著者
坂田 隆 市川 宏文
出版者
Japan Oil Chemists' Society
雑誌
日本油化学会誌 (ISSN:13418327)
巻号頁・発行日
vol.46, no.10, pp.1205-1212, 1997-10-20 (Released:2009-10-16)
参考文献数
58
被引用文献数
3 4 18

大腸内細菌は酢酸, プロピオン酸, 酪酸のような短鎖脂肪酸をつくる。大腸内での短鎖脂肪酸生産の主要な制御要因は基質の種類と流入速度, 大腸内での内容物の滞留速度である。短鎖脂肪酸は大腸上皮細胞の主要エネルギー源であるとともに, 全身のエネルギー収支に貢献する。また, 短鎖脂肪酸は大腸での水や溶質の吸収, 大腸粘膜の血流, 腸上皮増殖, 腸運動, 膵臓外分泌などの機能に影響する。
著者
市川 宏 武田 道夫 瀬口 忠男 岡村 清人
出版者
公益社団法人 日本金属学会
雑誌
まてりあ (ISSN:13402625)
巻号頁・発行日
vol.39, no.2, pp.190-192, 2000-02-20 (Released:2011-08-11)
参考文献数
4
被引用文献数
3
著者
高橋 道宏 多喜田 保志 市川 宏伸 榎本 哲郎 岡田 俊 齊藤 万比古 澤田 将幸 丹羽 真一 根來 秀樹 松本 英夫 田中 康雄
出版者
医学書院
雑誌
精神医学 (ISSN:04881281)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.23-34, 2011-01-15

抄録 海外で広く使用され,30項目の質問から構成されるConners成人期ADHD評価尺度screening version(CAARS®-SV)の日本語版を作成し,成人期ADHD患者18名および健康被験者21名を対象に信頼性・妥当性を検討した。各要約スコアの級内相関係数の点推定値はいずれも0.90以上であり,また因子分析の結果,ADHDの主症状である不注意と多動性-衝動性を表す因子構造が特定された。内部一貫性,健康成人との判別能力ともに良好であり,他のADHD評価尺度CGI-ADHD-SおよびADHD RS-Ⅳ-Jとの高い相関が認められた。以上により,CAARS-SV日本語版の信頼性および妥当性が確認された。
著者
小澤 いぶき 宮崎 健祐 田中 哲 市川 宏伸 黒田 安計
出版者
一般社団法人 日本総合病院精神医学会
雑誌
総合病院精神医学 (ISSN:09155872)
巻号頁・発行日
vol.24, no.3, pp.222-229, 2012-07-15 (Released:2016-05-29)
参考文献数
10

背景:東京都立小児総合医療センタ-児童・思春期精神科(以下当科)は,2010年3月の開院後より小児精神科救急を導入している。今回,診療開始から1年間に当科へ緊急入院した患者の統計および,そのなかで身体合併症治療目的に緊急入院となった患者の統計を集計したので報告する。対象と方法:2010年3月から2011年3月までの1年間に,当科へ緊急入院した患者について診療録に基づき統計をとり,そのなかから身体合併症目的に入院した患者について検討した。診断にはICD-10を用いた。結果:開院後1年間で当科に緊急入院した患者総数は122名で,診断としては統合失調症が最も多く,次いで多かったのが発達障害圏であった。このうち,身体合併症治療目的での緊急入院は6名であった。考察:統合失調症に次いで多かった発達障害圏の患者の入院治療は,その特性理解と,それをふまえた対応が求められる。小児精神科の緊急入院が可能な医療機関が限られているなか,そのような患者の身体合併症治療における当科の役割および,他科,他院や関係機関との連携についての検討を行った。
著者
石橋 悟 小林 道生 小林 正和 佐々木 功 高橋 邦治 高橋 洋子 市川 宏文 古田 昭彦 石井 正 久志本 成樹
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.17, no.6, pp.737-742, 2014-12-31 (Released:2015-01-24)
参考文献数
2

東日本大震災後,緊急被ばく医療の体制強化が重要な課題となった。原子力発電所所在地域を支える災害拠点病院である当院の緊急被ばく医療に対する取り組みを報告する。2002年4月に「緊急被ばく医療マニュアル」を作成し,同時に緊急被ばく医療チームを結成した。院内研修会,緊急被ばく傷病者受け入れ訓練を継続的に実施し,実際の管理区域内労働災害傷病者もほぼ毎年受入れた。原子力安全研究協会主催の緊急被ばく医療研修は2012年度までにのべ280名の職員が受講した。2002年度から,地域を越える広域対応のために宮城地区被ばく医療ネットワーク会議に参加するとともに,2008年度には,当院独自のネットワークを基本として石巻地区被ばく医療ネットワーク会議を立ち上げ,地域の緊急被ばく医療体制を構築した。実効性のある緊急被ばく医療を提供するには,職員の放射線に対する知識習得に加えて,緊急被ばく医療を災害医療の重要な一領域と捉え,最悪の事態は必ず起こるという現実的危機をもった広域の体制作りが肝要と思われる。
著者
市川 宏
出版者
一般社団法人 照明学会
雑誌
照明学会雑誌 (ISSN:00192341)
巻号頁・発行日
vol.42, no.6, pp.210-217, 1958-06-25 (Released:2011-07-19)
参考文献数
6

In the hope to find out a method which could depict the normal range of an anomaloscope independently from the characteristics of each instrument, a theoretical formula was obtained and a construction was made. The same method also enabled the construction of the equivalent regions of protanomaly and deuteranomaly. This result conversely proved that the anomal quotient held good independently from the choice of the instrument and light sourse. Thus the normal range and the locus of the equivalent regions of protanomaly and deuteranomaly could be depicted on the graph of the relation between the anomal qnotient (A. Q.) and the scale of the color-mixing screw. These graphs were valuable when use was made of a new anomaloscope. In addition description was made on the procedure of the test of color vision with an anomaloscope and on some required precautions.
著者
市川 宏伸 齊藤 万比古 齊藤 卓弥 仮屋 暢聡 小平 雅基 太田 晴久 岸田 郁子 三上 克央 太田 豊作 姜 昌勲 小坂 浩隆 堀内 史枝 奥津 大樹 藤原 正和 岩波 明
出版者
医学書院
雑誌
精神医学 (ISSN:04881281)
巻号頁・発行日
vol.60, no.4, pp.399-409, 2018-04-15

抄録 小児ADHDの症状評価で世界的に汎用されるADHD-RS-Ⅳは,海外にて成人ADHDに対応する質問(prompts)と組み合わせて成人向けに使用されている(ADHD-RS-Ⅳ with adult prompts)。本研究は,日本語版promptsを作成し,日本人の成人ADHD患者36名および非ADHD成人被験者12名を対象に,その信頼性および妥当性を検討した。その結果,評価者内および評価者間信頼性の指標である級内相関係数は高く,内部一貫性の指標であるCronbach αは高い値を示した。CAARS日本語版およびCGI-Sとの相関で検討した妥当性も良好であり,かつADHD患者と非ADHD被験者との判別能力を検討するROC解析においても優れた結果であった。成人用prompts日本語版は,ADHD-RS-Ⅳとともに用いることで,成人ADHDの症状評価の手段として有用であると考えられた。
著者
伊藤 義康 亀田 常治 西田 勝利 梅澤 正信 今井 義一 市川 宏
出版者
社団法人 日本セラミックス協会
雑誌
Journal of the Ceramic Society of Japan (日本セラミックス協会学術論文誌) (ISSN:09145400)
巻号頁・発行日
vol.106, no.1236, pp.830-834, 1998-08-01 (Released:2010-08-06)
参考文献数
16
被引用文献数
2 2

Toughness of ceramic-matrix composites can be optimized through coatings the reinforcing fibers. Chemical vapor deposition (CVD) process is a key technology for fiber coatings. The mechanical properties of continuous silicon carbide fibers (Hi-Nicalon) have been studied as a function of the thickness of the pyrolytic boron nitride (P-BN) coating by CVD process. The compressive residual stress at the P-BN coating layer decreases slightly with increasing the coating thickness. It is considered that, with including the residual stress effect, cracking of the P-BN coating layer occurs first in a monotonic tensile fracture test. In addition no degradation of the silicon carbide-fiber in ultimate tensile strength is observed regardless of the P-BN coating thickness.
著者
下尾 聰夫 早津 俊秀 成澤 雅紀 武田 道夫 市川 宏 瀬口 忠男 岡村 清人
出版者
公益社団法人日本セラミックス協会
雑誌
日本セラミックス協会学術論文誌 : Nippon Seramikkusu Kyokai gakujutsu ronbunshi (ISSN:18821022)
巻号頁・発行日
vol.101, no.1180, pp.1379-1383, 1993-12-01
被引用文献数
10 10

The pyrolysis of the low oxygen (1.7% O) SiC fiber prepared by the electron-irradiation curing method has been investigated. The pyrolytic rate was measured with a thermobalance in Ar at temperatures from 1673 to 1973K. The pyrolyzed fiber was examined by X-ray diffraction, SEM observation, specific resistance measurement and tensile test. Lowering of oxygen content in the fiber was found to be effective for the suppression of pyrolysis. The pyrolyzed fiber was composed of β-SiC and amorphous carbon. The growth and coarsening of SiC crystals were observed on the skin of the fiber, while the core was smooth and remained in the microcrystalline state. The tensile strength of the fiber, which was heated at 1973K for 3.6ks, retained 34% of that of the original fiber. The strength was correlated closely with the size of the β-SiC crystal in the fiber.
著者
藤田 直晴 小畑 精和 伊藤 剛 虎岩 直子 市川 宏雄 広松 悟 輿水 肇
出版者
明治大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

カナダの多文化政策に相応する複合的・多元的な観点から、カナダの5つの主要都市を中心に調査を行い、学術的にも都市地理学、都市社会学、都市政策、都市政治学、環境政策、文化と文学といったマルチ・ディシプリナリーな観点から、カナダの多文化政策に関する研究を行った。ヴァンクーヴァー、カルガリー、トロント、オタワ、モントリオールには、多くの移民が集中することから、社会的不平等や地域間格差を是正するための多文化政策は重要となる。このカナダの豊かな民族的多様性は、世界に広がる豊かなネットワーク資源となり、カナダの「強み」と「楽しみ」へと直結している。しかし、国際競争力が上昇するにためは、カナダの多文化社会が抱える「弱み」や「苦しみ」にも目を向ける必要があるため、長所・短所双方の観点から考察を加えた。本研究課題の成果に関しては、図書として2011年度中の出版に向けて準備中である。