaining a high trough range of teicoplanin is also recommended for severe infectious disease. However, the optimal dose and interval of treatment for severe renal impairment is unknown. We report a 79-year-old man who received long-term teicoplanin treatment for methicillin-resistant Staphylococcus aureus bacteremia due to postoperative sternal osteomyelitis with renal impairment. Plasma teicoplanin trough levels were maintained at a high range (20-30 μg/mL). Although the patient required long-term teicoplanin treatment, a further decline in renal function was not observed, and blood culture remained negative after the start of treatment. Teicoplanin treatment that is maintained at a high trough level by therapeutic drug monitoring might be beneficial for severe methicillin-resistant Staphylococcus aureus infection accompanied by renal impairment.
著者
國重 龍太郎 大湾 知子 富島 美幸 武加竹 咲子 久田 友治 小出 道夫 健山 正男 比嘉 太 藤田 次郎
出版者
Japanese Society for Infection Prevention and Control
雑誌
日本環境感染学会誌 (ISSN:1882532X)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.14-21, 2015

当院では浴室のシャワー水におけるレジオネラ調査を毎年行っている.2010年度では5階精神科病棟浴室のシンクタップ1件のみにレジオネラが検出された.2011年度では4階産婦人科・周産母子センター,NICUのシャワー,シンクタップ,浴室以外の洗面台等水系設備の複数の箇所からレジオネラが検出された.対策としてホース交換と放水を長期間行ったのち再検査した結果,1ヶ所を除いてすべて陰性であった.聞き取り調査によると,陽性であった周産母子センター面談室手洗いシンクは放水による対策が十分に行われていなかった事が判明した.<br>   今回はレジオネラ発生箇所と水系設備の配置や使用状況から,組織連携を主とするレジオネラ対策活動指針を考察した.4階は水系設備の最下層であり水が淀みやすい.さらに給水管の使用頻度が低いためにレジオネラの検出が多くなり,レジオネラ感染症への危険性が高まると推定される.レジオネラ対策では,給水設備の配置や水系設備の使用頻度を正しく把握する必要がある.このため調査者は感染対策室,該当部署,設備課との連携と協力,情報交換を迅速に対応することが不可欠である.これを円滑に行えるよう支援できるシステムを構築した.<br>