著者
川崎 浩太郎
出版者
駒澤大学
雑誌
英米文学 (ISSN:03867463)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.61-72, 2001-03-25
著者
川崎 浩司 鈴木 一輝 高杉 有輝 青木 伸一
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集B3(海洋開発)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.I_1170-I_1175, 2014

台風0918号襲来時に伊勢湾・三河湾で観測された気象・海象観測データに基づき,同台風による高潮特性を議論するとともに,台風0918号が三河湾の水塊構造に及ぼす影響について考究した.その結果,三河港で生じた高潮は,台風通過の影響で伊勢湾側の水塊が自由長波として三河湾湾内に流入したことによって生じたことがわかった.さらに,密度・水質構造の観点からは,台風接近時の東風に起因した鉛直混合により底層の貧酸素状態が解消されたこと,台風通過の河川出水に伴って密度成層の再形成やクロロフィルaの増大が生じるなど,台風襲来時のみならず,台風通過後においても三河湾の水塊構造が大きく変化することを明らかにした.
著者
岩﨑 理浩 福田 英輝 林田 秀明 北村 雅保 小山 善哉 介田 圭 川崎 浩二 前田 隆浩 齋藤 俊行
出版者
一般社団法人 口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.66, no.5, pp.445-451, 2016 (Released:2016-12-08)
参考文献数
19

長崎県内には51の有人島があるが,離島は本土と比較して現在歯数が少ない.これは離島特有の歯科医院へのアクセスの悪さが関係していると考えられている.しかし,同じ離島であっても歯科医院の有無が現在歯数に与える影響や無歯科医離島住民の受療行動についての研究はなされていなかった.そこで,平成17年以降長崎大学が実施した五島市での口腔内診査と,平成22年に五島市が実施した無歯科医離島における歯科受療に関するアンケート調査を用いて,口腔内の現状と受療行動について分析した.その結果,無歯科医離島は,歯科医院のある離島と比較して平均現在歯数が有意(p<0.01)に少なく(無歯科医離島:10.8±10.5本,歯科医院のある離島:15.9±10.4本),無歯顎者の割合が有意(p<0.01)に高かった(無歯科医離島32.3%,歯科医院のある離島15.6%).また,住民の約半数の者が治療回数を減らすために抜歯を他の治療よりも優先した経験を有すること,約9割の者が島内での歯科受療を希望していることが明らかとなった.これより,無歯科医離島では,時間的,地理的制約から歯科医療機関への頻回のアクセスが困難であるため,治療回数を減らすために抜歯することが,当該地区の平均現在歯数が少なく,無歯顎者の割合が高い理由の一つと考えられた.本調査結果より,無歯科医離島における歯科医療サービスの提供体制の構築が急がれるとともに,予防対策の充実を図る必要性が示唆された.
著者
山崎 卓 日高 敏郎 川崎 浩正 西原 昇 桑澤 隆補 扇内 秀樹
出版者
一般社団法人 日本有病者歯科医療学会
雑誌
有病者歯科医療 (ISSN:09188150)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.12-19, 2001-01-20 (Released:2011-08-11)
参考文献数
16

口腔機能, 特に咬合および咀嚼は全身の健康保持に重要な役割を果たしている。今回われわれは, 肥満症患者の口腔疾患および咀嚼機能を調査し, 健常者との比較検討を行なったので報告する。肥満症患者32例に対し10項目について検討し, 対照群との比較検討と肥満症患者群の病態別の比較検討を行ない有意差検定を行なった。対照群に比較し肥満症群では, う蝕症と咀嚼機能については差がなかったが, 歯周病による喪失歯が多くCPITNが高かったことから歯周病の発症, 進行が認められた。また肥満症群を病態別に検討すると, 推定罹病期間別と治療法別では差がなかったが, 中・高齢者群でう蝕と歯周病, 重症群と喫煙群で歯周病の進行が認められた。
著者
福本 恵美子 川崎 浩二 飯島 洋一 高木 興氏
出版者
有限責任中間法人日本口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.298-306, 1997-07-30

乳臼歯隣接面初期齲蝕に対して,フッ化ジアンミン銀を塗布した後の象牙質への齲蝕進行抑制期間と,それにかかわるリスク要因を比例ハザード統計を用いて検討した。昭和61年4月〜平成7年4月までの間に長崎大学歯学部附属病院予防歯科外来を受診し,平成9年1月まで追跡した患児52名,130歯(第1,第2乳臼歯間隣接面に初期齲蝕を有する歯牙)を対象として咬翼法X線写真を用いて調査を行った。齲蝕進行にかかわる要因については,診療録や質問表などの資料から6項目を選択した。その結果,フッ化ジアンミン銀塗布によりエナメル質から象牙質への齲蝕進行は1年後で91%,2年後で71%,3年後で65%,4年後で54%が抑制されることが推測された。歯種における齲蝕進行抑制の違いは認められなかった。要因別では「フッ化ジアンミン銀塗布時の齲蝕深度1/3以上」「寝る前の飲食の有無」「デンタルフロス使用の有無」「フッ化物洗□の有無」の順で齲蝕進行度が高かった。さらに,各々の要因は単独ではなく,相互に関連を有しながらフッ化ジアンミン銀塗布による齲蝕進行抑制に関与していると考えられた。つまり,フッ化ジアンミン銀塗布に加え,定期的なX線診査などの歯科医院での専門的ケアとデンタルフロス,フッ化物応用などの家庭での自己ケアの連携によって,約5割が4年間,切削・充填などの侵襲的処置を受ける必要がないことが明らかとなった。
著者
齋藤 俊行 林田 秀明 川崎 浩二 前田 隆浩
出版者
長崎大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2010-04-01

五島市で実施した健診受診者のうち「40歳以上で10本以上の歯を有する」1053人を対象に分析し、歯周ポケットの深さの平均値と頸動脈の血管の厚み(IMT)、全身の動脈の硬さを示す心臓足首血管指数(CAVI)の関連をみた。その結果、歯周ポケット深さの平均値が1mm増えると、IMTが0.02mm厚くなり、動脈壁が肥厚するリスクが43%増加、さらにCAVIは0.13増加し、CAVIの異常値(8以上)を示すリスクが32%増加していた。また、血中の活性酸素は、歯周病細菌の特にPg菌の血清抗体価と正の相関を示し、活性酸素値の高い者ほど歯周病が悪化しており、酸化ストレスと歯周病の関連性が認められた。
著者
高橋 誠 海津 正倫 田中 重好 島田 弦 伊賀 聖屋 川崎 浩司 伊賀 聖屋 室井 研二
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

2004年スマトラ地震(インド洋大津波)の最大被災地、インドネシアのアチェ地域と中部ジャワ地震の被災地、ジョグジャカルタ地域を事例に、被災からの長期復興プロセス、特に生業・経済復興と災害文化の定着に焦点を置き、空間の改編から再生、普通の人々の被災経験、組織およびネットワークの再編の相互作用という視点からコミュニティベースの災害復興メカニズムを探ることによって、様々な社会-空間のスケールで機能する災害後復興ガバナンスの中にコミュニティを位置づける多層的復興モデルを導出するとともに、フォーマルな災害対応にインフォーマルな分権的アプローチを組み込む条件を指摘した。
著者
高橋 誠 田中 重好 木村 玲欧 島田 弦 海津 正倫 木股 文昭 岡本 耕平 黒田 達朗 上村 泰裕 川崎 浩司 伊賀 聖屋
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

インド洋大津波の最大被災地、インドネシアのバンダアチェとその周辺地域を事例に、被災から緊急対応、復興過程についてフィールド調査を行い、被害の状況、被害拡大の社会・文化的要因、避難行動と緊急対応、被災者の移動と非被災地との関係、住宅復興と地域の社会変動、支援構造と調整メカニズム、災害文化と地域防災力などの諸点において、超巨大災害と地元社会に及ぼす影響と、その対応メカニズムに関する重要な知見を得た。
著者
新庄 文明 川崎 浩二 林田 秀明 吉田 治志 久保 至誠 久保田 一見
出版者
長崎大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2003

N県下の歯科保健に関する地域格差や課題を明らかにするため、4つの調査と分析を行った。(1)受療調査:全歯科診療所における平成16年7月第2火曜日の受診者全数17,117人(女性57%)の年齢区分は小学生相当年齢に最初のピークがあり、55-64歳が最大であった。訪問診療は1.2%を占めたが、全受診者の25%が受診した県庁所在市19地区のうち3地区、および別の1市が全訪問診療の75%を占めており、これらの地区で訪問診療が全診療に占める割合は、11%、2.4%、1.3%、3%と、特定の地区で集中的に実施されていた。(2)歯科医師の活動調査:県歯科医師会全会員を対象とする保健活動の実情調査では、回収数25%の時点で訪問診療実施経験なしが22%、52%は訪問診療のみを実施、26%が居宅療養管理指導、摂食機能療法などを併せて実施していた。(3)幼児の生活とう蝕の関連:3歳児う蝕有病者率を市町村別にみると離島、および島原半島南部が有病率が高く、また、「近隣に歯科医院がある」、「できるだけ遅くまで甘味食を与えない」という回答者の多い地区では、う蝕有病者率が低かった。(3)離島住民の口腔保健:平成14年〜16年に離島で歯科健診を実施した1343人の約4割が未処置う蝕、15%が2本以上の未処置う蝕を有し、年齢差はなかった。65歳以上の3割以上が義歯を必要としつつ義歯を使用せず、歯が原因で不快な思いをしたことのある人の割合は歯数が少ないほど多かった。(4)児童相談所健診:N県下2箇所の児童相談所において、平成16年5月下旬以降の被虐待児を含む一次保護対象者の口腔診断査を行い、10月までの対象者70名の41%に未処置歯あり、20%に痛い歯があり、14%は「歯で困った時、我慢する」と回答した。以上の結果より、離島や歯科医療の希薄な地域、保健習慣不良、被虐待児など重点的に取り組む対象者がうかびあがり、訪問診療などの実施状況にも地域格差のあることが明らかとなった。
著者
川崎 浩二 田中 康弘 好川 正 安田 克廣 高木 興氏
出版者
有限責任中間法人日本口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.103-109, 1995-01-30
被引用文献数
7

Nd-YAGレーザー照射によるヒト・脱灰エナメル質の表面構造を結晶学的に検討する目的で,健全エナメル質,脱灰エナメル質,レーザー照射エナメル質,脱灰後レーザー照射したエナメル質を高分解能電子顕微鏡で観察した。その結果,TEM観察により脱灰エナメル質の表層部は健全エナメル質のそれと類似した比較的緻密な結晶粒構造であるのに対して,10μm程度深部では結晶粒間に空隙が認められた。脱灰後レーザー照射したエナメル質表層部のTEM所見は表層から約100nmの深さまでがその下部に存在するエナメル質結晶と比較してコントラストが明るく結晶粒が確認されにくい領域であった。しかし同部位の高分解能像では結晶構造の存在を意味する格子縞が確認された。さらにその格子縞の間隔を測定して,JCPDSの面間隔データと比較検討することにより結晶学的解析を行ったところ,同部位はα-TCPまたはβ-TCPに変化している可能性が高いことが示唆された。