著者
藤井 光男
出版者
産業学会
雑誌
産業学会研究年報 (ISSN:09187162)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.21, pp.21-34,172, 2006-03-31 (Released:2009-10-08)

Now modern China, “the production centre of the world” shows high rate economic growth. Chinese GDP is very high level every year. However as negative aspects of Chinese high economic growth, there are rapidly increasing social disparities including large gap in income between the coastal urban area and the inland rural area. Therefore the rural migrant workers “mingong” which is replaced from workers of state owned enterprises “gongren” suffer from hard life and heavy labor. This paper focuses on hard conditions of these rural migrant workers and tries to investigate the causes of these problems.
著者
大原 佳世子 川西 秀則 伊藤 大 正岡 亮太 藤井 光子 福本 幸夫
出版者
日本野生動物医学会
雑誌
日本野生動物医学会誌 (ISSN:13426133)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.99-104, 2000 (Released:2018-11-03)
参考文献数
10

広島県(農林水産部)が1994年から実施したツキノワグマ保護管理計画に基づいて捕獲された野生ニホンツキノワグマの, 薬物による不動化を実施した。不動化の方法は, 箱罠またはくくり罠で捕獲された個体に対して, 20%塩酸ケタミンと2%あるいは5%塩酸キシラジンの混合液を, 吹き矢, 麻酔銃または注射器によって筋肉内注射した。実施した26例のうち, オス12例, 雌3例の合計15例で, 初回の注射で不動化することができた。基準投与量は体重1kg当たりケタミン10mg, キシラジン1mgとし, 推定体重に基づいて投与量を計算し, 不動化後に実測した体重から体重1kg当たりの投与量を逆算した。実際の投与量は体重1kg当たり, 最低ケタミン6.25mg+キシラジン0.625mgから, 最高ケタミン20.00mg+キシラジン2.00mgで, 注射後3〜11分で不動化した。また, この不動化に要した注射液の注入量は, 最少が体重26kgの個体に対する1.75ml(20%ケタミン液+5%キシラジン注射液使用), 最多が体重75kgの個体に対する15ml(20%ケタミン液+2%キシラジン注射液使用)であった。不動化薬投与による副作用と思われる症状は, 1頭において軽度の全身性痙攣と唾液分泌昂進を認めたが, 無処置で覚醒した。
著者
寶来 正子 大槻 知忠 高橋 渉 小島 定吉 鵜飼 正二 藤井 光昭
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1996

型理論の研究で明らかにしたい事柄の一つに,与えられた型システムで型付け可能な項全体を適当な同値関係(例えば,β同値,βη同値,またはその他の同値関係)の下で同値類に分類したとき,その全体がどのような数学的構造を成すかを知ることが上げられる.これは本来,意味論の中心的な研究課題であると言えるが,型理論の場合,この問題に対して構文論(または証明論)的なアプローチの可能性が考えられる.本研究では,構文論的アプローチによって,単純型理論における型付き項全体を,同値関係βηで割った商集合を,ある種の文法的手法を用いて表現することに成功した.ここで用いた手法は,文脈自由文法の名で親しまれている概念を,この目的のために拡張したもので,述語論理における項や,これを拡張した種々の型理論の項から成る集合を端的に表現できる一般的な枠組みであり,今後,単純型以外の種々の体系に対しても,有用性を発揮することが期待される.この,新たに導入した文法的方法の一つの応用として,型理論の型付き項を用いて,自由代数構造の上のどのような関数が表現可能かを調べる問題が上げられる.型のないラムダ計算の項を用いて表現可能な自然数関数はちょうど計算可能関数と一致し,単純型理論の場合はそれが拡張多項式と一致することが知られているが,これを一般の自由代数構造上の関数に拡張すると,単純型理論の場合でも議論が非常に複雑になり,その結果,表現可能な関数についてある種の特徴付けがすでに得られているものの,満足のいく結果とは言い難い.この問題に対して,我々の文法的手法を用いて,既存の結果とは異なる見通しの良い新しい特徴付けを得ることができた.この結果を更に単純型以外の型理論に拡張する試みを今後続けたいと計画している.
著者
岡 真理 宮下 遼 新城 郁夫 山本 薫 藤井 光 石川 清子 岡崎 弘樹 藤元 優子 福田 義昭 久野 量一 鵜戸 聡 田浪 亜央江 細田 和江 鵜飼 哲 細見 和之 阿部 賢一 呉 世宗 鈴木 克己
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2020-04-01

難民や移民など人間の生の経験が地球規模で国境横断的に生起する今日、人間は「祖国」なるものと様々に、痛みに満ちた関係を切り結んでいる。ネイションを所与と見なし、その同一性に収まらぬ者たちを排除する「対テロ戦争パラダイム」が世界を席巻するなか、本研究は、中東を中心に世界の諸地域を専門とする人文学研究者が協働し、文学をはじめとする文化表象における多様な「祖国」表象を通して、人文学的視点から、現代世界において人間が「祖国」をいかなるものとして生き、ネイションや地域を超えて、人間の経験をグローバルに貫く普遍的な課題とは何かを明らかにし、新たな解放の思想を創出するための基盤づくりを目指す。
著者
藤井 光男
出版者
経営史学会
雑誌
経営史学 (ISSN:03869113)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.1-27, 1976-10-15 (Released:2010-05-07)
参考文献数
69

Thirty years have passed since World War II and Japanese capitalism at present has had to make a dramatic shift from a rapid growth period to a stagnation period. During the rapid growth period big business invested heavily on equipment to meet demand. At the same time monopolistic industries ran wild and today, when Japan is facing its most serious depression large firms are under fire and are faced with a need to re-examine their social responsibility.Which it may be said that the present crisis was brought about by the abnormal growth of big industry under the recent government and political guidance, on the other hand the causes can also be seen in the business activities since the Meiji Era. Some of the harmful practices continue to this day. The evidence of this can be seen in the recent Lockeed scandal in which individual influence peddlars spanning politics and business played a regretful part. This is a continuation from the Meiji Era. Also, the recent industrial pollution can be traced to business practices initiated in the Meiji Era and continued at present. Thus, big business at present is facing a trial and faces a historical test for it present social evils which had roots in the Meiji Era.I will therefore try to look into the government business ties in this article.
著者
藤井 光男
出版者
経営史学会
雑誌
経営史学 (ISSN:03869113)
巻号頁・発行日
vol.8, no.3, pp.58-93, 1973-04-25 (Released:2009-10-14)

The silk-spooling industry was one of the important traditional industries in Japan, developed since before the Meiji Restoration. Before World War II it developed in many localities as a key export industry and accerelated the overall development of capitalistic production in Japan by earning handsome foreign exchange. However, after World War II, the conditions of the industry changed conspicuously. The new synthetic fibres, especially “nylon” took the place of raw silk as a raw material of the U. S. fullfashioned hosiery industry. On the other hand, the rapid economic growth, especially the development of heavy and chemical industries, pulled apart laboreres from the toilsome manual labor in the silk-spooling industry. Many silk-spooling firms have closed their factories and diversified their investment into many other industries. Some of them have been going forward to invest in foreign countries, such as Brasil and Paraguary. The Katakura and the Gunze have taken the lead in such new development.
著者
ジャリリナスラバディ サイード 糸井 龍一 ヴァルディマルソン ポール 藤井 光 田中 俊昭
出版者
日本地熱学会
雑誌
日本地熱学会誌 (ISSN:03886735)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.113-121, 2011-07-25
参考文献数
19

サバラン地熱地域はイラン国の東北部に位置し,現在開発が進められている。建設予定のシングルフラッシュ型発電所の分離熱水が有するエネルギーとエクセルギーは生産流体の全エネルギーおよび全エクセルギーのそれぞれ54.8%,41.4%を占める。分離熱水は複合発電および地域熱利用システムに利用することができる。この分離熱水活用のためにシングルフラッシュ型発電所と併せた複合発電システムとしてバイナリー発電を採用した場合のフィージビリティスタディをおこなった。その結果バイナリー発電所の出力として17,151kWが得られた。エネルギーおよびエクセルギーに関する数学モデルを構築し,それをソフトウェアEngineering Equation Solverを用いて解析を行った。その結果,凝縮器と蒸発器において最大のエクセルギー損失が発生し,エクセルギー全損失に占める割合はそれぞれ12.1%,33.4%である。バイナリー発電所のエネルギー効率およびエクセルギー効率は,それぞれ6.25%および34.4%である。さらに,グラスマン図を用いてバイナリー発電所内におけるエクセルギーの全体的な流れを示した。これらの結果より,エクセルギー解析を行うことは生産されたエネルギーを地熱発電所にて最適に利用するうえで有用であることを明らかにした。
著者
山本 向三 飯塚 万利子 赤坂 江美子 馬渕 智生 梅澤 慶紀 太田 幸則 松山 孝 小澤 明 藤井 光子 川端 寛樹 渡邉 治雄 古屋 由美子 黒木 俊郎 谷 重和
出版者
医学書院
雑誌
臨床皮膚科 (ISSN:00214973)
巻号頁・発行日
vol.59, no.12, pp.1161-1164, 2005-11-01

要約 62歳,女性.神奈川県宮ヶ瀬の山林にハイキング後,右膝に吸血したヒルに気付いた.その14日後より吸血部に紅斑と,同部の疼痛が出現し,38℃台の発熱も認め,さらに2日後には,吸血部を中心に環状に紅斑が拡大した.また,全身に発疹が出現し,頭痛,関節痛,全身倦怠感などの全身症状も伴っていた.セフェム系抗生剤点滴を行い,これらの症状は改善した.なお,Lyme病抗体価は陰性であった.皮膚症状としての環状紅斑,また全身症状を呈したヒル咬傷は稀と思われた.
著者
野本 卓也 藤井 光 内田 洋平 利部 慎 嶋田 純
出版者
THE GEOTHERMAL RESEARCH SOCIETY OF JAPAN
雑誌
日本地熱学会誌 (ISSN:03886735)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.185-197, 2012-10-25 (Released:2013-05-10)
参考文献数
25
被引用文献数
1

Today, it is important to expand the use of untapped energies for tackling the climate change issues. The energy in the shallow ground is one of the most promising untapped energy sources. However, a geothermal heat pump (GHP) system is not well utilized in Japan, especially in the warm areas. In order to investigate the possibility to introduce the GHP systems in the warm areas of Japan, a comprehensive research was carried out choosing the Kumamoto Area, Kyushu, Japan, as the target area. In this study, a suitability map of GHP systems was developed applying a single ground heat exchanger model at several locations of the plain. The suitability map showed that the center of Kumamoto City, Suizenji, and Kikuyo Town were the good candidates of high performance of GHP systems. Moreover, the amount of CO2 reduction with the application of GHP systems was evaluated on the basis of the performance of the system predicted by the numerical model. From this result, the effect of about 80,000-ton CO2 reduction in a year was shown by introduction of GHP systems in Kumamoto area.
著者
ルトファー ラーマン 藤井 光雄
出版者
JAPAN TECHNICAL ASSOCIATION OF THE PULP AND PAPER INDUSTRY
雑誌
紙パ技協誌 (ISSN:0022815X)
巻号頁・発行日
vol.24, no.12, pp.649-664, 1970

ポリ酢酸ビニルエマルジョンを常法により作成し,ピーター添加法,エマルジョン含浸法および樹脂のアセトン溶液による含浸法により加工紙を作り,この加工紙の樹脂含有量の測定および光学ならびに電子顕微鏡観察を行ない,それぞれの加工法の根本的相違について研究した。紙はロ紙をランペンミルによって叩解し,種々の叩解度の紙をTAPPI法によって作成した。<BR>叩解度はカナダフリーネス270~450程度,樹脂含有量は0~40%程度のものを作った。すなわち叩解度の異る紙を用い,ピーター加工,エマルジョン含浸加工および溶液含浸加工により樹脂含有量の異るものを作成し試料とした。結果を要約すれば次の如くである。<BR>含浸加工の場合は叩解度の増大に伴って,樹脂含有量は減少するが,ビーター加工の場合は増大する。ビーター加工において使用した樹脂の歩留りは叩解度の増加に従って増大する。いずれにせよ叩解度の影響は大きい。これは繊維間の空間やフィブリル化,繊維表面などの点から説明される。<BR>顕微鏡観察の結果から加工法と紙中における樹脂の状態に関する知見を得て,それぞれの加工法の加工効果を推定し,全般的にいつてビーター加工は最も加工効果が低く,溶液含浸加工は最大であることなどを明かとした。
著者
猪谷 富雄 加藤 恒雄 藤井 光彦 富永 保人
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物学会中国支部研究集録
巻号頁・発行日
no.25, pp.28-29, 1983-08-08

いわゆるデントライス構想として、超多収で作りやすく、しかも、食用米と識別可能な飼料専用米の育成が叫ばれている。その有望種として1978年現農業研究センターで育成、発表されたBG系統がある。この系統は、従来から知られていた大粒種であるイタリアのセシア、中国の長香稲ならびに日本のたいほうを母本として作出された。BG系統は粉質部の大きい超大粒種であり、荒砕きで自家用飼料として調整できるばかりでなく、食用米と玄米外観だけで明瞭に区別できる。一方、イタリアのアルボリオも各地で試作され、評価されている。演者らは、これら大粒系統の特性と利用面についての研究を行なっているが、今回、施肥量が生育、収量に及ぼす影響について実験を行ない若干の知見が得られたので、その概要を報告する。
著者
井岡 聖一郎 藤井 光
出版者
弘前大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

浅層地盤を対象に地盤の見かけ熱伝導率の変動メカニズムの解明とその変動の結果もたらされる熱交換資源量評価を目的として,長さ約8mの地中熱交換器を設置し熱応答試験を実施した。浅層地盤の見かけ熱伝導率の変動を引き起こす要素として地下水面深度の違いを想定し,地下水面深度が異なる5月と9月に熱応答試験を実施した。その結果,地下水面深度が深い9月の試験結果は,熱交換量が少なく熱応答試験の出口温度が5月より高い値を示した。したがって,本研究で対象とした浅層地盤の見かけ熱伝導率変動メカニズムの要因として,地下水面深度の変動が重要であり,地下水面深度が深くなれば,熱交換資源量が小さくなることが示された。
著者
藤井 光男 藤井 治枝 大西 勝明 丸山 惠也 趙 玉志 古賀 義弘 ZHAO Yu-Zhi 李 占祥 趙 亨済 李 占国 とう 必きん 加茂 紀子子 高久保 豊 劉 永鴿 柴崎 孝夫 菊地 進 大橋 英五 小林 英夫
出版者
日本大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1996

我々の国際学術共同研究は、日本企業のアジア進出に伴う国際分業の進展と、技術移転・労務問題との関連を調査・解明することを目指している。このため第1年度(平成8年度)ではまず韓国・中国の研究者(複数)を招請して、日本の自動車と同部品企業や浜松テクノポリスを訪ねて研究交流を図り、また他方では中国東北部長春の有力国有自動車企業、第一汽車のほか、大連経済開発区の日系三資企業を調査して、実態解明に努めた。次に第2年度(平成9年度)では、引き続いて前述第一汽車の補足調査を進める一方で、北京地域の首鋼日電など電機・電子企業や、さらに上海・蘇南地域の電機や繊維・アパレル関連日系三資企業や郷鎮企業の調査を実施した。そして第3年度(平成10年度)では、韓国蔚山地域の現代自動車や同重工業、ついでソウルの現代電子など財閥系企業の資料採訪を行い、最後に上海蘇南地域の郷鎮ビッグビジネス数社を調査して実態分析の締めくくりとした。こうして我々は冒頭に掲げた研究課題に沿い、東アジアの代表的諸産業の企業研究に関してかなり詳細な資料を収集し、実態を解明し得たと考えるので、今後は理論的・実証的検討によってこれを体系化し、研究書として刊行することを企画している。