著者
小山 聡 馬場 雪乃 大向 一輝 堂腰 裕明 鹿島 久嗣
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.182, pp.1-6, 2014-08-20

多くの国々においてオープンデータめ取組みが進んでおり,様々な統計データが行政等によって公開されている.しかしこれらのデータは画像やPDFの形式で与えられるものが少なくなく,分析やサービスの開発などでの再利用を妨げている.そこで,クラウドソーシングを用いて,画像として与えられたレガシーな統計データを機械可読な表形式に変換する枠組みを提案する.その際,作業者に表だけを作成させるのではなく,画像をスプレッドシート上でグラフとして視覚的に再現させるタスク設計を行った.このタスク設計により,データの誤りに気付き易くなる効果に加えて,再現されたグラフオブジェクトのプロパティとして項目名や系列といったデータの構造を容易に取り出し,作業結果の統合や品質管理に利用することが可能となる.国土交通省が公開している観光白書を対象に評価実験を行い,提案手法の有効性を検証した.
著者
武田 英明 松村 真宏 相澤 彰子 市瀬 龍太郎 相原 健郎 大向 一輝 Cazabet Remy Putzke Johannes 後藤 孝行 朱 成敏 桂井 麻里衣
出版者
国立情報学研究所
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-04-01

Web上の創作活動は新しい創作スタイル、すなわち大規模かつ物理的接触のないコミュニティにおいてお互いの創作を利用し合うという互恵的関係によって創発的に制作されている。本課題ではこのようなオンラインコミュニティにおける創作活動を分析してモデル化を行い、その支援を行う仕組みについて研究を行った。ニコニコ動画のデータを収集し、そのデータにおける創作の影響関係について、コミュニケーションモデルによって分析し、特徴を明らかにした。またその影響関係を多様な視点で可視化するシステムを構築した。このほか、twitter, 学術論文、Wikipedia 等における共同的作業についての分析も行った。
著者
込山 悠介 番野 雅城 鑓水 優行 加藤 文彦 大向 一輝 武田 英明 清水 謙多郎
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.356-363, 2014-07-01 (Released:2014-06-18)
参考文献数
12

Researchers of agriculture, life science and drug design of the need to acquire information that combines two or more life science databases for problem solving. Semantic Web technologies are already necessary for data integration between those databases. This study introduces a technique of utilizing RDF (Resource Description Framework) and OWL (Web Ontology Language) as a data set for development of a machine learning predictor of interactomics. Also, for SPARQL (SPARQL Protocol and RDF Query Language) we sketched the implementing method of interactomics LOD (Linked Open Data) in the graph database. Interactomics LOD has included the pairs of protein--protein interactions of tyrosine kinase, the pairs of amino acid residues of sugar (carbohydrate) binding proteins, and cross-reference information of the protein chain among an entry of major bioscience databases since 2013. Finally, we designed three RDF schema models and made access possible using AllegroGraph 4.11 and Virtuoso 7. The number of total triples was 1,824,859,745 in these databases. It could be combined with public LOD of the life science domain of 28,529,064,366 triples and was able to be searched. We showed that it was realistic to deal with large-scale LOD on a comparatively small budget by this research. The cost cut by LOD decreased not only expense but development time. Especially RDF-SIFTS (Structure Integration with Function, Taxonomy and Sequence) that is an aggregate of 10 small LOD was constructed in the short period of BioHackathon 2013 or was developed in one week. We could say that we can obtain quickly a data set required for the machine learning of interactomics by using LOD. We set up the interactomics LOD for application development as a database. SPARQL endpoints of these databases are exhibited on the portal site UTProt (The University of Tokyo Protein, http://utprot.net).
著者
亀田 尭宙 加藤 文彦 神保 宇嗣 大向 一輝 武田 英明
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

生物多様性や環境の問題において共有するべき生物情報は様々な分野に関わる。本研究では、生物情報を共有する Linked Open Data 基盤として構築を進めてきた LODAC Species へ、生物多様性に関する重要なデータである絶滅危惧種情報の統合を行った。和名や学名を手がかりとして効率的に情報を統合できた一方、統合に工夫が必要な種も見られた。これらの現状と課題について報告を行う。
著者
松村 冬子 加藤 文彦 大向 一輝 武田 英明
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

学術会議の参加者は会議中の有益な議論と共に,限られた余暇の時間に開催場所の国や都市の文化などに触れる機会も期待している.本稿では,発表や会場などの会議に関する情報,会場周辺の観光,飲食,交通などの開催場所の地域情報をLinked Data化し,有意義な滞在のための情報提供を行う会議支援システムを構築した.実際に学術会議での運用から得られた知見より,必要とされる機能やデータなどについて議論する.
著者
松村 冬子 小林 巌生 嘉村 哲郎 加藤 文彦 高橋 徹 上田 洋 大向 一輝 武田 英明
雑誌
じんもんこん2011論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.8, pp.403-408, 2011-12-03

近年では,米国や英国をはじめとした世界各国で,標準化されたデータ形式であるLinked Open Data (LOD)に基づいたデータ公開が行われている.LOD はデータのオープン化,分野内でのデータの共有,そして分野を横断したデータの共有を促進するという特徴を持っている.この特徴を考慮して,国内の博物館データベースの統合を行うLODAC Museum プロジェクトにおいては博物館情報を,横浜LOD プロジェクトでは地域で行われるイベントや施設などの地域情報をLOD とし保有している.本稿では,博物館情報と地域情報という異なる分野のLOD を連携活用することにより構築した,横浜のアート情報を提供するYokohama Art Spot と呼ばれるWeb アプリケーションについて報告し,異なるLOD の連携活用によりもたらされる効果について議論した.
著者
武田 英明 大向一輝
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.45, no.6, pp.586-593, 2004-06-15
被引用文献数
17 25

近年のWebにおけるさまざまな活動の中で、特に注目されているのが「Weblog(ウェブログ)」である。1998年頃から登場したWeblogサイトは、すでに全世界で1千万に近い数に達しているといわれており、現在も爆発的に増加している。いまや各プロバイダやポータルサイトでは顧客サービスの一環としてWeblogのホスティングサービスを提供することが当たり前のものとなった。これに伴う関連サービスも数多い。Weblogは既存のマスメディアやジャーナリズムにも大きな影響を与えており、Weblog上での議論が世論に反映するような事例も出始めている。このように、Weblogは社会システムとして定着しつつあると思われる。その一方で、Weblogサイトは一見してそれと判別できるような特殊な形態をしているわけではない。図-1に示すように、従来と同様のHTMLファイルがハイパーリンクによって接続されたものである。このため、Weblogは新たな名称をつけることによって作為的に起こされた一過性の流行現象でしかないと懐疑的にみる向きも多い。しかしながら、Weblogの普及に際して、コンテンツの記述システムや情報収集の手法など、HTMLファイルを公開するまでのプロセスを支援する技術が飛躍的に進歩している。そして、これらの技術がWebのアーキテクチャを変えつつある。本稿ではWeblogをめぐる技術に着目し、これらの解説を中心として、今後のWebの発展の可能性について述べる。まずWeblogの定義から最近の傾向といったWeblogに関するさまざまな事情について概観する。その上でWeblogにとって重要であるWeblogツールについて説明する。さらにWeblogツールの技術的基盤であるメタデータやその利用について説明する。その後にセマンティックWebとWeblogの関係について述べ、最後にまとめと今後の展望について述べる。"
著者
有元 よしの 岡本 真 大向 一輝
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

2008年7月から3ヶ月ごとに全国各地で開催しているARGカフェ&ARGフェストを題材に、業種、職種、専門といったバックグラウンドが異なる人々、特に未知の人物同士が多い人々の間のコミュニケーションを促進し、コラボレーションへの発展を促す仕組みを論じる。 特に今回はJSAI2010での発表「ライトニングトークとパブでの立食パーティーによるコラボレーション促進の試み」以降の経過をまとめる。
著者
丹 英之 大向 一輝 武田 英明
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.24, 2010

ウェブに散在する辞書・百科事典サービスの統合を企図し,日本語リポジトリ「ことはぶ」を構築した.日本語WordNet,国立国会図書館件名標目表による概念ネットワーク,IPA辞書による読みネットワークの各ノードである見出し語を字面繋がりで重ね合わせ,見出し語の文字列を含むURLにて参照可能な,言葉の定義が記載されているリソースへのリンクを提供する.本稿では,このリポジトリについて詳説する.
著者
酒巻 智宏 大向 一輝 丹 英之 武田 英明
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.24, 2010

本研究では、検索エンジンを用いて、漢字人名から読み仮名を獲得する手法の提案を行う。本手法では、与えられた漢字人名をクエリとして検索を行い、検索結果のスニペットに対してパターンマッチングならびに辞書との照合を行い、読み仮名の候補を生成する。また、各候補と漢字人名との共起関係を求めることで、確度の高い候補の抽出を行う。
著者
古川 忠延 松尾 豊 大向 一輝 内山 幸樹 石塚 満
出版者
Japan Society for Fuzzy Theory and Intelligent Informatics
雑誌
知能と情報 : 日本知能情報ファジィ学会誌 : journal of Japan Society for Fuzzy Theory and Intelligent Informatics (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.21, no.4, pp.557-566, 2009-08-15
被引用文献数
1

ブログ上では日々コンテンツが更新されては,他のブロガーを巻き込んでの議論が行われている.本稿ではブログにおけるこうした話題伝播を解析することによる話題語の判別手法を提案する.ブログにおける話題伝播が語とブロガーの影響力によって起こるという仮説の下で,ブログ間の話題伝播を表現する行列を特異値分解することによって,それぞれの影響力を算出し,強い影響力を持つ語を重要語と判別するものである.本手法により,多くのブログ上で突発的に盛り上がる話題だけでなく,嗜好の類似したブロガー間で継続的に言及されている話題の抽出をすることが可能である.
著者
沼 晃介 平田 敏之 濱崎 雅弘 大向一輝 市瀬龍太郎 武田 英明
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.85-97, 2007-01-15
被引用文献数
10

本論文では,学術会議における参加者の活動の振り返り支援ならびに参加者間のコミュニケーションの支援を目的とした,Weblog コンテンツの作成および共有システムActionLog について述べる.ActionLog とは,個人の行動の履歴に基づきユーザのWeblog 上に位置や発表,周囲にいる人などのコンテキストを付加したコンテンツのドラフト(草稿)を自動的に生成するシステムである.行動をドラフトとしてユーザに提示することにより,ユーザが自身の活動を振り返り,その理解を深めることを支援する.生成されたドラフトはユーザの意思により編集,公開され,公開されたコンテンツはコンテキストをもとに閲覧される.エントリは,ユーザの実世界での行動に関する情報とユーザ自身の記述した主観をともなうコンテンツからなり,ユーザの体験を表しているといえる.こうしてコンテキストを共有するユーザ同士の体験の共有とコミュニケーションを促す.我々はActionLog を,第19 回人工知能学会全国大会において大会支援システムの1 つとして実装,運用した.この実装では,他の学会支援システムと連携することによってユーザの行動を取得した.運用の結果,提案システムが参加者の振り返りならびにコミュニケーションの手段として,期待した効果を果たしたことを確かめた.In this research, we propose a system called ActionLog which supports authoring and sharing Weblog contents for the purposes of support on reviewing and support on communicating in academic conferences. ActionLog collects users' actions from other information systems placed at a conference site, and automatically generates drafts of the Weblog contents based on the contexts of the actions. Users can edit and publish entries according to their will. We implemented and applied the system on an academic conference as a field test. The result shows that the system was used both for reviewing their activities and for communicating other participants.
著者
亀田 尭宙 大向 一輝 武田 英明
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.23, 2009

あるリソースにアクセスした際に,ハッシュ関数を用いたコンテンツの同定とOpenIDによるユーザの同定を日時やURLと共に記録することで,情報の提供者および取得者が内容についての証明を得られるようなメタデータベースを構築した.また,このメタデータ同士の関連を記述することでコンテンツの流通をネットワークとして把握し,それを分析することで,コンテンツの信頼性評価に用いることを提言する.