著者
田中 正弘
出版者
弘前大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

イギリスの新しい授業料・奨学金制度の効果と問題点を整理し,その成果を基にした日本モデル構築の可能性について,学会発表および学術論文の形式で公表した。例えば,新しい制度に期待できる効果の一つとして,生活給付金の増加や生涯賃金が低い場合の残債務の消滅により,最貧層の学生が生涯にわたって最も経済的な利益を得る可能性が高いことを示し,大学卒業によって得られる実益が低い場合の社会保障になりうることを論じた。ただし問題点として,新しい制度は学生への巧みな増税といえること,および従来の方法より財政面で効率的なのか明らかでないことなども述べた。
著者
川崎 洋 清水 雅夫 高松 淳 田中 正行 中澤 篤志 延原 章平 古川 亮 労 世紅 八木 康史
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.328, pp.145-152, 2008-11-20

IEEE Computer Society主催,Computer Vision and Pattern Recognition会議が,6月22日〜28日,米国アラスカ州アンカレッジにおいて開催された.その概要を参加者9名が分担して報告する.
著者
田中 正泰 針ヶ谷 弘子 鎌田 樹志 氏原 一哉 橋本 勝 橋本 貴美子 松田 冬彦 柳屋 光俊 白濱 晴久 奥野 智旦
出版者
天然有機化合物討論会実行委員会
雑誌
天然有機化合物討論会講演要旨集 34 (ISSN:24331856)
巻号頁・発行日
pp.110-117, 1992-09-10 (Released:2017-08-18)

Ohwaraitake is Japanese name of a poisonous mushroom Gymnopilus spectabilis and means "a loud laugh mushroom". Accidental ingestion of it causes hallucinosis and abnormal behavior. A hallucinogenic mushroom contains usually psilocybin or its analogues but it is reported that any psilocybin or its congenor does not found in Japanese Ohwaraitake. The toxic symptoms suggest that any neuroexcitatory substance must be contained. The isolation was carried out monitoring depolarizing activity on the new born rat spinal cord. 1. Chromatographical fractionation and bisassay showed that the neuroexcitatory active compounds were gimnopilins (G) which were known as bitter principles of this fungus. Further fractionation revealed that G (1) was inactive and activities of G (2) increased from n=7 to n=5 and besides, G (2), which was newly isolated this time, was more active than G (2). 2. The structure of the new G was determined by the chemical degradation as formula 3. 3. The Chirality of hydroxymethylglutamic acid (HMGA) part was determined as S configuration by the acquisition of (R)-mevalonaloctone through LiBH4 reduction or G (1 and 2). 4. G (2) does not work as an ion carrier probably, since it does not particularly take metal ion from aqueous solution into an organic solvent. 5. Determination of the chirality of tert-alcohols in gymnoprenol (G'), that is, G without HMGA part, was attempted. Eight isomers of the model compounds corresponding to G' (m=2, n=4) were synthesized and were not discriminated by HPLC and NMR. Since two diastereoisomers of MTP-ethoxy-methoxy derivatives of G' (m=1, n=2) were distinguished by ^1H and ^<19>FNMR, these derivatives may be applicable to identification of the synthetic and the natural G'.
著者
西藤 聖二 佐藤 政宏 舞野 大輔 田中 正吾
出版者
The Society of Life Support Engineering
雑誌
ライフサポート (ISSN:13419455)
巻号頁・発行日
vol.22, no.3, pp.96-104, 2010 (Released:2012-10-16)
参考文献数
16
被引用文献数
3 3

本論文では,精神作業と音環境が脳電気活動に与える影響を評価するために,不快音/快音を聴きながら精神作業課題を遂行したときの脳波の振幅変化を調べた.α波の振幅は音刺激(5KHz 単音とパッヘルベルのカノン)を聴いたり,精神作業課題(暗算と記憶)遂行したり,あるいは両方を行ったときに,安静時のα波の振幅に比べて約15∼20%減少した.そのような振幅抑制は,α波の時間的位相揺らぎの15∼30%の増加と対応していた.特に,低域周波数のα波の振幅の低減割合は,組合せストレス,すなわち暗算と不快な5KHz音の条件下で25%に達するが,暗算単独で行ったときや5KHz単音単独で聴取した場合には15.20%の低減率に留まる.一方,β波とγ波の振幅はほとんどのストレス条件下で有意な変化を示さなかった.この結果は,音と精神ストレスが低域α波を抑制しており,ストレス計測において考慮されるべき点であることを示している.
著者
田中 正明
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 46
巻号頁・発行日
pp.60-61, 1999-10-15 (Released:2017-11-08)

This treatise, as a part of a study of European typefaces, is to take the problems on classification of typefaces in consideration. It is a study on the typeface called the "TUSCAN Letter", and is to consider what typeface the "TUSCAN Letter" is, the derivation of its appellation, its formal feature, and comparison concerning form with other typefaces. Hitherto this name, the "TUSCAN Letter", has not been used in Japan and it is indefinite as regards classification, therefore, upon this, by presenting the "TUSCAN Letter" as Japanese appellation I wish to arouse attention and consideration among knowledgeable people.
著者
松野 智宣 北原 和樹 田中 正司 佐藤 田鶴子 荒井 千明
出版者
JAPANESE SOCIETY OF ORAL THERAPEUTICS AND PHARMACOLOGY
雑誌
歯科薬物療法 (ISSN:02881012)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.53-58, 2002-08-01 (Released:2010-06-08)
参考文献数
13
被引用文献数
2

Platelet-rich plasma (PRP), separated by centrifugation of autologous blood, is a plasma containing numerous platelets. Consequently, efficient separation of PRP can provide highly concentrated autologous growth factors, including platelet-derived growth factor (PDGF), transforming growth factor-β (TGF-β), and insulin-like growth factor-I (IGF-I), derived from α granules. However, it requires a substance to trigger platelet aggregation, in order to activate platelets to release the growth factors.In the present study, we investigated a procedure of activating platelets (aggregation) with calcium chloride alone, in the absence of thrombin, the safety of which is suspected. Prior to the investigation, we sought the optimal centrifugal conditions, i.e., centrifugal gravity and time, for separation of PRP. As a result, we discovered that a centrifugal gravity of 130 (×g) and a centrifugal time of 10 min, are the optimal conditions for separating PRP. The time required for platelet aggregation was prolonged in platelet activation by calcium chloride alone, as compared with platelet activation by thrombin. However, activation of platelets with calcium chloride alone demonstrated gelatinization of PRP indicative of sufficient fibrin formation.
著者
田中 正弘
出版者
日本鱗翅学会
雑誌
蝶と蛾 (ISSN:00240974)
巻号頁・発行日
vol.19, no.1-2, pp.41-53, 1968-10-31 (Released:2017-08-10)

1.モンシロチョウPieris rapae crucivora BOISDUVALの胚子発生の全過程を22 stageに分け,それぞれのstageにおける胚子の形態について述べた. 2.胚子発生段階と温度との関係について述べた.胚子は9〜35℃の温度範囲で正常に発育し,30〜31℃における胚子日数は最短である.16〜31℃の温度範囲で,胚子日数と温度との間にはD=aT^2+bT+c,胚子の発育速度と温度との間にはV=aT+bの関係が成立する. 3.胚子の発育零点について述べた.孵化を基準とした胚子の発育零点は9℃であるが,8℃以下の低温でも胚子の発生は続けられる.胚子の発生を基準とした場合,真の発育零点は6℃以下である.
著者
米司 健一 田中 正行 奥富 正敏
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.38(2005-CVIM-149), pp.47-52, 2005-05-12

画像撮影時の手ぶれや,対象が動くことによって画像にぶれが生じる.このぶれを等速直線運動で近似すると,ぶれを表すPSF(Point Spread Function)は幅と角度の2つのパラメータで表現することができる.劣化画像の振幅スペクトルは,PSFの幅と角度によって決まる方向と周期で0となる性質を持つ.この劣化画像の振幅スペクトルの周期性と方向性を検出することによって,PSFパラメータの幅ellと角度thetaを推定する.本論文では原画像の周波数特性によらず,劣化画像の振幅スペクトルの周期性と方向性をロバストに検出する手法を提案する.また,実画像実験を通して,提案手法の効果を確認した.
著者
高村 民雄 田中 正之 中島 映至
出版者
Meteorological Society of Japan
雑誌
気象集誌. 第2輯 (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
vol.62, no.3, pp.573-582, 1984 (Released:2007-10-19)
参考文献数
16
被引用文献数
16 17

エアロソルによる散乱光強度の角度分布の情報から,エアロソルの複素屈折率及び粒径分布が,Inversionlibrary法を用いて,求められてきた。ここでは,1978年2月から11月に至る,仙台•青葉山での250の観測例から,これらの粒子の光学的性質の湿度依存性についてまとめた。この期間のデータを一定の湿度範囲毎に分類してみると,エアロソルの光学的性質に,湿度に対する顕著な依存性のあることが明らかとなった。この依存性を説明する為に,Hänelの理論を適用した。この時,粒子の乾燥状態での複素屈折率を1.58-0.04iとし,質量増加係数を屈折率の観測値から推定した。この値は,これまでの他の結果と比較して,妥当なものである。これらの結果を確認する為に,実際の大気を用いて,数例の加湿実験を行なった。その結果は,2月から11月までの観測から得られた傾向を支持するものであった。
著者
菊地 勝弘 遊馬 芳雄 谷口 恭 菅野 正人 田中 正之 早坂 忠裕 武田 喬男 藤吉 康志
出版者
Meteorological Society of Japan
雑誌
気象集誌. 第2輯 (ISSN:00261165)
巻号頁・発行日
vol.71, no.6, pp.715-731, 1993-12-25 (Released:2009-09-15)
参考文献数
7
被引用文献数
1 2

冬季の海上の層積雲の雲頂の構造と反射率の関係を調べるために、航空機によるステレオ写真観測法を使った観測が1989年1月から1991年1月にわたって、日本海の若狭湾沖および奄美諸島周辺の太平洋上で行われた。最初に、雲頂高度と反射率との間の関係が調べられ、両者の間にはかなりよい相関が認められた。特に奄美諸島周辺での観測では高い相関が認められた。次にCloud area ratio(雲の領域率)と雲頂の反射率との関係が調べられた。その結果、低い反射率の雲域では雲頂高度が比較的低くて雲層が薄く、また、その高度差は大きく、雲頂の形状は鋸の歯のように鋭かった。一方、高い反射率の雲域では雲頂高度が高くて雲層が厚く、そして一様で形状は平で台形のような形をしていた。しかし、奄美諸島北部の例では、雲頂高度が他の2例に比して低く、しかも最高雲頂高度と最低雲頂高度との高度差が400m以上もある層積雲であったにもかかわらず、その反射率は比較的高かった。この反射率の違いはliquid water pathの差によるものと推定される。
著者
辻 圭一 横川 正美 田中 正二 洲崎 俊夫 立野 勝彦
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.453-457, 2008 (Released:2008-07-28)
参考文献数
21

〔目的〕本研究では,車椅子を使用している片麻痺患者の座位姿勢中の座圧の特徴と,車椅子専用クッションが座圧に与える影響について検証した。〔対象〕対象は脳卒中片麻痺者9名で,歩行練習を実施している4名(片麻痺歩行群)と歩行練習を実施していない5名(片麻痺介助群)に分けた。また,麻痺がなく下肢筋力が低下した歩行困難な4名(筋力低下群)も調査した。〔方法〕被検者は標準型車椅子に‘クッション無し’と‘有り’の条件で各10分間座り,体圧分布測定装置で座圧を測定した。分析には座圧の体重補正値を用い,対応のあるt検定を用いた。〔結果〕クッション無しで非麻痺側と麻痺側を比較した結果,片麻痺歩行群では非麻痺側の座圧が有意に高かった。片麻痺介助群と筋力低下群にはそのような違いは生じなかった。クッション有りで片麻痺歩行群と介助群の非麻痺側と麻痺側を比較した結果,差は認められなかった。下肢筋力低下群の左右差もみられなかった。〔結語〕片麻痺者は障害の程度により座圧の特徴があることが示された。また,クッションの使用により,非麻痺側と麻痺側の座圧の偏りが解消することが示唆された。