著者
渡邉 賢三 横関 康祐 坂田 昇 坂井 悦郎
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集E2(材料・コンクリート構造) (ISSN:21856567)
巻号頁・発行日
vol.68, no.1, pp.83-92, 2012 (Released:2012-03-19)
参考文献数
14

コンクリートの耐久性向上を目標として低熱ポルトランドセメントにγ-2CaO.SiO2と各種ポゾランを混入して炭酸化養生することによって空隙を小さくする手法を検討した.実験的手法によって空隙率の経時変化と化学分析に基づく組成評価を行った結果,ポゾラン物質を含有することにより,前養生終了時の空隙が増大しCO2の移動量が大きくなること,およびγ-2CaO.SiO2と炭酸の反応性が促進されることの相乗効果によって空隙が著しく減少していることを明らかにした.
著者
原 祐里子 渡邉 賢悟 伊藤 彰教 近藤 邦雄
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.39, no.14, pp.89-90, 2015-03-07

スクリャービンやメシアンなど共感覚を持つといわれている作曲家たちは、独自の感覚によって、音高や調性と色彩が感覚的に結合している。一方で子供たちなどは、特殊な感覚が無くとも音高や調性と色を自由に結び付けて音楽的な遊びを行うことは珍しくない。本作品は音高と色彩とを古典的な音楽インタフェイス上で柔軟に組み合わせることにより、こうした融合的な感覚を手軽に楽しめるようにしたインタラクティブ作品である。3DCGを用い、iOS上にSwift言語により実装した。
著者
坂田 昇 渡邉 賢三 細田 暁
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学 (ISSN:03871061)
巻号頁・発行日
vol.52, no.11, pp.999-1006, 2014
被引用文献数
2

コンクリート構造物の表層部分は,構造物の耐久性に大きな影響を及ぼす重要な部位であり,かつ,表層部自身の品質は施工要因の影響を大きく受ける。そこで,コンクリート構造物の表層部の品質を目視調査に基づいて合理的に評価する方法を用いることによって表層品質に与える要因を分析し,品質向上につなげた事例について紹介する。さらに,分析の結果から,表層品質向上に対して合理的な手法の一つとしてブリーディング抑制型AE 減水剤に着目し,その特徴,適用事例および表層品質の向上効果について紹介する。
著者
加藤 真由佳 田中 雅彦 松井 みどり 橋本 由徳 神谷 葉子 神谷 剛 渡邉 賢司
出版者
一般社団法人 日本臨床衛生検査技師会
雑誌
医学検査 (ISSN:09158669)
巻号頁・発行日
vol.63, no.4, pp.434-439, 2014-07-25 (Released:2014-09-10)
参考文献数
10
被引用文献数
1

異常ヘモグロビンとはグロビン鎖のアミノ酸配列異常を呈するヘモグロビンの総称である.鎌状赤血球貧血患者の研究に端を発し,Hb M-Iwateの発見により日本人においても異常ヘモグロビン症が証明された.異常ヘモグロビン症は等電点電気泳動法の応用や技術改良による検出頻度の拡大を経て,現在ではヘモグロビンA1cの測定に用いられる高速液体クロマトグラフィの異常クロマトグラムより発見される例が増えている.今回われわれは,非血縁2家系,4例の異常ヘモグロビン症を経験した.同疾患は遺伝性疾患であり人口移動の少ない地域では出現に注意する必要がある.異常クロマトグラムであってもヘモグロビンA1cが測定される場合があり,クロマトグラムのパターンに注意を要する.遺伝子解析には十分に配慮する必要があるが,不要な検査,治療を避けるためにも患者が自身の病態について理解しておくことは重要と考える.普段から臨床医とコミュニケーションを図り,適切な情報を臨床側に提供していく必要があると考えられる.
著者
中田 英之 八重樫 稔 秋葉 哲生 西村 甲 石毛 敦 渡邉 賢治
出版者
一般社団法人 日本東洋医学会
雑誌
日本東洋医学雑誌 (ISSN:02874857)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.49-55, 2007-01-20 (Released:2008-09-12)
参考文献数
5

競技スポーツは健康を目的とした運動に比べ, 身体に強い負荷を与える。特に女子選手においては, 身体の消耗が激しいため月経不順, 慢性疲労を始めとした体調不良に陥りやすい。そのため, 選手は練習プログラムの未消化, 成績の悪化, 競技の継続困難をきたすこともある。我々は, スポーツトレーニング負荷で生じる身体症状と血液検査所見および漢方医学的所見の関係, さらに身体症状に対する漢方薬投与の有効性について検討した。対象は陸上自衛隊東北方面隊女子駅伝チーム9名 (19歳から27歳, 中央値19歳) である。トレーニング負荷前後でHb, BUN, AST, ALT, CPKの測定, 漢方医学的診察, 身体症状の聴取を行った。身体症状出現予防に桂枝茯苓丸, 六君子湯, 四物湯をトレーニング期間中に投与し, 症状の変化について調査した。トレーニング負荷によりCPKが500IU/l以上になる症例では, 全身倦怠感, 膝痛, 腰痛などの身体症状が出現し, 漢方医学的所見として小腹にお血の圧痛が認められた。漢方薬投与により, トレーニングに伴う各種自覚症状は完全に消失し, 計画的にトレーニングを行うことができた。選手の記録は全例で向上した。以上の成績は, スポーツ選手の管理に漢方薬を利用することが有用であることを強く示唆する。
著者
渡邉賢三 小林聖 吉田裕麻 細田暁
出版者
公益社団法人 日本コンクリート工学会
雑誌
コンクリート工学年次大会2017(仙台)
巻号頁・発行日
2017-06-13

コンクリート構造物の表層部分を合理的に評価する手法として目視調査に基づいた評価手法に着目し,この手法を主軸に施工のPDCAサイクルを回して品質向上を図ることを提案している。本手法を約1.8kmのボックスカルバートの施工に導入し,構造物の壁,柱を対象にコンクリート表層品質の改善を継続的に試みた。その結果,目視評価の結果をふまえて具体的な改善を行うことが表層品質の確保,向上に繋がることを実際の施工で実証した。
著者
木田 徹也 島ノ江 憲剛 渡邉 賢
出版者
熊本大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

混合導電性を示すペロブスカイト型酸化物を用いた空気からの酸素分離は、電極や外部回路を必要とせず、濃度勾配のみで簡便に酸素を分離できるため、省エネルギー性が高く環境に優しい酸素富化技術として期待されている。本研究では、Co系の膜に代わり、高い特性と安定性を有するBa0.95La0.05FeO3について、膜構造の最適化による酸素分離特性の向上を詳細に検討した。その結果、La1-xSrxFeO3やBa0.3Sr0.7FeO3を酸素放出層として用いることで、大きく酸素透過速度が向上することを見出した。さらに、酸素の安定同位体18O2を用いたトレーサー拡散実験を行い酸素拡散メカニズムについて調査した。
著者
戀津 魁 安藤 健翔 神山 大輝 細川 慎一 日置 優介 渡邉 賢悟 伊藤 彰教 近藤 邦雄
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.37, no.17, pp.169-170, 2013-03-08

「ハノイの本」は100年以上前から存在する木製パズルゲーム「ハノイの塔」のルールを踏襲し,乱雑に置かれた本を大きな本から順に本棚に収納していくiOS向けパズルゲームである.「ハノイの塔」のシンプルなゲーム性と本棚の特徴を融合させ,知的な楽しさと共に整理整頓の快感を提供する.よりよいユーザ体験の為に,デバイスに適したグラフィックインタラクション,及びゲームの特性に適したサウンドインタラクションを実装した.
著者
正木 治恵 屋久 裕介 渡邉 賢治 屋久 裕介 ヤヒサ ユウスケ Yahisa Yusuke 渡邉 賢治 ワタナベ ケンジ Watanabe Kenji
出版者
千葉大学大学院看護学研究科
雑誌
千葉大学大学院看護学研究科紀要 (ISSN:21859698)
巻号頁・発行日
no.35, pp.31-36, 2013-03

2012年8月30日~10月7日にスペイン・マドリードで開催された世界規模の学生建築コンペティション「ソーラー・デカスロン・ヨーロッパ2012」 に看護学研究科大学院生2名が派遣された.本大会は生活に必要なエネルギーを全て太陽光でまかなう次世代住宅の建築の評価を競うもので,建物の設計・施工・解体,大会期間中の審査対応,協賛企業の募集等すべてを学生主体で行うものである.学生ソーラー建築の「オリンピック」とも呼ばれるもので,本大会は10年ほど前から開催されていたが日本の出場歴はなく,今回千葉大学が日本代表として大会初出場となった.このプロジェクトの中心は工学研究科であるが,千葉大学の総合大学としての特色を活かし,文学部・教育学部・理学研究科・園芸学研究科なども関わっており,看護学研究科は長期に渡る海外滞在中の健康安全管理を担う目的で参加の運びとなった.本報告では看護学研究科大学院生による看護職としての臨床経験を活かした活動や,大会プロジェクト参加から示唆された学際的・国際的活動の意義について報告する.
著者
橋本 勇人 藤澤 智子 井頭 昭子 土田 耕司 渡邉 賢二
出版者
鈴鹿医療科学大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

本研究の目的は2つある.1つは,ソーシャルワーク(以下SW)教育の構造を,(1)体験の部分,(2)SWとケアワーク(以下CW)の共通部分,(3)SWの入門の部分,(4)専門のSWの部分からなるという仮説を基に,(2)と(3)で学んだことを明らかにすることである。この場合,CWには介護福祉士だけではなく,保育士も含む。2つは,満足できたSWの実習に影響を与えたものを明らかにすることである.そのため,524名を対象とした質問紙調査と13名を対象としたインタビュー調査を実施した.質問紙調査では,a.社会福祉士養成課程のみの修了者,b.介護福祉士養成課程のみの修了者,c.保育士養成課程のみの修了者,d.介護福祉士養成課程と社会福祉士養成課程の修了者,e.保育士養成課程と社会福祉士養成課程の修了者の5群に分けて分析した.第1研究についての結果は,次の通りである.(2)に関しては,「コミュニケーションの取り方」など10項目はa,b,c間で平均得点の差がなかった.(3)に関しては,「社会資源の活用」など9項目はaの方がb,cより平均得点が高かった.CWの中でも,「専門職としての倫理」など3項目では,cよりbの平均得点の方が高かった.aとbにSW養成を付加したd,cにSW養成を付加したeの3群間を比較したところ,cのいくつかの短所は,克服されないことが分かった.インタビュー調査では,cのいくつかの短所は,幾分か克服される傾向があることが分かった.第2研究についての結果は,次の通りである.満足できるSW実習に影響を与えているのは,いくつかの実習内容とスーパービジョンである.スーパービジョンのうち,直接影響を与えているのは,実習指導者のスーパービジョンである.大学の担当教員のスーパービジョンは,実習指導者のスーパービジョンに影響を与えることによって,間接的に影響を与えている可能性があった.