著者
栗本 賢一 石丸 憲一 Kenichi KURIMOTO Kenichi ISHIMARU
出版者
創価大学教育学部・教職大学院
雑誌
教育学論集 (ISSN:03855031)
巻号頁・発行日
no.70, pp.25-42, 2018-03-31

Nowadays the need for education to enhance moral sense has increased, and it affects theschool curriculum in Japan.In fact moral education will be fully implemented as an officialsubject in elementary schools in 2018 and also in junior high schools in 2019. In this time, it isan impotant agenda for schools and teachers to improve the quality of the moral lessons.In this article, we first clarify the reasons why moral education will become an officalsubject and reaffirm the intention for this change. Then,we investigate teachers’ reaction onthis change by providing questionairs.In order to improve the quality of the moral lessons,we give students opportunities to think about and discuss issues on their own by devising aquestion, “What would you do?”, based on self involvement to the characters in the story, andexamine its effectiveness through the lessons at elementary and junior high school. Then, weconsider the possibilty for the change to the future moral lessons where students think anddiscuss.
著者
宮本 賢一
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
化学と生物 (ISSN:0453073X)
巻号頁・発行日
vol.46, no.7, pp.496-500, 2008-07-01 (Released:2011-04-14)
参考文献数
9

無機リン酸(以下,リン)は,生体の基本的構成成分として,成人の体内に約850 g含まれ,その85% が骨,14% が軟組織,そして残りの1% が細胞外液,細胞内構成成分および細胞膜などに分布する.リンの体内プールは,ホルモン調節のもとに腸管における吸収と腎臓からの排泄によって維持されている.リン代謝は副甲状腺ホルモン(parathyroid hormone : PTH)や,1,25-ジヒドロキシビタミン D (1,25(OH)2D) により調節されている.さらに最近,リン調節に関与する分子が次々に明らかにされており,副甲状腺,骨および腎を結ぶカルシウム/リンの新しい制御機構の存在が注目されている.生体におけるリン代謝とその異常症について,最近の知見を概説する.
著者
藤井 猪一郎 早稲田 万大 鬼塚 伸幸 山本 賢一 向原 要一 永野 博明 楠田 幸雄 竹川 和明
出版者
公益社団法人 日本獣医師会
雑誌
日本獣医師会雑誌 (ISSN:04466454)
巻号頁・発行日
vol.61, no.11, pp.889-892, 2008-11-20 (Released:2011-06-17)
参考文献数
12
被引用文献数
1

2007年2月に管内ペンギン水族館において, 屋内飼養ジェンツーペンギン18羽中2羽 (ペンギンA, B) が, 元気消失, 食欲不振, 嘔吐および沈鬱の症状を示し, うちペンギンAが死亡. その他のペンギンには異常は認められなかった. X線検査では, ペンギンAの腹腔内に直径2mmの球状物3個が, ペンギンBには20個の球状物が認められた. 死亡ペンギンAの剖検所見では, 胃底部に軽度のびらんと金属粒が2個, 腸管粘膜には充出血が認められた. 原子吸光分光光度計によるペンギンAの肝臓中鉛濃度は13.3±0.21ppmで, ペンギンBの血清中鉛濃度は6.64PPmであった. また, 金属粒はX線定性分析により鉛と判明した. その他の4羽の健康なペンギンの血清中平均鉛濃度は, 0.007±0.003ppmであった. 以上より本症例は鉛による中毒症と診断された.
著者
新垣 雅人 児嶋 哲文 平口 悦郎 村上 貴久 松本 譲 寺本 賢一
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.39, no.10, pp.1577-1581, 2006-10-01
被引用文献数
4

横隔膜ヘルニアの1型であるまれな傍裂孔ヘルニアの1例を経験したので報告する.症例は70歳の女性で,固形物摂取時の嚥下困難と嘔吐を主訴に,当院を受診した.上部消化管内視鏡検査とバリウム検査にて,食道裂孔ヘルニアの傍食道型と術前診断した.手術は腹腔鏡下に行い,食道胃接合部および胃上部付近を剥離し,後縦隔内に入り込んでいた胃穹隆部を整復したところ,ヘルニア門は左横隔膜にあり食道裂孔との間には横隔膜脚が介在していた.横隔膜ヘルニア(傍裂孔ヘルニア)と判断し,ヘルニア門を閉鎖した後,食道胃接合部付近剥離による逆流を考慮してToupet法を施行した.術後経過は良好で,11日目に退院した.本症はまれな病態で,かつ術前診断が困難であることより術式の選択に迷うが,本例ではヘルニア門の閉鎖とToupet法を施行し良好な結果を得ることができたことから,本疾患に対し,状況に応じてToupet法などを用いることは有用と考えられる.
著者
諌早 勇一 MELNIKOVA Irina 服部 文昭 三谷 惠子 石川 達夫 楯岡 求美 松本 賢一
出版者
同志社大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2003

1)ロシアと汎スラヴ主義a)スラヴ民族は、しばしば互いの協力と連帯を求める「スラヴ主義」を唱えてきた。b)「スラヴ主義」には親ロシア的な汎スラヴ主義と反ロシア的な複スラヴ主義がある。c)汎スラヴ主義は正教徒の擁護を唱え、ロシアを中心とする拡張主義的傾向が強い。ドストエフスキイはその代表的論客である。d)複スラヴ主義は多くの場合、反ロシア的か反カトリック的だった。チェコスロヴァキアとユーゴスラヴィアはこの思想を体現した国家だが、複スラヴ主義の破綻とともに、国家としても消滅した。e)ソヴィエト映画では「スラヴの兄弟」という概念がしばしば謳われているが、この概念はロシアの拡張主義と深く結びついている。2)亡命と文化の越境a)第一次ロシア亡命者はスラヴ諸国に多く移住したが、受入国の亡命者への態度はさまざまだった。b)受入国が亡命者に好意的だった国では亡命文化が開花したが、非好意的な国では開花できなかった。c)亡命したロシア人演劇関係者は、西欧世界にスタニスラフスキー、メイエルホリドらの最新の演出方法を知らせるのに貢献した。d)チェコスロヴァキア・アヴァンギャルドのブックデザインは、ロシア構成主義の影響を色濃く受けているが、やがてその影響を克服し、独自のスタイルを生み出した。3)ナショナリズムとスラヴ語a)スラヴ諸国においては、近代文章語の成立はナショナリズムの高揚と密接につながっている。b)国家として独立できなかった民族の言語(たとえば上下ソルブ語)は絶滅の危機に瀕しているが、同時に少数言語として保存させるためのさまざまな方策が今日採られている。4)以上の成果は成果報告書「スラヴ世界における文化の越境と交錯」(2007)に掲載されているが、同時にホームページhttp:///www.kinet-tv.ne.jp/~yisahaya/Kaken-2.pdf上にも公開されている。
著者
宮本 賢一 亀岡 弘和 西本 卓也 小野 順貴 嵯峨山 茂樹
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.81, pp.155-160, 2007-08-03
参考文献数
11
被引用文献数
1

本稿では、調波構造・時間包絡の連続性・音色の類似性に基づいた音響エネルギーのクラスタリングによって、複数楽器音楽信号から、単音のクラスタリングと単音の教師なし音色クラスタリングを同時に実現する統合的な楽音分析手法HTTC(Harmonic-Temporal-Timbral Clustering)を提案し、問題の数理的な解法を論じる。また実際の楽曲を用いての実装実験を行ない、その性能について議論・考察する。In this article, we propose an algorithm to analyze multi-instrument polyphonic music signal named Harmonic-Temporal-Timbral Clustering (HTTC) via unified clustering of acoustic spectral energies based on similarities in harmonic, temporal and timbral characteristics. We also discuss the performance of the present algorithm tested in some experiments using a multi-instrument music consisting of two instruments.
著者
原本 賢一
出版者
社団法人空気調和・衛生工学会
雑誌
空気調和・衛生工学会論文集 (ISSN:0385275X)
巻号頁・発行日
no.103, pp.43-46, 2005-10-05

わが国の電力供給信頼度は極めて高く安定であるが,落雷などの自然災害による瞬時電圧低下や瞬時停電は避けられないのが現状である。これまで需要家での瞬時電圧低下・瞬時停電の対策として,重要負荷に常時インバータ給電方式無停電電源装置を設置するなどしていたが,設備維持費がかかるなどの問題があった。そこで超高速回転形フライホィールに着目し,これをエネルギー蓄積装置とした長寿命でメンテナンスフリーな常時商用給電方式無停電電源システムを構築したので紹介する。なお本システムは,瞬時電圧低下や非常用発電機の電圧確立までの短時間停電を対象に,無停電化対応システムとして構築したものである。
著者
岩見 雅史 本 賢一 桜井 勝 桜井 勝
出版者
金沢大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

カイコガの変態時における脳の変態制御の中枢としての機能を探るために,発生過程での使用される遺伝子の網羅的解析を試みた。サブトラクションライブラリーから,エクジソン応答遺伝子を10遺伝子単離し,前胸腺刺激ホルモン産生細胞でのみ発現することを示した。マイクロアレイを用いた網羅的解析では,前終齢特異的発現を示す3遺伝子(ADAMTS様タンパク質,チトクロームP450,Kruppel様タンパク質をコード),終齢脳特異的発現を示す遺伝子(クチクラ様タンパク質をコード)を同定した。
著者
宮本 賢一 桑波田 雅士 瀬川 博子
出版者
徳島大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2004

Klothoマウスはヒトの老化症状によく似た変異表現型を有するマウスである。Klotho蛋白の動物個体における真の役割については未だ明らかではないが、生体のカルシウム・リン代謝調節に深く関与していることが考えられている。とくに、Klothoマウスに見られるカルシウム・リンの代謝異常は、寿命決定の最も重要な要因であり、事実、低リン食でKlothoマウスを飼育し、高リン血症を是正すると、表現型の回復と、寿命の延長が観察される。Klotho蛋白とリンセンサー(type IIc Na/Pi cotransporter)は、脳脊髄液のリン濃度維持に関与しており、リンセンサーからのシグナルは脳脊髄液関門から分泌される未同定のリン調節因子の量を調節して末梢組織(腎臓など)に作用させるリン代謝ホルモン(寿命ホルモン)分泌を支配する統合性受容体(センサー)である。本研究ではリンセンサーノックアウト動物を作製し、リン代謝ホルモンの分泌を検討した結果、脳脊髄液関門においてこれらのホルモンの分泌過剰が予想された。そこで、リンセンサーノックアウトマウスおよび野生型マウスより分離した初代培養系脳脊髄液関門細胞を用いて、分泌亢進が見られる蛋白を分離し、質量分析計を用いて同定を試みた。さらに、DNAチップにより発現亢進の見られる分泌型遺伝子について解析した。これらの結果、4種類の機能不明蛋白(PKOS1, PKOS2, PKOS8, PKOS12)の発現亢進が確認された。現在、これらの機能についてノックアウトマウスを作製し検討している。さらに、klotho蛋白とPKOS12について発現部位が一致しているため、現在、蛋白相互を検討している。
著者
橋本 賢一
出版者
神戸大学
雑誌
國民經濟雜誌 (ISSN:03873129)
巻号頁・発行日
vol.196, no.6, pp.81-91, 2007-12
被引用文献数
1