著者
木下 奈緒子 大月 友 酒井 美枝 武藤 崇
出版者
一般社団法人 日本認知・行動療法学会
雑誌
行動療法研究 (ISSN:09106529)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.225-236, 2012-09-30 (Released:2019-04-06)
参考文献数
11

本研究の目的は、木下ら(2012)の実験手続きに新たな刺激を加え、複数の範例を用いた分化強化の手続きが、刺激の物理的特徴にもとづく刺激機能の変換に対する文脈制御の般化に与える影響を再検討することであった。9名の大学生を対象として、4つのメンバー(線形、円形、三角形、四角形といった異なる物理的特徴を有する図形で構成される)からなる3種類の刺激クラスを形成した。そして、複数の範例を用いて、特定の物理的特徴をもつ刺激のもとで、刺激機能の変換にもとづく反応を分化強化した。その結果、分析対象となった7名の実験参加者に、刺激の物理的特徴にもとづく刺激機能の変換に対する文脈制御が示された。その後、新奇刺激を用いて新たな3種類の等価クラスを形成した。その結果、4名に文脈制御の般化が示され、先行研究と同様に、複数の範例を用いた訓練によって、刺激の物理的特徴にもとづく文脈制御の般化が示されることが確認された。
著者
伊藤 雅隆 武藤 崇 Masataka Ito Takashi Muto
出版者
心理臨床科学編集委員会
雑誌
心理臨床科学 = Doshisha Clinical Psychology : therapy and research (ISSN:21864934)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.83-94, 2015-12-15

本稿の目的は,過敏性腸症候群(IBS:Irritable Bowel Syndrome)に対しての認知・行動療法(CBT:Cognitive Behavior Therapy)について展望を行うことであった。有病率が約11%とされるIBSは機能性の消化器障害で,患者の多くがうつ病や不安症などを併発している。薬物療法で軽快しない事例などに,心理療法が適用され,その中でもCBTがその有効性を示している。IBSに対するCBTプログラムについて4種類に分類した。(a)認知療法を用いたもの,(b)ストレスマネジメントを中心にしたもの,(c)腸症状への不安を中心にしたもの,(d)マインドフルネスを用いたものに分類され,それぞれの特徴が示された。今後の課題として,併発症状やQOL改善を見据えた治療プログラムが必要であること,IBS の心理面の基礎的な研究が少ないこと,本邦での治療研究が必要であることが指摘された。
著者
菊田 和代 三田村 仰 武藤 崇
出版者
一般社団法人 日本認知・行動療法学会
雑誌
行動療法研究 (ISSN:09106529)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, pp.331-343, 2016-09-30 (Released:2019-04-27)
参考文献数
10

本事例では、うつ病と診断され、社会人になってから30年間にわたって抑うつ感や不安感を抱えてきた男性に、臨床心理士がアクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)を行った。男性は特に出勤のしづらさを訴え、認知行動療法(CBT)を受けることを希望していた。男性の不安・抑うつ症状は軽度残存しており、自分の能力に関する思考や不安を一時的に回避するための行動が日常的に用いられていた。男性は、自身の業務上のパフォーマンスや他者評価をさほど偏りなく認識していたが、それらの認識は男性の行動に影響を与えておらず、活動内容が固定されていた。セラピストはACTの初心者であり、本事例の中でクライエントとともにACTの実際をさらに学ぶことができたので、それを報告し考察する。
著者
茂本 由紀 武藤 崇
出版者
一般社団法人 日本認知・行動療法学会
雑誌
認知行動療法研究 (ISSN:24339075)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.3-14, 2018-01-31 (Released:2018-06-18)
参考文献数
23

本研究は、茂本・武藤(2017)が開発した漢字迷路課題を改良し、関係フレーム反応の測定指標としての妥当性、および抑うつ的反すうの測定指標としての適用可能性を検討することが目的であった。漢字迷路課題を中性語のみで構成された迷路と抑うつ語のみで構成された迷路の両方を含むように改良し、抑うつ語の反応時間から中性語の反応時間を減じた反応時間の差分を算出した。関係フレーム反応の妥当性の検討では、漢字迷路課題の反応時間の差分とIRAPのDIRAP得点との相関を求め、刺激の機能変換を測定する自己評定尺度の高群と低群との間で、反応時間の差分に差があるかどうかを検討した。また、抑うつ的反すうの測定指標としての適用可能性の検討では、抑うつ的反すうを評価する自己評定尺度による高群と低群の反応時間の差分を分析した。その結果、漢字迷路課題の反応時間の差分が、関係フレーム反応測定指標として妥当であることは示されなかったが、抑うつ的反すうの測定指標として適用可能であることが示唆された。
著者
松岡 勝彦 佐藤 晋治 武藤 崇 馬場 傑
出版者
一般社団法人 日本行動分析学会
雑誌
行動分析学研究 (ISSN:09138013)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.25-34, 2000-09-25 (Released:2017-06-28)

研究の目的 行動コミュニティ心理学による身体障害者用駐車スペースの違法駐車の軽減を実証的に取り扱った研究知見を応用し、点字ブロックに近接して置かれた迷惑車両(自転車とバイク)に対して、注意を促すポスターを掲示することの効果を検討することを目的とした。研究計画 場面間マルチ・ベースライン・デザインを用い、ベースライン、介入、プローブを実施した。場面 A大学図書館、講義棟、研究棟駐輪場付近の点字ブロック周辺であった。対象者 主に上記の場所を利用する学生、職員(教官含む)であった。介入 不適切駐輪の定義とその防止を呼びかける内容のポスターを、図書館と講義棟に掲示した。図書館では北側入口ドアおよび南側入口ドアの2か所に、講義棟では南側入口ドアおよび西側入口ドアの2か所に掲示した。ただし、研究棟(統制用)には掲示しなかった。行動の指標 点字ブロックに近接して置かれた迷惑車両(台数)を従属変数とした。結果 講義棟では、ベースラインにおける不適切駐輪台数は、平均11.6台であった。ポスターを掲示した介入条件での平均台数は7.3台となり、プローブでのそれは平均3.8台であった。介入を行わなかった研究棟(統制条件)では、全期間での平均不適切駐輪台数は4.3台であった。ポスターを掲示した2か所(図書館と講義棟)のうち、講義棟については効果が見られたが、図書館については、さほど効果は見られなかった。結論 不適切駐輪の防止を呼びかけるポスターを掲示することにより、不適切な駐輪台数が減少した。ただし、このことはポスターを貼付した場所(建造物の機能)によって効果が異なっており、今後はより効果的な介入方略について検討する必要がある。
著者
武藤 崇
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.39, no.1, pp.1-15, 2001
被引用文献数
1 1

本研究は自閉性障害児2名に対する異同概念の成立について検討することを目的とした。まず、異同概念に関する課題分析が刺激等価性パラダイムを応用して実施された。それに基づいて異同概念に関する課題が4つ選定された。さらに、4つの課題構造が分析され、訓練課題が選定された。その訓練課題では、「同じ」という概念に基づく標的反応が正の強化で維持され、「違う」という概念に基づく標的反応が負の強化で維持されるように随伴性が配置された。その結果、1名は1つの刺激セットに対する訓練のみで、異同概念に基づく反応が他の3つの課題や他の新奇な刺激セットに転移した。もう1名においても3つの刺激セットを訓練された後、新奇セットへの転移が得られた。以上の知見は「関係の概念」に対する分析・援助パラダイムへの拡大という観点から考察された。
著者
島宗 理 中島 定彦 井上 雅彦 遠藤 清香 井澤 信三 奥田 健次 北川 公路 佐藤 隆弘 清水 裕文 霜田 浩信 高畑 庄蔵 田島 裕之 土屋 立 野呂 文行 服巻 繁 武藤 崇 山岸 直基 米山 直樹
出版者
日本行動分析学会
雑誌
行動分析学研究 (ISSN:09138013)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.174-208, 2003-09-05

行動分析士認定協会(Behavior Analyst Certification Board : BACB)は、国際行動分析学会(Association for Behavior Analysis : International)が公認し、支援している、行動分析学に基づいた臨床活動に携わる実践家を認定する非営利団体である。本資料ではBACBの資格認定システムを紹介し、実践家の職能を分析、定義したタスクリストの全訳を掲載する。タスクリストを検討することで行動分析家の専門性を明確にして、我が国における今後の人材育成やサービスの提供システムについて、検討を始めるきっかけをつくることが本資料の目的である。
著者
酒井 美枝 武藤 崇
出版者
心理学評論刊行会
雑誌
心理学評論 (ISSN:03861058)
巻号頁・発行日
vol.64, no.4, pp.452-459, 2021 (Released:2023-03-31)
参考文献数
14

In this paper, we review the four processes in the psychological flexibility model of Acceptance and Commitment Therapy (ACT) as mindfulness in the context of ACT. We will discuss in the following order: (1) human psychopathology from the perspective of ACT, (2) human health from the perspective of ACT, and (3) mindfulness from the perspective of ACT. The “purpose” and “method” of using mindfulness training or technique in ACT involves originality and will be discussed by introducing concrete examples of practice.
著者
武藤 崇 松岡 勝彦 佐藤 晋治 岡田 崇宏 張 銀栄 高橋 奈々 馬場 傑 田上 恵子
出版者
一般社団法人 日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.81-95, 1999-11-30 (Released:2017-07-28)
被引用文献数
3

本論文では、応用行動分析を背景に持つ、地域に根ざした教育方法を、地域に根ざした援助・援護方法へ拡大するために、応用行動分析が持つ哲学的背景や、障害のある個人を対象にした「行動的コミュニティ心理学」の知見を概観し、今後の課題を検討することを目的とした。本稿は、(1)応用行動分析とノーマリゼーションの関係、(2)行動的コミュニティ心理学のスタンス、(3)障害のある個人を対象にした行動的コミュニティ心理学の実証研究の概観、(4)その実証研究の到達点の評価と今後の課題、から構成されている。今後の課題として、概念、方法論、技術の各レベルにおける、他のアプローチとの研究的な対話の必要性と「援護」に関する方法論的・技術的な検討の必要性が示唆された。
著者
木下 奈緒子 大月 友 酒井 美枝 武藤 崇
出版者
一般社団法人 日本認知・行動療法学会
雑誌
行動療法研究 (ISSN:09106529)
巻号頁・発行日
vol.38, no.3, pp.237-246, 2012-09-30 (Released:2019-04-06)
参考文献数
23

本研究の目的は、脱フュージョンの介入技法の1つであるword repeatingに焦点を当て、脱フュージョンの行動的アセスメントとして、Implicit Relational Assessment Procedure 2010(以下、IRAP)を応用することが可能か検討することであった。実験参加者31名を脱フュージョン群(n=15)と統制群(n=16)に群分けし、介入前後でIRAPを実施した。その結果、脱フュージョン群では、統制群と比較して、介入後に、一致試行および不一致試行の反応潜時が短くなることが明らかとなった。特に、不一致試行においては、介入の有無によって、反応潜時における差が顕著に示される可能性が示唆された。これらの結果から、IRAPの脱フュージョンの効果指標としての応用可能性が考察された。
著者
髙橋 稔 武藤 崇
出版者
広島国際大学心理臨床センター
雑誌
広島国際大学心理臨床センター紀要 (ISSN:13482092)
巻号頁・発行日
no.3, pp.40-47, 2005-03-10

lronic Process Theoryは,思考を意図的に統制しようとするとむしろ逆の効果をもたらされるという現象を説明している。睡眠障者や不眠についてもこの現象が注目され,入眠時の思考統制について検討されはじめた。本研究では,入眠時に浮かぶ思考に対してどのような対処を行っているか調べるために, Harvey (2001)のTCQ-Iにより調査を行った。対象は大学生157名とした。因子分析の結果,思考妨害,思考の再評価,否定的な自己焦点化の3因子が関与していることが明らかになった。さらに,各因子で因子得点を基準に低得点群と高得点群を抽出し,睡眠の諸様相の違いについて検討した。否定的な自己焦点化では,高得点群は低得点群と比較して睡眠の質が低いこと,思考妨害,思考の再評価については,睡眠の質や睡眠リズムに関係がないことが示された。これらの結果から,臨床への応用可能性と今後の課題について討論した。
著者
梅澤 友香里 武藤 崇 Yukari Umezawa Takashi Muto
出版者
心理臨床科学編集委員会
雑誌
心理臨床科学 = Doshisha Clinical Psychology : therapy and research (ISSN:21864934)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.25-37, 2014-12-15

本稿の目的は,月経随伴症状と現在行われている対応,その問題点について概観することと,新たなアプローチとしてアクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)を提案することであった。論文の構成は,(1)月経随伴症状の概要,(2)症状による影響,(3)症状への対応とその問題点,(4) ACTの提案,となっている。現在までの対応を検討した結果,薬物療法が有効であるとされている反面,薬物療法には様々な副作用があり,不安や抵抗感を感じる女性の割合も多いことから,心理学的介入を視野に入れていく必要があることが示唆された。しかし,心理学的介入に関する研究数が少ないことや,その大半が,症状の消失・軽減を目的とした介入を検討したものであり,女性のQOL の向上に直接焦点を当てた介入はほとんどないことが示された。そこで,新たなアプローチとして,たとえ症状があったとしても,自分の価値に沿った活動的な生活を送れるようにすることを主要な目的としているACT を提案した。
著者
武藤 崇
出版者
一般社団法人 日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.52, no.9, pp.810-818, 2012-09-01 (Released:2017-08-01)
参考文献数
19
被引用文献数
2

本稿の目的は,アクセプタンス&コミットメント・セラピー(Acceptance and Commitment Therapy:ACT)の実証的な症例報告,すなわち「トリートメント評価」の実際を示すことであった.なぜなら,サイコセラピーが今後さらに「社会を動かす」ためのアカウンタビリティを向上させていくためにはランダム化比較試験(RCT)だけでなく,従来のようなエピソードのみによる症例研究とRCTをつなぐ情報,つまり「再現性のあるテーラー・メイド化」のプロセスに関する情報が必要となってくるからである.本稿におけるトリートメント評価の症例は,慢性うつ病によって,10年以上にわたって休職と復職を何度も繰り返していたクライエントに対するACTトリートメントによる復職支援である.
著者
大屋 藍子 武藤 崇 Aiko Ohya Takashi Muto オオヤ アイコ ムトウ タカシ
出版者
心理臨床科学編集委員会
雑誌
心理臨床科学 = Doshisha Clinical Psychology : therapy and research (ISSN:21864934)
巻号頁・発行日
vol.1, no.1, pp.53-64, 2011-12-15

肥満に対する治療は,従来,食事療法,運動療法,行動療法や薬物療法を組み合わせて患者の意欲を維持させながら行われ,肥満者が主体的に自分自身で生活をマネジメントすることが求められる。しかし,生活習慣のセルフマネジメントには,(1)個々人の動機のばらつきの大きさ,(2)習慣の中・長期的な維持の難しさという問題が挙げられる。本稿は,行動分析学の観点から肥満をもたらす生活習慣を分析し,肥満治療に対する提案を行った。その結果,セルフマネジメントの困難な要因は,(1)ストレス発散のための過食など,肥満者にとって連鎖的に形成された摂食行動が存在するため,生活習慣改善への動機が形成されないこと,(2)肥満者の希望する体重・体調変化が即時的に得られないため,中・長期的な食事改善や運動行動が難しいことの,2点に整理された。さらに,その困難さを改善するために,アクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)の観点から,摂食欲求や肥満に対するストレスを受け容れながら,生きたい価値に沿った生活習慣の再構築が必要とされ,その結果,対象者は,生きたい価値を追求することで,単なる肥満の治療ではなく,より高いQOL(生活の質)の実現を追究していくことができるということが示唆された。
著者
伊藤 雅隆 武藤 崇 Masataka Ito Takashi Muto イトウ マサタカ ムトウ タカシ
出版者
心理臨床科学編集委員会
雑誌
心理臨床科学 = Doshisha Clinical Psychology : therapy and research (ISSN:21864934)
巻号頁・発行日
vol.5, no.1, pp.83-94, 2015-12-15

本稿の目的は,過敏性腸症候群(IBS:Irritable Bowel Syndrome)に対しての認知・行動療法(CBT:Cognitive Behavior Therapy)について展望を行うことであった。有病率が約11%とされるIBSは機能性の消化器障害で,患者の多くがうつ病や不安症などを併発している。薬物療法で軽快しない事例などに,心理療法が適用され,その中でもCBTがその有効性を示している。IBSに対するCBTプログラムについて4種類に分類した。(a)認知療法を用いたもの,(b)ストレスマネジメントを中心にしたもの,(c)腸症状への不安を中心にしたもの,(d)マインドフルネスを用いたものに分類され,それぞれの特徴が示された。今後の課題として,併発症状やQOL改善を見据えた治療プログラムが必要であること,IBS の心理面の基礎的な研究が少ないこと,本邦での治療研究が必要であることが指摘された。研究動向
著者
中谷 結花 武藤 崇 Yuuka Nakatani Takashi Muto ナカタニ ユウカ ムトウ タカシ
出版者
心理臨床科学編集委員会
雑誌
心理臨床科学 = Doshisha Clinical Psychology : therapy and research (ISSN:21864934)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.29-42, 2016-12-15

本稿の目的は,1)青年期の過敏性腸症候群の定義,診断基準,およびその特徴,そして現在までに行われてきたその援助方法を概観すること,2)現時点までの援助方法の問題点を述べ,3)新たな心理的介入としてアクセプタンス&コミットメント・セラピーを提案することであった。現在までに青年期の過敏性腸症候群に対して,薬物療法,食事療法,心理療法などのさまざまな治療法が取り組まれている。しかし,その効果が認められているのは心理療法のみである。さらに,具体的に効果が確立された介入方法はいまだ明確になっていない。また,これまでの心理的介入は症状の除去や緩和に焦点を当てたものが大半であり,これはさらなる苦痛を生じさせることも考えられた。そこで,新たな心理的介入として,症状の除去や緩和に焦点を当てず,症状があっても意義ある人生を送れるようにすることを目的としたアクセプタンス&コミットメント・セラピーの導入を提案した。そのうえで,青年期の過敏性腸症候群に特化したモデルも提案した。研究動向