著者
田中 正之
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究は、研究例のほとんどないマンドリルの認知能力について,比較認知科学の観点から解明しようとしたものである。京都市動物園で飼育中のマンドリルを対象として,タッチモニターを用いたアラビア数系列の学習課題を課した。実験はマンドリルの屋外放飼場において公開で行い,他個体と隔離することなく,自発的に参加してきた個体を対象にした。実験参加個体は,最終的に大人オス2,子ども3となった。本研究課題は,3つの研究により構成される。1)タッチパネルへの反応の文化的伝播過程に関する研究,2)アラビア数系列課題の習得と作業記憶に関する研究,3)マンドリルと近縁種についての視覚的選好性に関する研究である。
著者
田中 正明 武田 正倫 永野 真理子
出版者
国立科学博物館
雑誌
国立科学博物館専報 (ISSN:00824755)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.419-439, 2006

The micro-organisms in 35 samples obtained from inside moats of the Imperial Palace of Japan in Tokyo during the years 2000-2004 were studied, and only the additional species unrecorded in the previous survey during the years 1996-1999 are enumerated. They are 49 species of 35 genera, viz. 10 species of 8 genera in the Protozoa (8 species of Rhizopoda, and 2 species of Chiliatea), 22 species (including variety and forma) of 12 genera in the Rotatoria, 1 species of the Gastrotricha, 1 species of the Nematoda, 15 species of 13 genera in the Arthropoda (13 species of Crustacea, and 2 species of Insecta). In 20 samples obtained in the previous survey, 81 species of 40 genera were recorded (Tanaka & Takeda, 2000), although the nematod worms and insect larvae were not examined. As a result, at present, the micro-organisms are known by a total of 130 species of 63 genera from four inside moats, Kami-dokan-bori, Naka-dokan-bori, Shimo-dokan-bori and Hasuike-bori, and from a small pond, Hisago-ike. Comparing the limnological fauna of the inside moats of the Imperial Palace of Japan with that of some ponds in the Akasaka Imperial Gardens in Tokyo recorded by Tanaka et al. (2005), it is definitely said that the inside moats of the Imperial Palace of Japan are still kept in good condition due to its large scale, though the Imperial Palace of Japan is surrounded by artificial buildings in Metropolitan Tokyo.
著者
高塚 皓正 田中 正行 奥富 正敏
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.93, pp.73-80, 2006-09-08
被引用文献数
2

顔検出はコンピュータビジョンにおいて,近年注目されている技術の一つであり,様々な研究が行なわれている従来の顔検出に関する研究の多くは,切り取られたサブウィンドウが顔かどうかを判別する識別器を改良することを主な目的としている.この識別器は顔検出を行なう際の?プロセスとして重要であるしかし,これらの識別器は各サプウィンドウに対して,独立に顔または非顔を判定するため,識別器の出力(顔らしさ)の高い非顔画像を誤検出してしまうことがよくある.本報告では,顔と非顔における顔らしさ分布の違いに着目し,この違いを陽に利用した新しい顔検出の枠組みについて提案する.提案手法では,顔らしさ分布を生成し,統合処理により顔と非顔の違いを強調することで,従来手法で誤検出していた非顔を正しく分類することが可能になる.実験では,テストデータセットと実画像を用いて,提案手法の有効性を確認したその結果,それぞれ20%と10%の検出率の向上が見られた.Face detection is a useful technique in computer vision. Many face detectors have been developed in the literature. Almost all approaches for face detection focus on the face detectors which classify a given subwindow into face or non-face. However, in face detection process, since the detectors also evaluate the scanned sub-windows independently, non-faces with high face likelihood are often misdetected. In this paper, we propose a novel face detection algorithm which explicitly uses difference of face likelihood distribution between faces and non-faces. The proposed algorithm can correctly classify the non-faces misdetected by the existing algorithm. The face likelihood distribution is generated and integrated to emphasize the difference between faces and nonfaces. Experiments with pre-scanned data set and real-world images show that the proposed algorithm improves the detection rate approximately by 20% and 10%, respectively.
著者
田中 正義 藤原 守 郡 英輝 高松 邦彦
出版者
神戸常盤大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009

超偏極^3Heガスを造影剤とした^3He-MRI(磁気共鳴イメージング)を目指して、極低温と、強磁場による強制偏極法(BFM : Brute Force Method)による超偏極^3Heガス生成法の開発を行った。今回BFMを用いたのは、従来のレーザー光ポンピング法では超偏極^3Heガスの収率が高々1〓/日程度しか期待できないが、BFMではその千倍の収率が期待できるからである。極低温(~10mK)を実現するのに、オランダ・ライデンクライオジェニクスから導入した^3He/^4He希釈冷凍機(DRS2500)を用い、17 Tの強磁場発生には超電導ソレノイドコイルを用いた。本研究では、BFMで生成された超偏極固体^3He生成用のポメランチュクセル、減偏極が起こらないように短時間で気化させる急速融解法を開発し、予備実験を行っている。
著者
田中 正司
出版者
神奈川大学
雑誌
商経論叢 (ISSN:02868342)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.1-51, 1991-03

論説
著者
田中 正人 木村 繁 手代木 扶 松本 泰 伊藤 猛男 赤石 明 水溜 仁士 大久保 茂
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B-II, 通信II-無線通信・無線応用 (ISSN:09151885)
巻号頁・発行日
vol.76, no.5, pp.442-451, 1993-05-25
被引用文献数
20

1994年打上げ予定の技術試験衛星VI型に搭載して我が国初の衛星間データ中継実験を行うSバンド衛星間通信用アンテナ(SIC)について述べる.SICは衛星搭載としては世界初のオンボードビーム形成マルチビームフェーズドアレーアンテナであり,電気的にビーム走査を行い複数の周回衛星(ユーザ衛星)との間で同時にデータ中継することができ,また,オンボードマイクロプロセッサを用いてユーザ衛星の位置を計算し自動的にビームを向ける,などの特徴を有している.オンボードビーム形成方式は米国のデータ中継衛星の方式に比べて我が国のようにユーザ衛星が比較的少ない場合に周波数と電力の有効利用が図れるなどの利点を有する.本論文ではまず,SICの機能・構成について述べ,つぎに温度変動等に起因する位相・振幅誤差の影響を含めたアンテナ解析について述べる.更に,主要コンポーネントとして新たに開発した広帯域マイクロストリップアンテナ,小型で位相誤差の少ないビーム形成回路,ユーザ衛星の軌道計算を行う移相器コントローラについて述べる.最後にSICの搭載モデルの総合試験結果を述べる.
著者
田中 正俊 和田 直久 関谷 隆夫 大野 真也
出版者
横浜国立大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2009

本年度の研究計画に従って、原子層単位で酸化したSi(001)表面や表面修飾により仕事関数を変化させたSi(001)表面上にGFP、ルシフェラーゼ極薄膜を作成して蛍光、生物発光の測定を試みたが,共に変化は確認されなかった.しかし,下記のような系においては,分子の荷電状態により発光色が変化する現象を見出すことができた.1.caged ATPを用いてルシフェリン-ルシフェラーゼ反応による生物発光を起こさせると,caged ATPから放出された2-ニトロアセトフェノンによりルシフェラーゼの活性部位の荷電状態が異なり,通常の黄緑色ではなく赤色の発光を放出する.2.GFPに静水超高圧を印加すると分子の圧縮効果により蛍光ピーク波長が短波長側へシフトするが,IGPa付近では発色団から周囲のアミノ酸残基へ電荷が移動することにより,このシフトが相殺される.3.より単純なa-sexithiophene分子を様々に表面修飾したSi(001)表面上に供給すると,仕事関数の変化に呼応して分子から表面への電荷移動量が,そしてその結果としてπ→π*遷移のエネルギーが変化する.以上の結果は,もっと多量な分子を表面修飾したSi(001)表面上に供給できれば発光色の変化を観測できることを示しており,本研究の目的であった「荷電状態をチューニングすることにより光スペクトルを制御し、新規なバイオ光デバイスを開発できる」可能性を初めて明らかにしたものである.
著者
山田 礼子 木村 拓也 井ノ上 憲司 森 利枝 舘 昭 吉田 文 西郡 大 園月 勝博 相原 総一郎 沖 清豪 杉谷 祐美子 田中 正弘 安野 舞子 渡辺 達雄
出版者
同志社大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010

本研究の成果は、(1)KCSS(韓国版大学生調査)を24年に実施し、日韓のデータ結合により分析、(2)日本では、平成25年まで、延べ866大学・短大から約14万人がJFS、JCSSとJJCSSに参加するなど標準的調査が根付いた。(3)24年には中国版CSSが試行され、25年には、上海市で中国版CSSの実施へと進展し日本発の標準的調査のアジアでの展開への基盤が形成されつつある。(4)2014年末までに、14万人のデータを格納し、参加大学が利用できるデータベースを開発、(5)日本のカレッジ・インパクト研究を下記で示す理論モデルにまとめたという5点が挙げられる。
著者
松沢 哲郎 友永 雅己 田中 正之 林 美里 森村 成樹 大橋 岳
出版者
京都大学
雑誌
特別推進研究
巻号頁・発行日
2008-06-04

人間の認知機能の発達をそれ以外の霊長類と比較した。進化的に最も近いチンパンジーが主な対象である。チンパンジーの子どもには人間のおとなより優れた瞬間記憶があるという新事実を見つけた。いわばチンパンジーは「いま、ここという世界」を生きているが、人間は生まれる前のことや死んだあとのことに思いをはせ、遠く離れた人に心を寄せる。人間の「想像するちから」はそれ以外の動物には見出しがたいことが明らかになった。
著者
米司 健一 田中 正行 奥富 正敏
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.38, pp.47-52, 2005-05-12
被引用文献数
8

画像撮影時の手ぶれや,対象が動くことによって画像にぶれが生じる.このぶれを等速直線運動で近似すると,ぶれを表すPSF(Point Spread Function)は幅と角度の2つのパラメータで表現することができる.劣化画像の振幅スペクトルは,PSFの幅と角度によって決まる方向と周期で0となる性質を持つ.この劣化画像の振幅スペクトルの周期性と方向性を検出することによって,PSFパラメータの幅ellと角度thetaを推定する.本論文では原画像の周波数特性によらず,劣化画像の振幅スペクトルの周期性と方向性をロバストに検出する手法を提案する.また,実画像実験を通して,提案手法の効果を確認した.An image is degraded by hand blurring or moving object. That degradation can be expressed by PSF(Point Spread Function). The PSF has two parameters of width and the angle, approximating the motion is uniform. An amplitude spectrum of blurred image has a feature based on PSF parameters. PSF parameters can estimate from this feature. This paper presents a new method to estimate PSF parameters from the amplitude spectrum of blurred image. The effect of the proposed method is confirmed by experiments.
著者
田中 正行 奥富 正敏
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:18827810)
巻号頁・発行日
vol.47, no.5, pp.80-89, 2006-03-15
被引用文献数
4

複数の低解像度画像から,1つの高解像度画像を再構成する方法として超解像処理がある.超解像処理では,高解像度画像の低解像度画像に対する倍率が重要なパラメータとなる.本論文では,倍率の設計を容易にする超解像の条件数定理を示す.条件数定理は,低解像度画像数が無限であると仮定したとき,任意のPSF(Point Spread Function)に関する超解像方程式の条件数の算出方法を導く定理である.条件数定理により算出される条件数を比較することにより,高解像度画像の低解像度画像に対する倍率およびPSFを設計することができる.また,本研究では,ML(Maximum Likelihood)法に関しての勾配制約も示す.勾配制約とは,PSFのパワースペクトルがML法の評価関数の微分を制限するというものである.条件数定理と勾配制限は理論的に導かれる.具体的にBox型PSFとGaussian型PSFの解析を示し,また,合成画像を利用した実験によりその有効性を確認する.This study presents and proves a condition number theorem for super-resolution (SR). The SR condition number theorem provides the condition number for an arbitrary space-invariant point spread function (PSF) when using an infinite number of low resolution images. A gradient restriction is also derived for maximum likelihood (ML) method. The gradient restriction is presented as an inequality which shows that the power spectrum of the PSF suppresses the spatial frequency component of the gradient of ML cost function. A Box PSF and a Gaussian PSF are analyzed with the SR condition number theorem. Effects of the gradient restriction on super-resolution results are shown using synthetic images.
著者
池淵 周一 土屋 義人 VIEUX Baxter WAHL Iver M. CONNER Harol YEH Raymond CRAWFORD Ken 亀田 弘行 中北 英一 田中 正昭 桂 順治 村本 嘉雄 光田 寧 土屋 義人 SASAKI Yoshi EMERRY Garry w. SHARFMAN Mark GARY W. Emer HAROLD Conne BOXTER E Vie IVER N. Wahl KENNETH C. C 土岐 憲三 池渕 周一 YOSHI K. Sas RAYMOND W H IVAR M Wahr CRAIG St Joh MARK Sharfma STEPHAN Ewan GARY W Emery J R Cruz KENNETH C Cr YOSHI K Sasa
出版者
京都大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1992

弱点を改善する方策を見い出すために、いくつかの実験を行った.これらの研究を通して家の軒高における耐風速設計や,気象情報に応じた有効な避難方法,強風災害の予防策などを提言した.3)局地的に激しい気象災害の防止軽減に関する日米防災会議;科学技術庁防災科学技術研究所,京都大学防災研究所,オクラホマ大学国際災害研究センターなどが協力して上記国際会議をオクラホマ大学で開催し,日米あわせて約50名の参加のもと,メソスケールの激しい気象擾乱のメカニズム解明とその観測システム,洪水予測,土砂害予測,災害リスクの評価などについて研究の現状と今後の共同研究のテーマ等を議論した.風水害の防止軽減に関する世界戦略の研究討議;本共同研究のメンバーが2回会合をもち,3年間にわたる共同研究の成果とりまとめ方針を協議するとともに,とくに日米の暴風雨に伴って発生する風水害の軽減化の知見,技術をさらなるステップアップするため今後とも共同研究を継続していくことを合意した.戦略としては防災産業のコンセプトを提言し,今後はそのための研究予算を保険会社等の民間資金の導入も含めて日米双方とも鋭意努力することを確認した.なお,阪神・淡路大震災に関しても日米双方のメンバーが現地に入り,建物被害の実態を調査し,今後,日米双方の耐震設計のあり方を協議する素材を取得した.最終報告書は英文で100ページ程度にまとめて発行することにした.
著者
榧根 勇 嶋田 純 田中 正
出版者
筑波大学
雑誌
一般研究(B)
巻号頁・発行日
1991

1)東京都内の湧水を分類し、崖線タイプの代表として深大寺湧水を、谷地形タイプの代表として善福寺池を選定し、湧出機構の解析を行い、以下の結論を得た。(1)崖線タイプの湧水は、武蔵野礫層中をほぼ水平に流下する地下水が、礫層の露頭面で湧出するものである。(2)崖線タイプの湧水の集水面積は10^5〜10^6m^2のオーダーで、その涵養域は水流側200〜2000mの範囲である。(3)谷地形タイプの湧水は、武蔵野台地全域にわたる地下水位の低下によって枯渇している。(4)谷地形タイプの湧水の復活には、武蔵野礫層中の地下水位を約2m上昇させることが必要である。2)東京都の台地部及び平地部を対象に、既存のボーリング柱状図及び東京都地盤沈下観測井水位資料を整理し、1970、1980、1987の3年について南北6断面、東西6断面、深さ600mまでの鉛直二次元地下水ポテンシャル分布図を作成し、地下水の開発と揚水規制に対して、東京都の帯水層・加圧層システムがどのように応答したかを明らかにした。3)ボーリング孔内の地下水ポテンシャルを測定するためのダブルパッカー式地下水圧測定装置を試作し、1992年5月及び10月に100m深の花崗岩中のボーリング孔を利用した性能確認試験を実施した。25mから95mの間の孔内6ヶ所の約5m区間において、各々20〜40分間の測定時間にて、平衡地下水圧に到達することが確認できた。また、フィールド用データロガーを利用しているため、1日間程度は無電源で使用できる。更に、上下パッカーの膨張に伴う水圧上昇とその後の区間地下水圧と平衡状態に至る迄の圧力の時間変化データを利用して、非定常単一パルス透水試験の解析を適応した結果、地下水圧測定区間岩盤の透水係数(10^<-6>〜10^<-8>cm/sec)の測定も可能であることが明らかになった。
著者
江川 宜伸 田中 正武
出版者
日本育種学会
雑誌
育種學雜誌 (ISSN:05363683)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.445-450, 1984-12-01
被引用文献数
2 4

新世界に起原したトウガラシは,4つの栽培種からたる。それらのうち,C.chinense,C.baccatum 及び,C.pubescens の3種は,主として中南米でのみ栽培されているのに対し,C.annunm var.annunm は,世界中の温帯から熱帯にかけて広く栽培されている。その野生型Var.minimum は,合衆国南部,メキシコ,グァテマラから南米のペルー低地に自生している。筆者らは,C.annunm の両変種間の類縁関係を明らかにするため,京都大学による中央アメリカ及び中央アンデス地域の植物探索によって得られた材料を中心に種内のF_1雑種を作出し,その成熟分裂を観察した。その締果,野生型には,相互転座による染色体構造分化が認められ,供試系統をその染色体構造に基づいてA,B及びCの3群に分類することができた。この3群間にみられる多価染色体に関しては,A-B群間,A-C群問の雑種は4価,B-C群間は,6価を生じた。供試系統の多くは,A群に属し,染色体構造に関しては,A型が最も普遍的な型であり,B及びC型は,A型から染色体構造分化により生じたものと思われる。B型の地理的分布は,メキシコ,ボリビアに,C型のそれは,グァテマラである。野生型に見られる核型の地理的分布による大きな変異(PICKERSGILL 1971)から判断すると,野生型には分布の各地で染色体構造分化が起こっている可能性がある。一方,栽培型に一は,構造変異は認められず,供試系統はすべてA群に分類された.なお,我が国対馬在来種もA群であった。本結果並びに栽培型の核型が均一なこと(PICKERSGILL 1971)を考え併せると,栽培型の起原は比較的新しく野生のA型群から起原したと結論される。
著者
田中 正之
出版者
武蔵野美術大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

本研究は、モダンアートの展示空間について歴史的調査を行い、展示空間が規定する作品の存在様態や意味生成について考察を行うものである。とくに所謂ホワイト・キューブ的展示空間とは異なる、いわばそのオルターナティヴとも言える展示空間と展示形式(ハノーファーにおけるエル・リシツキーの「抽象の部屋」など)に関しての歴史的調査を行い、ホワイト・キューブとは異なる展示空間の在り方、そしてそれによって生み出される作品の意味について考察する。
著者
田中 正司
出版者
神奈川大学
雑誌
神奈川法学 (ISSN:0453185X)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.473-496, 1992