著者
佐原 宏典 小林 悠也 中村 健二郎 尾又 由佳乃 阿部 圭典 染谷 昴 西尾 勘汰 飯塚 俊明
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空宇宙学会論文集 (ISSN:13446460)
巻号頁・発行日
vol.67, no.6, pp.205-210, 2019 (Released:2019-12-05)
参考文献数
20
被引用文献数
2

Microsatellites are now in vogue and a lot of and a variety of missions using them are progressed in the world, some of them require propulsion system to realize a highly precise attitude control or orbit transfer. In order to satisfy the requirements, we are developing Microsatellite-Friendly Multi-Purpose Propulsion System, MFMP-PROP, with capabilities of both mono-propellant and bi-propellant modes to provide both of small impulse bit and large delta-V, under the policies of Safety First, Border Free, Effective COTS, and Easy Scalability, based on the techniques of 60wt% Hydrogen Peroxide. We conducted captive tests of a thruster for mono-propellant mode under bi-propellant mode to confirm its stable ignition and continuous operation, and obtained performances under its pre-heating temperature and mixing ratio of hydrogen peroxide and ethanol, of 160 seconds of specific impulse at the highest.
著者
木口 倫一 岸岡 史郎 小林 悠佳 深澤 洋滋 阪口 晴香
出版者
和歌山県立医科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

慢性疼痛の分子基盤解明を目的とし、核タンパク質であるヒストンの役割に着目した。末梢神経傷害後にはマクロファージなどの免疫細胞が浸潤し、ケモカインに代表される種々の疼痛増悪因子を産生する。これらの発現はヒストンのアセチル化やメチル化修飾に基づいて生じることを明らかにした。またヒストン修飾を受けたマクロファージは疼痛増悪に関与する性質に変化しており、薬物処置によりそのマクロファージを沈静化させると慢性疼痛が改善することを見出した。結論として、マクロファージにおけるヒストン修飾変化が慢性疼痛病態の鍵であり、新たな治療標的として期待される。
著者
小林 悠介 國仲 寛人 Kobayashi Yusuke Kuninaka Hiroto
出版者
三重大学教育学部
雑誌
三重大学教育学部研究紀要 自然科学・人文科学・社会科学・教育科学・教育実践 = Bulletin of the Faculty of Education, Mie University. Natural Science, Humanities, Social Science, Education, Educational Practice
巻号頁・発行日
vol.70, pp.15-20, 2019-01-04

虹は大気中に漂う雨滴によって生じる大気光学現象である。一般に対日点を中心にして約42°のところに生じる虹が主虹、約51°のところに生じる虹が副虹と呼ばれる。これらは、水滴内での反射回数に対応しており、主虹は1回、副虹は2回水滴内で反射した光線によって生じることが知られている。また、理論上3回以上の反射に対しても虹は存在し、それらを高次の虹と呼ぶが、実際に観測された例は世界的に見ても稀である。本研究では、高次の虹を実験室で再現することを目的とし、雨滴の代わりに虹ビーズを用いた。まず、虹ビーズの屈折率を計測し、そこから高次の虹がどのように生じるかを予想し、それをとらえるための実験装置を作成した。その結果、高次の虹と思われる虹を観測することに成功した。虹の視半径、スペクトル配列の順から、観測された虹は3次の虹であると断定した。
著者
木寺 元 稲垣 浩 小林 悠太 前田 貴洋 林 嶺那
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2023-04-01

本研究の目的は、学歴やジェンダーが個人の職務経験(専門性)に及ぼす影響を解明することを通じて、ジェネラリスト型公務員像を再検討することにある。学術的独自性としては、30年間を超える長期間のデータセットを利用し、日本型雇用の転換期における公務員人事の変容を解明する点が挙げられる。長期間データによる人事分析は、民間部門にはトヨタを対象とする辻(2011)が存在するが、公共部門に関しては行われていない。画期的な大規模データセットを用いることで、大学進学率の向上や女性の社会進出などの日本社会の変動が、公共部門に与えたインパクトを分析可能となる。
著者
飯塚 俊明 西尾 勘汰 阿部 圭典 川村 壮司 加藤 岳仁 賀来 将大 伴野 眞優 松島 純 小林 悠也 中村 健二郎 佐原 宏典
出版者
独立行政法人 国立高等専門学校機構 小山工業高等専門学校
雑誌
小山工業高等専門学校研究紀要 (ISSN:02882825)
巻号頁・発行日
vol.50, pp.63-68, 2017-12-25 (Released:2019-01-28)

This paper reports fundamental study on performance degradation, caused by solid catalyst, of 60wt% hydrogen peroxide thruster for small satellites. The chemical in-space propulsion system, with 60wt% hydrogen peroxide, has been proposed and developed based on three policies, safety first, border free, and effective COTS. Platinum based metal honeycomb solid catalyst has been installed to BBM of thruster, and the solid catalyst is one of cause to limit lifetime of the thruster. In this study, to understand degradation, comparison between observation results of solid catalyst surface by FE-SEM/EDS and thruster performance has been conducted. Small cracks have been observed on upstream surface. The evident growth of cracks has not been found; however, instability of response time has been confirmed.
著者
関 博紀 梅澤 明日香 大里 玲奈 長田 怜也 小林 悠佳
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第69回研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.258, 2022 (Released:2022-08-30)

本研究はMV独自の表現を確かめることを目的として、実際のMV60作品を対象に、楽曲と映像の組み合わせの特徴を、作品の長さ、登場人物、編集の3点に注目して分析した。その結果、MVには、作品の長さは楽曲の長さとほぼ合致すること、9割を超える作品で歌手が出演していること、多くの作品が100前後のカット数で成り立つことが分かった。また、各項目同士の関係から、作品の長さは楽曲の制約を強く受けること、MVにおいて歌手は9割を超える作品に出演しているものの、それだけでは成立しづらく、その他の演出が行われること、テンポとカット割については弱い正の相関があることが分かった。以上の結果を映像と楽曲の関係から考察した。
著者
松岡 友実 五十嵐 公嘉 齋藤 智之 高田 希望 橋本 玲奈 一條 聖美 小林 悠 田中 裕也 川本 俊輔 宮里 紘太 秋谷 友里恵 小林 洋輝 堀越 周 馬場 晴志郎 高島 弘至 逸見 聖一朗 功力 未夢 岡本 裕美 阿部 雅紀
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.1-6, 2023 (Released:2023-01-28)
参考文献数
8

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)において透析患者は重症化リスクが高く,COVID-19流行初期は,原則として全例入院加療で対応していた.しかし,東京都においては受け入れ可能な入院施設は限定され,新規陽性患者数の急増により,入院調整が困難な状況に陥っていた.そのため,東京都は2021年12月中旬に透析患者の受け入れが可能なCOVID-19透析患者の収容施設として,旧赤羽中央総合病院跡地を活用した酸素・医療提供ステーション(東京都酸素ステーション)を開設した.2022年1月1日~8月31日まで,酸素ステーションで受け入れたCOVID-19透析患者の現況を報告する.入所患者は211人,平均年齢は65歳,転帰は,自宅退院194例(92%),転院16例(7.5%)(そのうち肺炎の疑い13例(6.1%)),死亡1例(0.5%)であった.当施設は東京都のCOVID-19透析患者の入院待機者数の減少および病床ひっ迫の緩和の機能を果たし,また,治療の介入により重症化や入院を予防しており,施設の運用は有効であった.
著者
小林 悠 飯田 樹里 坂田 秀勝 松林 圭二 佐藤 進一郎 生田 克哉 紀野 修一
出版者
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
雑誌
医学検査 (ISSN:09158669)
巻号頁・発行日
vol.70, no.4, pp.740-747, 2021-10-25 (Released:2021-10-25)
参考文献数
24

E型肝炎ウイルス(HEV)はE型肝炎の原因ウイルスであり,本邦では遺伝子型3型と4型が検出されている。北海道では高病原性である4型が他地域よりも高率に検出されるため,われわれは3型と4型を迅速に鑑別可能なマルチプレックスreal-time RT-PCR法(鑑別PCR)を開発した。今回,遺伝子型およびHEV RNA濃度既知の献血者由来検体を対象に,リアルタイムPCR試薬であるQuantiTect Probe RT-PCR Kit(従来試薬)およびReliance One-step Multiplex RT-qPCR Supermix(BIO-RAD,A試薬)を用いて,鑑別PCRにおいて感度などに変化があるかを検討した。各遺伝子型のリニアダイナミックレンジは,3型に対しては同等で,4型に対してはA試薬が従来試薬よりも線形区間が10倍広範囲であった。PCR効率は,3型で109.9% vs. 108.3%,4型で89.7% vs. 97.1%であり,血漿1,000 μL使用時の検出感度は,3型で20 IU/mL vs. 19 IU/mL,4型で66 IU/mL vs. 16 IU/mLであった(いずれも従来試薬vs. A試薬)。A試薬により4型に対するPCR効率および検出感度は向上し,高病原性である4型の感染者において遺伝子型情報をより早期に提供可能であり,その後の治療に有用と考えられた。
著者
小林 悠歩 筒井 一伸
出版者
農村計画学会
雑誌
農村計画学会誌 (ISSN:09129731)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.320-327, 2018-12-30 (Released:2019-12-30)
参考文献数
15
被引用文献数
3

The purpose of this study is to reveal the characteristics of activities for maintaining rural community by collaboration with non-residents of family members by focusing on the case of Nishiotaki, Iiyama City, Nagano Prefecture. As a result of our survey, it was revealed that there are three types of way non-residents of family members are involved with community activities: participation in only recreational activities; participation in only required activities; and participation in both recreational and required activities. It was also found that year after year, the number of the non-residents who are involved with community events or associations has increased, but the number of them is limited, because some of them have more than one role in the community and all of them are not interested in the community activities. Therefore, it is necessary to think to involve non-residents who are not family members in the community activities.
著者
小松原 孝夫 眞柄 慎一 小林 悠 放上 萌美 皆川 雄介 岡崎 実 遠山 潤 高橋 幸利
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.51, no.4, pp.254-259, 2019 (Released:2019-10-26)
参考文献数
18

Rasmussen脳炎 (Rasmussen encephalitis; RE) は, 主に小児期に発症し, 慢性局在性脳炎をきたす自己免疫性疾患である. 通常, 一側性のてんかん発作を初発症状として発症し, 数年の経過を経て対側大脳半球の進行性萎縮と痙性片麻痺が徐々に顕在化する. 今回てんかん発作が先行せずに発症した非典型REの4歳6か月女児例を経験した. 痙性片麻痺で発症し, 一側大脳半球の進行性萎縮を認め, 診断基準3項目中2項目を満たしたためREと診断した. 補助診断として, 髄液中抗グルタミン酸受容体抗体が強陽性を示し, 髄液granzyme B濃度の有意な上昇を認めた. メチルプレドニゾロンパルス療法, 経静脈的γグロブリン療法が病態の改善に有効であった. 同様の症例はヨーロッパコンセンサス研究でRE with delayed seizures onsetとして紹介されている. 過去の報告と同様に, 本例の経過からは, REでは自己免疫反応が先行し, のちに慢性的な大脳障害を来すことが示唆された. REの特に病初期においては, てんかん発作を伴わない症例が存在することに注意が必要である.
著者
苛原 香 小牧 宏文 本田 涼子 奥村 彰久 白石 一浩 小林 悠 東 慶輝 中田 智彦 大矢 寧 佐々木 征行
出版者
一般社団法人 日本小児神経学会
雑誌
脳と発達 (ISSN:00290831)
巻号頁・発行日
vol.44, no.6, pp.450-454, 2012 (Released:2014-12-25)
参考文献数
20

【目的】先天性筋無力症候群 (congenital myasthenic syndrome ; CMS) の特徴を明らかにする.  【方法】CMSと診断した5例の臨床経過, 診察所見, 電気生理学的所見などを後方視的に検討した.  【結果】4例が乳児早期に筋力低下と運動発達遅滞, 1例は3歳時に運動不耐で発症した. 幼児期以降に1日単位で変動または数日間持続する筋力低下を全例で認めたのが特徴的で, 日内変動を示したのは1例のみであった. 反復神経刺激では, 遠位の運動神経では減衰を認めない例があった. 塩酸エドロフォニウム試験では, 眼瞼下垂を示した3例全例で改善を認めなかった. 全例で薬物治療による改善を示した.  【結論】CMSはていねいな診察と電気生理検査により診断可能で薬物治療が行える疾患である.
著者
小林 悠記 小林 真輔 坂主 圭史 武内 良典 今井 正治
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.45, no.5, pp.1311-1321, 2004-05-15
被引用文献数
14

本稿では,コンフィギュラブルなVLIW プロセッサのアーキテクチャモデルに基づいたプロセッサ仕様記述から,合成可能なHDL 記述を生成する手法を提案する.本生成手法では,パイプラインステージの数やスロットの数,発行された命令を適切なリソースに割り付けるディスパッチ処理のルールなどを変更することが可能である.これらの変更パラメータや各命令の動作は,プロセッサ仕様記述中に表現されてり,VLIW プロセッサのパイプライン制御を含む制御部,命令デコーダ部,データパスはこのプロセッサ仕様記述から生成される.提案手法で用いるプロセッサ仕様記述の記述量は小さく,変更量もまた小さいため,提案手法を用いることで,設計者は効果的に設計空間探索をすることができる.評価実験では,約8 時間で36 種類のプロセッサ仕様を記述でき,その記述量は生成されるHDL 記述の記述量と比較して約82%削減できることを確認した.This paper proposes a synthesizable HDL code generation method using a processor speciffication description based on a configurable VLIW processor model.The proposed approachcan change the number of pipeline stages,the number of slots,and a dispatching rule that manages issued operations assigned to resources,and these parameters and each instruction behavior are represented in the processor specification description.The control logic including the pipeline controller,the decode logic,and the data path for VLIW processor are generated from the processor specification.Designers can explore ASIP design space using the proposed approach effectively,because the amount of description is small and the modification cost is also small.Using this approach,it took about eight hours to design 36 VLIW processors. Moreover,this approach provides a 82%reduction on the average compared to the description of the HDL code.