著者
南 裕子 岡田 昌毅
出版者
産業・組織心理学会
雑誌
産業・組織心理学研究 (ISSN:09170391)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.127-137, 2019 (Released:2020-07-27)

We conducted a study on a scale to measure the emotions of young unemployed people who intended to change occupation, during their unemployment. We conducted a web-based survey of 406 young people who had experience in changing occupations. The results showed that there were three factors that were titled as “affirmation of aspiration,” “anxiety and regret,” and “anger and dissatisfaction.” Furthermore, a path analysis showed that negative reasons for leaving and changing occupation led to feelings of “anxiety and regret” or “anger and dissatisfaction” during unemployment, and that positive reasons for leaving and changing occupation led to feelings of “affirmation of aspiration” during unemployment.
著者
枝窪 美波 南 裕子 原田 楓子 久徳 康史 檀 一平太
出版者
日本感性工学会
雑誌
日本感性工学会論文誌 (ISSN:18845258)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1, pp.19-27, 2020 (Released:2020-02-28)
参考文献数
37

A market where the cooking is enjoyed as experiential consumption is being roared. Enjoyment eventually improves quality of life (QOL) via elevated positive feeling. Analogously, it is meaningful to elucidate the cooking-related factors that uplift feeling to enrich the eating habits. In this research, we tried to establish a questionnaire that measures the factors to represent uplifted feelings associated with cooking. First, a qualitative pilot survey was conducted. 104 items related to the uplifted feeling by cooking were collected. Then, 600 participants answered online-questionnaire to quantitatively evaluate the degree of uplifted feelings for each item. Exploratory factor analyses revealed that the items were classified into seven factors: special feeling, cooking characteristics, physical wellness, crowding, amount and stability, rationality, and appearance. Internal consistency for each factor was satisfactory. High convergent validity was indicated based on correlational analyses. These together indicated the factors are adequate to measure uplifted feeling regrading cooking.
著者
南 裕子 新道 幸恵 中西 睦子 山本 あい子 片田 範子 井伊 久美子 高橋 章子 中島 紀恵子 中山 洋子
出版者
兵庫県立看護大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2000

本研究の目的は、災害発生後の医療・看護ケア提供に必要な情報を蓄積し、かつ稼動可能な看護支援提供システムを構築することである。そのために研究活動は、1.資料・文献班2.災害拠点病院の現状調査、3.教育班、4.ネットワーク活動班、5.全体活動、で進め、以下の新たな知見を得た。1)災害関係資料・文献の収集・分析の結果、1995年発生した阪神・淡路大震災を境に質的・量的な変化が見られた。1995年以後は、被災者の体験や災害時の医療・看護の実態報告、マニュアル・テキスト、調査報告・研究論文等被災者支援を中心とした出版が増加していた。しかし、看護の視点で報告、考察したものは未だ少なかった。2)災害の種類や発災からの時期別等で検索できる災害看護文献検索システムを構築し、ホームページ上で公開した。3)看護職の需要が高い文献を調査し、「こころのケア」「発災時」各パッケージを作成した。4)災害拠点病院の看護部に対し災害への備えとしての準備状況を調査した。結果、看護部独自のマニュアルを作成している施設は半数に満たず、各施設の看護部間での情報共有が必要と考えられた。5)災害看護教育プログラムの開発に向け、看護教育者・臨床家と情報交換しつつカリキュラムモデルを作成した。6)災害時の看護ニーズを把握するために、災害発生地域の初期調査、初動調査、中・長期フォローアップ調査を実施し、災害時の看護ニーズアセスメントツール(精錬版)を作成した。7)ネットワーク活動メンバー対象の研修会の開催、研究成果の発表と国内外の看護職との情報交換を目的に、情報交換研修会、アジア諸国を中心とした災害看護国際会議を企画主催した。これらの研究成果から、災害看護関係情報の基地整備の必要性、国内外の看護職が災害看護ネットワークを構築することの有用性、災害看護教育の早期実施、普及の重要性が示唆された。
著者
菱田 雅晴 天児 慧 高原 明生 厳 善平 唐 亮 Wank David 朱 建栄 大島 一二 諏訪 一幸 趙 宏偉 加茂 具樹 小嶋 華津子 福田 円 油本 真理 南 裕子 中岡 まり 岡田 実 鈴木 隆 呉 茂松 毛里 和子
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2017-04-01

本研究は、パラドキシカルな中国の腐敗現象を対象として、1)刺激・行為間の誘引/制約に関するインセンティブ・システムおよび市場体制・行政機構の未発現情況に焦点をあてた制度論に依る実態論分析と2)腐敗学構築のための一般分析ツール開発とその検証・適用の両者から構成される。本年度にあっては、既往年度と同様に、研究分担者、連携研究者および研究協力者等から構成される研究組織(=廉政研究会)を法政大学中国基層政治研究所内に設置し、研究計画の全体調整および班別研究組織体制の再確認を行った上で、各種腐敗現象のビジネス領域との関わりに焦点をあてることを本年度課題の核として設定し、各国・地域における経済腐敗、不正ビジネスの構造の検討を行なうこととした。併せて、中国的腐敗の具体的個別事案の事例蒐集を進めると同時に政治社会学的手法に基づく腐敗関知度/寛容度に関する広範なアンケート調査を実施すべく調査票の設計等準備作業を本格化させた。また、中国の腐敗現象に関わる事案、データを中国内外から広く蒐集し、事例研究を進めると共に党・国家による反腐敗のさまざまな法律、制度規定類を併せ蒐集分類することで、公権力の行使に関わる公務員、党幹部らの内部昇任、賞罰制度、登用制度、各級党組織間の関係、更には、“党政関係”(党と行政機関との関係)、“党企関係”(党政機関と市場諸組織・アクター間の関係)等々のあらゆる組織内規定、規則、ルールを検討した。これらの作業を通じ、腐敗現象そのものをどのように把捉すべきか、腐敗研究の原点を再確認することができた。
著者
南 裕子 神崎 初美 岡本 玲子 大野 かおり 内布 敦子 神原 咲子 片山 貴文 井伊 久美子 新井 香奈子
出版者
兵庫県立大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2005

まちの保健室に対する住民のニーズを2つの記述的研究により調査した。ひとつは兵庫県全土で開催されているまちの保健室来訪者を対象としたもので、405人の有効回答者で最も多かった疾患は高血圧(22.8%)、次に糖尿病(9.1%),高脂血症(8.9%),不整脈(1.2%),リウマチ(1.0%)であった。もう一方は地域住民3064人のうち有効回答858人(23.7%)へ認知症に関するまちの保健室のニーズを調査した。認知症の種類や薬物療法について知らないものが、41.2%と57.5%であった。身近に疑いのある人が「いる」は23.6%、認知症について相談してみたいは85.9%であった。また、まちの保健室を新たに立ち上げる準備のため(10項目)、設立のため(10項目)、立ち上げた後の効果的な運営のため(7項目)の立ち上げ運営支援マニュアルを作成した。相談技術を開発するためには、がん専門看護師によるがん患者へのフォーカスグループインタビューを企画し、がん療養相談技術カテゴリーを作成した。また、専門家による口腔ケア支援のモデルを作成した。女性の健康班では、相談機能において後方支援に期待される機能を明らかにするために、ボランティアNsへのインタビューを実施し、結果を基に相談の実態及び困難を支援できるマニュアルを作成した。ボランティア看護師のための教育研修を継続実施している。その効果を測定するため講習会の前後で得点を比較しほぼ全項目で有意に改善していた(p<0.05)。平成18年度129拠点で実施された活動実績報告と教育・研修会班が実施したボランティア看護師へのアンケート・座談会から抽出した質問集に、班で作成した回答を加えWeb上に反映させボNsが簡単に利用できる仕組みとした。看護師がまちの保健室活動を行うにあたっての困難は、「本職が忙しい」「活動に対する上司の理解がない」が主であり、職場での理解が必要であることが分かった。まちの保健室看護師支援を目的とし、Webと携帯サイトにFAQを作成し、記述や閲覧ができるようにした。これは、セミナーグループワークでの発言やWeb上の記述から作成した。
著者
菱田 雅晴 毛里 和子 天児 慧 加藤 弘之 高原 明生 大島 一二 趙 宏偉 南 裕子 WANK David 唐 亮 小嶋 華津子 朱 建榮 加茂 具樹 諏訪 一幸 鈴木 隆 阿古 智子 中岡 まり 中居 良文 林 載桓 福田 円 呉 茂松 弓野 正宏
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2011-04-01

中国共産党を組織集団として捉えようとの目的から、中国側カウンターパートの協力の下、党および党員に関する認識をめぐる広範なインデプス・インタビューおよびアンケート調査を実施した。国家社会論フレームに基づくクロス解析結果から、「党政関係」、すなわち,党・国家体制の揺らぎおよび「党群関係」、すなわち,党に対する公信力の低下が観察された。だが、その一方で、政府、とりわけ中央政府に対する信任は依然として高位にあるところから、党信任の脆弱性は国家信任の強靱性によって補完されており、党のサバイバル戦略が依然として機能しているものと推測される。
著者
星野 一正 木村 利人 唄 孝一 中谷 瑾子 青木 清 藤井 正雄 南 裕子 桑木 務 江見 康一
出版者
京都女子大学
雑誌
総合研究(A)
巻号頁・発行日
1991

文部省科学研究総合A研究班として『患者中心の医療をめぐる学際的研究』というテーマのもとに、平成3年度からの3ヵ年間、専門を異にしながらもバイオエシックス(bioethics)の観点から研究をしている十名の共同研究者と共に研究を進めてきた。単に医学・医療の面からの研究では解明されえない人にとって重要な問題について、宗教学、哲学、倫理学、法律学、医療経済学、生物科学の専門家に、医学、医療、看護などの医療関係者も加わった研究班員一同が集まって、異なる立場から議論をし、さらに既に発表されている文献資料の内容を分析検討し、現在の日本社会に適した生命倫理観を模索しつつ共同研究を積み重ねてきた。第一年度には、主に「人の死をめぐる諸問題」を、第二年度には、主に「人の生をめぐる諸問題」に焦点を合わせて研究をし、第三年度には、前年度から進行中の研究を総括的に見直し、必要な追加研究課題を絞って研究を纏めると共に、生と死の両面からの研究課題についても研究を行った。最近、わが国において議論の多い次のようなテーマ:臓器移植、脳死、植物状態,末期医療、がんの告知、自然死、尊厳死、安楽死、根治療法が未だにないエイズ、ホスピス・ビハ-ラ、体外受精・胚移植、凍結受精卵による体外受精、顕微授精、男女の生み分け、遺伝子診断を含む出生前診断・遺伝子治療、人工妊娠中絶などすべて検討された。各年度ごとに上智大学7号館の特別会議室で開催してきた当研究班の公開討論会の第3回目は、平成6年1月23日に開催され、「研究班の研究経過報告」に次いで「医療経済の立場から」「法学の立場から」「生命科学の立場から」「遺伝をめぐるバイオエシックス」「生命維持治療の放棄をめぐる自己決定とその代行」「宗教の立場から」「臨床の立場から」の順で研究発表と質疑応答があり、最後に「総合自由討論」が行われた。今回は、3か年の研究を基にしての討論であっただけに、多数の一般参加者とも熱気溢れる討論が行われ、好評であった。
著者
菱田 雅晴 毛里 和子 天児 慧 加藤 弘之 唐 亮 高原 明生 小嶋 華津子 朱 建榮 趙 宏偉 諏訪 一幸 阿古 智子 南 裕子 中岡 まり 加茂 具樹 中居 良文 呉 茂松 白 智立 鄭 永年 景 躍進 趙 秀梅
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2007

1978年末以来の中国の改革が"私利"を核とした社会システム全体の転型であることに呼応して、中国共産党自身にも"私化"傾向が著しく、組織としての私人性に加えての"私利性"は"領導核心作用"なるレトリックの正統性に深刻な影を落としている。最終的には、この党組織は、内外の環境変化から危機的様相を強め、存続そのものが危殆に瀕しているかの如く見えるものの、これら変化を所与の好機として、この世界最大の政党にして最大規模の利害集団はその存在基盤を再鋳造し、新たな存在根拠を強固なものとしつつあるものとの暫定的結論を得た。
著者
杉浦 健二 小南 裕子 中西 洋一郎 畑中 義式
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EID, 電子ディスプレイ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.621, pp.41-44, 2005-01-21
被引用文献数
3

SrS : Euは近紫外線領域にも励起帯を有し610nm付近に発光ピークを持つことが知られている。しかし、赤色としては十分でなく、より長波長の赤色が求められている。そこで母体をBaSとの混晶にした(Ba_xSr_<1-x>)S : Euを合成し、xの値を変化させることにより組成比を変化させた。Xeを分光した380nmで励起した発光スペクトル測定の結果、発光ピークを組成比の変化に伴い607-688nmまで長波長シフトさせることが可能であると確認できている。また硫黄雰囲気中3時間1100℃で焼成し合成した試料の中でもx=0.25での試料で色純度、輝度ともに最適であることが確認された。そこで、硫黄雰囲気中での焼成時に一部生成する硫酸塩化合物の存在の発光強度への関与を検討した。