著者
松本 修一 朴 泰輝 川嶋 弘尚
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.991-998, 2010 (Released:2017-11-29)
参考文献数
11
被引用文献数
3 3

地球温暖化対策の一手法として,自動車から排出される二酸化炭素量をエコドライブ走行を行うことによって削減しようという試みがある.エコドライブ走行は,発進時における緩やかな加速や,走行時の加減速を減らすなどの運転行動によって低燃費を実現する手法である.エコドライブ走行の有効性に関する検討は,単一車両による評価がほとんどであり,複数台の車群に関しては未だ不十分である.本研究では,ドライビングシミュレータと交通シミュレータを相互接続した実験環境を用いて,一般街路における車両追従時のエコドライブ走行が燃料消費量削減に与える影響などを定量的に評価する.
著者
川上 満幸 福井 英俊 松本 修一 大久保 堯夫
出版者
一般社団法人 照明学会
雑誌
照明学会誌 (ISSN:00192341)
巻号頁・発行日
vol.84, no.2, pp.117-123, 2000-02-01 (Released:2011-07-19)
参考文献数
15
被引用文献数
3 3

Today we live in a highly technological and car-oriented society. Car access has achieved noticeable developments and grown on a worldwide level. Along with the social benefits of the automobile, it is a widely known fact that major accidents and loss of life are occurring at increasing rates in almost every society today.This paper describes the effect of using a mobile phone on a driver's reaction time was evaluated experimentally by measuring the movement of the driver's eye-fixation point and his reaction time when a stimulus light was shines on his face from inside or outside the car.The results showed that using a mobile phone while driving (1) reduces the movement of the eye-fixation point to both the right and to the left, thus narrowing the range of the fixation point, and (2) delayed the reaction time by about 0.2 seconds. It also proposed the desirable position of setting up a visual display.
著者
松尾 賢司 高木 幸一 小池 淳 松本 修一
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.13-18, 2002
参考文献数
6
被引用文献数
4

MPEG-4のFGSは,可変ビットスケーラビリティを実現し,ネットワーク上での帯域変動に対して高い適応力を持った動画像伝送を可能とする.しかし,FGSで用いられるビットプレーン符号化方法は,下位プレーンにおいて符号化効率が低下するという問題があった.そこで本稿では,ビットプレーン符号化の効率を改善する方法を提案する.まず,有意係数の分布に基づいてDCT係数の各ビットを有意ビット群と既有意ビット群に分類する.次に,それぞれのビット群に対して最適な効率を実現する符号化方法を適用する.この際,符号化の順序は,復号画像の品質を向上させる度合いの高い情報から順番に行う.本提案方式により符号化効率は改善され,復号画像品質はFGSと比較して0.2dB程度向上する.
著者
松本 修一 滝澤 直歩 金山 泰成 宮井 仁毅 児玉 亘弘 松林 直
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.55, no.9, pp.530-536, 2014-09-19 (Released:2014-10-06)
参考文献数
25

目的:腹水を伴う肝硬変患者における特発性細菌性腹膜炎のリスクファクター(特にPPIとのかかわり)につき検討した.方法:2006年1月から2011年10月までの期間に診断的腹水穿刺を行った肝硬変に伴う腹水症例157例を対象とした.腹水中好中球数250/mm3以上または腹水培養陽性となったものをSBPと診断した.背景因子および腹水穿刺時の血液検査所見から多変量解析を用いてSBPのリスクファクターを抽出した.結果:対象157例のうち38例をSBPと診断した.多変量解析でSBPの危険因子は,肝細胞癌(OR=5.09, 95% CI 2.09-13.05;p<0.01),MELDスコア(20以上,OR=3.57, 95% CI 1.40-9.69, p<0.01),PPI内服(OR=2.60, 95% CI 1.13-6.12;p=0.02)であった.結語:PPI内服は,肝細胞癌,MELDスコア高値とともにSBPの独立した危険因子であった.PPIは様々な理由で頻用されているが,腹水を有する肝硬変症例に対するPPI投与は慎重に行うべきであり,漫然とした投与は避けるべきである.
著者
松本 修一
出版者
慶應義塾大学湘南藤沢学会
雑誌
Keio SFC journal (ISSN:13472828)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.21-28, 2009
被引用文献数
3

特集 位置情報計測技術の応用招待論文近年、携帯電話を活用したプローブパーソン調査など交通行動調査への適用が行われている。本研究ではこのプローブパーソン調査で得られるGPS測位データを解析することによって、交通モードや移動経路、立寄り場所などの推定精度を検証するものである。具体的にはGPS携帯をお遍路さんに携帯してもらい、お寺からお寺に移動する際のGPSログデータを解析することから、移動経路や交通モードなどの把握を試みた。この結果遍路の交通モード、立寄り場所などを高い精度で推定することが出来た。
著者
松本 修一 平島 浩一郎 國府方 久史 川嶋 弘尚
出版者
社会技術研究会
雑誌
社会技術研究論文集 (ISSN:13490184)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.131-138, 2010

積載量制約のある複数車両による辺巡回配送計画問題は,容量制約つき枝巡回問題とも呼ばれ,節と辺によるネットワーク上で,辺にデマンドがある場合において,配送拠点から容量制約つきの車両がデマンドのあるすべての辺を巡回し配送拠点へ戻るときの巡回総コストが最小となるルートを求める問題である.配車配送計画の効率化には,ネットワークの節にデマンド指定がある車両巡回問題が用いられる例が多い.しかし,郵便配達のようなデマンドが密集した場合や,道路清掃など道路区間そのものにサービスを行う場合には,辺にデマンド指定があるCARPのアプローチの方が適している.本研究では模擬焼きなまし法を用いたCARPの近似解法を提案した.
著者
西元 崇 植木 宗司郎 松本 修一 平岡 敏洋
出版者
一般社団法人 交通工学研究会
雑誌
交通工学論文集 (ISSN:21872929)
巻号頁・発行日
vol.3, no.4, pp.A_29-A_35, 2017-04-01 (Released:2017-04-01)
参考文献数
14

ETC の普及に伴って国内の高速道路における料金所渋滞は大幅に減少し,現在の都市間高速道路における渋滞はサグ部で 60 %程度発生すると言われている.すなわち,高速道路の更なる渋滞削減を達成するには,サグ部における渋滞解消法の検討が急務である.渋滞対策には,ハード面とソフト面双方において多種多様なものが提案されているが,本研究では,比較的低コストかつ即応性が期待されるサグ部における渋滞抑制対策として,サグ部上りに設置間隔が広がるようにポールを設置することでドライバに減速感の錯視を生じさせる手法を提案する.ドライビングシミュレータ実験を行い,提案手法によって,サグ部における速度低下を抑制し,円滑な交通流の実現に有効であることを示唆する結果が得られた.
著者
川田 亮一 松本 修一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.84, no.3, pp.621-631, 2001-03-01
参考文献数
6
被引用文献数
14

近年, ディジタル圧縮による映像素材伝送が盛んになっているが, その課題のなかに次のようなものがある.(1)素材伝送には本線と予備線の2系統からなる2重化系がしばしば使用されるが, 通常時は予備系の伝送容量がむだになること.(2)伝送映像の自動画質監視の方法が確立していないこと.一方で, ディジタル映像伝送用符号化/復号の技術はほぼ確立し, 様々な装置が既に広く使われている.したがって, 既存の装置構成をなるべく変更せずに, 上記のむだの低減, すなわち高能率化や自動画質監視が実現できることへの期待は非常に大きいといえる.そこで本論文では, 自動画質監視可能な高能率高信頼度の映像伝送を, 既存の符号化・復号装置に手を加えずに前/後処理の追加のみで実現可能とする, フラットマルチスケーラブル映像伝送方式を提案する.本方式では, 2系統の復号映像上の符号化雑音の相関がなるべく小さくなるよう処理を加えることにより, 平均化による雑音の相殺・高画質化を実現する.また, その残留相関の大きさなどから, 受信映像と原画とのSN比を推定可能とする.本方式は, 素材映像伝送の高能率化のみならず, インターネット画像伝送などの高信頼度化にも利用可能である.
著者
酒澤 茂之 浜田 高宏 松本 修一 坂口 裕直 高山 享
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学
巻号頁・発行日
vol.93, no.14, pp.57-64, 1993-04-23

現行のCDTV(Conventional Definition TV)と周波数帯域、受像機の互換性を保ちながら画質改善および画質向上をめざすEDTV2の放送方式が検討されている。CDTV互換を保つためにレターボックス形式となるEDTV2の素材を27MHz級トランスポンダあたり2チャネル伝送することを目標として、MUCCS45(45Mbps多重通信TV符号化システム)を改良し適用することとした。本稿では、CDTV用MUCCS45をEDTV2に適用した場合の問題点を分析し、レターボックス内の補強信号部と映像信号部とで量子化器の切替え、および補強信号と映像信号にまたがるブロックの量子化を見直すことで解決を図った。その結果、SNRで2.5[dB]、主観的にもかなりの画質改善が得られた。
著者
青木 亮 中村 彰宏 大西 靖 轟 朝幸 松本 修一
出版者
東京経済大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

路上駐車対策の実態調査および路上駐車の配置が旅行時間に与える影響や、路上駐車と実交通流の関係をモデル化することで、環境負荷を含めた路上駐車の社会的費用を計測した。シミュレーターを用いた社会的費用のモデル化については、理論仮説の成果にLIME などの手法を組み込み、路上駐車配置が交通流に与える影響を明らかにした。また実交通流をもとにモデル化することで、バス停付近における路上駐車が交通流および公共交通に与える社会的費用を、浦安駅周辺を事例に推計した。さらに表明選好法の一つであるコンジョイント型のアンケート調査データを用いて、違法路上駐車の利用傾向を分析した。これら成果をもとに、交通政策への適応可能性の検討に関する議論を行った。