著者
田中 正一 緒方 甫 蜂須賀 研二
出版者
産業医科大学学会
雑誌
産業医科大学雑誌 (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.369-372, 1990-09-01
被引用文献数
3

北九州市における地域リハビリテーション・システムを検討する目的で, 北九州市立障害福祉センターが行っている巡回機能訓練の実態調査を行った. 対象は巡回機能訓練に参加している52名(男性30名,女性22名)で平均年齢は61.2歳であった. 調査として, 面接による参加者のプロフィール, ADL評価(Barthel Index), QOL評価を行った. 訓練には満足している人が多く, その理由として, 同病の仲間の存在や外出の機会となる点をあげている反面, 訓練回数が少ないという不満があった. ADL評価は高得点でほぼ自立していたが, QOL評価は中等度の得点であった. 今回の調査から, 匡療との適切な業務分担と連携, 医療とは異なった観点からの訓練プログラムの作成, 訓練参加メンバーの長期固定化という検討課題が明らかとなった.(1990年5月15日 受付,1990年6月12日 受理)
著者
宮崎 将之 樋口 野日斗 田中 正剛 上田 哲弘 加藤 正樹 辻 裕二 古藤 和浩 高柳 涼一
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.50, no.9, pp.514-519, 2009 (Released:2009-09-24)
参考文献数
13

症例は49歳男性.1999年よりB型慢性肝炎に対してラミブジン治療が行われていた.2004年に肝炎増悪を伴ったHBV DNAのYVDD変異が出現したため,ラミブジン・アデフォビル併用療法が開始された.2008年7月よりウイルス量が増大し,肝炎の再増悪が出現した.アデフォビル耐性株によるbreakthrouh hepatitisを疑い,エンテカビル・アデフォビル併用療法に変更し,ウイルス量の低下とともに肝炎改善が得られた.HBV DNA塩基配列の解析にてA181V/T変異,N236T変異が確認され,アデフォビル耐性株によるbreakthrouh hepatitisと診断した.ラミブジン耐性ウイルスに対するアデフォビル併用療法の経過中に,アデフォビル耐性ウイルスによるbreakthrouh hepatitisを発症した報告は極めて稀少であり,文献的考察を加え報告する.
著者
田中 正和 福井 正博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ICD, 集積回路
巻号頁・発行日
vol.96, no.558, pp.31-38, 1997-03-07

レイアウト合成時のトランジスタの拡散領域の容量を精度良く評価して、トランジスタのゲート幅の最適化を行う手法について報告する。従来手法では、拡散の共有化やトランジスタの折り返しといったレイアウト合成時に変化する容量や面積を正確に見積もっていなかった。本手法では、回路性能に大きな影響を与えるトランジスタの拡散領域の共有化の行なわれる箇所をトランジスタの接続関係やゲート幅から推定し、その推定に基づいてレイアウト合成時の拡散領域の容量をより正確に見積り、定式化し、最適なトランジスタサイズの決定に用いるものである。本手法によるクリティカルパス遅延の最適化では、最大10%の改善効果が得られた。
著者
山元 龍三郎 住 明正 田中 正之 鳥羽 良明 武田 喬男 松野 太郎
出版者
京都大学
雑誌
総合研究(A)
巻号頁・発行日
1988

1.大気中の二酸化炭素などの温室効果気体の増加により,地球の気候が著しい影響を受けることが懸念されている。気候変動のメカニズムが充分に解明されていないので,国際学術連合会議(ICSU)と世界気象機関(WMO)が気候変動国際共同研究計画(WCRP)を提案した。わが国では,このWCRPに参加することが文部省測地学審議会から関係大臣に建議され,昭和62年度から大学・気象庁などの機物において4年計画の研究が進られてきた。この計画の調整は測地学審議会のWCRP特別委員会が行ってきたが,主な研究者をメンバ-とするWCRP研究協議会がその研究連絡に当たってきた。平成2年度は建議された計画の最終年度に当たる。2.3年計画のこの総合研究(A)では,昭和63年度以降WCRP研究協議会が中心となって,全国のWCRP参加の大学などの研究機関の連絡を密にしWCRPを円滑かつ効果的に実施するために,毎年WCRPニュ-スを刊行して,各研究の進捗状況などを広く関係者に衆知させた。また,毎年1回11月〜12月の3日間に約150名のWCRP参加研究者が出席するWCRPシンポジュ-ムを開催し,その内容を250〜380頁のプロシ-ディングスとして,その都度刊行してきた。平成2年度では11月26日〜28日に名古屋市において,第4回WCRPシンポジュ-ムを開催した。出席者は約150名にのぼり,53件の研究発表があった。最新の研究成果の発表や大規模観測計画の予備観測結果の報告があり,活発な討論がなされて,WCRPの4年計画の最終年度として予期以上の成果が挙がった。これらの内容は,約380頁のプロシ-ディングスとして印刷・刊行し関係方顔に配付したが,その内容はわが国のWCRPの著しい進展状況を示している。
著者
田中 正幸 酒井 幹夫 越塚 誠一
出版者
一般社団法人 日本計算工学会
雑誌
日本計算工学会論文集 (ISSN:13478826)
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.20070007, 2007 (Released:2007-03-13)
参考文献数
20

Many methods to simulate rigid body motion and collision have been developed in the computer graphics field recently. In most methods, polygons are used to represent a rigid body configuration. In this paper a novel particle based method is presented and some examples are calculated. A simple algorithm for collision detection is proposed using particles and Distinct Element Method (DEM) is used for collision response. In the case that a configuration of a rigid body is complicated, the quantity of data is reduced and the calculation is fast. It is also easy to couple with fluid motion using Moving Particle Semi-implicit (MPS) method.
著者
田中 正太郎 小橋川 敬博 三浦 和紀 西宮 佳志 三浦 愛 津田 栄
出版者
一般社団法人 日本生物物理学会
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.130-135, 2003 (Released:2003-05-23)
被引用文献数
3 1

In 1969, the first antifreeze protein (AFP) was discovered from the blood plasma of Antarctic Nototheniids. In the past thirty years, different types of AFP have been found in many life forms that exhibit freezing tolerance, such as bacteria, fungi, plants, insects, and vertebrates. These discoveries have evoked us many questions regarding to the antifreeze mechanism and its biological significance for preventing their tissues from freezing damage. At present, ice physicist, biologist, chemist, biochemist, molecular biologist, physiologist, and NMR and X-ray structural biologists are subjecting AFP, which greatly improves our understandings about AFP and accelerates its applicability to various cryo-industries. In the present review we will describe an updated biophysical aspects of AFP to highlight the interests of this research field.
著者
原田 茂樹 岩田 明彦 田中 正明
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.21, no.10, pp.59-63, 1997-02-13
被引用文献数
1

40インチを超かる高精細AC-PDPの開発を行っている。一般にPDPの解像度を上げると維持電極幅が狭くなるため、輝度が減少する。輝度が減少しないように維持電極幅を広くすると隣接ラインのとの距離が狭まり、隣接ラインとの間で放電が生じ、維持電圧マージンが急激に減少する。我々は、この現象が維持電圧バルスの波形条件に強く依存していることを見出し、維持電圧パルスを制御することによって、隣接ラインとの誤放電を防いだ。
著者
米司 健一 田中 正行 奥富 正敏
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J90-D, no.10, pp.2830-2839, 2007-10-01

画像撮影時の手ぶれや,ピンぼけなどによって画像にぶれやぼけが生じる.これらの劣化はPSF(Point Spread Function)と原画像との畳込み積分によって表現される.PSFが既知の場合,劣化画像とPSFから復元用のフィルタを作成し,そのフィルタを用いて原画像を復元する手法はこれまでに多くの研究例がある.しかし,ほとんどの復元手法では,何らかのパラメータを設定する必要があり,この調節が難しい.そこで,本研究では,パラメータの調節が容易な復元フィルタを提案する.まず,復元フィルタのパラメータが容易に調節できるための具体的条件を明確にした後,復元フィルタを設計するための新しい考え方を提案する.この考え方に従って実際に復元フィルタの設計を行う.また,実験を通して,提案手法の効果を確認した.