著者
川本 庸太 田山 剛崇 佐和 章弘 門出 孝美 佐島 進 吉岡 真理 三宅 勝志 森田 修之 木平 健治
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.128, no.8, pp.1221-1226, 2008-08-01 (Released:2008-08-01)
参考文献数
12
被引用文献数
2 3

Impetigo contagiosa staphylogenes is commonly treated by administering a combination of nadifloxacin and tetracycline ointments. However, it is not clear whether nadifloxacin and tetracycline are stable after mixing. The purpose of this study was to evaluate the stability of these agents in combination. We also evaluated changes in antibacterial activity after mixing. Mixing the two ointments caused tetracycline to change from yellow to brown in the admixture. Furthermore, the tetracycline content in the ointment decreased in a time-dependent manner, to about 40% at 288 h after mixing. In addition, the nadifloxacin content in the ointment did not change 288 h after mixing. In an alkaline environment (pH 9.0 and 11.0), the tetracycline content decreased and the color of tetracycline changed to brown. These results suggest that sodium hydroxide, which is an additive in nadifloxacin ointment, influences the content of tetracycline. We evaluated the chemical sensitivity of Staphylococcus aureus using disk tests. Nadifloxacin and tetracycline ointment showed the largest radius of inhibition circle, followed by the admixture 0 h after mixing and the admixture 72 h after mixing. These results suggest that the antibacterial activity is inhibited by the admixture. We propose that pharmacists should avoid mixing nadifloxacin with tetracycline ointment in the treatment of impetigo contagiosa staphylogenes and should take care to avoid interactions caused by additives in the ointments.
著者
岡 真理
出版者
岩波書店
雑誌
思想 (ISSN:03862755)
巻号頁・発行日
no.989, pp.1-3, 2006-09
著者
岡 真理 林佳 世子 藤元 優子 勝田 茂 石川 清子 山本 薫 浜崎 桂子
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

日本における、中東の三大言語文化圏であるアラブ世界、イラン、トルコの現代文学研究者を結集し、中東現代文学のさまざまな時代、作品・作家における「ワタン(祖国)」表象の分析・考察をおこない、それを通して、歴史的には近代初頭から植民地時代を経て2011年の一連のアラブ革命に至る、西アジアから北アフリカに及ぶ中東諸諸社会における、「祖国」なるものをめぐる文化的ダイナミズムを明らかにするとともに、中東に生きる人々の生と精神性の諸相の一端を探究した。
著者
岡 真理
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.59, no.3, pp.28-36, 2010-03-10 (Released:2017-08-01)

昨年暮れから3週間にわたり、ガザ地区はイスラエルによる一方的な破壊と殺戮に見舞われた。この攻撃は、61年前、イスラエル建国によってパレスチナ人を襲った「ナクバ」(大いなる破局)の暴力が、この間、ひとたびも終わってはいないことをあらためて証明した出来事だった。その爆撃の只中で、一人の英文学者が「今、そこ」で起きている事態を日々、メールで世界に向けて発信し続けた。その記録は日本で『ガザ通信』という一冊の書物にまとめられる。これらは何を意味するのか?戦火の中からインターネットを使って現地の声が発信されることは、もはや珍しくない。イラク戦争については、そうした「声」がいくつも書籍化されている。その意味では、「イラク」という記号が「ガザ」という記号に置き換わっただけだ。そこにどんな意味を-しかも、文学的な-を見出そうというのか?『ガザ通信』を素材に、このテクストをめぐる思想的、文学的コンテクストについて考察したい。
著者
岡 真理 宮下 遼 山本 薫 石川 清子 藤元 優子 福田 義昭 鵜戸 聡 田浪 亜央江 中村 菜穂 前田 君江 鈴木 珠里 石井 啓一郎 徳原 靖浩 細田 和江 磯部 加代子 岡崎 弘樹 鈴木 克己 栗原 俊秀 竹田 敏之
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2015-04-01

アラビア語、ペルシア語、トルコ語、ヘブライ語など中東の諸言語で、中東地域で生産される作品のみならず、中東に歴史的出自を持つ者によって、欧米など地理的中東世界を超えた地域で、英語、仏語、独語、伊語などの西洋の諸言語で生み出される作品をも対象に、文学や映画などさまざまなテクストに現れた「ワタン(祖国)」表象の超域的な分析を通して、「ワタン」を軸に、近現代中東世界の社会的・歴史的ありようとそのダイナミズムの一端と、国民国家や言語文化の境界を越えた共通性および各国・各地域の固有性を明らかにすると同時に、近現代中東の人々の経験を、人間にとって祖国とは何かという普遍的問いに対する一つの応答として提示した。
著者
岡 真理 宮下 遼 新城 郁夫 山本 薫 藤井 光 石川 清子 岡崎 弘樹 藤元 優子 福田 義昭 久野 量一 鵜戸 聡 田浪 亜央江 細田 和江 鵜飼 哲 細見 和之 阿部 賢一 呉 世宗 鈴木 克己
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2020-04-01

難民や移民など人間の生の経験が地球規模で国境横断的に生起する今日、人間は「祖国」なるものと様々に、痛みに満ちた関係を切り結んでいる。ネイションを所与と見なし、その同一性に収まらぬ者たちを排除する「対テロ戦争パラダイム」が世界を席巻するなか、本研究は、中東を中心に世界の諸地域を専門とする人文学研究者が協働し、文学をはじめとする文化表象における多様な「祖国」表象を通して、人文学的視点から、現代世界において人間が「祖国」をいかなるものとして生き、ネイションや地域を超えて、人間の経験をグローバルに貫く普遍的な課題とは何かを明らかにし、新たな解放の思想を創出するための基盤づくりを目指す。