著者
吉田 真
巻号頁・発行日
pp.1-16, 2013-03-27
著者
吉田 昌弘 菅原 一博 吉田 真 谷口 圭吾 片寄 正樹
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.25, no.4, pp.499-503, 2010 (Released:2010-09-25)
参考文献数
11
被引用文献数
1

〔目的〕超音波画像診断装置を用いて安静時と足関節前方引き出しテスト(ADT)時における前距腓靱帯(ATFL)の伸張距離の計測を行い,検者内および検者間の再現性を調べること。〔対象〕過去1年以内に足関節捻挫の既往がある大学生8名10足。〔方法〕8 MHzのリニアプローブを足関節前外側部にあて,安静時およびADT時における超音波画像撮影を行った。PC上にて距骨-外果の骨間距離をATFL伸張距離として計測し,検者内および検者間の再現性について級内相関係数(ICC)を用いて調べた。また,安静時およびADT時の距骨-外果距離を対応のあるt検定で比較した。〔結果〕安静時,ADT時ともに検者内および検者間において高い再現性が得られた。安静時の外果-距骨間距離は16.5±3.9 mm,ADT時では20.0±4.9 mmであり,両者に有意な差を認めた。〔結語〕安全性および高い再現性から,足関節捻挫群に対するADTに超音波画像を併用する定量評価の有用性が確認された。
著者
桝元 敏也 桝元 智子 吉田 真 西川 喜朗
出版者
Arachnological Society of Japan
雑誌
Acta Arachnologica (ISSN:00015202)
巻号頁・発行日
vol.47, no.2, pp.121-124, 1998 (Released:2007-03-29)
参考文献数
16
被引用文献数
2 4

ミズグモ (Argyroneta aquatica) は水中で生活を行う唯一のクモであるが, 日本では生息環境の分断化と悪化から限られた水域にしか生息しておらず, 早急に保全の対策が必要とされている. ところが, ミズグモの生息環境に関する情報はこれまで報告されていなかった. ミズグモを保全するための研究として, 我々は1996年の5月に京都府深泥池において, ミズグモの生息水域と生息しない水域の水の温度, pH, 溶存酸素 (DO) を比較した. その結果, ミズグモの生息する水域は pH と DO が共に低かった. 特に DO は魚の生息のできないほどの低い値であり, このことによってミズグモは天敵である魚から逃れることができるとみられる. また, この低 pH と DO は深泥池に分布するミズゴケによる環境形成作用によって維持されており, ミズグモの保全にはこのミズゴケ群落を維持することが重要である.
著者
吉田 真紀 光成 滋生 藤原 融
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.527, pp.1-5, 2004-12-17
被引用文献数
1

タイムカプセル暗号とは,復号時刻が指定された暗号文を受け取った人(復号者)が,時報局が放送する署名付き時報を復号時刻に受け取ることで,その暗号文を復号できる方式である.著者らはこれまでに,楕円曲線上のペアリングを用いた署名方式を基に,タイムカプセル暗号を構成し,実装を行った.この方式の特長は,署名付き時報の放送と暗号文の送付以外に,通信を必要としないことである.ただし,復号者は,復号時刻の署名付き時報を逃すと,それ以降の署名付き時報を用いても暗号文を復号することができない.これに対する自明な対策として,放送された署名付き時報を全て保管し公開する機関を用意することが考えられるが,効率が悪い.本稿では,保管する署名付き時報の量を減らすことを目的とし,解除信号を導入する.解除信号は一定期間ごとに公開され,その直前の期間を復号時刻とする暗号文を全て復号可能とする.
著者
吉田 真 新海 明
出版者
Arachnological Society of Japan
雑誌
Acta Arachnologica (ISSN:00015202)
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.21-25, 1993 (Released:2007-03-29)
参考文献数
9
被引用文献数
5 8

富士山麓の溶岩洞の一つである蝙蝠穴とその付近で, サンロウドヨウグモの捕食行動と網構造の調査を行った. このクモはヤマジドヨウグモと同様に, 網にかかった特定のタイプの餌に対して糸の投げかけによって攻撃した (攻撃ラッピング). オオドヨウグモ属の各種は攻撃ラッピングを行わず, ドヨウグモ属の2種はそれを行うことから, 攻撃ラッピングはドヨウグモ属の行動上の一特性かもしれない.
著者
吉田 真一郎
出版者
帝塚山大学
雑誌
はた (ISSN:13405675)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.88-97, 2009-03-31
著者
原村 和裕 吉田 真紀 藤原 融
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.345, pp.23-30, 2007-11-14

映画のように公開日時が指定されたコンテンツの事前配信におけるセキュリティに関する要求を明らかにし,それらを満たす実現法を示す.要求として,コンテンツ配信における一般的な要求と事前配信特有の要求に分けて分析する.一般的な要求を満たす暗号プロトコルと事前配信特有の要求の一部を満たす暗号プロトコルは知られている.これらの暗号プロトコルを応用し,要求をすべて満たすための実現方針を三つ示し,比較検討する.そして,そのうちの一つに基づく方式を定義し,構成法を提案し,安全性と効率を評価する.
著者
木村 純二 岡田 安芸子 吉田 真樹 朴 倍暎 岡田 安芸子 吉田 真樹
出版者
弘前大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2007

本研究は、西洋の哲学が理性主義的な人間観を基調としているのに対して、日本では伝統的に人間を感情的存在として捉えていることを鑑み、日本人の情念の理解について、仏教や儒教・神道・文芸作品等の思想潮流の全体に渡って総合的に考察しようと試みたものである。その際、『源氏物語』を一つの焦点とすることで、体系的連関のある研究にまとめることに心掛けている。本研究の最も主要な成果は、学術雑誌『季刊日本思想史』第80号に6本の論文として掲載される。
著者
吉田 真理子 内田 広夫 川嶋 寛 五藤 周 佐藤 かおり 菊地 陽 岸本 宏志 北野 良博
出版者
特定非営利活動法人 日本小児外科学会
雑誌
日本小児外科学会雑誌 (ISSN:0288609X)
巻号頁・発行日
vol.46, no.4, pp.759-764, 2010

症例は4か月男児.腹部腫瘤を主訴に紹介され,エコー上肝内に径5.7cm大の多房性嚢胞性腫瘤を認め,当初は間葉系過誤腫が疑われた.1週間後の腹部造影CTでは充実性成分を伴う多発性肝腫瘤と肝門部・後腹膜リンパ節腫大を認め,悪性腫瘍が強く疑われた.早期診断および治療のために緊急入院し,経皮針生検を行った.ラブドイド腫瘍と診断され,ICE療法を開始したが,治療に全く反応せず,腫瘍は急速に増大した.入院直後より全身状態も急速に悪化し,人工呼吸管理,持続血液透析濾過を含む集中治療を行ったが改善を得られず,初診から約1か月後に死亡した.肝ラブドイド腫瘍は非常に稀で,著しく予後不良な悪性腫瘍である.現在までの報告例は検索しえた範囲で33例のみであり,文献的考察を加えて報告する.
著者
吉田 真吾 加藤 尚之
出版者
公益社団法人 日本地震学会
雑誌
地震 第2輯 (ISSN:00371114)
巻号頁・発行日
vol.58, no.3, pp.231-246, 2005-12-25 (Released:2010-03-11)
参考文献数
44
被引用文献数
1

This paper reviews studies on the relation between the eventual earthquake size and its rupture nucleation size. Although a large number of studies have been made in order to find whether the seismic nucleation phase depends on the eventual earthquake size or not, this subject is still in controversy. Several recent papers have reported that the duration of the seismic nucleation phase scales with the final rupture size, and that the scaling relation can be explained by rupture nucleation models. These studies suggest that larger preslip occurs before a larger earthquake. On the contrary, other papers have reported that the seismic nucleation phase is independent of the earthquake size; earthquakes of all sizes initiate in a similar manner. Adding to these existing studies, we perform a numerical simulation of sliding behavior on a fault assuming two asperities of different sizes. The result shows that when the rupture of the small asperity triggers the rupture of the large asperity, short term preslip occurs at the small asperity, and the magnitude of the preslip does not depend on the eventual earthquake size. However, intermediate-term aseismic slip which occurs around the main asperity depends on the eventual earthquake size.
著者
内海 好規 吉田 真由美 Perigio B. Francisco Jr. 澤田 隆行 北村 進一 中村 保典
出版者
日本応用糖質科学会
雑誌
Journal of Applied Glycoscience (ISSN:13447882)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.215-222, 2009 (Released:2010-01-29)
参考文献数
42
被引用文献数
9 15

植物はデンプンを合成するために進化の過程で異なる機能を持つ酵素アイソザイムを分化させてきた.デンプン枝作り酵素(BE)はα-グルカンのα-1,6グルコシド結合を形成する唯一の酵素であり,アミロペクチンのタンデムクラスター構造の形成に必須である.アミロペクチン分子の分岐結合の位置と数に認められる高度の規則性はBE反応により制御されており,アミロペクチン構造のバリエーションはデンプンの性質を決定する重要な因子である.したがってデンプン構造の生合成調節メカニズムを解明する上でBEの特性に関する理解は不可欠であるが,BEの反応メカニズムは依然ほとんど不明である.BE特性解明の第一歩は酵素動力学的解析であるが,再現性良く活性を定量し,しかも多数のサンプルを簡便に分析できる方法がなかった.本研究では,BE枝作り反応の結果,生ずるα-1,6グルコシド結合を枝切り処理後,増加する還元末端数を定量することによって活性を直接測定する方法を確立することを目的とした.まず,還元末端数を定量できる銅-ビシンコニニック酸法(BCA法)の基本特性を調べた.その結果,1)BCA法では,560 nmの吸光度をマイクロプレートリーダーで測定することにより,測定液150 μLあたり0-3.75 nmol(0-25 μM相当)のマルトースを定量することができ,その吸光度は呈色反応終了後10時間まで安定であった.2)グルコースからグルコース数平均重合度(DPn)1658の酵素合成アミロースに対して,分子数あたりの還元糖量は一定で,DP値の影響を受けなかった.3)大腸菌に発現させたイネリコンビナントBEIIb(rOsBEIIb)の活性と特性を調べた結果,酵素合成アミロースやアミロペクチンに対して信頼性の高いKm値やVmax値を求めることができた.結論として,BCA法は従来法に比べて,BE活性を定量するための優れた方法であることが明らかになった.
著者
中山 雅晴 吉田 真明 藤井 健太 隅本 倫徳
出版者
山口大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2020-04-01

塩素発生反応(CER)は酸素発生反応(OER)よりも速度論的にはるかに有利なため、塩化物イオン存在下での水電解ではCERが優先する。電析法により作製した無垢の積層二酸化マンガンはOERにもCERにも活性を示さないが、熱処理により酸素欠陥を導入すると、OERのみを活性化できることを発見した。これは水素製造のための海水電解において、その対極での塩素生成を抑え、酸素のみを生成するクリーンプロセスの構築が可能であることを意味する。本研究では、積層二酸化マンガンの酸素欠陥構造を操作することにより、海水電解において塩素フリーあるいはその割合を自在に制御しながら酸素を発生する触媒と電解槽を開発する。
著者
中沢 正隆 葛西 恵介 吉田 真人 廣岡 俊彦
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 C (ISSN:13452827)
巻号頁・発行日
vol.J105-C, no.11, pp.315-328, 2022-11-01

本論文では次世代RAN (Radio Access Network)の実現に向けて我々が提案してきているフルコヒーレントアクセスシステムについて述べる.最初に2010年代の4Gから2020年代の5G更に2030年代の6Gに向けての大きな変革としてD-RAN (Distributed RAN)からC-RAN (Centralized RAN)への進化について述べた後,それとともに今まで開発されてきた各種モバイルフロントホール(MFH: Mobile Fronthaul)について説明する.その中で将来に向けてのフルコヒーレント伝送の重要性を浮かび上がらせ,我々が実験を行ってきている無線・光融合型フルコヒーレント伝送方式について述べている.この方式は光信号と無線信号をIF (Intermediate Frequency)が異なる一つの電磁波伝送として捉えるものであり,構成が簡単でありかつ高性能を実現できる興味深い手法である.光と無線を一体として捉えることにより,光伝送部分で発生する誤りを無線のFEC (Forward Error Correction)で補正できるなど今まで考えられなかった特徴がある.更に,その実現のために重要な技術として,注入同期による信号光とLO (Local Oscillator)光との高精度位相同期技術について詳細に述べる.この高精度な位相同期はLD (Laser Diode)が1台という簡単な構成で実現できるため,256 QAMのような高い多値度の光伝送にも応用可能であることを示した.最後に,フルコヒーレントアクセスシステムの高度化のために重要な光・電子デバイス更にはその集積化技術について述べている.